投稿者「musicabella」のアーカイブ

バルトーク新全集(続)

まとめ買いしたバルトークの新全集ですが、今日ちょっと遅れて弦楽四重奏全集が届きました。

Bartok – The Six String Quartets

1998年にハンガリーで結成されたミクロコスモス弦楽四重奏団による演奏。個々の奏者についてはあまり詳しくないのですが、ハンガリーの巨匠クラスのメンバーが集結しているようです。

個人的には弦楽四重奏曲の第4番が大好きで、アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏を愛聴していますが、このミクロコスモスSQの演奏は、アルバン・ベルクSQに比べると音にねばりつくような重さがあります。バルトークによる「楽譜に書かれていないニュアンス」を表現しようとしているようですが、それが念頭になかったとしても一つ一つの音に慎重に意味付けを行っているような演奏は非常に説得力があります。

ということで、このバルトーク新全集、かなりに気に入ってしまいました。突き進むか …

バルトーク新全集

何がきっかけかよくわからないのですが、最近バルトークを聞きたくなりました。

主要な管弦楽作品や弦楽四重奏曲あたりはだいたい聞いているのですが、例えば初期の管弦楽作品や、室内楽、ピアノ曲、合唱曲あたりはほとんど聞いたことがありません。数年前に以下の本を読んでから、おそらく民謡収集の成果が直接的に表れているであろう合唱曲や小規模な室内楽曲を聞いてみたいとずっと思っていたのですが …

バルトーク―民謡を「発見」した辺境の作曲家 (中公新書)

で、いろいろ調べていると、2000年にハンガリーの代表的レーベルであるフンガロトン(Hungaroton)からCD29枚、収録曲数112曲に及ぶ「バルトーク大全集」がリリースされたことがわかりました。

最近買っていた破格のボックスセットに比べると少々値段が高いし、妻から「またボックス?」といぶかしがられることが目に見えているし、で悩んでいたところ、同じフンガロトンから新しい全集が進行中であることを知りました。まあ、バラ売りだからばれにくいし(笑)、録音も演奏もよさそうだし、ということで何点か聞いてみることにしました。

ハンブルクの歌姫

前にも書きましたが、ハンブルク出身の女性歌手で、スラップ・ハッピーやヘンリー・カウやアート・ベアーズに参加していたダグマー・クラウゼが大好きです。

そういえば、先日ダグマー・クラウゼつながりで現在の会社の同僚から Facebook に友人追加依頼がありました。お互いに職場の半径 5m 以内にダグマー・クラウゼ・ファンがいたことにびっくりしていました(笑)。

アート・ベアーズ以降に発表されたソロアルバムは軒並み廃盤で、聞きたくてもなかなか聞くことができません。オークションにもなかなか出てこないし、出てきてもかなりの値がついています。で、先日 ebay でたまたま出品されていた中古品をたまたま安価で落札することができました。で、それが今日到着しました。

Supply and Demand

ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトと組んでハンス・アイスラーやクルト・ヴァイルが書いた歌曲を歌ったアルバムです。有名どころ(というか、私はこれくらいしか聞いたことがなかったのですが)のヴァイルの《三文オペラ》をはじめとして、《マハゴニー市の興亡》《ハッピー・エンド》《ベルリン・レクイエム》(以上ヴァイル)やアイスラーの映画作品からの曲が選ばれています。

伴奏は《小さな三文オペラ》のような数名の管楽器とリズムセクションといった編成で、クラウゼの歌が引き立つようなシンプルなアレンジになっています。私は《小さな三文オペラ》のようなチープな、場末の劇場で聞けるようなサウンドが気に入っているので、こういうバッキングで伴奏が統一されているのはうれしいです。

1986年の作品なので、クラウゼは当時36歳(そう、今年の6月4日に還暦を迎えたばかりです)なのですが、かなりドスがきいたというか猥雑な「おばちゃん声」になっています。時おり聞かれるコケティッシュな高音はやはり魅力的です。

ワールドカップということで(続)

