月別アーカイブ: 2009年11月

ソーセージ2日目

ええと、今週はなかなか忙しくて、まず午前中は日本とのやり取りを中心に仕事を消化しています。現在、日本とドイツの時差は8時間なので、ドイツの正午が日本の午後8時、こちらの午前中にある程度片付けないと一日ずれ込んでしまうわけです。

で、午後からはこちらの社内での仕事を、という感じで、気がついてみるともう週の後半。優先度の低い仕事が少しずつ後ろ倒しになって、なかなか仕事の山の標高が低くなりません … し、ブログのネタを探す/考える余裕もあまりないわけです(言い訳)。

というわけで帰ってからあまり手をかけたくないので、夕飯は昨日の残りのカリーブルストなどを。

ソーセージ

ええと、週末に比較的がっつりと買い出しをしたので、今週は自宅で夕食を食べています。ちなみに日曜日と月曜日は鮭のバター&ハーブ焼き(しかし、本当にノルウェイ産の鮭は安くておいしいです)、火曜日は例によって韓国風焼き肉、今日はカリーブルストを作りました。

土曜日の買い出しでのこと、カリーブルストには「bratburst」が必要ということで、適当な出来合いのソーセージをみつくろって買おうと思ったのですが、売り場のお姉さんによると「これは bratburst じゃないわよ。」とのこと。「bratburst ならこっちよ。」ということで教えてもらったのが生ソーセージです。ものすごくきめ細かく挽かれた肉が腸に詰められた状態そのままで売られています。見た目や手触りについては少し大きいタラコや明太子を想像していただければいいかと。少なくとも私は日本でこういう状態で売られているのを見たことがないのですが、どこかにあるんですかね?

日曜日、いろいろな食材の下ごしらえをしました。このソーセージは、とにかく一度茹でないと普通に売られているようなソーセージにならないので、まずは茹でてみることにしました。最初お湯に入れた時はクタッと鍋の底に寝転がっているだけなのですが、火が通ってくると浮かび上がってきます。あとは、普通のソーセージをボイルし直して食べる場合と同じですね。で、あまりにおいしそうだったので、その場でケチャップをかけて食べてしまいました(笑)。これをカリーブルストのソースにからませてしまうのはあまりにもったいなかったので …

というわけで今日は追加の安ーいソーセージを買ってきて、無事カリーブルストを作りました。以前、チリ・コン・カルネのために買ってきて結局使わなかったチリパウダーを少々振ると、ビールがすすむ味になります。

生ソーセージは今度買ってきた時に写真撮っときますね。

マイルス・デイヴィスの箱

例の MILES DAVIS / The Complete Columbia Album Collection 71枚組(52点のオリジナルアルバム計70枚とDVD1枚)を思案していたら、こんなのを思い出しました。

The Complete Live at the Plugged Nickel 1965

マイルス、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスという、いわゆる「黄金のクインテット」が1965年12月の22日と23日にシカゴのライヴハウス「プラグド・ニッケル」で行ったライヴ7セット(22日に3セット、23日に4セット)を完全収録したボックスです。22日の第2セットのみCD2枚に収録されているのでトータルでは8枚組です。

以前は断片的に3枚(あれ?4枚かな?)のアルバムがリリースされていたのですが、マイルスの死後、1992年にまず日本国内のみの発売で「コンプリート」と銘打たれた7枚組がリリースされます。最初にリリースされたボックスは黒色で私はこれを買いました。その後1994年に同内容で箱が青色になったものが再発されました。

…が、実はこれらは「コンプリート」ではなかったのです。ライヴを切れ目なく録音するために、マスターテープの交換時にはサブのテープレコーダーを使って録音していたのですが、上記のボックスをリリースした時には見つかっていなかったリールがあったので、不足部分のソロを編集でカットして収録していたのだそうです。

