今日届いたもの

届くときはいっぺんに届くの法則。

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先週注文したワーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》のブルーレイディスク。イギリスのグラインドボーン音楽祭での収録である。「正統的ドイツ」というよりは「イギリス」っぽさがジャケット写真からも垣間見えるが、まあよかろう。

ニュルンベルクへ行く前に見終わることができるといいのだが …

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1988年から1992年にかけてアメリカのラジオ局 Westwood One が「The Lost Lennon Tapes」という番組を放送していた。そのタイトル通り、ジョン・レノンが残したテープ、つまりインタビューやデモやアウトテイクなどを流しながらジョン・レノンの生涯をたどる、というなかなか大規模なプロジェクトだったようだ。ビートルズのアンソロジープロジェクトがスタートしたのが1995年、ジョン・レノンのアンソロジーアルバムが出たのが1998年だから、放送の中で流れた未発表曲/未発表テイクはかなりのインパクトを持って受け止められたのではないかと思う。

(残念ながら私はリアムタイムで聞いていなかったので推定でしか語れないのであるが …)

放送されたマテリアルは、本放送開始前の3時間プレビューと全部で218回放送された50分の本放送からなる。この本はそれらの放送の中で流された曲、インタビューなどのリストである。

まあ、ひとまず資料として持っておきたかった。

もう一つの誕生日プレゼント

自分のために買った2つ目の誕生日プレゼントが長い時間と距離を経て本日到着。

(ちなみに1つ目はメトロポリタン歌劇場の《ニーベルンクの指環》のブルーレイディスクだった。)

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ドイツ・グラモフォンが所有するカルロス・クライバーの映像を全て収録したDVD10枚組。

初回限定生産ということで基本的には世界中のショップからなくなっている。amazon.com のマーケットプレイスで比較的安価で(それでも定価以上だったが他のプレミア価格に比べれば良心的)購入した。

発送はシンガポール。最近悪評ばかりが聞かれるドイツ税関に止められてしまっていたので、今日必要書類を持て引き取りに行った。

基本的にドイツへ輸入される荷物には外側に商品価値を示したインボイスを添付する必要がある。それが貼られていなかったので、「本人を証明する書類(一般的にはパスポート)」と「物品の価値とそれが送付されたことを示す書類(amazon.com が発送した際の Shiping Information)」を持って取りに来い、とのこと。物品が正しく発送されていることを確認して、物品価値を算定して、そこから支払うべき関税が決められる。関税は19%である。

クライバーがウィーンフィルを振ったベートーヴェンの交響曲第5番と第7番をすごく気に入っていたので、彼が振ったブラームスの交響曲第4番も聞いてみたくなった。(ただ、この第4番、CDはウィーンフィルだが、DVDはバイエルン放送響)

他にもウィーンフィルのニューイヤーコンサートを振った映像とか、リヒャルト・シュトラウスの《ばらの騎士》(これはバイエルン歌劇場とウィーン歌劇場を振った2種類の映像がある)とかもあるので、とりあえずボックスで買っておこうと思ったしだい。

*****

それから、今年の冬はニュルンベルクのクリスマスマーケットに行ってみる予定なので、ワーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》もちゃんと見てみたいと思い、ブルーレイディスクを購入。この歌劇のブルーレイは2種類しかでておらず、しかも片方(バイロイト音楽で収録されたもの)は斬新な解釈とかで賛否両論。イギリスのプロダクションではあるが、比較的オーソドックスな演出の方を買ってみた。

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息子のサッカーの試合

今日はお昼から息子のサッカーの試合。アルトナ駅の近くにある体育館へ行く。

最近はリーグ戦として1日1戦というパターンが多かったのだが、今日は5チームによる総当たりが行われた。ハンブルク市内にある「都会の」チームは強そうだし、息子が所属する SVHR (Sport Verein Halstenbek-Rellingen) と同じリーグに所属していて先シーズン1位だったチーム(SVHR は2位)もいる。

息子は基本的にベンチスタート。最初の試合はディフェンダーとしての交替だったが、日頃の練習がミッドフィルダーなのでポジショニングなどが全くディフェンダーではない。ボールを追いかけ過ぎてサイドに大きなスペースを空けてしまうことがあったり、1対1でリスキーな守備をして、かわされて、相手の決定的なチャンスになってしまったり、ということもあった。

