日別アーカイブ: 2009 年 1 月 24 日

冬休みの読書その2(やっと終わりました)

映画化が決まったということなので冬休みから読んでいた山崎豊子の「沈まぬ太陽」。やっと読み終わった。

細かい内容はウィキペディアででも読んでいただくとして … 文庫本で全5冊。「アフリカ篇」が2冊、「御巣鷹山篇」、「会長室篇」が2冊という構成である。「事実に基づき小説的に再構築したもの」ということなので、ほとんどの登場人物にはモデルとなった実在の人物がいる。小説の内容のどこまでが事実でどこまでが創作なのか、ということはそれほど重要なことではないと思う。(小説の中の人物が、そのモデルとなった人物とは反する行動を取ったということを理由に、この小説を批判する文章もあるが、それはおかしいと思う。)とはいえ、日航機墜落事故を描いた御巣鷹山篇はほとんどノンフィクションといえそうなリアリティがある。もちろん細部はフィクションであるが、受ける印象は吉岡忍のノンフィクション「墜落の夏」と変わらない。

3部構成の体裁を取っているが、それぞれの関連は小さい。もともと雑誌連載だったので、ところどころで登場人物のそれまでの行動を要約する記述もある。別々に読んでもまったく差し支えないと思う。逆に5冊を通して読んだときの充実感もそんなに大きくない。いろいろな登場人物の私利私欲がうごめく最後の「会長室篇」が典型的なビジネス小説なのだろうが、私はそういう分野に疎いし、登場人物が多くなるとそれらの人間関係と行動を整理するのがわずらわしくなる。ということで最後はかなり流し読んでしまった。

しかし、これをどう映画にまとめるのだろう?(3部作?)

非国民ついにトトロを見る

ジブリ作品を見ていなくて「非国民」と呼ばれた私たちがついに「となりのトトロ」を見ましたよ。

息子の体調が悪くて外出できなかったので、本人の所望により「となりのトトロ」を見ることにした。途中1回のトイレ休憩をはさんで、1時間30分くらいの映画だったら集中して見れるようになったのは成長の証だろう。

となりのトトロ [DVD]

今さらな感想。面白いことは面白い。結末が中途半端な気がするが、上にも書いたように子供が見ることを考えると時間的にちょうどいいエピソードの量なのかも知れない。私くらいの世代だと、この映画にあるような辺鄙な農村という状況設定はさすがにリアルタイム体験していないが、「少し昔に確かにこういう風景があった」ということは認識できる。21世紀になってからこの映画を見た子供たちは、この映画に見られるような風景をどのくらいの距離として認識しているのだろう。

さすがに非国民の私でも「千と千尋の神隠し」はほぼリアルタイムで(DVDだけど)見た。「トトロ」は確かに「千と千尋」につながっている。

今日の積志ウィンドアンサンブル

コードネーム「1-2」は初音出し。知名度の高い曲だと思うので、私も演奏者もある程度イメージができている。一回通して、細かい部分の要所をちょっと修正して通したらそこそこ形になった。構造はシンプル(合奏でも言ったけど、旋律、対旋律、伴奏に大別できる)なのだが、それぞれの声部間のバランスが難しそう。伴奏がいちばん鳴りやすい音域で吹いていて、旋律がちょっと低めの音域で吹いていたりすると旋律が埋もれてしまう。意外とこういう部分が多い。それから各声部も途中でオーケストレーションが変わったりする。ある楽器が途中でなくなって、別の楽器が途中から現われたりする場合もあるし、一つのリズムパターンが分割されて別々の楽器に割り当てられていたりすることもある。とりあえず整理する必要があるのはこのあたりかなあ?

コードネーム「1-3」も初音出し。部分的に難しい部分はあるが、全体的な難易度は低め。にも関わらず非常に味わい深い作品である。ほとんど資料がないので私も演奏者も手探りで曲を作っていくことになるのだが、長く付き合える作品だと思う。好きになりましょう。

コードネーム「2-3」は先週に引き続き2回目の合奏。とりあえず曲に慣れるためになるべく流してみる。これも合奏の時に言ったけど、吹けてくれば吹けてくるだけ合奏が楽しくなると思う。逆に言うとそれだけ譜読みは大変だと思う。臨時記号は多いわ、出るところはわかりにくいわ。