2回目の…

交通違反通知書が会社に届きました。会社がリースしている車なので …

うちの近くでの駐車違反でした。たまたまその日は帰るのが遅くなって、たまたまいつもの駐車スペースが空いていなくてアパートのすぐ前に停めておいたところ、たまたま警察のパトロールがあって見つかってしまったようです。

前回と同じように運転者ではなく車の所有者への通知なので減点はなさそうで、15ユーロを銀行振り込みしておしまい、のようです。

*****

ふと思い立って吹奏楽データベースのデータ構造を変更することにしました。

このデータはふだんはMacBook上のファイルメーカー+MySQLで管理しており、それをいったんSQLファイルにエクスポートしてサーバーにアップロードしています。今までこのデータは正規化していなかったので少々冗長でしたし、5MBというアップロードできるファイルサイズの制限が近付いてきたので、何とかしなければいけないと思っていたところです。

とりあえず自由曲の作曲者を別のデータベースにまとめようかなと思っていますが、さて、どうなることやら …

ヨーロッパリーグ2009/2010

UEFAヨーロッパリーグのベスト8を決める「ラウンド16」の第1戦が行われました。

ハンブルガーSVはホームでベルギーのRSCアンデルレヒトと。生中継はおそらく有料放送と契約しないと見れませんが、HSVのホームページでほぼリアムタイムのレポートを見ることができます。

ファンニステルローイのゴールなどもあって3-1で勝利。次は3/18のアウェイ戦ですがベスト8は可能性高そうです。

ブンデスリーガは残り9節。現在4位のハンブルガーSVは、次回は3位のバイヤー・レバークーゼンと、その次は1位のシャルケと対戦します。3位までに入ればチャンピオンズリーグ出場の可能性があるのでがんばって欲しいものです。

演奏会その35: ハンブルク歌劇場「女たちの三部作」

Arnold Schönberg “Erwartung” Op.17
Oscar Strasnoy “Le Bal”
Wolfgang Rihm “Das Gehege”

久しぶりのハンブルク歌劇場です。

アルノルト・シェーンベルクのモノドラマ《期待》、ハンブルク歌劇場の委嘱作品であるオスカー・ストラスノイの《舞踏会》、ヴォルフガング・リームのこれまたモノドラマ《檻》という、女性を主人公とした3つのオペラが一挙に上演されました。アルゼンチン生まれのフランス人作曲家オスカー・ストラスノイ(1970年生まれ)に委嘱した作品にあわせて、20世紀のオペラ2作を上演する、といった形です。

《期待》と《檻》は「モノドラマ」というだけあって登場人物は一人だけです。今回の上演では演出の関係で歌わない登場人物も何人か舞台に登場しますが、歌うのは主人公の女性だけです。しかし、どちらも夢見が悪くなりそうな題材です。事前にあまり予習できなかったので歌劇場でもらった英語のあらすじを読んだり、表示される字幕(どちらもドイツ語のオペラですがドイツ語の字幕も出ます)をかろうじて追いかけたりしただけですが …

《期待》は、ある女性が自分が殺してしまった恋人に語りかけるというモノローグ。舞台は病院の個室なので錯乱した状態での妄想ととらえることもできるようです。それから、《檻》は、檻の中に住む鷹を挑発して最後には殺してしまうという話。今回の演出では鷹が象徴するものとして男性(当然セリフはありません)が登場します。

実はシェーンベルクの大編成の管弦楽作品はちょっと苦手で、手持ちの《期待》の音源を聞いていてもあまりピンと来ませんでした。でも実演で聞くと細かい音色の操作がわかったりして多少は面白く聞けました。ヴォルフガング・リーム(1952 – )の作品をちゃんと聞くのは初めてのような気がしますが、シェーンベルクのオーケストレーションの新しさに比べると、作品全体の印象としては伝統的というか重厚な感じがします。まあ、シェーンベルクもリームも、いわゆる「表現主義」的な作品の範疇に入ると思うので、いきなりのフォルティシモや歌手の叫び声などがあるわけで、気分的にはとても疲れますね。歌唱は、表現力については(本当に怖かった)《期待》の、声の豊かさについては《檻》の、がよかったです。

