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Amazon Drive

Amazon Prime会員だとAmazon Driveが静止画に限れば無制限で使えることを(今更ながらに)知った。

今まではポータブルHDDとNASをどちらがマスターでどちらがバックアップかわからない状態で使っていたのだが、ひとまずNASにあるデータをAmazon Driveにアップロードしてみることにした。

20年以上に渡って撮り溜めたデータが約55000枚で180GBほどになった。

ディレクトリー構造を直している途中だったのでそのあたりを変更し始めたのだが、NAS上のフォルダー名を変えたりファイルを移動したりするのはやはりレスポンスにストレスがある。NASもドイツ滞在時に購入してかれこれ5年くらい使っているものなので、最近の機種に変えればこの辺りは改善されるのか?

いろいろと品切れになっていて心配していた中村とうようさんの評伝が届いてちょっと安心。

2017年9月14日の購入記録

最近気に入っている「バーナード嬢曰く。」の神林しおりにほだされて買ってみた。

ちなみに表紙の女の子が持っているのはフィリップ・K・ディックの「ヴァリス」。その昔、MITメディアラボがハイパーインストゥルメンツなる楽器たちによって奏でたオペラの原作。私が買った唯一のサンリオSF文庫だと思う。(確か売っちゃったよなあ …)

中村とうようさんの評伝とあわせて注文したのだが、こちらが先に届いた。「初回限定」と言われたらとりあえず買っておかないと。

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

2012年12月はまったく更新できませんでしたが、年が改まったのを機会に粛々と更新していきたいと思いますのでお付き合い下さい。

さて、2013年はアイスランドのレイキャヴィクで迎えた。

アイスランドでは12月31日の午後から公共交通機関は全て(とはいっても鉃道はないので公共交通機関はバスのみなのであるが)止まり、1月1日も全て止まっている。レストランなども開いているところは限られている。というか、やはりほとんど閉まっていると考えた方がいい。

事前の調査でこういう状況なのはわかっていたので、持ってきた餅で作ったお雑煮や焼き餅を食べて、ほとんど日本にいる時と同じような状況で部屋に籠ることにした。

12月30日に参加したオーロラ観測ツアーでは残念ながらオーロラが見られなかったので、もう一度無料でツアーに参加できる。1月3日に帰る我々としては、チャンスは1日か2日。天気予報を見るとどちらの日も雨だし曇天率が高いし、オーロラ予測を見ても活動はあまり活発でなさそうなので、見られる可能性はかなり小さそうなのであるが、1月2日の深夜に向けて雨は止んで少しは雲も晴れそうなので、1月2日のツアーに参加することにした。

というわけで、今日は特に予定なし。家族3人でテレビを見たり、読書をしたりしてまったりと過ごす。

息子は Disney Channel ばかり見ている。「フィニアスとファーブ」や「トムとジェリー」が気に入ったようだ。

私が読んだ本。

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クラシック音楽、特に日本の現代音楽についての片山杜秀さんの語り口が好きなのでその著作をたくさん読んでいるのであるが、本業はこちらの著作のような政治思想史である。

第二次世界大戦における日本の戦い方というと、無謀な精神論が先行ことによって悲惨な結果がもたらされたという見方が一般的なのであるが、日清/日露戦争から第一次世界大戦を経て、なぜそのような考え方が大勢を占めることになってしまったのかをわかりやすく説明している本である。

要するに、日本のように「持たざる国」が、資源や人的リソースが豊富な「持てる国」と戦争をするにはどうすればいいのか?ある時点までは、一方では「電撃戦で戦えるような形でしか戦闘を行わない」、もう一方では「日本が持てる国になるまで戦争を行わない」という至極真っ当な論調が交わされていたのであるが、それがいつの間にか精神論にすり替わっていってしまったのである。

片山氏の語り口はクラシック評論における場合と同じで、豊富な伏線を交えながら上記のようなことを(バックグラウンドがほとんどない私にとっても)わかりやすく説明してくれる。

 

