9月30日の徒然

ここ数年、私と息子は一緒に床屋さんに行って散髪してもらうことにしている。一ヶ月という周期は息子には少し長くて、私には少し短いのだが、まあそんなところで妥協している。

というわけで一ヶ月ぶりくらいに訪れたのだが、なんとなくいつもと雰囲気が違っていた。聞けば、いつも息子が髪を切ってもらっていたおじいさんが数日前に亡くなったらしい。あまり込み入ったことは聞かなかったのだが、一ヶ月前はとてもお元気そうだったので、我々にしてみれば「突然」という感じがする。

いつもは息子がおじいさんに切ってもらっているのと並行して、私がお兄さんに切ってもらっていた。

そもそも行き始めたのは、まだ息子が生まれたばかりの頃だった。息子の髪の毛で筆を作りたいと思い、近所を探したところ、見つかったのがこの床屋さんだった。(息子は髪の毛が伸びるのが遅く、最初に散髪に行ったのは一歳を過ぎてからだったのだが …)ドイツに行っていた3年間を除いておよそ10年くらい髪の毛を切ってもらっていたことになる。最近も「よく焼けてるねえ」とか「まったく、この子は足ばっかり伸びて …」とか声をかけてくれていた。

というわけで、今日の息子はお兄さんに切ってもらった。当然おじいさんに切ってもらっていた時とはテイストが変わり、なんだか少し大人になった印象を受ける。期せずしておじいさんの手を離れて「子供から大人へのステップアップ」が行われてしまったわけだ。それがとても象徴的に思えて感傷的になってしまう。

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