豊橋へ

豊橋市美術博物館で開催されている「造形集団 海洋堂の軌跡 〜サブカルチャーと現代〜」を見に行く。

食玩があれだけ密度高く展示されているのは圧巻。 私がいちばん心動かされたのは仮面ライダーやロボット刑事Kやアクマイザー3などに代表される、いわゆる東映特撮ヒーローもの、息子がいちばん心動かされたのはゴジラでした。

(しかし、ゴジラが作品ごとに少しずつ造形が違うのは知っていたのだが「初ゴジ」「逆ゴジ」「総ゴジ」「ビオゴジ」などは一般的な呼び方なのでしょうか?そりゃ、私もわかるが …..)

この美術館は公園の中にあるので木陰で草上の昼食。 ううん、久しぶりに光合成している気分だ。

その後、通り道で動植物公園なるものを見つけたので行ってみることにした。

さすがにこの炎天下で歩き回るのは親子ともども辛い。 まずは元気なうちに象を見に行く。 前回、天王寺動物園へ行ったときにはちゃんと見れなかったからなあ …..

その後はペンギンやシロクマがいる屋内の展示スペースへ避難。 屋根があるわ、冷房が効いているわ、で大勢の人が休んでいる。 息子も息を吹き返したようで、ペンギンの水槽の前で妙にハイになっている。

他にも植物園や博物館も併設されているので、屋外でも過ごしやすい時期に来れば丸一日楽しめそうな施設である。

以上。

21年前

いろいろなものを抱えながらの夏休み第一日目。 夏休みのテーマは「買ったら聞け!買ったら読め!」。

21年前(1985年)の今日、日航機が御巣鷹山(実際には違うらしいが)に墜落し、520名が亡くなった。この日のことはとてもよく覚えている。

前日、所属していた大学の吹奏楽団のコンクールがあった。 打ち上げの二日酔いの頭で、この日は大学の先輩と一緒に自動車の運転免許を取りに行った。 そんなわけで、昼間はほとんどニュースに接することがなかった。

確か、夜には映画「東京裁判」が放映される予定だったと思う。 家(というか当時は大学の寮に住んでいた)に帰ってこの映画を見ようと思ったのだが、なぜか放映されていなくて、ニュースがひっきりなしに流されていた。 その様子を見て、やっと何が起こっていたのか知ったわけだ。

(ちなみに妻は筑波万博を見に来ていて、そこのオーロラビジョンでこのニュースを知ったらしい。)

それに合わせて「クライマーズ・ハイ」が NHK で放送される。 大友良英さんが音楽を担当しているということで録画してみたのだが、ドラマ自体もなかなか面白そうだ。休み中に見ることにしよう。

サンディエゴ日記(その4)

仕事は午前中で終わったので、午後からダウンタウンへ行く。 「ホートン・プラザ」というショッピング・モール。 まずはTシャツが足りなくなったので補充。 フードコートがあって、ここにはいろいろなアジアン・キュイジーヌがあるので、昼飯はここで食べようと思って探すことにした。 さすがにアメリカ飯にも辟易してきたので、もうちょっとさっぱりしたものを食べたい。

モンゴリアン・バーベキューの店を見つけた。 以前シアトルに行ったときに友人に教えてもらった料理(?)だ。 これにすることにした。 モンゴリアン・バーベキューは、いわば「モンゴル風焼きそば、またはチャーハン」である。 お金を払うとどんぶりをくれる。 好きな具(牛肉、鶏肉、羊肉、いろいろな野菜)を自分の食べたい分だけどんぶりに盛っていき、最後にソースをかける。 それを店の調理人に渡すと、最終的に麺かご飯を追加して大きな円形の鉄板の上で焼いてくれるのである。

そのあとは、ふと考えてメキシコに行ってみることにした。 サンディエゴからはバスで1時間、トロリー(路面電車)で30分ほどでメキシコとの国境まで行ける。 実は前々から検討はしていたのだが、メキシコ側の国境の町ティファナはけっこう物騒だと聞くし、出張で来ている手前あまりリスキーな行動も取れないし、と思って前日は断念していたのだった。

とはいえ、時間を持て余しているし、国境を歩いて越えるという魅力もあるし、ティファナまで行かずに国境を越えてすぐに戻ってくればいいだろう、と思い、やはり行ってみることにした。最悪、国境を越えずに帰ってくるという手もある。