で、それらが無事見つかって正真正銘の「コンプリート」が発売されたのが1995年。さすがに似たような国内盤を3回出すわけにはいかなかったのか(しかも7枚組だったものが8枚組になっている)、日本国内盤はリリースされずアメリカ盤のみでした。国内盤ファーストプレスを持っている身としては、さすがに内容の90%が同じボックスを買い直すのは優先度を低くせざるを得なかったので見送っていました。

そんなこんなで気がついてみると廃盤。なくなると欲しくなるたちなので(笑)、いろいろ調べてみたのですが、結構なプレミアがついていたので、これまた様子見で買うのを控えていました。

で、先週、71枚ボックスを思案しながら amazon.de を眺めていたら、このプラグド・ニッケルのボックスが、中古ですがそこそこ納得できる値段で出ていたのでポチっとやってしまいました。そのボックスが今日到着。すでにリリースされてから10年以上経っているのでそれなりの経年変化は認められるのですが、大きな傷や汚れもないし、CDの盤質も問題ないし、まあ、いい買い物だったかなと思っています。

内容ですが、よく言われるようにジャズというフォーマットの極北に位置する演奏です。曲はもはや、テーマだけを残した最低限の入れ物に過ぎず、その中で限りなく自由なインプロヴィゼーションが繰り広げられます。(どこで読んだんだっけかな?)マイルス・グループの申し合わせ事項として「コードを無視しない」というのがあったらしいのですが、まさに「フリー・ジャズ」と「ジャズ」の境界線上でマイルスと他のメンバーがせめぎあっているように聞こえます。(「自由なインプロヴィゼーション」と「フリー・ジャズ」は決して同じ意味ではないので、念のため。)

あと、非常に臨場感溢れる録音も、小さなライヴハウスに充満する熱気のようなものをうまく表現していると思います。グループが緊張感みなぎる演奏をしている時でも、キャッシャーの音がするは、グラスのかち合う音がするは、客がだべっている声がするは、で面白いです。

… で、まだ71枚組の結論は出ていません …

クラフトワークの箱

先週の金曜日にクラフトワークのリマスター盤のボックスセットが届きました。

The Catalogue

オリジナルアルバム8枚が収録されています。CDサイズのボックスかと思ったら、ほぼLPジャケットサイズで4枚のCDが以下のように収納されるようになっています。つまり各スペースには2枚ずつCDが入っています。

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今回のリマスターを機にそれぞれのジャケットはシンプルなグラフィックに変更されたのですが、この紙ジャケットは二重になっていて、中からオリジナルジャケットが出てくるようになっています。「ヨーロッパ特急」のジャケットはインターナショナルバージョンなのかな?ドイツ盤はモノクロ写真で別構図だったような気がするのですが。それから各アルバムごとの大判のブックレットも入っていました。

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比較対象の旧版音源が手元にないので音質は比較しようがないのですが、まあ、クリアになった印象はあります。

各国語バージョンを整理してリリースして欲しかった気はしますが、特にボーナストラックはありません。(あまり詳しくないのでアレですが)唯一手が入っているアルバムは「エレクトリック・カフェ」。(おそらく当初の意図通り?)「テクノ・ポップ」というタイトルに変更されて、《テレフォン・コール》と《セックス・オブジェクト》の間に《ハウス・フォン》という曲が追加されています。《テレフォン・コール》のアウトロというか、リプライズというか、パーカッシヴなリミックスというか、比較的まったりとしたテンポが多いクラフトワークにしてはアグレッシヴでかっこいいです。

というわけで、さっそく《アウトバーン》を聞きながらアウトバーンで通勤しました(笑)。

*****

(後日付記)ブログのアクセスログで、《アウトバーン》に出てくる「fahr’n」の意味を調べている方がいらっしゃったようなので書いておきます。「fahr’n」は「fahren」の短縮形なので、この曲の有名なフレーズ「Wir fahr’n fahr’n fahr’n auf der Autobahn」は英語で「We drive, drive, drive on the autobahn」(僕らはアウトバーンをドライヴ、ドライヴ、ドライヴ)になります。

