母の日の日記

つらつらと今日の日記を。まずは今日届いたCD。

プレイズYMO(初回限定生産)

セニョール・ココナッツ(アトム・ハートらの変名ユニット)が YMO をラテン風にカバーしたアルバム。YMO のお三方もゲスト参加しているあたりが洒落がわかるというか。

《シムーン》や《ファイアー・クラッカー》あたりのトロピカルなナンバーがラテンのリズムと相性がいいのは何となく想像できるのであるが、《リンボ》や《ビハインド・ザ・マスク》あたりも意外とはまっている。

クラフトワークとかディープ・パープルもこの調子でカバーしているらしいのだが、聞きたいような聞きたくないような …

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午前中、家の裏が雑草に覆われてきたので草刈りをする。そもそも、ここは市有地なので私が草刈りをする必要がない土地なのであるが、誰も刈ってくれないし、ふだん自転車専用道路に出るために使っているので、やむを得ず刈っているのである。

午後、このたび無事ン十代(あえて秘す(笑))に足を踏み入れた団員の誕生パーティーへ。しこたま酒飲みながらしこたまケーキを食べる。明らかにカロリーオーバー。

今日は「母の日」なのでカレーを作る。ホワイトカレーなどというものが売られていたので試しに買ってみた。「カレーの王子様」を少しスパイシーにした感じ。悪くない。妻の提案でハンガリーのトカイワインを合わせたのであるが素晴らしい相性。

さ、明日からダイエットしようっと。

汐澤先生合奏(その1)

7/16 に行なわれる積志ウィンドアンサンブルの定期演奏会で客演指揮をお願いしている汐澤安彦先生との初めての合奏。 オリヴァドーティの《バラの謝肉祭》とアルフレッド・リードの《アルメニアン・ダンス・パートI》を見ていただく。

《バラの謝肉祭》は譜面通り演奏すると伴奏が厚くなってしまい、旋律がかなりがんばらないといけない事態になることがわかった。このへんは全体のバランスを考えてかなり大胆にダイナミクスの変更があった。

指揮者の立場からすると、譜面に書かれていることと相反することを指示するのは非常に勇気がいる。その根拠を明確にするスコアリーディングと、それを演奏者が納得できるように説明する術が必要なのだ。

先生に指導に来ていただくのは今年で三年目で、もう何回も先生の指揮で合奏する機会があった。(合奏前には「練習には何度もお邪魔していますが、本番で振らせていただくのは初めてです(笑)」という軽いツカミもあった。)

緊張しながら演奏している奏者よりも、私がいちばん勉強させていただいてるんじゃないかなあ、という気になる。 (「それをちゃんと普段の合奏に反映しろ」というツッコミも聞こえてきそうであるが …..) 「楽譜に忠実であることが音楽に忠実であるとは限らない」とか「(次の小節に早く突っ込んでしまうことを注意する際に)時間が熟さなければ動いてはいけない」とか、目からウロコがボロボロ落ちる勘所である。

コンクールでいい賞を取るための「バンド指導者」は他にもたくさんいるのだろうが、「音楽を演奏する楽しさ、面白さ」を教えていただけるという意味 で、汐澤先生に指導いただく機会が得られたことは本当にこのバンドのためになっていると思う。だから、25回の定期演奏会にあたって「汐澤先生を客演指揮 にお呼びしたい」という多くの団員の声があったのだ。

当たり前のことではあるが、先生の意図通りに演奏できれば聞きに来ていただくお客さんにも、そして演奏者自身にも感動があることは間違いない。(その場に演奏者として加われないのが、ちと残念ではあるが)

がんばりましょう。

アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラ

和田薫さんがアメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラから委嘱されて作品を書いたそうだ。

アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラはアメリカ国内でのツアーを中心として活動している管楽アンサンブルで、ほぼ4管編成のオーケストラの管楽器セクションと打楽器群からなる編成である。そのため、サクソフォンやユーフォニアムは含まれていない。

有名なところでは、黛敏郎さんの諸作品はこのオーケストラによって委嘱されているし、ペンデレツキの《ピッツバーグ序曲》、ロドリーゴの《管楽オーケストラのアダージョ》、ホヴァネスの《交響曲第4番》と中心とするいくつかの交響曲なども、このオーケストラのために書かれている。

なかなか個性的な活動をしているバンドなのであるが、日本ではあまり演奏を聞くことがないので話題にならないのかも知れない。私の知る限り、公にリリースされている CD は一枚だけだったはずだ。