今までは野外の広いスペースで試合をしていて、今回は今シーズン初めてのインドアだったので、なかなか調子がつかめなかったのだろうか。まあ、それでも試合が進むにつれだんだん前のポジションを指示されるようになってきたので徐々にいいプレーも出てきた。中盤で相手の攻撃をつぶすことに貢献できたかな。

上にも書いたように強いチームばかりだったので苦戦が予想されたのだが、テクニックで勝る他チームよりも中盤の運動量が多かったように思ったし、フォワードの決定力、キーパーの守備力などもあって、接戦ではあったが全勝することができた。最後はコーチもかなりよろこんでいたし、まあ結果オーライというところか。

お呼ばれ

妻のドイツ語の家庭教師の先生にご招待いただき、ご自宅にお邪魔した。もともとは先生の息子さんがうちの息子と遊びたい、と言っていたから実現したものである。

先生のお宅はノイグラーベン(Neugraben)にある。我々が住んでいるハルステンベック(Halstenbek)からだとエルベ川をはさんだ向こう側、という位置関係になる。S3 で乗り換えなしに行けるのであるが所要時間は約1時間である。そのあたりのエリアは今回初めて訪れたのであるが、ハンブルク近郊にしては珍しく小高い山というか丘というか、が近くにあるし、かなり背の高い木がたくさん生い茂っていたりと、趣きが違う。

さて、子供は子供で勝手に遊ばせておいて、大人は大人の会話をするわけだが、それぞれが理解できる言語が少しずつ違っているのが面白い。

  • 先生:ドイツ語、日本語、英語(少し)
  • 先生の旦那さん:ドイツ語、英語、日本語(少し)
  • 妻:日本語、ドイツ語、英語(少し)
  • 私:日本語、英語、ドイツ語(少し)

基本的に私と旦那さんが会話をする時には英語、4人で会話する時にはドイツ語で適宜先生が日本語で注釈を入れてくれる、というような形になった。妻と先生はいつもの授業の延長のような感じで日常会話の中でドイツ語の語彙を増やしていっているし、私は旦那さんとお互いの仕事の話をする。(旦那さんはエアバスに勤めているらしい)

ドイツローカルな食事を出していただき、ときおりシュナップスやウォツカやメタクサといった食後酒(というか食中酒だな …)を嗜みながら食べるといった流れ。当然、ドイツ料理は日本人の胃袋にとってはヘビーなものが多いのだが、こういったお酒を飲みながらだと消化が促進される。

今度はうちにも来ていただけるといいのだが。

11人いる!

新しい仲間が11人増えた。ほとんどチームごと移籍してきた、という感じである。

明日から本格的なミーティングが行われるのだが、今日は顔見せと社内見学、そのあとディナーという予定だった。

私もディナーに参加させていただく。会場は外部からお客様が来た時の「御用達」のような位置付けの店、典型的ドイツ料理レストランの「グローニンガー(Gröninger )」である。

11人のうち何と2名は日本人である。さすがにビールが回ったあとで英語で会話するのはしんどいので(しかも私の苦手な英国イングリッシュ)、最後の方は日本人の方と話をしていた。お二人とも小学生くらいの時にイギリスに渡り、その後ずっと住まれているとか、ロンドンオリンピックの女子サッカーの試合を同じ会場で見ていたとか、作曲家としても活躍しているとか、今後も楽しみである。

帰りは電車だったので最寄り駅まで Stefan と一緒に歩く。大きな幹線道路沿いを歩いているのだが「なんか意外に交通量が少ないねえ」みたいな会話にある。「そういえば、今日はドイツ対オランダの親善試合があったなあ」と Stefan。すっかり忘れていたなあ。(ちなみに結果はスコアレスドローだった)

 

完結

楽劇《神々の黄昏》第3幕を見る。これでメトロポリタン歌劇場の新しい《ニーベルンクの指環》も最後まで到達ということになる。

4時間30分のオペラを約1分にまとめた(笑)トレーラーはこちら。

まず主役の2人がよかった。すなわちデボラ・ヴォイトが演じるブリュンヒルデの「姉御」っぷり、ジェイ・ハンター・モリスが演じるジークフリートの天真爛漫さというか、「何も考えていなさそう」な雰囲気というか、が個人的にしっくりときた。