「ノルウェイの森」再読

バンド・クラシックス・ライブラリーの曲目解説も無事ブレーンに送付し、穏やかな気分で週末を過ごしています。今回の収録曲の目玉は、あなたにもあげたい組曲でしょうか。

先週から読んでいた村上春樹さんの「ノルウェイの森」を読了しました。こちらのブログエントリーのコメントにも書きましたが、この作品の冒頭は主人公が乗った飛行機がハンブルク空港に着陸する場面から始まります。読み返そうと思った理由は、単純にこの冒頭をハンブルクで読むのはどんな気分なのだろう、と思ったからです。まあ、このシーンは一瞬で終わるので別にどうということはありませんでしたが(笑)。そもそも、ハンブルクである必然性もそんなにないような気がしますし。

あと、この前読んだのがいつか全然覚えていないのですが、最初に読んだ時にはピンと来なかったので、それ以降いくつもの村上作品を読んだ後に、その印象がどのように変わるのかも興味がありました。

(以下、「ノルウェイの森」を未読で細かいストーリーを知りたくない方は読まないで下さい。)

(前にも書いたように思いますが)この時期、私は村上さんのファンだったので、「ノルウェイの森」は新聞広告で見て、書店に予約して買いました。その数年前に読んだ「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が圧倒的に素晴らしかったので、その延長を期待して読んだらちょっと期待はずれだったことを記憶しています。今ではよく言われることですが、これは村上さんが初めてリアリズム文体で書いた作品で、主人公にも初めて名前が与えられます。今になって思い返すと、たぶんそういう表層的な違和感によって、作品の細かいところまで踏み込めなかったのではないかと思っています。

さて、この小説のタイトルは「ノルウェイの森」で、もちろん、ビートルズのナンバーからの引用です。ビートルズファンには有名なトリヴィアですが、このタイトルは「Knowing she would」というフレーズを似たような語感を持つ「Norwegian Wood」に変えた、というのが定説になっています。if 節が省略された仮定法過去の用法で、しかも後に続く動詞も省略されているので、直訳すると「彼女が … だろうことを知っている」という意味ですが、以下の歌詞から、以下の内容を推測するのは容易です。

I once had a girl, or should I say, she once had me.
She showed me her room, isn’t it good, knowing she would?

かつて、僕がモノにした彼女がいて、いや、彼女が僕をモノにしたと言うべきかな
彼女が僕に部屋を見せてくれたんだ、やらせてくれそうだってわかるだろ?

(下世話な表現ですみません …)

やはり、村上春樹さんはこのことを知っていてこの作品に「ノルウェイの森」というタイトルをつけたのではないか、と私は思います。もちろん、「Knowing she would」は「Knowing she (= 直子) would (die)」(直子が死んでしまうことを知っていた)ということになります。

いや、久しぶりに読んでみると、ことのほか切ないです。全編を覆う静謐な雰囲気、その中にあって際立つ緑の明るさ、今になれば村上さんが意図的に(実験的に)こういう書き方をしたというのは知識として知っているのですが、それを知っていてもなお、この雰囲気にはのめりこんでしまいます。発売当時に読んだ時には、いままでの(羊3部作や「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」)小説とは全く異質な感触を抱いたのですが、これも今になってみれば、以降の作品で展開される「あちら側」と「こちら側」の世界が、この「ノルウェイの森」でもしっかりと描かれていることを再確認できました。

実はビートルズの《ノルウェイの森》には「This bird has flown(この鳥は飛んで行ってしまった)」という副題がついています。この「鳥」が直子なのだとしたら、ジョン・レノンは《ノルウェイの森》が収録された「Rubber Soul」の次のアルバム「Revolver」に収録されている《And You Bird Can Sing》の中でこんな風に歌っています。ここまで来ると、こじつけでしょうか(笑)?