そんなわけでウェブをつらつらと検索していたら、いつの間にか何枚かの CD がリリースされていることがわかった。以下のページで「American Wind Symphony Orchestra」で検索をかけると4枚見つかった。

http://www.buythiscd.com/shop/home.php

  • Concerto Grosso for Woodwind Quintet and Orchestra (Robert Russell Bennett)
  • Sinfonia (Ned Rorem)
  • Cancion De Gesta (Leo Brouwer)

  • Music For the Royal Fireworks (G.F. Handel)
  • Armageddon (Henk Badings)
  • Concerto for Percussion and Wind Orchestra (Toshiro Mayuzumi)
  • Pittsburgh Overture (Krzysztof Penderecki)
  • Morpheus (Jerzy Sapieyevski)

  • Down by the Riverside (James Drake)
  • Square Dance ’76, Opus 105 (Paul Creston)
  • Take the ‘A’ Train
  • Georgia on My Mind
  • That Old Black Magic
  • Pickle Suite
  • I’d Like to Teach the World to Sing
  • This Land is Your Land
  • Jacob’s Ladder
  • Little Birdie
  • Michael, Row the Boat Ashore
  • If I Had a Hammer
  • Battly Hymn of the Republic
  • American Tribute
  • The Sting

  • Water Music (G. F. Handel)
  • Report (Lubos Fiser)
  • American Requiem (Henry Brant)
  • Liberty Enlightening The World (William Bolcom)
  • Divertimento (George Auric)
  • Chorale (Ivana Loudova)
  • Divertissement D’ete (Jacques Casterede)

おそらく全てレコードからの CD 化ではないかと思われる。1枚はレコードで持っているものだ。

さっそく注文する。

シルヴァン・ショーヴォー

1ヶ月ほど前に注文していたCDが届く。

Nocturne Impalpable

会社の同じ職場の方から紹介してもらったシルヴァン・ショーヴォー(Sylvain Chauveau)のCD。かつて坂本龍一さんのお気に入りとして紹介されていたのだが、しばらく廃盤状態にあって今年になって再発売されたらしい。

ホームページはこちら:http://www.sylvainchauveau.net/sc_en.html

まだ全部聞いていないのだが、室内楽的な編成のアンビエントという感じ。教授の「1996」あたりを気に入る人は、これも気に入るのではないかな?

試しに妻に「これ、教授の新譜」と言ったら信じた。

ゴールデンウィーク総括

久しぶりに帰宅。

出張と帰省が続いて10日くらい家を空けていたことになる。明日/明後日は吹奏楽団の練習が詰まっているので実質的なゴールデンウィークは終わり。というわけで簡単な総括を。

行ったところ

厄払い:  ゴールデンウィーク中に中学校の同級生が集まって厄払いをするということになっていたのだが、残念ながらその日には実家にいないため一足先に厄払いを済ませた。これは中学校時代の恩師の家(神社)でやることになっていたので、近況報告や息子の顔見せを兼ねてお邪魔した。

地元のワイナリー「カーヴ・ドッチ」: 葡萄の木を契約しているので毎年1本ずつワインをもらえることになっているのだが、帰省していなかったので6本(つまり6年分)も溜まっていた。2001年のバッカス、2005年のシャルドネ、2002年のカベルネ・ソーヴィニヨンをそれぞれ2本ずつ贈ってもらうことにした。

まつり: ちょうど地元のお祭りとスケジュールが合った。息子を連れて坂の上にある神社に連れて行ったら、ちょうど神輿が帰って来るところだった。

飲み食いしたもの

ワイン: 上記の「カーヴ・ドッチ」で2002年のミュラー・トゥルガウとスパークリング・ワインを買って実家で空ける。ミュラー・トゥルガウはシャルドネほど辛口じゃないのでいろいろな料理に合わせられる。スパークリング・ワインは以前も買ったことがある。以前のものはかなりフルーティだったのだが、今回のはかなりドライ。

魚: やはり日本海側は白身魚やイカがうまい。刺身/寿司おいしくいただいた。

新発見

ZAZEN BOYS: 偶然「トップランナー」で見かけたのだが、かなりかっこいい。

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で、帰って来た日に届いたCDとDVD。

威風堂々

知らんかったなあ。朝比奈隆さんが海上自衛隊を指揮した1970年代の録音のCD化。

77 Million Paintings By Brian Eno (2pc) (Dvdr) [Import]

ブライアン・イーノのビデオ・インスタレーション。

Le Domaine Musical Vol. 1 / Pierre Boulez

「ドメーヌ・ミュジカル」時代のブーレーズの録音を集めたボックスの第1弾。4枚組。《ル・マルトー・サン・メートル(主なき槌)》の初演ボーナス CD がついているというので買ってみた。同時代の作曲家の作品が集められている Vol.1 よりは、ストラヴィンスキーや新ウィーン楽派の作品が集められている Vol.2 の方が聞きやすいのかな?