《舞踏会》はアウシュヴィッツで殺されたユダヤ人女流作家イレーヌ・ネミロフスキーの同名小説を原作にしたオペラ。出版直後の1931年に早くも映画化されました。主人公は株で成功した(いわゆる成金)カンプ家の娘アントアネット。家が裕福になって居場所がなくなったアントアネットは、両親から託された舞踏会の招待状を投函する気になれず、郵便局へ行く途中で川に捨ててしまいます。それを知らずに豪勢な用意をして客を迎える準備をする両親 … といったストーリーです。近代/現代のオペラというと上記の《期待》や《檻》のように人間の精神を深くえぐった、ある意味ドロドロした題材が多いように思う(のは偏見?)のですが、この《舞踏会》は比較的コミカルな雰囲気でそういったプチブルジョアを揶揄しているように思えます。

最後、壮絶な「ブーイング」対「ブラヴォー」の応酬がありました。ブーイングは歌手やオーケストラではなく指揮者のシモーネ・ヤングへのものだったと思います。ブーイングがあったのが第3部にあたる《檻》の前から始まったので、何に対するブーイングだったのかよく理解ませんでしたし、そもそもブーイングしているのは一人だけだったような気がするのですが。

コレクター魂

ネタがないので「小ネタの引き出し」から一つ。

EU諸国では「ユーロ」が共通の通貨として流通していますが、この裏面が国と地域によって異なっていることはご存知でしたでしょうか?(正確にはEUに加盟していないモナコ、サンマリノ、バチカンといった国でもユーロを使っているのですが。)

現在、アイルランド、イタリア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、サンマリノ、スペイン、スロバキア、スロベニア、ドイツ、バチカン、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、マルタ、モナコ、ルクセンブルクの19カ国が独自のユーロ硬貨を発行しています。ユーロ硬貨は1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セント、1ユーロ、2ユーロの8種類があるので、基本セットとしては19*8=162枚の硬貨を集めればいいことになります。実はこれを整理するためのアルバムが売られているのです。

左側、当然ドイツのユーロ硬貨はコンプリートしています。先日訪問したフィンランドでも気をつけてお釣りをもらうようにしていたのですが、残念ながら1ユーロと2ユーロが見当たりませんでした。右は自然に集まった他国の硬貨。この画像はオーストリアとスペインのもので、他にはイタリア、フランス、オランダのものも少々あります。しかし、モナコ、サンマリノ、バチカンなんて、そこに行かなければ絶対手に入らなそうです … というわけで少々コレクター魂に火がついてきました。まあ、これは食玩などと違ってダブっても無駄にならないのがいいですね。

そ・れ・だ・け・な・ら・ば・ま・だ・い・い・が、最近は2ユーロ記念硬貨というのがいろいろ発行されるようになってきているそうです。

ドイツでは2006年から毎年「ふるさと切手」のような感じで各連邦州にちなんだ硬貨を発行しています。とりあえず手元にあるのは(右)2007年のメクレンブルク=フォアポンメルン州(シュヴェリン城)、(左)2010年のブレーメン州(市庁舎)です。北から順番に発行しているようで、ハンブルクは2008年に発行されました。

というわけで、ちょっとがんばってみようと思います。

目白押し(SHMF再び)

ハンブルクとドイツ北部のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州で毎年夏に開催されているシュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、今年も7月10日から8月29日の日程で合計123回の演奏会が予定されています。

ちなみに昨年は4つの演奏会に出かけました。オンラインでチケットを予約して郵送してもらったということもあってか、今日帰宅したら演奏会案内の小冊子が届いていました。

パラパラと眺めて、めぼしい(というか聞きに行きたい)演奏会をピックアップしてみました。ちなみに今年のテーマは「ポーランド」ということでポーランドゆかりの作曲家や演奏家も取り上げられています。

