浜松市バンドクリニック(汐澤先生合奏)

浜松市主催のバンドクリックということで汐澤先生をお呼びしての合奏。 汐澤先生の意向で、クラリネットセクションをフィーチャーしたリムスキー=コルサコフの《熊蜂の飛行》と、ハワード・ハンソンの《ディエス・ナタリス》を取り上げる。

クラリネット・セクションの皆さんがどう思っているかまだ聞いていないが、《熊蜂の飛行》はなかなか団員の評判がよい。 かなり小さい編成で書かれた伴奏であるが、聞かせどころのある面白い編曲になっている。 近々どこかで取り上げてみたいものだ。

演奏機会が立て込んでいて今回のバンドクリニックは参加者が少し寂しい状態だった。 この編成だと《ディエス・ナタリス》はなかなか体力的に厳しい。 汐澤先生の指示もパワー配分でどこに重きを置くかという点に注意が払われていたように思える。 もう何年も汐澤先生に合奏指導をお願いしているので、指示を聞いていると「やはり、汐澤先生はこういうところをこういう風に直すんだなあ …..」というところがだんだんわかってくる。自分でスコアを開いた時にそういう考え方ができるようになるといいな。

夕食は、私の提案によりNIKKEIプラス1連載の「かんたん美味」に載っていたラムチョップのカレー風味焼き(でいいのか?)。 カレーパウダーを揉み込んだラムチョップをヨーグルトに漬けておいて、それをグリルで焼いてレモンを絞っていただくというモノ。 いわば、タンドリーチキンの羊版のようなもの。簡単に作れる(と言っても私が作ったわけではないが …..)わりにおいしい。 カーヴ・ドッチ(新潟県にあるワイナリー)の2002年のカベルネ・ソヴィニオンを合わせる。

感動したので備忘録ということで。

フリッパーズ・ギター

フリッパーズ・ギターのファーストとセカンドが紙ジャケ再発売されたので聞いてみた。

THREE CHEERS FOR OUR SIDE

CAMERA TALK

1989年と1990年リリースだそうで。

その頃ってほとんどリアルタイムの音楽を聞いていなかったような気がする ….. と思って購入 CD データベースを見返してみると、クラシックばっかり聞いていた頃で、リアルタイムで買ったJ-POP(って当時はそんな言葉はなかったような気がしますが)は教授とサザンと「たま」ぐらいだったようだ。

そう考えるとフリッパーズ・ギターの音楽は当時かなり斬新だったのだろう。 もちろんピチカート・ファイヴやオリジナル・ラヴ(いわゆる渋谷系)に通じる部分もあるのだが、この過剰なギミックにまみれた極上のポップソングは XTC あたりに近いものも感じる。

今聞いてもとても楽しいのだが、リアルタイムで聞いておきたかったような気もする。

サードにして最終アルバム「ヘッド博士の世界塔」は紙ジャケで出す意味はほとんどないので、ぜひ初回盤 3D ジャケットで復刻を!

ラトルの惑星

タイミングがいいんだか悪いんだか …..

ホルストが作曲した《惑星》にコリン・マシューズが作曲した《冥王星》を追加、さらに CD の 2 枚目に星にちなんだ現代作品を集めたラトル/ベルリン・フィルの新盤。

近所のタワーレコードで輸入盤が安くなっていたので買ってしまった。

ちなみに、このコリン・マシューズはホルストの吹奏楽のための 2 つの組曲の校訂でも知られる。wikipedia で調べてわかったのだが、デリック・クックを中心に行なわれたマーラーの交響曲第10番の復元版の作成にも噛んでいたらしい。

ホルスト:惑星(冥王星付き)

ライヴ・レコーディングということで多少ラフなところも聞かれるが、全体的にはかなり優等生的な演奏。個人的に鬼門の第5曲「土星」(だいたいこのへんで眠くなる)はデュナーミクやテンポに起伏があって楽しめた。

さて、コリン・マシューズの《冥王星》は今回初めて聞いた。完全に宇宙の果てに連れて行かれるようなエンディングになっているホルストの「海王星」のあとにどんな音楽を持ってきたのだろう、と思ったら、混沌とした印象の曲だった。

「海王星」以上の静けさを作ろうとするのは誰でも思いつくだろうし、単にホルストの後追いになるだけなので、こういうアプローチ/アイデアはありだと思う。曲としては平凡だと思うけれど。