というわけでアメリカ側の国境の町サン・イシドロへ。 人の波について行くと、ディズニーランドのアトラクションのような通路を延々と歩かされて国境まで行く。 国境には検問はない。回転式のゲートがあるだけである。

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国境を越えるとまったく雰囲気が変わるのがわかる。 人々は隙のない顔をしているし、かなり小さな子供も紙コップを持って物乞いをしている。

アメリカに戻ってきて、再度バルボア・パークへ。 月曜日に休館だった美術館に行ってアンディ・ウォーホール展を見る。 マリリン・モンローやミック・ジャガーや毛沢東などのポートレート、キャンベル・スープなど、かなり有名どころはもちろん並んでいる。 ケネディ暗殺に関する連作は意外。

常設展示で面白かったのはアメリカができた頃(およそ200年くらい前)の風景画。 もちろん、これらの作家はヨーロッパ諸国から移住してきたわけであるが、当時の技法でアメリカの原風景が書かれているという事実にあらためて気付かされた。 (例えば、江戸時代にオランダ人がオランダの技法で描いた日本の風景というがあったら見てみたいと思いませんか?あるのかも知れないけど …..) 絵画史全体から見れば存在意義はそんなに高くないのだろうが、文化の交錯という意味では面白い。 ひょっとして日本における西洋音楽の黎明期とオーバーラップするものがあるのではないかと思ったしだい。

そういえば、こんなコンピレーションを買った。

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JOHN CAGE TO DAVID BYRNE: Four Decades of Contemporary Music

コンテンポラリー・アートの展覧会のために作られた CD らしい。 表ジャケはジャスパー・ジョーンズとジェフ・クーンズ、裏ジャケはロイ・リキテンシュタイン、ブックレットにはバスキアなども載せられている。

そういった時代に流れていた音楽を集めたもので、デヴィッド・ボウイあり、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドあり、ジャニス・ジョプリンあり。 なかなか凄いのは、後半でフィリップ・グラスとスティーヴ・ライヒの間にディジー・ガレスピーのビバップを挟んでしまうところ。

夕食もさっぱりしたものが食べたくて、何となく見つけたペルシャ料理屋に入ってみる。 ハーブの効いたベジタリアン・スープと、羊肉のケバブを頼む。 期待通り、ゴテゴテしておらず、香辛料を効かせた味付けはほっとする。 (ヨーロッパではそんなことはないのだが、アメリカに来ると絶対胃もたれするなあ …..)

サンディエゴ日記(その3)

今日はベロベロに酔っ払ったので日記は明日書こうと思ったら、夜中に目が覚めてしまった。 只今、午前3時30分。

今日はどこにも行きませんでした。

仕事で知り合ったドレッドヘアの Arif とホテルのバーで一杯やることに。 半年くらい前に初めて日本に行ったのだが、そこでコミュニケーションが取れなかったのが悔しかったので日本語学校に行き始めたらしい。 (確かに旅先で地元の人と話をするのは楽しいよね。) その日本語学校の先生が女性なので、いわゆる「お姉言葉」を習得しつつあることに悩んでいるそうである。 3ヶ月くらい後にまた日本で会うことになりそうなので、どのくらい日本語が上達しているか楽しみである(笑)。 (サンディエゴからはメキシコも近いので)マルガリータを奢ってもらう。ごちそうさま。空きっ腹で飲んだので回る回る。

友達を空港に送っていかなければいけないそうなので(あれ?今マティーニ飲んでたよな?)、そこで別れ、私は一人で夕食を食べることにした。

一昨日はメキシカン、昨日はホットドッグだった。今日はちゃんとしたシーフードを食べようと思いホテルのレストランに行く。

ところで、アメリカに来たときに絶対食べたいものが2つある。 まずはクリスピー・ベーコン。朝食とかによく出てくる、フォークで刺すと砕けてしまうくらいカリカリに焼いたベーコンである。 日本の朝食バイキングにもベーコンはあるのだが、なぜかカリカリにはならないのである。 それからクラムチャウダー。これも日本だと「濃い」やつに出会えない。「飲む」ではなく「食べる」という感覚でいただく濃厚なチャウダーが好きである。