  • 7月19日:Minguet Quartett(弦楽四重奏団)の演奏でポーランドの作曲家ヴィトルト・ルトスワフスキの作品ばかりを集めた演奏会
  • おそらく今回の音楽祭の目玉であろう、ヴァレリー・ゲルギエフ率いるマリインスキー劇場管弦楽団。7月22日にはハンブルクで管弦楽のための協奏曲第1番《お茶目なチャストゥーシュカ》(シチェドリン)、歌曲集《夏の夜》(ベルリオーズ)、交響的舞曲(ラフマニノフ)というプログラム、7月23日にはリューベックで交響曲第9番(マーラー)というプログラムです。
  • 8月9日:優れた若手作曲家に送られるヒンデミット賞の授賞演奏会。今まで気がついていませんでしたが、藤倉大さんも2007年に受賞していたのでした。
  • 8月10日、11日:ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハのブランデンブルク協奏曲全曲演奏会。ただし両日で会場が違います …
  • 8月14日:ポーランドの作曲家クシシュトフ・ペンデレツキ自作自演による《ポーランド・レクイエム》。
  • 8月19日:ジャズ・ピアニストでもうすぐショパン・アルバムも出すらしい小曽根真さんの「ショパン・インプロヴィゼーション」。

思いっきり夏休みシーズンなのでとても全部は聞けなさそうですが、これ以外にも面白そうな演奏会がたくさんあります。

今年はちょうど25周年だそうで、これだけの規模のものが25年も続いているというのはすごいですね。

ゴミ捨て散歩

今日は雪は降っていませんが、ずっと曇り空。

以前、ドイツでのゴミ捨てについてこんなエントリーを書きました。日々のゴミは基本的にアパートの前に設置されている共同ゴミ箱に捨てるわけです。以前から気付いていたのですが、これとは別に、アパートからちょっと歩いたところにゴミ集積場のようなところがあります。ワインの空き瓶も溜まってきたし、散歩がてらに捨てに行ってみることにしました。

ちょっと大きめ(高さ150cmくらい?)のこんなボックスが設置されています。

左の「Papier」は紙、右の「Braunglas」「Grünglas」はそれぞれ茶色の瓶、緑色の瓶のみを捨てることができます。(画像には移っていませんが、もう一つ無色の瓶用の「Weißglas」というボックスもありました。)

帰りは昨日と同じように「Hammer Park」という公園に寄り道。日曜だからか、昨日よりも多くの人たちが散歩しています。広場には昨日はなかった雪だるまが目につきます。

*****

夕飯は軽く赤ワインとクラッカー。先日買ってきたチリワインのカルメネールを開けました。以前のエントリーにも書きましたが、カルメネールはヨーロッパでは虫害(フィロキセラ)ではほとんど絶滅したので、現在ではほとんどチリで育っている品種です。カベルネ・ソーヴィニヨンのようなしっかりとしたボディではなく、すっきりとした口当たりやフルーティなアロマを楽しむワインです。カルメネール単体のワインは初めて飲みましたが、これでカルメネールとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドである「モンテス・リミテッド・セレクション」の妙がわかるような気がします。そういえば、この間乗ったフランクフルト→ヘルシンキ線でサーヴされていたワインはモンテス・アルファでした。

*****

お待たせしました。吹奏楽コンクールデータベースを更新しました。今回は中国支部大会の中学の部のデータが追加されています。のべ17318団体のデータが収録されています。今回も、データの誤りの指摘、中国支部大会のデータの追加情報等をいただいています。どうもありがとうございました。

Winter, again

何か外がうるさいので目が覚めてしまいました。午前3時。カーテンの隙間から外を見ると(たぶん)管理人さんが除雪作業をしています。ドイツってこういう騒音には気を使わないといけないのでは … それはともかく、前夜から降り始めた雪はこの時間でも止む気配がありません。ゴミ箱の上には20cmくらい雪が積もっています。12時間前にはほとんど雪はなくなっていたのですが、一気に冬に逆戻りです。