国際天文学連合の決定が覆らない限り、今後この《冥王星》がホルストの《惑星》にカップリングされることはないんだろうなあ ….. 《冥王星》の運命やいかに。

N響のアルメニアン・ダンス

今日の「N響アワー」は最近の演奏会からということで、8月6日の演奏会から山下一史さんの指揮による《アルメニアン・ダンス・パートI》が放送された。

N響が吹奏楽作品を演奏するのは初めてだそうである。 サクソフォンには須川展也さん(サクソフォン・セクションはトルヴェール・カルテットという噂も聞いたのだがそうではなかったようだ)、ユーフォニアムには外囿祥一郎さんなどが加わっている。

やはり、少人数でもそれぞれの音が立っている。厚みがありながら同時に透明感もある。かなりリラックスした雰囲気はあるのだが、決めるところは決める。とても贅沢なものを聞いたような気がする。

9月8日には NHK-BS2 でこのコンサート全体が放送されるらしい。 ティケリの《アメリカン・エレジー》にも期待したい。

夏休みの宿題

小学生のように、この土壇場になって泣きながら夏休みの宿題をやっています。

そもそも夏休み前に、サンディエゴで買ってきたコンピレーションアルバムを音楽班で回覧したのがきっかけで、「じゃあ、それぞれのお気に入りのプレイリストを公開してみよう」ということになったのでした。

というわけで今日時点で宿題をやっていないのは言い出しっぺの二人(そのうちの一人は私)。

あんまり取りとめがなくなるのも何なので、一応「ボーカルなし」という制限をつけて選曲してみた。それからいろいろ探してみたのだが、「ボーカルなし」となるとどうしてもジャズやクラシックが多くなる。そうなると1曲の演奏時間が長いものばかりになってしまうのである。

もうちょっとしたらリストと簡単なコメントを載せてみよう。 (よく考えたらピックアップしたクラシックの某曲は思いっきりボーカル入ってるじゃん ….. まあ、いいか。)

歌えなかった桐の葉

1月に亡くなった大学の先輩を追悼する「先輩と語る会」が新宿で開催された。 息子と妻と一緒に出かける。

最近は大学の吹奏楽団の OB 会が開催されていないので、先輩/後輩に会うのは久しぶり。 中には10年以上、ひょっとして大学卒業以来会っていなかった先輩もいらっしゃった。 「俺のおかげでお前らが会えたんだ。感謝しろよ。がはははは。」と天国で先輩がおっしゃっている声が聞こえるような気がする。

我々が行きつけだった(というか吹奏楽団の溜まり場だった)食堂のおじさんとおばさんも出席されて、故人のエピソードを披露してくれた。「鶏肉が好きだった」という話で思い出したエピソードがある。

我が吹奏楽団には年末恒例の「24時間麻雀大会」という催し物があった。 まあ、全然堅苦しいルールはなくて、24時間麻雀をして最後にもっとも点数が高かった人が優勝、というただそれだけの大会である。 (今から考えると、金曜日は吹奏楽団の練習が終わった後にその先輩の部屋でほぼ毎週徹夜麻雀が行なわれていた。何も年末に改まって大会を開催する必要もなかったと思うのだが …..)

私は大学3年生になる時にその先輩のアパートの隣の棟に引っ越したので、その年の24時間麻雀大会では私の部屋が「第2会場」になってしまった。私 の部屋で麻雀を打っていたら、その食堂でバイトをしていた同学年の女の子が差し入れということで鶏の唐揚げをたくさん持ってきてくれたことを覚えている。

ちなみにその年はその先輩が優勝してウイスキーをもらい、私は2位でお地蔵さんの貯金箱をもらった。(何なんだ、この差は。)

うちの大学の吹奏楽団では、演奏会の打ち上げなどで「桐の葉」という歌を歌って場を締めている。あらためて調べてみると大学の「宣揚歌」という位置付けらしい。 今回も出席者みんなで肩を組んでこの歌を歌った。 歌っている間、この歌を歌ったシチュエーションをいろいろと思い出していた。 変わったもの/変わっていないもの/失ったもの/手に入れたものを思い返すとこみ上げて来るものがあるなあ …..

