ヤマハ吹奏楽団第43回定期演奏会

2009年4月11日(土)15:00 アクトシティ浜松大ホール

第1部

  • アルフレッド・リード/春の猟犬
  • ダリウス・ミヨー/フランス組曲
  • ドナルド・グランザム/舞楽

第2部

  • 藤代敏裕/マーチ「青空と太陽」
  • 長生淳/シング・ウィズ・シンセリティー
  • 諏訪雅彦/16世紀のシャンソンによる変奏曲
  • オットリーノ・レスピーギ/交響詩「ローマの松」

アンコール

  • ジョン・フィリップ・スーザ/海を越える握手(手拍子なし)
  • ジョン・フィリップ・スーザ/海を越える握手(手拍子あり)

例年、所属する吹奏楽団の合奏と重なっていたので、久しぶりに聞きに行った。(もっとも昨年はカナダ公演のために定期演奏会自体が開催されなかったのであるが)

しかし、あらためて見ると人数が増えましたなあ。プログラムに載っている団員数は68名+新入団員13名で計81名である。今年からのコンクール対策でこれだけの人数を集める必要があったのかなあ、と思ったりして。

演奏会は須川さんの簡単な曲解説をはさんで進められる。特に《フランス組曲》の説明は須川さんの曲作りが端的にわかった。(個人的に、今回の演奏会は須川さんが指揮するこの曲を聴きに行ったようなものである)私もこの曲については須川さんと同じようなとらえ方をしている。つまり、この曲の重心は、第2次大戦でもっとも不幸な境遇にあった地域の名前を冠した楽章である第4楽章の《アルザス=ロレーヌ》にある。サクソフォンから開始される葬送行進曲は、わずか1小節のブリッジを経て長調に転調し、力強い独立の賛歌に変わるのである。その後に演奏される第5楽章《プロヴァンス》(ミヨーはエクサン・プロヴァンス出身)には前楽章の生真面目さを照れるような洒脱さがある。

《16世紀のシャンソンによる変奏曲》は最小編成(クラリネットですら1パート1名だった)による演奏。初めて聞いたのだが(早く注文しなくっちゃ)いい曲ですね。須川さんの解説では、当時の奏法を研究して実践したらしい。この演奏しか聞いたことがないので50名くらいで演奏する「本来の」響きが想像できないのであるが、この演奏を聞くとこういう編成でこそ聞き映えがするのではないかと感じた。

昨年の全日本吹奏楽コンクールで演奏した《シング・ウィズ・シンセリティー》の完成度が突出しているのはわからないでもないが、他の作品のサウンドとの違いがありすぎるのが気になる。「細かく作り込むというよりは大らかに明るく響かせる」(と個人的にはとらえている)須川さんの棒はオリジナル曲との相性がいいと思っていたのだが、《春の猟犬》や《舞楽》あたりだとちょっとがちゃがちゃしてアンサンブルが粗く聞こえてしまう。このあたりは今後関係が深まるにつれて進化していくのだろうか。

というわけで、意外と《ローマの松》が安心して聞けた。総勢12名のバンダを加えた《アッピア街道の松》は吹きまくって、ある意味大人げない(笑)演奏だったが、あれだけの音をバンドから引き出せるのは須川さんの指揮(バトンテクニックだけではなく指揮者としてのカリスマ性というか人間性も含めて)に変わった大きな成果なのではないかと思う。

アンコールはフェネル直伝のスーザ・マーチ。1度目はあえて手拍子なし(確かに何も知らないお客さんはあの「タメ」についていけないだろう)、2度目に手拍子を入れた演奏となった。須川さんも2回目の演奏の前に演奏者に「ごめんなさい」と言っていたが、確かに《アッピア》であれだけ吹いた後にスーザ・マーチ2回はきついだろうなあ(笑)。

高橋幸宏/コリリアーノ/マイルス・デイヴィス

とりあえず購入メモ。

ONCE A FOOL,…

La Pensee / HQCD 高橋幸宏

…ONLY WHEN I LAUGH / HQCD 高橋幸宏

先月のニューアルバム(「Page By Page」)リリースにあわせて旧譜その他がドカッとリイシューされた。2枚組ベストが2つ、東芝EMI、コンシピオ時代のソロ12枚がEMIから、そしてポニーキャニオン時代のがこの3枚である。

幸宏さんのソロは中古で(ごめんなさい、ごめんなさい …..)あらかた揃えているのであるが、嗜みとして買っておくことにしたのである。

ここまで買ったらキングから出ている「サラヴァ」「音楽殺人」のSHM-CD盤も買っておいた方がいいのかなあ?紙ジャケで買ってしまったので、とりあえずスルーしているのであるが。

コリリアーノ:サーカス・マキシマス 他

やっと出ました、《サーカス・マキシマス》。

マイルス・デイヴィス・リーダー ダウンビート誌に残された全記録 (単行本)

つい買ってしまったぞ …..アメリカの音楽雑誌「ダウンビート」に掲載されたマイルス・デイヴィスに関する記事をまとめたもの。没後にリリースされたボックスもののレビューも載っているよう。

ビートルズ!