結局、今日の午前中いっぱいは雪が降ったり止んだり。いつものように掃除洗濯、それから日本の自宅や実家と Skype をして天気の様子を見ていました。

午後になって日差しが差し込んできてもう雪は降りそうになかったので、先週途中で挫折した散歩に再挑戦することにしました。近所にある Hammer Park の中をブラブラして、それからアパート周辺をぐるっと回ってみました。空気はさすがに冷たいですが、日差しが以前より強くなっていることが感じられます。

右の画像、小さくて見にくいですが、今月末から始まる春のハンブルガードームのための広告塔が設置されていました。もうすぐ春が来るはずなんですけどねえ … 今回の散歩の所要時間は細野晴臣「フィルハーモニー」全曲と相対性理論「ハイファイ新書」の最初2曲分。約50分といったところでしょうか。

その後買い物。今日は中心部へ行くのは断念して(あ、そういえば「無印良品」は昨日開店だったそうです。)、Wandsbek 方面へ。EDEKA に寄ったらシュニッツェル用の肉ともやしを発見したので、夕食のおかずは久しぶりに焼き肉にしました。

冬は厳しく winter is hard

昼食は Dwenger へ。今週は会社のカンティーンが水曜日〜金曜日までお休みなので、3日連続でDwengerへ行くはめになりました。今日はターキーのハワイ風ステーキ。「ハワイ風」は日本にもあったと思いますがパイナップル(とチーズもかな?)を載せたもので、ターキーに限らずハンブルクでは比較的ポピュラーな調理法のようです。

前にも書いたように、このまま春になるのか冬に戻ってしまうのかはっきりしない天気なので、会話もそんな話題になりました。「そういえば凍ったアルスター湖の上を歩かなかったよ。」という話をしたら。「なんて残念な(It’s a piny)。こんなことは一生にあるかないかだぞ。」と言われました。それほど今年の冬は例年に比べて寒かったのでしょうか。

ハンブルクでもっとも寒かったのは1978年頃の冬だそうです。海が完全に凍りついてしまったために船が出せず、とある島が何週間も孤立してしまったりとか、吹雪の中でアウトバーンの交通が完全にマヒしてしまい、そこで夜を明かさざるを得なかった人が凍死してしまったり、ということがあったそうです。

*****

夕飯は Conrad’s でグビッとやろうと思い、午後6時30分ごろに帰宅。7時に出かけようとしたら雪が降り始めました。

例によってヴァイツェンを頼み(というか店に入るとすぐに出てくる)、メインディッシュは「ザウアーフライシュ(Sauerfreisch)」を注文してみました。ザウアークラウト(Sauerkraut)が「すっぱいキャベツ」なら、ザウアーフライシュは「すっぱい肉」、北ドイツの伝統料理で酢を加えて作る豚肉の煮こごりだそうです。上の画像の紫タマネギに下に隠れているのがそれです。肉を焼いたり揚げたりすることが多いドイツ料理の中ではさっぱりしていていいと思いました。

ちなみに以前ザウアーブラーテンという料理を食べたことがあるのですが、これは南ドイツの料理で、赤ワインや酢に漬け込んだ牛肉を焼いた(= braten)料理でした。

夕食をとりながら窓の外を見ていたのですが、雪は全然止みません。また冬に逆戻りかな …

へこみ中

ちょっとへこむことが立て続けに発生。念のためバイオリズムを調べてみたら案の定最悪でした。こういう時期はいつも以上に慎重に考えて行動するか、あるいはちょっと冷静になって間を置くことが大切ですね。泡を食ってすぐにリカヴァーしようとするとかえって泥沼にはまり込むことになってしまいます。

あまり悩んでいても陰々滅々としてしまうので、仕事にかこつけて(というか実際に仕事の話なのですが)いろいろな人と多めにコミュニケーションをすることによって原状回復を試みました。

演奏会その34: パット・メセニー・オーケストリオン・ツアー

(ああ、語りたいことが多すぎて収拾がつかん …)

珍しく、ライスハレで行われた非クラシックのコンサートへ行って来ました。1月に発売されたニューアルバム「オーケストリオン」をひっさげてのパット・メセニーのコンサートです。コンサートの日程は彼のホームページで見ることができますが、まずヨーロッパを回り、それからアメリカ、その後6月頃に日本へ行くようです。