第18回音の輪コンサート

第1部

  • 音楽祭のプレリュード(指揮:伊藤透)
  • アルメニアン・ダンス・パートI(指揮:汐澤安彦)

第2部

  • ミスター・ミュージック!(指揮:秋山紀夫)
  • マリンバ・コンチェルティーノ(指揮:百瀬和紀、マリンバ独奏:河野玲子)
  • エル・カミーノ・レアル(指揮:伊藤透)

第3部

  • 弔辞(秋山紀夫)
  • サクソフォン四重奏曲《5つのカメオ》より第4楽章 アリア(サクソフォン・アンサンブルなめら〜か)
  • プロセルピナの庭(指揮:伊藤透)
  • ミュージック・メイカーズ(指揮:伊藤透)
  • 第4交響曲(指揮:伊藤透)

アンコール

  • 主よ、人の望みの喜びよ(指揮:伊藤透)
  • 《第1組曲》よりギャロップ(指揮:汐澤安彦)
  • 星条旗よ永遠なれ(指揮:百瀬和紀)

アルフレッド・リードが亡くなって初めての「音の輪」コンサート。汐澤先生が客演で《アルメニアン・ダンス・パートI》を振られる。しかも同じ曲を積志ウィンドアンサンブルの第25回定期演奏会でも振っていただくので、主催者にチラシの挟み込みをお願いしたところ快諾していただいた。

第1部と第2部の間の休憩時間にちょうど本番を終えて客席に入っている汐澤先生とお会いすることができたので、簡単にご挨拶を。実は前日までなかなか曲が仕上がらなくて大変だったというお話をうかがったのだが、さすがにあのテンポで演奏するのは奏者も大変でしょう …

ロビーではリードゆかりの品々が展示されていた。

ドレスデン日記(その4)

本日も少し早めに仕事が終わったので、お土産探しに繁華街に繰り出す。 ホテル周辺は歴史的建造物ばかりなのであるが、ちょっと足を伸ばすと超近代的な商業施設が顔を出す。

ドレスデンは旧東ドイツに属していたので、いわゆる「西」化は1990年の東西ドイツ統合から始まったのである。 信じ難いことであるが、昨日オルガンコンサートを聴きに行ったフラウエン教会もソ連の傘の下にあった時代は爆撃されたまま放置されていたのである。 そういうわけで、歴史的建造物も生活に必要なインフラも急ピッチで整備が進められている(現在進行形)のである。閑話休題。

工事現場の近くには1945年の空爆の激しさを訴える展示施設もあった。 空爆以前に撮影された写真や映像を見ると、いかに空爆が激しかったのか、また、いかに過去に忠実にそれらの建造物を修復しようとしているかが分かる。フラウエン教会の修復を記録した小冊子と、空爆前後の同じ建物を比較した小冊子を買う。

そういえばダニエル・バクヴィッチという作曲家の吹奏楽作品に《1945:ドレスデン空爆》というのがあったなあ。 どんな曲だったっけ?

で、カールシュタットというデパートにワールドカップのオフィシャルショップがあったので、お土産用に何点かまとめ買いをする。

それから、ドレスデンまで来たからにはマイセンを買って帰りたい。 ホテルの中にショップがあったのでのぞいてみる。 やはり、見た目の美しさと値段は確実に比例している。 いいものはポンと4桁(日本円で約14万円)くらい行ってしまうのである。

マイセンらしさ、実用性、美しさと価格の妥協点を検討して購入。

ドレスデン日記(その3)

仕事が早く片付いたのでアルテマイスター美術館へ行く。 この美術館でいちばん有名なのは、ラファエロの「システィーナのマドンナ」(の二人の天使)だろう。 ふだん、あまり注目してみることのなかったルーベンス、ヴァンダイク、レンブラントらの作品がまとめて見れたのは収穫だった。また、ここにはフェルメールも2点(「取り持ち女」「窓辺で手紙を読む若い女」)ある。