ワールドカップということで、社長から「社内パブリック・ビューイング」の案内がありました。曰く、

  • 6/18(金)の午後1時半からグループDのドイツ対セルビアの試合があるんだけど、見たい人いるでしょ?
  • 役員会は社内の大スクリーンで試合を上映することにしたよ
  • このイベントに参加する人は残業とかやって就業時間を調整してね
  • 参加者には飲み物を用意するので、参加する人は6/15までに教えてね

ということで、せっかくの機会なので参加してみたいと考えています。

ワールドカップということで

最近、自動車の後部座席の窓にドイツの旗を立てている車をよく見かけます。だいたい予想はついていたのですが、ワールドカップに向けてガソリンスタンドなどでフラッグが売られているようです。たまにイタリアの旗を立てている車も見かけますが …

また、スーパーマーケットの「REWE(レーヴェ)」では、レジでドイツ代表チームのカードを配布しています。どういう基準で何枚もらえるか実はよくわかっていません。妻が近所の方と一緒に買い物に行った時にはもらえなかったそうで、今日息子と行った時には2枚もらえました。また、息子がレジの前でカードを持ってウロウロしていたら、買い物を済ませた見知らぬおじさんからカードを1枚もらいました。ミヒャエル・バラックのカードが入っていたのですが、ワールドカップには出場できないんですよねえ …

昨日はフランス人(英語とドイツ語も話せる)と昼食を食べに行ったのですが、その時にもワールドカップの話題になりました。12年前のフランス大会の決勝戦(フランス対ブラジル)をパブリック・ビューイングで見たとか。しかし、フランスやドイツの人とサッカーの話になると、何となく「上から目線」で話をされるのが悔しいです。先日も「日本はオランダ、デンマーク、カメルーンと同じ組なので決勝トーナメントに進むのはほぼ不可能なんだ」という話をしたら、「ほう、それは残念だねえ」みたいな反応が返ってきました。(最近のフランスはどうなのかよくわかりませんが)ドイツくらいの代表チームになると応援に熱が入るのは決勝トーナメントに入ってからなんでしょうね。

日本代表チームの映像は放送権の関係でこちらの日本語放送(JSTV)では映像が全く放送されません。ウェブなどではいろいろニュースを見る機会があるのですが、チーム状態はなかなか大変そうですね。

というわけで、ドイツを応援しながらテレビを見ようかなと思っているところです。

神々の黄昏マンボ

妻が綿棒(メンボウ)を使って息子の耳掃除をしたそうで、二人でウェスト・サイド・ストーリー(バーンスタイン作曲)の《マンボ》を歌って盛り上がっていたそうな。

寝る時に「他にマンボって叫ぶ曲知らない?」と尋ねられたのだが、ペレス・プラードの《マンボ No.5》しか思い浮かばなかった。まあ、あれは「叫ぶ」のではなく「歌う」といった方が正しいのだが。

そうしたら、息子が「ねえねえ、《神々の黄昏》は?」と聞く。「さすがに《神々の黄昏》では歌わないなあ …」と苦笑しながら答えたものの、いろいろな場面で登場人物がマンボを踊ったり歌ったりするシチュエーションを想像したらたまらなくおかしくなったので、備忘録ということで書いておく。

それだけ。

演奏会その41: ハンブルク・フィル(第9回)

9. Philharmonisches Konzert

Mon, 20:00 / Laeiszhalle / Großer Saal

Philharmoniker Hamburg
Deborah Polaski Sopran
Dirigentin Karen Kamensek

Sergej Rachmaninow: Die Toteninsel / Symphonische Dichtung op. 29
Arnold Schönberg: Sechs Orchesterlieder op. 8
Peter I. Tschaikowsky: Symphonie Nr. 5 e-moll op. 64

全然予習する暇がなくて臨んだハンブルク・フィルの第9回定期公演だったが、期待以上に楽しめた。プログラムはラフマニノフの《死の島》、シェーンベルクの《6つの管弦楽歌曲》、それからチャイコフスキーの交響曲第5番だった。

指揮者のカレン・カメンセクは1970年アメリカ生まれの女性指揮者。2000年ごろからドイツやオーストリアの主に歌劇場で活躍していて、ハンブルク歌劇場でも何度か振っているようである。レパートリーを見ると比較的現代ものが多い。