(本当にCD買わないとネタないなあ …..)

http://www.emimusic.jp/beatles/

http://beatles.com/core/news/

ついにビートルズのオリジナル・アルバムがリマスターされて発売されるそうな。

  • The Stereo Albums – 現行のラインアップに沿った(ただし、「パスト・マスターズ」は2枚組になる)14枚。
  • The Stereo Albums(ボックスセット)- 上記の14枚にボーナスDVDを加えたボックスセット。
  • The Beatles in Mono(ボックスセット)- 「Please Please Me」から「The Beatles」までのモノミックスに「モノ・マスターズ」2枚組を加えたボックスセット。こちらだけは紙ジャケで出るらしい。

どうせ、ある一線を越えているファンは2つのボックスセットを買うはずだから(笑)、こういう売り方はあまり文句が出ないだろう。初期のアルバムは収録時間が短いんだからモノとステレオの2in1で出せよ、という気もするのだが、全てのアルバムがそうできるわけでもないのだから「美しく」なくなってしまう。ま、それはそれでよしと。

その昔は「Yellow Submarine」もモノミックスのLPが再発されていたりするのだが、必要最小限の4曲(《Only A Northern Song》《All Together Now》《Hey Bulldog》《It’s All Too Much》)だけが「モノ・マスターズ」に収録されるのかなあ?

ええと、映画「レット・イット・ビー」のDVDはまだでしょうか?

進級の集い

保育園での進級の集い。

昨年までは、親が一緒にいるとすぐに親にくっついてきて「甘えまくりモード」全開だったのだが、進級したことで自覚が出てきたのか、一応先生の方に集中できている。時々親の方を向いては「ちゃんと見ててね」とか「お母さん、笑ってちゃダメ」とか言っている。

その後、浜松城公園近くのホテルで(恒例の)ランチバイキング。そういえば、息子は有料になってから初めてのランチバイキングだ。まあ、相変わらず食べまくっていますが。

桜の名所でもある浜松城公園を散策。(目一杯バイキングで食べた後の腹ごなしとも言う)暑くもなく寒くもなく風も穏やかで、しかも桜はほぼ満開。桜見物には絶好の日だった。

師匠と飲み

大学時代にご指導いただいた渡部謙一さん(以下わたけんさん)が浜松に来られるということで一席設けた。例によって、私の好きなアクトシティ内の飲み屋で。(だいたい人が来るとここに連れて行くなあ …..)

メールでは連絡を取り合っていたのだが、お会いするのは何年ぶりだろう。ちょくちょく来られているということなのだが、予定が合わずになかなか会えずにいた。

浜松の高校から北海道教育大学函館校に進学し、卒業して浜松に戻っているというわたけんさんの教え子も一緒。うちの吹奏楽団に所属するサックス奏者の後輩とのこと(しょせん世間は2ホップ)。

思いっきりぶっちゃけたオフレコ話(ああいう曲を聴くと頭痛がするとか、ああいう人の裏話とか)が多かったが、最近は学生相手に教育学的見地に基づいた指導も行っておられるそうで(ルドルフ・シュタイナーとか齋藤孝さんの話とかも聞けた)、そのあたりの話は興味深かった。まあ、社会人バンドでこういう指導法をやったら怒る人いるだろうなあ …..

playing the piano 2009 _out of noise(富士)

2009年4月1日 富士市文化会館ロゼシアター

会社を半休して教授のコンサートへ。同僚の車に便乗して高速で富士へ向かう。15:00過ぎにロゼシアターに到着。リハーサル見学の集合時間が15:30だったのでちょうどいい。

ロゼシアターには大ホール、中ホール、小ホールがあってそれぞれに入り口があるのだが、リハーサル見学の当選メールでは集合場所が「正面入り口前」となっていて、どこで待っていればいいのかちょっと迷う。同じように当選した人たちも何となく集まって来て、結局大ホールの入り口の前でうろうろすることになった。

集合時刻の15:30になってもお呼びがかからない。何人かの人が出入りするのだが全然気に留められていないようだ。結局30分くらい待って、やっと中に入れてもらう。ホールロビーに入る時に「お土産」としてポスターを手渡されて(もちろん教授の直筆サイン入り!)、とりあえずロビーで待つように言われる。ここでも10分くらい待っていたか?その後1階のホール入り口に案内されるが、ここでも待たされる。最初は曲が弾かれているのが聞こえていたのだが、そのうちに単音しか聞こえなくなる。そういう状況の中でやっとホールに入る。案内してくれた人の説明によるとモニターがトラブっているようでサウンドチェックをやっている最中だとのこと。(あとで関係者に聞いた話によると、ピアノに取り付けたMIDIプレーヤーの取り付け方が不完全だったためにモニターからの出音で共振していたらしい。結局、これを取り外して床に直に置いて解決したらしい。)