And your bird is green.
そして、君の鳥は「緑」だ。

演奏会その18: ハンブルク交響楽団(その2)

予想通り二日酔い … 今晩は演奏会があるのですが、気分的に全然盛り上がりません。

一応、午前中にバンド・クラシックス・ライブラリーの原稿を仕上げて、午後から買い物に行きました。例によって肉と魚と野菜とパンと … という感じで。

夕食は前回と同じ「am Gänsemarkt」へ。今日はデュッセルドルフを中心に飲まれているというアルトビールを試してみることにしました。

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ケルシュほどのコクはなくて、かなり飲みやすいように思いました。

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これは「ケルシュ・バーガー」と書かれていたメニュー。どこが「ケルン風」なのかよくわかりませんが、いわゆるベーコン・バーガーです。ハンバーグというよりも、ドイツ特有のつなぎが入っていないハックステーキをパンをはさんだような感じで、かなり肉の歯応えがあります。かなりボリュームがあってお腹にたまります。ちなみに「バイエルン風」のハンバーガーもあるようなので、今度試してみたいです。

Samstag, 07. November 2009
3. Symphoniekonzert 19.00 Laeiszhalle, Großer Saal

Dirigent Jeffrey Tate
Xavier de Maistre, Harfe

Der Klassiker

Haydn Konzert für Harfe (Original: Klavier) D-Dur Hob.XVIII:110
Bruckner 5. Symphonie B-Dur

ハイドンのハープ協奏曲はすっきりとした演奏でした。ハイドンはシンプルな分だけ、曲を作りこむ手加減が必要なのだと思います。あまり手を入れ過ぎてもやぼったくなるし、かといって何もしないとつまらない演奏になりそうだし。ちょっと早めのテンポで、ちょっと重心の高い音響で、軽やかに曲が流れていくような感じでした。テイトの指揮でハイドンの交響曲を聞いても面白いんじゃないかな、と思いました。

Xavier de Maistre (グザヴィエ・ドゥ・メストレ)はフランス生まれの若手ハープ奏者です。(ハーピストというと白いロングドレスを着た女性というイメージがありますが(私だけ?)彼は男性です。)そもそも室内楽も含めてハープの生演奏というものをあまり聞いたことがなかったのですが、ううん、すごいですね。このハイドンの作品は原曲がピアノ協奏曲なのですが、ということはハープもピアノ並みのパッセージを弾くということになるのです。あとから思うに、ペダルの切り替えとか残響の処理とかピアノとは違った難しさがあると思うのですが、そんなことは感じさせず、ピアノよりも柔らかいけれどクリアな粒立ちの音色が、テイトが引き出すすっきりとした弦の響きとよく調和していたように思います。

CD を買ってみようかと思ったのですが、通常のショップで買った方が安くなると思い、また今度、ということにしました。ちなみにハンブルク交響楽団の演奏会ではソリストのサインは CD にしかもらえません。他のオケだとプログラムなどにももらえるのですが。

ブルックナーですが … 予習が少なかったせいもありますが、私は、まだブルックナーの音楽を楽しむには早過ぎるようです。(もちろん、体調が最悪だったという要素も考慮しないといけませんが。)第4番を以前生で聞いた時にはそんなに感じなかったのですが、曲の展開が読めないというか、今、音楽の大きな枠組みの中のどのあたりにいるのか、ということがよくわかりません。「とにかく長い」という印象ばかりが頭に浮かんでいました。

あとは響き。金管楽器の分厚いコラールはブルックナーの聞きどころの一つなのだと思うのですが、バランスや音程は言わずもがな、各楽器の発音から処理までのコントロールなど、その和音としての音響設計が必要なのだと思います。音の抜き具合とか発音の硬軟とか、これが統一されていないと「ただ吹いているだけ」のように聞こえてしまいます。私のイメージのストライクゾーンが狭すぎるからかも知れませんが、ちょっと違和感を感じてしまいました。

3月にはマゼール/ウィーンフィルの演奏でブルックナーの交響曲第3番を聞くことになっています。この時までには万全の予習をしておかないと。(チケット代も3倍以上するし(笑))