とにかく、この指揮者のオーケストラコントロールのうまさに惚れ惚れしてしまった。指揮法の的確さと、全体を見据えた構成力のバランスがとてもいい。ハンブルク歌劇場でも指揮経験があるということなので、このオーケストラとの付き合いも長いのだと思うが(ハンブルク・フィルはハンブルク歌劇場での演奏も担当している)、「オーケストラからこういう音を引き出したい」という明確な意思がある棒と、それに応えるオーケストラ、という構図がとても説得力のある演奏を生み出したように思える。

細かいところまで逐一コントロールしようとする姿勢はチャイコフスキーの交響曲のようなある意味大ざっぱな作品だと聴衆に息苦しさを感じさせる懸念もあるし、時としてその精密さがあざとさに聞こえてしまう可能性もあるが、まあこれも個性のうちなのだろう。いままであまり魅力的に思えなかったチャイコフスキーの交響曲第5番をここまで感動的に聞かせてくれたことがいちばんの収穫だったかも。

露出情報

当然ここドイツでは見られないわけですが、今年も「吹奏楽の旅 2010」という番組が放送されるようですね。

1億人の大質問!?笑ってコラえて!

で、6/9 の放送では鹿児島情報高校におられる「吹奏楽の神様」が登場するそうです。

先日、この番組の制作を担当されている方から連絡をいただきました。この先生の過去の実績を示すために吹奏楽コンクールデータベースの検索画面を使いたいとのことでした。

どのくらい映るかわかりませんが、番組を見ようとしている方はご注目下さい。

久しぶりに本買いました

ほぼ一日を通じて快晴。珍しくコートなしで外出できるくらいの暑さ(暖かさ)になりました。

久しぶりにヘアサロンマツナガでヘアカット。ついでに息子もドイツに来てから初めて髪を切ってもらう予定だったのですが、例によって人見知りとか、耳とかうなじとかと触られるとくすぐったいとかで前髪だけちょっと切ってもらいました。そのくせ、髪の毛を切ってもらったお姉さんが気に入ったようで、何度も「バイバ〜イ」とか言っていましたが。

そのあと、隣りの OCS をのぞきました。今まで日本の雑誌は特に買おうと思っていなかったのですが、見たことがなかった「ミュージックマガジン」が売られていたので、おもわず買ってしまいました。特集は2000年〜2009年にリリースされた洋楽のベストアルバム。やはり、この時期になるとほとんど洋楽は聴いていませんねえ。聞いたことがあるアルバムも大ベテランであるボブ・ディランの「モダン・タイムス」とかブライアン・ウィルソンの「スマイル」だし …

MUSIC MAGAZINE ( ミュージックマガジン ) 2010年 06月号 [雑誌]

それから、旬が過ぎて1ユーロで売られていたバーゲンブックから一冊。

ヒラリー・クイーン――大統領への道 (光文社文庫)

オチがひねられ過ぎていてどこが面白いのかさっぱりわからないネタもありますが、いしいひさいちが描く実在人物のデフォルメが時々ツボに入るのが楽しみなのです。今回はコリン・パウエルとかコンドリーザ・ライスがヒットかな。

昼食はおいしいカリーブルストのお店「EDEL CURRY」で。私と同じように妻も息子も気に入ってくれたようです。

リチウム(もっと軽い金属)

吹奏楽コンクールデータベースのウェブページはcakePHPというフレームワークを使って作られています。

このcakePHPの主要開発者がプロジェクトを離れてlithiumという新しいプロジェクトを開始した、というニュースを聞いたのはかなり前のことでした。

http://blog.candycane.jp/archives/121

現在のバージョンは 0.95 ということなので正式な1.0のリリースが近づいています。cakePHP上でのデータベース開発はそれなりに面白いのですが、ドキュメントがあまり整備されていないように見受けられますし、検索条件の設定についての書式が少々洗練されていない(array()だらけ)ことが気になっていました。

それをさらに進化させたフレームワークがあるなら使ってみようかなと思っていたのですが … 現在のレンタルウェブスペースのPHPのバージョンが5.2だったので、PHP 5.3 以降を対象にしている lithium はすぐに使えないことがわかったのでした。

まあ、もうちょっと付き合うかなあ …