あと、カリフォルニアだとシャルドネ(白)かカヴェルネ・ソヴィニヨン(赤)を試す。私のワイン人生はカリフォルニア・ワインからスタートしているので、これらのカリフォルニアの代表種に愛着があるのである。

というわけで、まずはシーフード・チャウダーと 2004 年のソノマのシャルドネ(ラベル失念)を頼む。 シーフード・チャウダーはアサリ/ハマグリだけでなく、ホタテや海老も入って実だくさん。 シャルドネはキリッと冷えていて意外にスパイシー。ううん、ベストマッチ。 料理とワインの相性がピッタリだと幸せになりますなあ。

メインは mediterranean bass の唐揚げ。全長約 30 cm のバスが 2 匹(!?)出てきた。これ全部食えってか? 隣に座っていた女の子 3 人組も唖然としていた。ううん、こういう時に気の利いたジョークでも言えればいいんだが(笑)。 ソースはアジアン・テイストのものが3種類。ナンプラー系とスイートチリソース系とパクチー系といったところか。 悪くない。スティームド・ライス(インディカ米)も付いてきて、ほとんど「魚の唐揚げ定食」である。 こういう料理だとシャルドネは合わないなあ。ジンファンデルあたりにしておいた方がよかったかなあ ….. と想像して楽しむ。

サンディエゴ日記(その2)

つつがなく初日の業務が終わる。

せっかくアメリカに来たのだから野球を見てみたいと思い、サンディエゴ・パドレスのホームであるペトコ・パークへ見に行く。 ちょうど今日からヒューストン・アストロズとの三連戦が始まったのである。

試合開始は午後7時5分。会場に到着したのは6時50分くらい。 だだっ広い駐車場の真ん中に忽然と野球場があるようなイメージを持っていたのだが、ビル街のど真ん中に違和感なくすっぽりと収まっているような佇まいである。1ブロック離れたら野球場があることに気づかないかも知れない。

最初に目についたショップでチケットを買おうと思ったのであるが、ペアしかないので一枚では売れないとのこと。 正規のチケットセンターに行ったほうがいいというアドバイスを受ける。

というわけでチケットセンターに並んだのであるが、試合が始まってからも長蛇の列。 とはいえ、係員のおばちゃんの指示でいわゆる「フォーク並び」が徹底されているし、大人数用の窓口と少人数用の窓口をちゃんと区別しているようで、意外に時間はかからない。こういうところを見ると、アメリカの合理性に感心する。

メジャーリーグといえばホットドッグ。 「Diego Dog」なるものがあったので注文しようとすると、サンプルを指差して「こんなんだけどいいの?」と言われる。 500 ml のペットボトル大のバンズを切り開いて、直径 1 cm くらいのソーセージをはさんで、野菜やらマスタードやらをのっけたものを想像していただきたい。食べるのに要した時間 30 分。夕飯はこれで済みました。

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ホットドッグ売りのおばちゃんと少し話をする。「日本から来たの?」「メジャーリーグ見るの初めてなの?」「ようこそ。楽しんでって。」「ここで日本が勝ったの知ってる?いい試合だったわよ。」 3月に開催されたワールドベースボールクラシックの準決勝と決勝が行われたのが、ここペトコ・パークらしい。 ここで王ジャパンが韓国とキューバをくだして世界一になったのだ。

試合は別にどっちが勝とうと関係ない(結局ヴィジターのアストロズが1対0で勝った)が、やはり雰囲気は楽しい。 ふだんはまったりしているのだが、見せ場になるとすかさず会場内のイルミネーションで「MAKE NOISE」「GET LOUD」という文字が出て、観客をあおる。攻守交替の時間もオーロラビジョンに観客の顔を写したり、チームのトリヴィアを流したりしている。隣に座った 女の子が妙にノリがよくて、踊りまくったり叫びまくったりしていた。

憧れの「7イニングス・ストレッチ」も体験することができて満足満足。

サンディエゴ日記(その1)