休養→読書

週末から体調が優れなかったので、今日は会社を休んで自宅で休養していた。

その間に読んだ本。

夏休みに一時帰国した時に買ってきた本である。日本人によって書かれたクラシック音楽を中心として(もちろんそればかりではないが)幅広いパースペクティブを持っている筆者による著作。このシリーズは出た時に買うようにしている。第1弾、第2弾はCD批評、第3弾、第4弾は書評、そしてこの第5弾はラジオ番組のいわゆる「文字起こし」である。

もともと政治学がご専門なだけに、多くの方が感じているであろう「第二次大戦時における状況にも似た、震災以降の情報統制に関するぼんやりとした不安」をわかりやすく説明している。「あとがき」によれば、ほとんどメモなしにこの内容をしゃべっているらしい。

好評につき売切れです

これも一時帰国に買ってきた本。タイトルに惹かれて買ってみた。ドイツに住んでいる上で、多少なりともキリスト教に関する知識は持っておかないと以前から感じていた。例えば、クリスマスは言わずもがな、復活祭など休日の多くがキリスト教に由来するものである。

また、バッハを理解する上でもキリスト教やドイツの歴史などは知っておいた方がいいだろうと思っていた。

まだ途中であるが、上記のような事柄に対してわかりやすい説明が載っている。バッハがドレスデンにいた時代にドレスデンが属していたザクセン王国はどういうなりたちだったのか、マルティン・ルターによる宗教改革とバッハの諸宗教作品の関連は?などなど。

 

いろいろ届いた

旅行に行っている間に実家から荷物が届いていたようで、お隣さんが預かっていて下さった。

息子には(最近はまっている)ポケモン関連のカードゲームやら本やら、妻にはルピシアのお茶たち、それから私はいろいろなところから買い集めたCDとかDVDとか本とか。

まず「空想特撮シリーズ ウルトラQ 調査報告書」という同人誌。昨年のウルトラQのカラー化ブルーレイ発売で盛り上がっていた時期にその存在を知って手に入れたかった本である。時間がある時に「まんだらけ」の通販ページをチェックしていたのだが、ある時タイミングよく、おそらく入荷したばかりの時にアクセスして購入することができた。(一時期オークションで3倍くらいの価格で出ていたことがあったのだが買わなくてよかった)

ウルトラQ本編だけではなく、それに関連した人たち(製作者や出演者など)の新聞記事、雑誌記事を圧倒的なボリュームで集めた本である。マイクロフィルムなどから複写した資料もあるようで文字がつぶれて読みにくい個所もあるが、それらがまとまっているということに意味がある。(何度も書いているような気がするが)私はこういった、むせ返るように過剰な情報にわくわくするのである。

それから圧巻なのが、古い家で発見されたという初放送時のテレビ画面を録画した8mmフィルムである。もちろん、8mmフィルムで全編を録画できるわけがないし、画質もかなり劣化しているようなのであるが、実際に何が放送されていたのかがわかり興味深い。

細かいことなのであるが、現在入手できる映像ソフトには収録されていない冒頭の「空想特撮シリーズ」という字幕(添付した表紙画像で確認できる)や、本編中にテロップで挿入されるCMや臨時ニュースや次回予告などを見ることができる。

(ウルトラQに関しては)そういった枝葉末節の違いにこだわるマニアではないのだが(あくまでもウルトラQに関しては、ですからね)、50年近くも前にテレビに映った画面を垣間見ることができるノスタルジーにもたまらなくわくわくするのである。

あとは日本ヤナーチェクの会から購入したヤナーチェクのオペラの対訳・解説本。これも同人誌といえば同人誌なのか?ちょっと前に突発的に「ヤナーチェクのオペラ見たい病」が発症して、何枚かブルーレイを購入してしまった。言語はチェコ語だし、ストーリーは複雑だし、で結局《利口な女狐の物語》しか見ていない。事前に情報収集をしてからオペラに臨もうと思って買ってみた。

あとは、あらためて見たいと思った映画「アマデウス」、抱き合わせでもう一点買うと安くなるということで買ってみた「2001年宇宙の旅」、YMOのアメリカ公演のDVD、栗コーダーカルテットの新譜2枚などなど。