チケットを取るのが遅れたので、あまりいい席ではありませんでした。1階席の後ろの方で2階席のバルコニーの下。ステージは遠いわ、前の人と重なってステージが見えないわ、でいまいちでした。

ちなみにパット・メセニーのシャツは横縞ではなく、かなりシックな感じの単色シャツでした。まあ、どうでもいい話ですが。

「オーケストリオン」についてはかいつまんで説明するのが難しいので、彼のホームページにあるヴィデオを見て下さい。

要するに「ヤマハのディスクラヴィアのように」(と、パット・メセニー自身がMCで言っていました)MIDIでソレノイドをコントロールして、鍵盤を叩いたり、打楽器を叩いたりしているようです。また「ステージ上にはおよそ400個のソレノイドがある」とも言っていました。まあピアノ、ヴィブラフォン、グロッケンなどの鍵盤打楽器のそれぞれの鍵盤に対して1個ずつ割り当てないといけないと思うので、あっという間にそのくらいの数になってしまいますね。

これらの楽器が基本的には伴奏に徹しているのですが、ギターからの出力に合わせてメセニーがこれらの楽器を演奏することもできるようでした。例えばギターとヴィブラフォンのユニゾンなどもできます。

それから、これはオーケストリオンとは直接関係ありませんが、リアルタイムで自分の音を積み重ねていってループを作り、その上でソロを取るという文字通りの「一人バンド」もやっていました。これも文字で説明するのが難しいので以下のヴィデオを参考にして下さい。ジョニ・ミッチェルのライヴのサポートメンバーだった伝説のベーシスト、ジャコ・パストリアスがやっています(1:00 くらいから)。ちなみにパット・メセニーも参加しています。

で、今回のツアーの構成は、まずギター・ソロで始まり、3曲目(だったかな?)くらいからオーケストリオンのメンバーである Mr. フィンガー・シンバル(とMCで紹介されていました)が加わり、そこから徐々にオーケストリオンが使われていきます。で、アルバム「オーケストリオン」の収録曲の演奏。

2曲目のソロで使っていたのは「ピカソ・ギター」や「シタール・ギター」に似ていましたが、ネックが一つしかなかったようなので違うギターだったと思います。左手はネックをタッピングしてベースラインを演奏し、右手はギターのボディに張られている弦を演奏します。ボディ側の弦は何十本も張られていますが、何本かで一つのグループになっていて、そのグループが4つくらいボディの周囲に配置されています(ああ、これも文字で説明するのが難しい …)。
それぞれグループごとに特定のスケールにチューニングされているようなので、左で弦を押さえる必要がなく、コードに合わせてそれぞれのグループの弦を弾くことによってある程度コードに沿ったアドリブができます。

ここまでが前半。このあとはメセニーのMCを交えながら「オーケストリオン講座」のような形で進んでいきます。上で書いたようなことをメセニーが口頭で説明して、「あとは実際に聞いてみて下さい」ということで曲を演奏する、という流れです。

アンコールはやはり静かにソロで締めくくられました。トータル約2時間30分。

演奏を聴きながら「なぜメセニーはバンドではなく機械と演奏することを選んだんだろう?」とか「演奏者間のインタラクションの否定?」とか、いろいろなことを考えてみたのですが、よくわかりません。そもそも、最近のメセニーの活動はよく知らないし。ということで、いろいろな記事を読んでみて出した結論は「子供の頃に見て面白そうだった。だから一緒に演奏してみたかった。」ということに尽きるのではないかと考えました。

アルバムを聴いた時に感じたのですが、率直に言って音楽よりもアイデアが先行しているという印象は否めないと思います。とはいえ、これだけの機材を抱えてツアーに出ようという意欲(30年くらい前のYMOのツアーより大変かも)、「楽しくてしょうがない」といった感じのメセニーのMC、これだけの複雑な構成を破綻せずに演奏し切る技術、などには脱帽せざるを得ません。