それに比べると悪役たち(ハーゲン、グンター、グートルーネ)の毒が少なかったのがいまいち。ハーゲン役のハンス=ペーター・ケーニヒは《ヴァルキューレ》でも敵役であるフンディンクを演じていたのであるが、へたに気品があるのであまり憎まれ役には向いていないのかも知れない。

しかし、歌手としての全体的なラインアップはいわゆる「ヴァレンシア・リング」よりは格段に上。また、《ジークフリート》と《神々の黄昏》はレヴァインではなくファビオ・ルイージに替わっているのであるが、予想通りかなり堅実な音楽を作っていた。レヴァインに比べると派手さがないのだが、まあもともとこういうキャラクターの音楽を作る人だし。

あらためて思ったのだが、ワーグナーの意図に忠実な演出となるとどうしても最終場面に無理があると思った。最終場面は「ジークフリートの亡骸を包む炎にブリュンヒルデとその愛馬グラーネが飛び込む」 → 「ライン河畔にあるギービヒ家が崩れ、ブリュンヒルデが持っていた指環は無事ラインの乙女たちのもとに戻る(ハーゲンは指環を追いかけて行って溺れてしまう)」 → 「そして神々の住むヴァルハラが崩壊する」という流れになっている。これをそのままシーケンスとしてつなぐとどうしても不自然になるし、ヴァルハラの崩壊は突然規模の大きな話になるのでそれまでの流れに比べてどうしても安っぽく感じてしまうことになる。

全般的には違和感なく見てくることができたのだが、最後の最後で原作に忠実であるがゆえの不自然さを感じてしまった。というわけで最終部分だけ「ヴァレンシア・リング」を見直した。上記の全てのエピソードを強引に一つの舞台で見せているのであるが、これはこれでヴィジュアルなインパクトがあるのでとても好きな場面なのである。

しかし、この「新メト・リング」(もう愛称はあるんですかね?草津の湯もみ板リング?)を見たあとで「ヴァレンシア・リング」を見ると、その衣装やメイクの奇天烈さに笑ってしまう。

カーテンコール。「ヴァレンシア・リング」ではオーケストラの演奏者も全員ステージに上がってカーテンコールを受けるのがかっこよかったのであるが、「新メト・リング」では最後のカーテンコールが終わったあとのカーテン裏の歌手たちの表情がとらえられているのがよかった。

しかし《指環》全曲が綺麗な画質で安く見られるようになったのはいいことですなあ。「新メト・リング」のセットは100ユーロ弱だから日本円で10000円しないくらい。私が初めて買った《指環》全曲はサバリッシュ指揮のバイエルン国立歌劇場のレーザーディスクで当時は80000円した。

 

11/11の徒然

今日は珍しくガブリエルが遊びに来なかった。息子が先週もらったピザの台(木製の皿)を返しに行ったら不在だったそうだ。

ということで、比較的まったりと過ごす。

今日は珍しく朝から天気がよかったので、思い立って妻の車のタイヤ交換をすることにした。以前からいろいろ書いているが、ドイツでは冬の間いわゆる「冬タイヤ」を履いて走らなければいけない。おそらく11月中に雪が降ることはないと思うのだが、先延ばしにしているとどんどん寒くなってタイヤ交換のモチベーションが下がってしまうので、暖かい日に替えることにした。

そのあとは、久しぶりに息子とサッカー。ちょっとトリックプレーをしたりするとすぐに息が上がってしまう。日々少しずつでも体を動かしておかないといけないなあ … と思う。

例によって、バンドジャーナル2月号の特集「コンクール自由曲集計」の記事を書かせていただけることになったので、いろいろと資料をまとめている。前年まで Excel を使って手作業でやっていたものを、今年からはなるべく自動化してチェックする手間を少なくしようと思い、吹奏楽コンクールデータベースをもとにしてスペシャルプログラムをちまちまいじる。考察の裏付けとなる資料をいろいろ添付しようとするとページが足りなくなりそうなのでちょっと心配 …

今日は夕食も早く、息子も疲れたらしく早く寝付いたので、なかなか先へ進めなかった《ニーベルンクの指環》のブルーレイを見ることにした。(ブログには全然途中経過を書いていないが)今日は《神々の黄昏》の第2幕。ジークフリートに騙されて嫉妬に駆られた(キレた)ブリュンヒルデがうっかりジークフリートの弱点を口走ってしまう … というあたりのお話である。