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夜、「The World at War」の続き、第2話を見る。1939年にドイツがポーランドに侵攻し、それに対してイギリスとドイツが宣戦布告、第二次世界大戦が始まった、といったあたりである。途中までは引きつけられて見ていたのであるが、「戦時でもイギリスは比較的平安だった」みたいな描写が続くところで少しずつ意識がなくなっていった … やはり疲れている時に見てはいかんな …

忘年会&忘年会

こちらの会社では、クリスマスの週あたりになるとぼちぼち休暇を取る人が増えてくる。

今年は12/24が土曜日、12/25が日曜日というあまりうれしくない(ドイツでは休日が土日に重なっても振り替え休日にはならない)日程なので来週まで働く人も多いのだが、今週いっぱいで年内の仕事が終わる人もいる。

というわけで、例年通り実質的に「御用納め」となる金曜日の夕方から社員の有志主催によるクリスマスパーティーが開かれた。

今年は昼食を抜いて臨んだのであるが、空きっ腹にグリューワインとケーキで、あっという間に酔っぱらってしまった。

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そのあとは出向元の現地法人の忘年会。

クラシックに造詣の深い方たちと同じ席だったので、久しぶりにたっぷりクラシック談義をすることができた。

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メモ。そういうわけで今日は車ではなく電車で会社へ行った。電車の中でのヒマつぶしに「スティーブ・ジョブズ I」を読み始める。シリコンバレー周辺は何回か出張で行ったことがあるので、知っている地名が登場すると「あんなところであんなことをやっていたのか」と妙にリアリティがある。なかなかいい感じで読み進められそうなのだが、帰省する時にはハードカバーを持って行きたくないので早めに読み終わりたい … んだけど無理だよなあ … せめて上巻だけは …

11/19の徒然

前日、息子や風邪気味の妻と同じタイミングで寝たので、朝5時くらいに目が覚める。明け方は先週ほど寒くない。

ちょこっと「バンドジャーナル」誌の原稿のための資料整理をしてから二度寝して、気がついたら妻も息子も先に起きていた。息子は一所懸命起こしたというのだが全然記憶にない。

息子は昨日妻が買って来た「Metallbaukasten」というおもちゃを作りたくてしょうがないらしいのだが、子供部屋のレゴの散らかり具合がすごいことになっている(先週から私や友達らを含めて3人とレゴ遊びをしたまま放置されている)ので、まずはそれを片付けさせた。ちなみに「Metallbaukasten」は直訳すると「金属工作」。小さな金属やプラスチックの部品をネジで組み合わせて工作するもので、まあレゴの進化形ともいえる。私も子供の頃に作った記憶があるのだが、日本では何という商品名だったっけ?ちょっと思い出せない。

妻の手伝いで息子が部屋を片付けている間、私はちょっと買い物に出かけた。まず、とりあえず応急処置という形で大型のPCディスプレイを買いに。AppleのLEDシネマディスプレイが表示されなくなってしばらく経つ(USBハブとしては使われている)。修理に出すのもハードルが高いし、かといってこのままでは原稿書きに支障をきたす。ウェブ開発環境(吹奏楽コンクールデータベースのローカル版)はMacにあるが、資料をまとめるために使っている秀丸エディターやExcelはWindows上にある。MacBookの小さなディスプレイでこれらのウィンドウを入れ替えて使うのは極めて効率が悪い。ということで、電気屋 MediaMarkt に行っていちばん安いLCDディスプレイを買って来た。

日本でも発売されているようだが、acer の23.6 inchモニター。149ユーロでこの画質だったら全然問題ない。

追加で DVI-D ケーブルや USB ハブも買う必要があったのは仕方ないが、デスクトップまわりがいきなり雑然となってしまった。今まで Mac 本体の電源もディスプレイから供給されていたしハブも必要なかったので、例えば電源だけでも2つ余分になる。それから DVI-D も MacBook に接続するためには馬鹿でかい変換コネクターを使わないといけないので、これもスマートではない。

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その後、ワインが切れていたのでワインショップへ。Halstenbek は田舎なのだが、ワインの品揃えの素晴らしいショップがあるのだ。(ちなみに EDEKA の向かいです、近くに住んでいるみなさん。)