その後は怒濤のリハーサル。教授はほとんど間を置かずに次から次へと曲を弾いていた。基本的には流して、ところどころ納得いかないパッセージは何回か繰り返して確認しているようだった。

教授がふと演奏を止めて、アシスタントの人に何か耳打ちをする。アシスタントの人が、それを我々を案内してくれた人に伝えに来る。どうやら一通りリハーサルが終わったので、我々をステージの上に乗せてくれるらしい。ステージは土足厳禁とのことなので、ステージ最前列で靴を脱ぎ、ステージに上がる。当選した10名がピアノを取り囲むように並んで、その中で教授が《戦メリ》を(さわりだけだけど)弾いてくれた。もう茫然。ほとんどフラフラの状態で退場する。

そのあと、落選した(笑)同行者2名と落ち合い、ちょっと早く夕食へ。

あらためて入場。CD付きのパンフレットは同行者全員買ったが、commmonsのテープがすてきだったので、なぜかこれも全員購入。

(セットリストは省略。iTMSで確認してください。)

しかし、最前列で聞くとこうも感動するものか。我々の後ろには1600人あまりのお客さんが座っていたのであるが、視界に入るのは教授だけ。教授が口ずさむ《Behind the Mask》も聞こえるし、教授がリズムを取る足踏みも聞こえるのである。それぞれの曲を弾く細かい表情も見える。MCも何となく我々に話しかけているような気がする(笑)。

ちなみにこのへんの席↓から見ていました。

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意外に印象に残ったのが《Put your hands up》。教授もMCで言っていたが、前半は単調の曲が多かったので、この曲の明るさがいっそう際立ったのかも知れない。

帰りは車の中で久しぶりに「未来派野郎」とか「音楽図鑑」を聞いて盛り上がった。

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進級

仕事をしていると、いわゆる「年度」にはあまり縁のない生活になるわけだが ….. (精算の締めとかはありますけどね、請求書を一ヶ月近く寝かしておいて、年度末間際になって庶務の方を拝み倒して処理してもらったのは私です。)

息子にとって「進級」は一大イベントである。去年はそんなに感動がなかったような覚えがあるのだが、今年は明確にそれを意識しているらしい。成長の証なのだろうか。

保育園に行ったら、まず靴箱の場所が変わったことに感動し(靴箱の位置を体で覚えているらしく、何度も以前の靴箱に行ってしまう。照れくさそうにしながらも何かうれしそうである。)、今までとは色の違うキャップ(しかも「つば」の部分もくたびれていない)に感動し、お気に入りの先生が担任になったことに喜んでいる。

遠足前夜

  • 昨日、「当選メール」のプリントアウトを持っていくのを忘れて、リハーサル見学をできなかったというリアルな夢を見た。
  • 今日、帰りのエレベーターの中で知り合いの女性から「おめでとうございます。」「へ?」「何か当たったそうで」と言われた。

ということで、いよいよ明日が教授のコンサートです。

It’s late in the evening, I’m wondering what clothes to wear …

No Line on the Horizon

ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン-Box Edition(DVD付)

U2の新譜。ちょこちょことは聞き始めていたのだが、このデラックス・エディション付属のDVDを一気に見る。(先日見始めたのだが、途中で眠くなってしまったので)

アルバム収録曲にあわせたPVのようなものが収録されている。監督は長年U2を撮り続けているという写真家アントン・コービン。曲順はオリジナル・アルバム通りではないが、一応ストーリーとしては連結している ….. とはいってもストーリーはあってないようなもの。バイク乗りがパリを飛び出して、国境を越えてスペインのカディスまで行く、といった一種のロードムービーになっている。

オープニングの、パリの町並みをとらえるバイクからの視線とか、エンディングの、海にボートで漕ぎ出していく場面とか、全般的にジム・ジャームッシュの映画を思わせる雰囲気がある。

アルバム全体の曲としては、地味というか、インパクトに欠けるというか、いつものU2節というか、取り立てて斬新なところはない(それでもシングル曲の《Get on Your Boots》のようなキャッチーな曲を作れるあたりはさすが)のであるが、PVは非常に面白い。

パッケージとしての音楽の売り方が取り沙汰されている今日この頃、こういう売り方もありかなという気がする。少なくとも自宅にいる時はCDを聞くよりも、このDVDを見てしまいそうだ。