日別アーカイブ: 2009 年 11 月 7 日

演奏会その18: ハンブルク交響楽団(その2)

予想通り二日酔い … 今晩は演奏会があるのですが、気分的に全然盛り上がりません。

一応、午前中にバンド・クラシックス・ライブラリーの原稿を仕上げて、午後から買い物に行きました。例によって肉と魚と野菜とパンと … という感じで。

夕食は前回と同じ「am Gänsemarkt」へ。今日はデュッセルドルフを中心に飲まれているというアルトビールを試してみることにしました。

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ケルシュほどのコクはなくて、かなり飲みやすいように思いました。

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これは「ケルシュ・バーガー」と書かれていたメニュー。どこが「ケルン風」なのかよくわかりませんが、いわゆるベーコン・バーガーです。ハンバーグというよりも、ドイツ特有のつなぎが入っていないハックステーキをパンをはさんだような感じで、かなり肉の歯応えがあります。かなりボリュームがあってお腹にたまります。ちなみに「バイエルン風」のハンバーガーもあるようなので、今度試してみたいです。

Samstag, 07. November 2009
3. Symphoniekonzert 19.00 Laeiszhalle, Großer Saal

Dirigent Jeffrey Tate
Xavier de Maistre, Harfe

Der Klassiker

Haydn Konzert für Harfe (Original: Klavier) D-Dur Hob.XVIII:110
Bruckner 5. Symphonie B-Dur

ハイドンのハープ協奏曲はすっきりとした演奏でした。ハイドンはシンプルな分だけ、曲を作りこむ手加減が必要なのだと思います。あまり手を入れ過ぎてもやぼったくなるし、かといって何もしないとつまらない演奏になりそうだし。ちょっと早めのテンポで、ちょっと重心の高い音響で、軽やかに曲が流れていくような感じでした。テイトの指揮でハイドンの交響曲を聞いても面白いんじゃないかな、と思いました。

Xavier de Maistre (グザヴィエ・ドゥ・メストレ)はフランス生まれの若手ハープ奏者です。(ハーピストというと白いロングドレスを着た女性というイメージがありますが(私だけ?)彼は男性です。)そもそも室内楽も含めてハープの生演奏というものをあまり聞いたことがなかったのですが、ううん、すごいですね。このハイドンの作品は原曲がピアノ協奏曲なのですが、ということはハープもピアノ並みのパッセージを弾くということになるのです。あとから思うに、ペダルの切り替えとか残響の処理とかピアノとは違った難しさがあると思うのですが、そんなことは感じさせず、ピアノよりも柔らかいけれどクリアな粒立ちの音色が、テイトが引き出すすっきりとした弦の響きとよく調和していたように思います。

CD を買ってみようかと思ったのですが、通常のショップで買った方が安くなると思い、また今度、ということにしました。ちなみにハンブルク交響楽団の演奏会ではソリストのサインは CD にしかもらえません。他のオケだとプログラムなどにももらえるのですが。

ブルックナーですが … 予習が少なかったせいもありますが、私は、まだブルックナーの音楽を楽しむには早過ぎるようです。(もちろん、体調が最悪だったという要素も考慮しないといけませんが。)第4番を以前生で聞いた時にはそんなに感じなかったのですが、曲の展開が読めないというか、今、音楽の大きな枠組みの中のどのあたりにいるのか、ということがよくわかりません。「とにかく長い」という印象ばかりが頭に浮かんでいました。

あとは響き。金管楽器の分厚いコラールはブルックナーの聞きどころの一つなのだと思うのですが、バランスや音程は言わずもがな、各楽器の発音から処理までのコントロールなど、その和音としての音響設計が必要なのだと思います。音の抜き具合とか発音の硬軟とか、これが統一されていないと「ただ吹いているだけ」のように聞こえてしまいます。私のイメージのストライクゾーンが狭すぎるからかも知れませんが、ちょっと違和感を感じてしまいました。

3月にはマゼール/ウィーンフィルの演奏でブルックナーの交響曲第3番を聞くことになっています。この時までには万全の予習をしておかないと。(チケット代も3倍以上するし(笑))