25th Anniversary

金曜日はカリーブルストの日 … なのですが、最近カリーブルストは食べていません。まあ、いつものように「Dwenger」へ。道すがら Janne と今日の会社の創立25周年パーティーについてちょっと話をしました。「今日のパーティーは電車で行くのか?」と聞かれて「まあ、そのつもりだけど。」と答えたら、「俺、田舎に住んでいて電車がなくなるといけないから車で行くわ。」とのこと。「え?だってパーティー始まるの7時だよ?」と言ったら「俺も段取りをよく知らないけど、少なくとも12時くらいまではやるんじゃないかなあ?」とのこと。マジっすか?

昼食は、いわゆる「農夫の朝食(Bauernfrühstück)」を。典型なドイツ料理で、ジャガイモとタマネギを具にしたオムレツのようなものに角切りのベーコンがのっていて、付け合わせにピクルスがついています。体力仕事の農夫が労働の前に栄養をつける必要がある、ということからこの名前がついたそうですが、さすがに朝から食べるようなものではありません。かなりお腹にたまります。

さて、(今日はみんなそうですが)パーティーに備えて早めに帰宅して、着替えてから会場へ出かけました。ドレスコードなしということだったのですが、「まあ普通にパーティーと言われたらこのくらいだよな」という服装を。個人的なポリシーとして、フォーマル過ぎずカジュアル過ぎずを目指しているので、ジャケットは着るけどネクタイはしない、という程度にしました。もちろんTシャツとか着ている人もいましたが、うちのボスは(シャレなのでしょうが)考えられる限りフォーマルなタキシードで来ていました。写真撮っておけばよかったなあ。上品なワインカラーでカマーバンドとボータイが統一されていて、とても決まっていました。

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案内にパーティーは7時からと書かれていたので当然7時前に着くように行ったのですが、結局社長のスピーチでパーティーが始まったのは8時でした。パーティー会場は大昔に会社があった場所とのこと。社長、ひょっとしてちょっと感極まっていた?

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あとは、ふだんお世話になっているミュージシャンによる演奏や、社員バンドによる演奏など。ノリは、やはり日本の会社のクリスマスパーティーに近いものがあります。

私はと言えば、後から思い出してみると結構酔っぱらっていたみたいで、少し暴走気味だったかも。酩酊状態でも英語で会話していたようなので、それはそれで我ながらすごいと思うのですが、ちゃんと意思疎通できていたのかちょっと心配です。「なぜプログラマーとしてキャリアを積んだ者がマネジメントに関わるようになるのか?」という質問をされたような気がするのですが、こんなのは日本語でも説明しにくいです。それからクロークに荷物を預けた時にもらう引換券を落としてしまったようで、荷物を引き取る時にも一悶着。まあ同僚に助けてもらって何とかなりましたが。

結局、会場を後にしたのは午前2時。(7時間も何をやっていたのだろう?)近所に住んでいることがわかった Paul (と彼のガールフレンド)と帰ってきました。

BENTO

週に一度の顔見せでベトナム料理屋「Asia Lam」に行きました。

例の新メニュー「BENTO」を指差して「今日これある?」と聞いたところ、「ある」とのことなので試してみることにしました。やはり、常連の日本人としては食べて感想でも言わないといけないのではないのかなと。

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今日はアルコールフライではなく、ジンジャーティー(右)を。左は BENTO についてくるスープです。当然、みそ汁とかすまし汁であるわけはなく、いわゆる酸辣湯みたいな感じです。まあ、酸辣湯好きなので全然問題ないです。ジンジャーティーと一緒に食すと本当に暖まります。