そうやって人は年をとっていくのだ。

パリ、テキサス

祝・(やっと)リマスターで単独発売記念! ….. ということで、ちょっと前に NHK-BS から録画したものを見た。

パリ、テキサス デジタルニューマスター版 [DVD]

主人公トラヴィスのとことん不器用な生き方にはとても共感できないし、現実味も感じないのでラストシーンでの感動というのはあまりない。

しかし、この映画には、映画というメディアのみが提示することができる素晴らしい瞬間がいくつもある。前にも似たようなことを書いたけど、単なるス トーリーテリングは映画ではない。例えばカメラワークであったり、音楽であったり、セリフであったり、そういう技巧があるからこそ映画なのではないか。

例えば、久しぶりに会ったぎこちない父子がお互いに道路の両側の歩道を歩きながら家まで帰るシーンとか、切々と復縁を訴える男を捉えずに、それを聞いて変わっていく女の表情のみを捉えているシーンとか、さすがだと思う。(他にもいっぱいあるけど。)

主人公の決断によって、映画の途中で何となく(ハッピーエンドではない)ラストシーンが想像できてしまう。その通りに終わって欲しくないと願いつつも、その通りに終わってしまう無常感。深い映画です。

しかし、ナスターシャ・キンスキーは美しい。

今日買ったもの(ボストン/アッコちゃん/糸井重里/小曽根真)

ま、いろいろと。ええ、聞きますよ、聞きますとも。

幻想飛行(紙ジャケット仕様)

ドント・ルック・バック(紙ジャケット仕様)

いままでのやのあきこ (DVD付)

ペンギニズム

ファースト・ディケイド

アッコちゃんは、そろそろ MIDI レーベル時代のアルバムを紙ジャケで出して欲しいなあ ….. アッコちゃんのベスト盤と同じ日に糸井重里の迷盤「ペンギニズム」がリリース。名曲《SUPER FOLK SONG》のオリジナルはこのアルバムで糸井重里氏が歌っているのです。

WOWOW で今年の FUJI ROCK FESTIVAL を放送。こちらにも偶然アッコちゃんが出ていた。《ひとつだけ》1曲のみ。 ハリー・ホソノ・クインテットは《PomPom蒸気》1曲のみ。 何か海外組の方が放送される曲数多いなあ …..

上々颱風とかマッドネスはとても懐かしい。

UA + 菊地成孔が目当てだったんだけど、残念ながらまだ見ていない。

日本の電子音楽

日本の電子音楽

今日 amazon から届いた本。

作曲者や関係者へのインタビュー、ディスコグラフィや作品リストといった内容。 どちらかといえば資料的な側面が強いのかな?

電子音楽in JAPAN」とあわせて読めば完全無欠かも。

で、この本をパラパラめくっていたら、例の「音の始原を求めて」シリーズの第4集が昨年発売されてすぐに回収になったらしいことが書かれていた。

で、ちょっと調べたらこの第4集は9月に再発されるらしい。 曲目を見ると小杉武久の《Catch Wave ’71》がマイケル・ランタの作品に差し替わっているようだ。このへんが回収の原因?

噂の《東京1969》(一柳慧)が聞けるのが楽しみ。

河口湖音楽祭2006

吹奏楽団の友人たちと河口湖で行なわれている河口湖音楽祭2006へ。 目当ては最終日のシエナ・ウインド・オーケストラの演奏会。

西富士道路から河口湖へ向かうルートだったので、途中で「まかいの牧場」によって昼食。バイキングは少し割高だけど、牛乳やアイスクリームやチーズなどが食べ放題/飲み放題であることを考えると、意外とお得なのかも。 味も想像以上によかったです。

というわけで、ステラシアターへ。 あまり席もよくなかったし、一触即発の息子を連れて行ったりもしていたので、ちゃんと音楽を聞くというよりは会場の雰囲気を楽しみに行った。 幸い、会場全体がそんなリラックスした雰囲気だった。

第1部

  • 20 世紀 FOX ファンファーレ
  • 高度な技術への指標
  • ツィゴイネルワイゼン
  • リバーダンス

《ツィゴイネルワイゼン》と《リバーダンス》はパーカッショニストの池上英樹さんのソロをフィーチャー。

第2部

  • 音楽のおもちゃ箱〜佐渡裕のトークと音楽
    • ウィリアム・テル序曲
    • 宇宙戦艦ヤマト
    • 歌劇《トゥーランドット》より 誰も寝てはならぬ
  • 《ウェスト・サイド・ストーリー》よりシンフォニック・ダンス

アンコール

  • 今日の日はさようなら 〜 (不明、なんだろこの曲)
  • 星条旗よ永遠なれ