日別アーカイブ: 2009 年 11 月 13 日

ナイト・オン・ザ・プラネット

週末。なんか無性に映画が見たくなったので見ることにしました。

ナイト・オン・ザ・プラネット [DVD]

ジム・ジャームッシュ監督の「ナイト・オン・ザ・プラネット」です。最近の作品はあまり見ていませんが、実はいちばん好きな映画監督です。私が学生の頃、ジャームッシュの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」という映画が妙に流行りまして、それを見に行ってからハマってしまいました。

ロサンゼルス(午後7:07)、ニューヨーク(午後10:07)、パリ(午前4:07)、ローマ(午前4:07)、ヘルシンキ(午前5:07)、時差の関係でそれぞれの時刻は違いますが、同じ瞬間に世界各地で起こるタクシー・ドライバーとそこに乗り合わせた乗客とのやり取りを描いた作品です。原題は「Night on Earth」。邦題の「ナイト・オン・ザ・プラネット」は語感のリズムを考えた日本側から提案があってつけられたのだそうです。それはともかく、複数形の「Nights」ではなくあくまで単数形の「Night」、それぞれの都市の「夜」なのではなく、あくまでも地球の「夜」に同時に起こっている出来事ということなのだと思います。

心に深く突き刺さるシリアスさから言えばこのあとに撮られた「デッドマン」も好きなのですが、この「ナイト・オン・ザ・プラネット」は、ジャームッシュの初期に見られる「おもろうてやがてかなしき」の総決算とも言える作品だと思います。この映画でも笑えるネタはたくさんあるのですが、そのあとで、ふっとエアポケットに入ったようにしんみりすることがあります。そういった起伏が心地よい作品です。

ジャームッシュの映画ではよく使われる手法なのですが、各エピソードの冒頭で、その都市の風景を切り取ったほとんど静止画のようなショットがあります。そのショットに見られるツーリストのような視線、つまりその都市を疎外的に眺めた視線がすごく気に入っています。

俺にカレーを食わせろ

金曜日はカリーブルストの日 … というか「Dwenger」の日。今日はフジッリのグヤーシュソースかけ。前にミニチュア・ワンダーランドへ行った時にも同じメニューを食べたのですが、ドイツではポピュラーなメニューなのでしょうか?

Stefan から「先週のパーティーはどうだった?」と聞かれて「楽しかったけど半分くらい覚えていない …」と言ったら苦笑されました。Stefan は我々と同じく午前2時くらいに会場を後にして、その後は遠方からのお客さんが泊まっていたホテルに場所を移して午前5時くらいまで飲んでいたそうです。

夕食はグビッと行きたかったので、久しぶりに Hasselbrook 駅近くの「Factory」へ行きました。

最近ちょっとはまっているアルトビールのディーベルス(Diebels)を。あまり炭酸を感じないのでお腹にたまらない(気がする)のと、少々の苦みがあるのとで、食事時に飲むのに適しているような気がします。

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それからビタミン補給のためのトマトスープを。

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それから珍しいモノを見つけたので「ボンベイ・シュニッツェル」を。

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シュニッツェルは肉を叩いて伸ばしてパン粉をつけて炒め揚げしたもので、まあカツレツに近い感じです。「ウィーン風(ヴィーナー・シュニッツェル)」は子牛の肉を使うのですが、ドイツではほとんど豚肉を使います。(ハンブルクで子牛のシュニッツェルを食べられるところはありませんかね?)で、ソースによるヴァリエーションもあって、キノコが入ったソースをかける「猟師風(イェーガー・シュニッツェル)」や、ハンガリーの郷土料理であるグヤーシュ風のソースをかける「ジプシー風(ツィゴイネル・シュニッツェル)」などがポピュラーです。この「ボンベイ」はご想像通りカレー風味のソースをかけるわけですが、具はフルーツのみです。ブドウ以外は何が入っているのかよくわかりませんでしたが、カレーソースのスパイシーさとフルーツの甘さがシュニッツェルの脂っこさを消してくれておいしかったです。私の覚えている限り、他の店でこのメニューを見たことがないのですが、オリジナルメニューだとしたら素晴らしいアイデアだと思います。

勘定を支払った後でお姉さんとちょっとお話をしました。「Enjoy your stay in Hamburg!(ハンブルクでの滞在を楽しんでね)」と言われたので「え、ハンブルクに住んでいるんだけど …」と切り返したら「じゃあ、何でドイツ語で話さないの?」と言われました。悪かったな50%痛いところ突くなあ50%で「まだ4ヶ月だしね」と言ったら「じゃあ、しょうがないわね。」「OK。もう4ヶ月経ったらドイツ語で会話しましょう。」と言われました。たぶん無理です、ごめんなさい。動詞は覚えられないわ、冠詞と形容詞の活用は覚えられないわ、で大変なんすから、もう。あと、ヒアリングもダメです。ドイツ語の母音ってウムラウト以外は日本語の「アイウエオ」に近いと思っていたら、実はそうでもありません。例えば、自動車などを表す「Auto」。日本語化されると「アウト」とかになりますが、「ウ」は「u」と「o」の中間よりちょっと「o」よりの音に聞こえます。つまり「アオト」の方がドイツ人に通じるのではないかと思います。

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