英語で話しかけてくれたお兄さんがボルドー出身ということで、ほとんどお薦めにしたがって購入してみた。

あ、ちなみにドイツではボジョレー・ヌーヴォーの話題はほとんどない。私ももともと興味がないので構わないが。

ボルドーに敬意を表して(笑)、赤はオー・メドックを2本。1本はスーパーな年だった2005年のものなので飲み頃は少し先だがデキャンティングすれば今でも十分楽しめると言われた。2009年の方は早飲み用。それから比較的軽いらしいキアンティを。

白は比較的辛口のドイツワインを2本。シャーレス(Schales)はいろいろな品種のワインを出していて我が家のお気に入りである。今日はソヴィニオン・ブランを。もう1本はリースリンクを。それから、これも早飲み用でイタリアのピノ・グリージョを。

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そして、息子と「Metallbaukasten」を。さすがに集中力を必要とするらしく、レゴほど長く続かない。頭の休憩として途中でレゴ遊びをはさみ(笑)、そのあと取りかかる。最初はネジ締めなどで難儀していたようだが、だんだんコツがわかってきたようだ。

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夕食はパスタ。妻曰く、白ワインに合わせるために作ったブロッコリーとホタテのリングイネ・アーリオオーリオ(e poco peperoncino?)。当然、ピノ・グリージョを合わせる。

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夕食後、息子が《マカレナ》を聞きたいと言う。日本人学校のAG(アーゲー。まあ放課後の課外授業のようなものか)で「ヒップホップ」をやっているらしいのだが、要はいろいろなダンスを習っているらしい。《マカレナ》をはじめ、イスラエル民謡である《マイム・マイム》、ロシア民謡である《タタロチカ》などを YouTube で探して盛り上がる。しかし、なんでさんざん酔っぱらったあとで《マカレナ》を踊らないといけないのだ?

そういえば「あの曲」が《コロブチカ》だと曲名だということを初めて知った。

その後 amazon.co.jp でがっつり書籍を注文。国外への送料は従量制になっているオンラインショップが多いのだが、amazon は一点当たり固定の手数料(300円)が追加されるだけなので、単行本を注文する際にはかなり有利 … な気がする。

 

演奏会その49: Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2011 (Hamburg)

というわけで、ハンブルクで開催された「Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2011」を聞きに行った。
ハンブルクに住み始めてから、ピアノソロをロンドンに聞きに行ったり、Alta Noto とのコンサートをコペンハーゲンへ聞きに行ったりしたが、ハンブルクでのコンサートは初めてである。たまたまネットで見つけたのが発売直後だったようで、かなりいい席(最前列ど真ん中)をゲットすることができた。

   improvisation
    fukushima#01
    nostalgia
    aria for oppenheimer
    bibo no aozora
    seven samurai -end theme
    tango
    mizu no naka no bagatelle
    solitude
    sweet revenge
    merry christmas mr.lawrence
    the last emperor
    happy end
    m.a.y. in the backyard
    1919

    encore-1
    ichimei/harakiri – death of a samurai main theme

    encore-2
    parolibre

    encore-3
    aqua

正直、前半は「我慢大会」的なところもある。これは今回の演奏だけに限らないし前にも書いたことなのであるが、どうも個人的に煮過ぎたうどんのような rubato は受け付けない。ひたすら音楽が弛緩する方向に行ってしまう。まあ、これが意図したことなのであれば、それはそれで「あり」なのかも知れないが、ちょっとこのスタティックさはついていけない。

本編最後の5曲はよかった。前半のあまりにもスタティックな雰囲気と比べてコントラストをつけ過ぎ、という感もあるが、こういったビートの力強さもトリオの醍醐味だと思う。

《ラスト・エンペラー》は、かなり手垢がついた曲だと思うのだが、あらためて「いい曲だなあ」と思った。この曲だけではないが、オーディションで選ばれたというヴァイオリニストの旋律の弾き方が個人的にはとても合っている気がする。ピアノが醸し出す縦の動きに拮抗する横の動き、とでも言うのだろうか。

Twitter でもつぶやいたのだが《Happy End》の旋律にわずかに付加された装飾音(というかメリスマというか)に心かきむしられる思いがする。西洋的なものとも違う、日本的なものとも違う節回しに、時代を超えた、遠い昔からの哀しみを見るような気がするのである。