アメリカ(サンディエゴ)出張。今日はとりあえず移動のみ。

そういえばセントレアからアメリカへ行くのは初めてかも知れない。 お昼ごろ浜松駅を発車するセントレア直行バスに乗り、例によってほぼ全行程爆睡。

とりあえず無事ビジネスクラスへアップグレードされて、専用ラウンジでフライトまでの時間を過ごす。

ソヴィニヨン・ブラン飲んでカヴェルネ・ソヴィニオン飲んで最後はポートワイン。 飲みすぎたのがよくなかったのか機内ではあまり眠れず。小沼純一の武満徹本を読了。

先週のニュースでカリフォルニア州では気温が摂氏40度を越すところもあったと言っていたので、ちょっとビクビクしていたのだが、サンディエゴは摂氏20度そこそこ。今の日本よりもむしろ涼しい。

やっぱりヨーロッパに比べるとアメリカ西海岸は近い。行程8時間ちょっと。 しかし、時差ボケは西海岸の方がこたえる。 ヨーロッパへ行く時には日本を朝出て向こうに着くのが夕方〜夜なのでわりと自然に眠れるのだが、 西海岸は日本を午後出発して向こうに着くのは午前中、しかし体内時計は真夜中なのである。 これに耐えられずにちょぼちょぼ昼寝をしたりすると時差ボケが直らないまま帰国する羽目になるのである。

と、いうことでバルボア・パークを散策して、そのままダウンタウンまで歩いて来ようと計画。

バルボア・パークとはサンディエゴのダウンタウンの北東に位置する小高い丘で、美術館や博物館が密集している。 (残念ながらアンディ・ウォーホール展をやっていた美術館は休館) それぞれの建物はスパニッシュコロニアルな雰囲気で統一されていて、テーマパークのようである。

夕方だったのでどこの施設も閉館間近。 どこに入るでもなくブラブラ歩き回る。

途中でパイプオルガンのある野外コンサートホールを見つけた。 今日の夜にコンサートがあるらしく、ステージ上ではオルガンの仕込みをやっていたし、大きなタオルを使っての席取りも始まっていたし、ケータリングも準備もやっていた。

夕飯はメキシコ料理の店を探して、コロナビール(お気に入り)とチキンファヒータを食す。

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幸宏さんとか(今日買ったもの)

新青年 [DVD]

薔薇色の明日

WILD&MOODY

tIME aND pLACE

四月の魚

新青年 [DVD]

高橋幸宏ライブ 1983 ボーイズ ウィル ビー ボーイズ [DVD]

YMO散開前後にリリースされた幸宏さんのソロアルバム。この時期の幸宏さんはリアルタイムでは聞いていなかったので修行します。

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菊地成孔さんの名前を最近よく聞くのだが、作品自体は聞きあぐねていた。UA とのコラボレーションをリリースしたということなので買ってみようと思ったしだい。

EPIC YEARS THE SINGLES 1980-2004

佐野元春の EPIC 時代のシングルを集めたベストコレクション。12 インチでリリースされたものは除くということなので《クリスマス・タイム・イン・ブルー》とかは入っていないのかな。残念。アルバムバージョンと微妙にミックスが変わっていたりして面白い。

シンビオシス -長生淳 トランペット協奏曲集-

長生淳さんのトランペット協奏曲《シンビオウシス》の管弦楽版が収録されているというので買ってみた。よく見ると DVD オーディオと通常の CD の2枚組。うちでは DVD オーディオが再生できる環境であるにも関わらず 192 kHz サンプリングのオーディオソースがなかったので、その真価を体験できずにいた。このアルバムで聞き比べができるかな。

来週から出張するので飛行機の中での読書用の本を探す。

武満徹―その音楽地図 PHP新書 (339)

はじめての『指環』―ワーグナー『ニーベルングの指環』聴破への早道 (オン・ブックス21)

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)

実は4月にドイツに行った時にもこの本を持っていったのだが、5ページくらい読んだところで寝てしまい、その本を飛行機の中に置いてきたしまったのである。リベンジ。

復活の小澤の復活

2006年7月24日 アクトシティ浜松大ホール

小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトVII

  • マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」

指揮:小澤征爾
管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ
ソプラノ:松田奈緒美
コントラルト:ナタリー・シュトゥッツマン
合唱:小澤征爾音楽塾合唱団

復活した小澤征爾の「復活」。

息子の手足口病のため妻が行けなくなったので、今日になってもチケットの引き取り手を探す。幸い、近くの職場の anzu さん(でいい?)が行ってくれることになった(感謝感謝)。