夕食は元上司と、別の会社から来ている方と一緒に。 この時期はホワイトアスパラの収穫時期にあたるため、どのお店も「アスパラガス料理始めました」という特別メニューを掲げている。

アスパラガスをメインディッシュにするのも何なので、スープを頼んでみた。 裏ごししたスープにホワイトアスパラの輪切りが入っている。 日本で食べるホワイトアスパラはほとんど缶詰なのであるが、これはもちろん生をゆでる。 歯ごたえがあって少し苦味というか酸味がある感じ。 スープの方はほんのり甘いので、この対照的な組み合わせがなかなかよい。

メインはバイエルン風ホワイトソーセージとプレッツェル。 ソーセージは「荒挽き」の対極といった感じで、ものすごく滑らかに挽かれている。 あまりに柔らかいのでなかなかナイフで切ることができない。 香港に「德發牛肉丸」という絶品のミートボール入り麺のお店があるのだが(まだあるのかなあ?)、そこのミートボールに似た歯応え。 マスタードをつけると美味。このマスタードも日本に比べると酸味より甘味が勝っているなあ。

あ、もちろんビールも飲みました。

その後、ホテルの近くにある教会でのオルガンコンサートを見に行く。 この教会もまた空爆で破壊され、今年(2006年)のドレスデン建都800年記念にあわせて修復されたらしい。 そのオルガンのお披露目演奏というわけである。

ドレスデン日記(その2)

時差ボケで早く起きてしまったのでホテルの回りを散歩する。

仕事が終わってから、ドレスデン・バレエの公演を見に行く。 この公演が行われるゼンパーオーパーは由緒ある劇場で、ワーグナーが指揮者として招かれたり、リヒャルト・シュトラウスの主要な歌劇《サロメ》《エレクトラ》《ばらの騎士》などが初演されたりしている。

ドレスデンにおけるこの手の歴史的な建物の宿命である「1945年の空爆によって破壊され」、その後大金をかけて復旧されたそうである。 ロビーといい、客席といい、日本では絶対真似のできない歴史と優雅さを感じる。

この日の演目は、ジョン・ノイマイヤーの振り付けによる20世紀のバレエ作品、《ダフニスとクロエ》(ラヴェル)、《牧神の午後への前奏曲》(ドビュッシー)、《春の祭典》(ストラヴィンスキー)である。 これらの作品が一度に見れるのである。しかも伴奏は生オケ。

《ダフニスとクロエ》は前半と後半が1900年代前半の海岸の避暑地を思わせるようなちょっとレトロな設定。 鮮やかな海とまぶしい太陽をうまく表現しているステージである。 カミュの「異邦人」とか、ダリ&ブニュエルの映画「アンダルシアの犬」の一場面を思い出す。 中間部にあたるクロエが海賊に捕らわれる場面は原作に忠実な古代ギリシャのようなイメージで、それまでの部分と対照的に原始的。しかもかなりエロい。 夜明けの部分に戻ると、実はこれは夢だった ….. というような構成になっている。

《春の祭典》は、やはりベジャールの振り付け版との比較になってしまうのだが、ベジャールよりもさらにプリミティブな感じがする。 全体的に単調な印象。最後の「いけにえの踊り」は群集がいけにえの少女を賛美して高揚する ….. というイメージと思いきや、延々と続く少女のソロで、最後に疲れ果てて息絶える ….. というような構成が斬新だった。 変拍子が続く部分でトランペットが思いっきり間違えたので、どうなることかと思いきや、無事まとまった。 こういうスリルも生オケならでは(笑)。

ドレスデン日記(その1)

ドイツのドレスデンへ出張。 例によって名古屋からルフトハンザでフランクフルトに飛び、そこから乗り換えるというパターンである。

機内で読んだのは以下の2冊。

人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート

インストール (河出文庫)

先日、アウトレットで DVD を買ったので原作を読んでみたくなった。 映画の方は途中までしか見ていないのであまり断定的なことは言えないのであるが、けっこううまく原作を映画化しているのではないか。

夕方ホテルにチェックインして、ほとんどそのまま夕食。 あまりお腹も空いていないので、ミュンヘン風ポテトスープとターキーのバケット(と、もちろんビール)を注文する。 スープはジャガイモを裏ごししたもので、ソーセージの輪切りが入っている。なかなか美味。 ターキーのバケットはなぜかスイートチリソースがついてきた。 このソースは意外とターキーには合うが、日本で食べるものと比べて辛さより甘さが勝っているなあ。