《1919》。この曲も接続部のミニマルな部分(というか、曲全体がミニマルですが)にちょっと仕掛けが加えられている。4/4 で演奏されている拍子から8分音符が一つずつ抜け落ちていって、それがまた一つずつ元に戻っていく、ということになっている。こんな感じ。
4/4(=8/8) * 4小節 → 7/8 * 4小節 → 3/4(=6/8) * 4小節 → 5/8 * 4小節 → 2/4(=8/4) * 4小節 →
5/8 * 4小節 → 3/4(=6/8) * 4小節 → 7/8 * 4小節 → 4/4(=8/8) * 4小節

アンコール1曲目は映画「一命」のメインタイトル。この曲を東京のスタジオでリハーサルしている時に東日本大震災に遭遇したというMCがあり、その後「原発を全て廃止するというドイツの判断を賞賛 (admire) する」というコメントもあった。

上にも少し書いたが、《Happy End》の雰囲気しかり、《Fukushima #01》という曲しかり、この《一命》を取り上げたことしかり、(「悲しみ」ではなく)「哀しみ」が色濃く反映されたコンサートだったように思える。少なくとも個人的にはそう捉えた。たとえば、以前のコンサートでは(MC によると)「重苦しい雰囲気を払しょくするために」《Put Your Hands Up》のような軽い雰囲気を持つ曲が選ばれたこともあったが、今回はそういうこともなかったし。

だとすれば、最後の2曲、トリオで演奏された《Parolibre》とピアノソロで演奏された《Aqua》は、そういった「哀しみ」を昇華する慈愛や祈りのようなものなのではないか、と思うのである。

*****

会場で「YELLOW MAGIC ORCHESTRA PHOTOGRAPHY BY MASAYOSHI SUKITA(英語版)」と、先日(といっても、もう5か月も前か …)発売されたベスト盤「YELLOW MAGIC ORCHESTRA」が販売されていたので、つい買ってしまった。あわせて40ユーロ(それぞれ30ユーロ、15ユーロのところを5ユーロ割引)ということなので、日本で買うよりはかなり割安だった。

(あ、でも日本盤は紙ジャケット仕様だったか …)

CDは「メンバー3人の合議による選曲の新編集ベスト盤」ということだが、個人的な経験から「合議」にすると、誰も推さず誰も否定しない中庸なものが選ばれてしまうのだなあ。

日本の学校における吹奏楽と文化的アイデンティティ

という本を友人が書いたので、ちょっと宣伝。

Wind Bands and Cultural Identity in Japanese Schools (Landscapes: the Arts, Aesthetics, and Education)

そもそもは、彼が私のホームページを見たか(最近はもう止めたけどホームページ開設当初は申し訳程度の英文コンテンツも用意していた)、私が英語の吹奏楽メーリングリストに投稿した記事を見たか(その昔は掲示板やSNSなどもほとんど普及していなかった)して、彼がメールを送ってきたのがきっかけだった。

私が伊藤康英さんと知己を持っていたことは知らなかったようだが、結局彼を伊藤さんに引き合わせることができた。

それから交友が始まり、彼が日本に調査に来た時に会ったり、彼が住んでいたシアトルを訪ねたり、私がハンブルクに来てからも近くのヘルシンキで会ったりと、細々とではあるがずっと連絡を取っていた。

会うたびに「本を書いている」という話を聞いていたのだが、やっと流通に乗ったということを彼のブログで知った。

こちらのページで抜粋を読むことができるが、真島俊夫、伊藤康英、保科洋、天野正道、松下功、櫛田(月失)之扶という彼が取材した各氏、「日本吹奏楽の父」ともいえる秋山紀夫氏、著名な音楽学者である細川周平氏(ちなみにこの方、教授との共著もあります)にはさまれて、私にも言及してくれているのが、気恥ずかしくもあり、うれしくもある。

音楽教育学者(彼のもともとの専攻)としての立場から、また加えて外国人という極めて客観的な立場からの視点に「日本の吹奏楽」というある意味特殊なコミュニティがどう映るのか非常に興味深い。

300ページ近い英文を読むのは大変そうですが …