演奏会その12:北ドイツ放送交響楽団

So, 11.10.2009 | 11 Uhr
Hamburg, Laeiszhalle

Alan Buribayev Dirigent
Alice Sara Ott Klavier

MODEST MUSSORGSKI / NIKOLAJ RIMSKI-KORSAKOW
Eine Nacht auf dem kahlen Berge
SERGEJ RACHMANINOW
Rhapsodie über ein Thema von Paganini a-Moll op. 43
FRANZ LISZT
Totentanz für Klavier und Orchester
SERGEJ RACHMANINOW
Sinfonische Tänze op. 45

そもそもこの演奏会へ行こうと思ったのはラフマニノフの《交響的舞曲》が聴きたかったからなのですが、よくよく考えると、この《交響的舞曲》、同じくラフマニノフの《パガニーニの主題による幻想曲》、リストの《死の舞踏》には有名な「怒りの日(Dies Irae)」のモチーフが使われています。(いちばん有名な引用はベルリオーズの《幻想交響曲》の第5楽章でしょうか。ちなみに吹奏楽でもフランク・ティケリの《ヴェスヴィアス》に一瞬登場します。)で、《死の舞踏》同様、ムソルグスキーの《禿山の一夜》もデモーニッシュな雰囲気を持つ作品、ということで、あまり昼間から聴きたくない雰囲気の音楽ばかりですが(笑)、まあ出かけました。

(後日付記)《禿山の一夜》の冒頭の低音楽器によるモチーフも、「怒りの日」のモチーフを変形させたものとしてとらえられているようですね。

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演奏者についてはまったく予習していかなかったのですが、ピアニストのアリス=紗良・オットさんはドイツ人と日本人の間に生まれたそうで(会場で買ったプログラムには1988年ミュンヘン生まれとしか書かれていなかったのでわかりませんでした)。例によって休憩時間にサイン会があったのでサインをもらってきたのですが、「こんにちは」と言われてちょっとびっくりしてしまったのでした。綺麗な方です。日本語が通じるんだったらもうちょっとお話しすればよかった(笑)。

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指揮者はアラン・ブリバエフ。1979年にカザフスタンで生まれたそうで、こちらもまだ若い指揮者です。

さて、演奏会ですが、ブリバエフの Allegro でのリズム感は非常によかったと思います。ただ、ゆったりとしたテンポ、その中でも特にルバートの部分でオーケストラを完全にコントロールできていない部分がかなりありました。《禿げ山の一夜》の後半とか、《パガニーニ》のクライマックスである第18変奏のあたりとか。特に《パガニーニ》はオケもよかったしソロもよかったので、それらがうまくアンサンブルできなかったのでちょっと残念でした。

プログラムの後半。《死の舞踏》はオットのピアノがうまくオケを引っ張っていった感じです。ブリバエフの指揮もうまくオケからメリハリの効いたリズムを引き出しています。いやあ、この人のリズム感覚はかなり気に入りました。北ドイツ放送交響楽団ってとても重厚な(腰の重い)響きというイメージがあるのですが、とてもシャープです。オットのピアノもパワフルです。今日の演奏会では抒情的な弾き方よりも力強さの方が印象に残りました。

《交響的舞曲》も期待通りの演奏。第2楽章は今まであまり印象に残っていなかったのですが、この演奏は《死の舞踏》のイメージを引きずるような、濃密でグロテスクなワルツでした。実は第3楽章は吹奏楽で演奏したことがあるのですが、あのアクロバティックな主部のリズム感が好きです。一聴すると複合拍子だらけのように聞こえるのですが、実は9/8拍子と6/8拍子の組み合わせです。だからこそ難しいのかも知れませんが。CD の演奏ではかなり危なっかしいのもあるのですが、これもブリバエフがうまくコントロールしていたように思います。

後半2曲はとにかく素晴らしかったです。

北ドイツ放送交響楽団は、おそらくハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団よりうまいと思うのですが、首席指揮者であるドホナーニのレパートリーとか、テレビ放送で見る限りでの彼の音楽の作り方が私の趣味と合わなそうだったので、実はちょっと敬遠していました。ドホナーニ以外の演奏会を聴きにくればいいのかな(笑)。

*****

昼食は中央駅近くのお気に入りの店「Nagel」へ。この店では Franziskaner が飲めます。ヴァイツェンの中では今のところこれがいちばん好きかな。

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それからグヤーシュスープ。ここのハンガリー(あるいは南ドイツ?)っぽいグヤーシュも気に入っています。

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ウィンナーブルスト。いわゆるウィンナーソーセージですね、それのポテトサラダ添え。そういえば初めてこの店に来た時にこのメニューを注文したことを思い出しました。今いる会社に初めて出張した時に、同行者5〜6名と一緒に来ました。2年くらい前になるのかな?

*****

空きっ腹にヴァイツェンを飲んだのでけっこうベロベロ。アパートに帰って来たら眠り込んでしまいました。年とってきたせいか(苦笑)休日でも早く起きてしまうので、なかなか週末に寝だめができませんでした。起きたらちょっとすっきり。

夕食は昨日買ってきたカレイのオリーブオイル焼き。そろそろ、もうちょっとバリエーションを考えないと。

2 thoughts on “演奏会その12:北ドイツ放送交響楽団

  1. バタ子

    MusicaBellaさん、お久しぶりです。
    ドイツに行かれてから、おいしそうな写真が増えていつも楽しみに見てます。
    「死の舞踏」、いいなぁ~
    実は私の大好きな曲です。
    生で聴くときっと感動するでしょうね・・・うらやましいデス!!

  2. musicabella 投稿作成者

    バタ子さま:

    お久しぶりです。私もブログ見ていますよ。
    《死の舞踏》がお好きとは意外です(笑)。
    こちらの演奏は非常にプログラムが多彩で目移りします。
    (浜松だと、何かチャイコフスキーばっかり演奏されているイメージがありますが …)
    日本に帰ったらオケをたっぷり聴ける機会は(時間的にも金銭的にも)ほとんどなさそうなので、今のうちに楽しんでおきたいと思っています。

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