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さて、これが「BENTO GROSS」です。

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メニューには全部「すし」「すし」「すし」「すし」「すし」と書いてありますが、刺身は当然「すし」ではありませんね。それから「Panko Ebi」って何だろう?と思ったら、パン粉をつけて揚げたエビのことでした(笑)。こう言っては何ですが、予想より遥かにまともなもの(しかも綺麗な盛り付け)が出てきたので驚いてしまいました。すし飯とガリの酢はもっと効かせて欲しいし、カリフォルニアロールも「カニかま」でいいから入れて欲しい(アボカドとキューリだけだと何かカッパ巻みたいです)のですが、全体的には及第点です。もちろん「ドイツで食べる寿司」という前提の話ですが。市の中心部にある回転寿司よりはずっとコストパフォーマンスはいいと思います。

リクエストをドイツ語訳して、今度話してみようかな、と思ったわけでした。

今日は柿(だと思います)をサービスしてもらいました。

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そういえば、こんな CD が出ます。

Encore

限りなく怪しい YMO のニューアルバム(?)。1980年5月7日新宿厚生年金会館でのライブです。このライブはFM東京で放送されたので、おそらくそれがそのまま入っているのではないかと。そんなに長い間流通するものでもないと思うので、欲しい人は早めにポチッとしておいた方がいいと思います。

それから、迷っているのがマイルス・デイヴィスのコロンビア時代のコンプリート71枚組。たった2枚を聞きたい(初CD化のワイト島フェスティヴァルの音源。でも DVD にはなっているんだよなあ …)&見たい(未発表らしい1967年のヨーロッパライヴ DVD。でも海賊盤で持っているやつかも知れないなあ …)がために買うのも何だかなあ、と思っているところです。このアルバムは先日のクラウス・フォアマンのボックスとは逆にアメリカ amazon.com が高くて、ドイツ amazon.de が安くなっています。amazon.com が今日現在 328.48ドル、amazon.de は今日現在 164.95ユーロです。

The Complete Columbia Album Collection

Alles Gute zu meinem Geburtstag!

こんなに緊張した誕生日は生まれて始めてだったかも知れません(笑)。そういうわけで小心者かつ心配性の誕生日日記です。

まず朝。会社に行く途中でケーキを引き取ります。朝8:30に引き取りに行ったのですが、ショッピングセンター内のパン屋なので、まわりの店はほとんど開いていません。そのパン屋も「まあ、とりあえず商売はしているよ」という感じで、仕込みをしながらパンを売りさばいています。イートインのコーナーではリタイヤした老夫婦らしき人たちが朝食をとっています。特に問題なくチェリータルト24個(12個で1ホール * 2箱)を引き取りました。

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会社に着いて、ケーキを振る舞うための招待メールを書きます。ただ招待するだけでなく、みんな何か一言ウィットというかジョークというかを付け加えます。いろいろ考えた末、以下のような内容にしました。「明後日、会社の25周年パーティーがあるけど、その前に今日は僕の誕生日を祝いませんか?」というような感じです。

Hi all,

Before celebrating the 25th anniversary of the company the day after tomorrow, why don’t you celebrate my birthday today?

Please come to the kitchen in engineering (next to my desk) at 4:00.
I will prepare some cakes.

Regards,

まだまだ悩みは尽きません。ケーキは全部で24ピース。社長と、いつもお世話になっている庶務の Monika には直々に持って行かないといけないので残りは22ピース。足りなかったらどうしよう、とか、余ったらどうしよう、とか考えているとどんどん不安になります。

そうこうしているうちに別の「お誕生日メール」が。実は同じエンジニアのFrankも今日誕生日とのこと。「4時から会議なんで一緒に3時からにしない?」というメールでした。基本的に仕切りとか段取りはFrankに任せればいいかな、と少し安心しました。

で、こういうメールを出すと、通りがかりのいろいろな人が声をかけてくれます。だいたい「Happy Birthday!」とか言って、握手する手を差し出してくれます。もっと丁寧な人だと「これからの1年、あなたにとってすてきな年でありますように。」みたいな言葉も付け加えてくれます。(Arnd からは「明後日のパーティーのメインキャストはお前だな(笑)。」みたいなことを言われました。しかし Arnd はジョークが好きだな。)