合唱も含めて、ただでさえたくさんの演奏者を要する曲なのに、教授陣もステージに載るためステージ上はギチギチ。管楽器はそれぞれ5割り増しくらい の人数になっている。ちなみに教授陣というのは工藤重典(フルート)、宮本文昭(オーボエ)、吉野直子(ハープ)などといったそうそうたる方々である。

演奏には若干不安定なところがあるのだが、それを気にさせないエネルギッシュな指揮と奏者。相変わらず雄弁な小澤の指揮、それに必死に食らい付いていこうとする演奏者。こういう「身を削る」というか「渾身の」演奏はなかなかプロでは聞けないのではないかと思う。

第4楽章「原光」を歌うナタリー・シュトゥッツマンはさすがの貫禄。素晴らしかった。 しかし、この後に拍手を入れちゃいかんでしょう。オペラのアリアじゃないんだから。 (小澤もさすがに手で制していた) アタッカで第5楽章に続くからこその緊張感があるのに。ここはちょっと残念。

グールドのゴルトベルク(1955年版)などなど

息子が「手足口病」なる病気にかかってしまった。 この病気は手足に口ができてしまう恐ろしい病気 ….. のわけがなくて、手や足や口の中に発疹ができてしまう病気らしい。(というわりにはいちばん発疹ができているのはお尻のまわりだったりするのだが。)

昨日は少し熱があったのでぐったりしていたのだが、今日は「病気だ」と言っても誰にも信じてもらえないくらい元気で食欲もあった。 お医者さんによると体がウィルスと戦っている時は人間もハイになるらしいのだが ….. 本当かなあ?

夕方からの合奏で使用する楽譜を引き取りにヤマハミュージック浜松店へ。 暑かったので「涼しくなる音楽を」ということで車のBGMは「スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト」。誰もが聞いたことがある(はずの)気だるい女声ヴォーカルで歌われる《イパネマの娘》が収録されているのはこのCDである。

ゲッツ/ジルベルト

というわけで本日買ったCD。

1955年のゴールドベルク変奏曲~伝説の誕生

(やはり Goldberg は「ゴールドベルク」ではなく「ゴルトベルク」と読むべきだと思うので、そういう表記にしています。)

グレン・グールドの最初の《ゴルトベルク変奏曲》の録音・発売50周年を記念した豪華版。1955年版の録音にいくつかのアウトテイクを収録して、豪華ブックレットをつけたもの ….. なのだが、なかなか微妙な内容。

おそらく1955年版のオリジナル・バージョンは2002年にリリースされたメモリアル・エディションと同じリマスターだし、いくつかのアウトテイクもこのメモリアル・エディションに収録されているものと同じもの。しかもメモリアル・エディションではテイクごとにトラック分割されていた各変奏も、今 回はまとめて1トラックになっている。そのため、このアウトテイクの白眉であろうアメリカ国歌とイギリス国歌のクオドリべット(第30変奏の説明で弾いて いる)が聞きにくくなっている。

快速に飛ばす1955年版も面白いのだが、後半のクライマックスである第28変奏以降の前向きな演奏が 1981年版に慣れた耳にはどうしても物足りなく感じてしまう。 曲が終わったときに空中に放り出されたまま着地できないような気分になってしまうのである。で、最後に深遠なところに導いてくれる1981年版をやはり聞 き直してしまうのである。

価格差を考えると、1955年版も(今のところCDではもっとも音がいい)1981年版も一緒に収録されているメモリアル・エディションを買った方がいいのではないかと。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-

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夜は(定期演奏会が終わったばかりにも関わらず)吹奏楽団の練習。

再来週の土曜日に予定されている夏祭りへの依頼演奏の練習である。 本番は私が振るわけではないのであるが、本番を振る副指揮者の予定が合わなかったので私が代振りをすることになった。 参加人数がかなり少なく、編成も偏っているのであるが、とりあえずは何とかなりそうかな?(分厚く書かれているミュージックエイトはこういう時に重宝する)

前にも書いたのだが、いわゆるポップスを演奏する上で重要なのは音の形。 バンド全体で音の形を合わせないと輪郭がぼやけてしまうのである。 頭を切り替えましょう。