ジークフリートやブリュンヒルデの熱演に比べると、悪役としてのハーゲンやグンターなどがちょっと淡白なのが気になる。あと第2幕は舞台がギービヒ家(ハーゲンやグンターの居宅)だけなので、注目の舞台セットもあまり印象的ではない。

ということで残り1幕なのだが、いつ見ることができるかな …

 

 

11/4の徒然 (On a special day)

私事ながら、今日は誕生日である。

まず、息子が朝食前に YouTube から “Happy Birthday” を探して(最近、このくらいの検索はできるようになっている)、かけてくれた。いきなりこういうことをされるとぐっときてしまう。

お昼過ぎに例によってガブリエルが遊びに来る。「ガブリエルと家族より」ということで、メッセージカードやらオーナメントやらプレゼントやらを持ってきてくれる。私が直接誕生日を伝えたわけではないので、こういうのも不意打ちだなあ。

ちなみにプレゼントはイタリア生まれ(ちなみにガブリエル家もイタリア出身)のバリトン歌手、レナート・ブルーソンによるイタリア・オペラ集のCD。ペルゴレージ、スカルラッティ、グルックなどのレパートリーが収録されているところを見ると、時代的には少し古めの作品なのかも。(おそらく、どの作品も聞いたことがないはず。)なかなか、ツボをついたうれしいプレゼントである。

 

日本人学校学芸文化発表会

ハンブルク日本人学校の学芸文化発表会が開催された。

息子がドイツに来てから3回目の発表会なのであるが、最初の年は見に行くことができず、次の年(昨年)は息子がマイコプラズマにかかっていたので自分の出番だけ強行出場させてすぐに帰った。そういうわけで、最初から最後までじっくり見たのは今年が初めてだった。

基本的に各学年ごとに出し物(劇とか歌とかダンスとか)を披露する。各学年は多くても10数人、少ない学年では人数が一桁のところもある。一人一人が大きな責任を持って取り組まざるを得ない状況なのである。子供たちが自覚しているかどうかわからないが、これはとても得難い経験で、将来きっと何らかの役に立つはずである。

そんなことを考えていると、誰もがそつなく自分の役割をこなしていることに驚き、どれを見るにしても目頭が熱くなってしまうのである。

 

上原ひろみ in ハンブルク

急きょ、ハンブルクで行われる上原ひろみのライブを見に行けることになったので行って来た。

場所はアルトナにある「FABRIK」というライブハウスである。もともと何かの工場だった建物にいろいろなテナントが入っている施設らしい。

というわけで、ステージはこんな配置。ステージにある2本の柱に邪魔されてドラムしか見えない。

さて、実は上原ひろみさんが弾くジャズをちゃんと聞くのは初めてである。矢野顕子さんとやったピアノデュオコンサートの CD があまりによかったので期待していた。

オープニングの《Move》という曲がニューアルバムのタイトルチューンらしい。変拍子だらけのフュージョン寄りのジャズという感じ。終演後に一緒に行ったメンバーで話が出たのだが、この曲はキャッチーでとてもかっこいい。

時々パット・メセニーを思わせる曲想があったり、プログラムの中ほどに置かれたソロコーナー(ちなみにかなり脱臼した《I Got Rhythm》(かな?)をやっていた)ではアッコちゃんを思わせたり。

最初に座った位置がほとんどドラムしか見えない場所だったので、やはりバランス的にドラムが大きく聞こえる。そのせいか、ちょっと一本調子に聞こえてしまうところがあったが、CD ではもっと繊細なアンサンブルが期待できるのだろう。というわけで、会場で売られていた CD を買った。(あとで調べたら、やはり日本盤は初回限定 DVD 付きでしたぜ > U 氏)

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アンコールの1曲目が終わって、客電がついて、お客さんが少しはけた状態からでも出てきてくれて、2曲目のアンコールをやってくれた。中央付近に空いた席があったので、そちらに移動して、やっと上原さんが演奏する姿を見ることができた。

ジャケット写真などで見る姿はかなり大人びて見える。ステージでの身のこなしは、いわゆる「浮遊系女子」っぽい。ピアノをハードタッチで弾いている時でも、かなり軽やかに見える。

生演奏を聴くのはすごく久しぶりのような気がするのだが、やっぱりいい音楽を生で聴くのはかなり大事なことなのではないか、とあらためて認識したしだいである。