3時からの「ケーキ振る舞いタイム」もだいたい同じような感じですね。集まってきてくれた人と握手をして「ありがとう。ケーキをどうぞ。」みたいな感じで。

私は小心者なので、デスクで仕事をしながらいつ声をかけられるのかとビクビクしていたのですが(笑)、オーバーな表現かも知れませんが自分の存在感を再認識できるいい機会でした。もちろん私だけではなくて誕生日を迎えた全ての人がそうなのですが、「自分は今日誕生日なので祝ってくれ」とちゃんとアピールしないといけないし、周りの人もその誕生日を迎えた人に対して直接喜びを表明するしで、「自分が確かにチームの中の一人であって、今日はその中での特別な存在なのである」ということを自覚し続けないといけない日だったと思います。おそらく日本にいたらこういう感覚は経験できないのだろうと思います。日本に帰ったらやってみたい気もしますが … 浮くよなあ …

緑キャベツ

昨日の夜から今日の朝にかけて、かなり濃い霧が出ていました。

さすがに夜は暗かったし、朝はアウトバーンでほぼノンストップで出勤なので写真を撮る機会がありませんでしたが、日本で体験した霧に比べると、かなり密度が高いというか、ヴェールの厚い霧です。遠景はかすんで何も見えず、近くにある樹木が見えるだけなので、何か大きな灰色のテントの中で車を走らせているような気分になります。昼間はそんな幻想的なことも言っていられるのですが、夜は本当に視界が狭くなるのでかなり怖いです。まあ、アウトバーンに乗っていれば、人がいきなり横断することもないし、信号で停められることもないので、昨晩は前の車のテールランプを見ながら走っていました。

出勤の音楽は昨日届いたクラウス・フォアマンの「サイドマンズ・ジャーニー」。カバー集ということですが知っている曲より知らない曲の方が多いです。参加メンバーの傾向からか、ジョージ・ハリスンの「All Things Must Pass」に近いスワンプの雰囲気が強いです。このアルバムからの《All Things Must Pass》や《My Sweet Lord》が収録されているせいかもしれませんが。あとオールディーズの《Blue Suede Shoes》や《You’re Sixteen》あたりの演奏もいいです。リラックスした雰囲気がありつつも手堅い演奏、というのが聞いていて心地よいです。アフター・ビートルの、特にジョージが好きな人は聞いて損はしないと思います。

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そろそろ食材のストックが切れてきたし、久しぶりにヴァイツェンも飲みたかったので、歩いていける「Conrad’s」へ。お姉さんに挨拶したらいきなり「Hefeweizen?」と聞かれてしまいました。はい、確かにその通りです。やはり、アパートで飲む瓶ビールより、お店で飲むビールははるかにうまいです。

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このお店は旬な特別メニューが出ることがあります。以前もイチゴやマチェス(にしんの酢漬け)やPfifferlinge(アンズダケ)をいただきました。今日のは「グリュンコール(Grünkohl)」。ふだん持ち歩いている iPhone の独英辞書で引いたら英語で kale というのだそうです。知らんっちゅーの。まあ Grün は green なので何かの野菜だと思って注文してみました。

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帰ってきてウェブで調べたら Grünkohl は緑のキャベツだそうです。見ておわかりのように、離乳食かと思うくらいクタクタに煮てあります。味付けは細かく切ったベーコンで行っているようです。付け合わせ(あくまでもメインはこの緑キャベツ)はブレーゲンブルスト(Bregenburst)という粗挽きのソーセージ、それからカスラー(Kassler)と呼ばれる豚肉の燻製。ほとんど厚切りのハムのような感じです。少し皮付きです。あと、丸いのはジャガイモを軽く揚げたもの。一応、これは「小」です。「大」になるともう一品肉料理が追加されるようです。あらかじめ用意されているのか、注文してから出てくるまであまり時間がかかりませんでした。

まあ、量はドイツ基準なのでかなり多いですが、比較的脂っこいものが少ないので、そんなにお腹にくる感じではありません。ただ、全般的に塩味がきついのでビールが進みます。