Month: July 2006

  • サンディエゴ日記(その1)

    アメリカ(サンディエゴ)出張。今日はとりあえず移動のみ。 そういえばセントレアからアメリカへ行くのは初めてかも知れない。 お昼ごろ浜松駅を発車するセントレア直行バスに乗り、例によってほぼ全行程爆睡。 とりあえず無事ビジネスクラスへアップグレードされて、専用ラウンジでフライトまでの時間を過ごす。 ソヴィニヨン・ブラン飲んでカヴェルネ・ソヴィニオン飲んで最後はポートワイン。 飲みすぎたのがよくなかったのか機内ではあまり眠れず。小沼純一の武満徹本を読了。 先週のニュースでカリフォルニア州では気温が摂氏40度を越すところもあったと言っていたので、ちょっとビクビクしていたのだが、サンディエゴは摂氏20度そこそこ。今の日本よりもむしろ涼しい。 やっぱりヨーロッパに比べるとアメリカ西海岸は近い。行程8時間ちょっと。 しかし、時差ボケは西海岸の方がこたえる。 ヨーロッパへ行く時には日本を朝出て向こうに着くのが夕方〜夜なのでわりと自然に眠れるのだが、 西海岸は日本を午後出発して向こうに着くのは午前中、しかし体内時計は真夜中なのである。 これに耐えられずにちょぼちょぼ昼寝をしたりすると時差ボケが直らないまま帰国する羽目になるのである。 と、いうことでバルボア・パークを散策して、そのままダウンタウンまで歩いて来ようと計画。 バルボア・パークとはサンディエゴのダウンタウンの北東に位置する小高い丘で、美術館や博物館が密集している。 (残念ながらアンディ・ウォーホール展をやっていた美術館は休館) それぞれの建物はスパニッシュコロニアルな雰囲気で統一されていて、テーマパークのようである。 夕方だったのでどこの施設も閉館間近。 どこに入るでもなくブラブラ歩き回る。 途中でパイプオルガンのある野外コンサートホールを見つけた。 今日の夜にコンサートがあるらしく、ステージ上ではオルガンの仕込みをやっていたし、大きなタオルを使っての席取りも始まっていたし、ケータリングも準備もやっていた。 夕飯はメキシコ料理の店を探して、コロナビール(お気に入り)とチキンファヒータを食す。

  • 幸宏さんとか(今日買ったもの)

    新青年 [DVD] 薔薇色の明日 WILD&MOODY tIME aND pLACE 四月の魚 新青年 [DVD] 高橋幸宏ライブ 1983 ボーイズ ウィル ビー ボーイズ [DVD] YMO散開前後にリリースされた幸宏さんのソロアルバム。この時期の幸宏さんはリアルタイムでは聞いていなかったので修行します。 cure jazz 菊地成孔さんの名前を最近よく聞くのだが、作品自体は聞きあぐねていた。UA とのコラボレーションをリリースしたということなので買ってみようと思ったしだい。 EPIC YEARS THE SINGLES 1980-2004 佐野元春の EPIC 時代のシングルを集めたベストコレクション。12 インチでリリースされたものは除くということなので《クリスマス・タイム・イン・ブルー》とかは入っていないのかな。残念。アルバムバージョンと微妙にミックスが変わっていたりして面白い。 シンビオシス -長生淳 トランペット協奏曲集- 長生淳さんのトランペット協奏曲《シンビオウシス》の管弦楽版が収録されているというので買ってみた。よく見ると DVD オーディオと通常の CD の2枚組。うちでは DVD オーディオが再生できる環境であるにも関わらず 192 kHz サンプリングのオーディオソースがなかったので、その真価を体験できずにいた。このアルバムで聞き比べができるかな。 来週から出張するので飛行機の中での読書用の本を探す。 武満徹―その音楽地図 PHP新書 (339) はじめての『指環』―ワーグナー『ニーベルングの指環』聴破への早道 (オン・ブックス21) キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション) 実は4月にドイツに行った時にもこの本を持っていったのだが、5ページくらい読んだところで寝てしまい、その本を飛行機の中に置いてきたしまったのである。リベンジ。

  • 復活の小澤の復活

    2006年7月24日 アクトシティ浜松大ホール 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトVII マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」 指揮:小澤征爾 管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ ソプラノ:松田奈緒美 コントラルト:ナタリー・シュトゥッツマン 合唱:小澤征爾音楽塾合唱団 復活した小澤征爾の「復活」。 息子の手足口病のため妻が行けなくなったので、今日になってもチケットの引き取り手を探す。幸い、近くの職場の anzu さん(でいい?)が行ってくれることになった(感謝感謝)。 合唱も含めて、ただでさえたくさんの演奏者を要する曲なのに、教授陣もステージに載るためステージ上はギチギチ。管楽器はそれぞれ5割り増しくらい の人数になっている。ちなみに教授陣というのは工藤重典(フルート)、宮本文昭(オーボエ)、吉野直子(ハープ)などといったそうそうたる方々である。 演奏には若干不安定なところがあるのだが、それを気にさせないエネルギッシュな指揮と奏者。相変わらず雄弁な小澤の指揮、それに必死に食らい付いていこうとする演奏者。こういう「身を削る」というか「渾身の」演奏はなかなかプロでは聞けないのではないかと思う。 第4楽章「原光」を歌うナタリー・シュトゥッツマンはさすがの貫禄。素晴らしかった。 しかし、この後に拍手を入れちゃいかんでしょう。オペラのアリアじゃないんだから。 (小澤もさすがに手で制していた) アタッカで第5楽章に続くからこその緊張感があるのに。ここはちょっと残念。

  • グールドのゴルトベルク(1955年版)などなど

    息子が「手足口病」なる病気にかかってしまった。 この病気は手足に口ができてしまう恐ろしい病気 ….. のわけがなくて、手や足や口の中に発疹ができてしまう病気らしい。(というわりにはいちばん発疹ができているのはお尻のまわりだったりするのだが。) 昨日は少し熱があったのでぐったりしていたのだが、今日は「病気だ」と言っても誰にも信じてもらえないくらい元気で食欲もあった。 お医者さんによると体がウィルスと戦っている時は人間もハイになるらしいのだが ….. 本当かなあ? 夕方からの合奏で使用する楽譜を引き取りにヤマハミュージック浜松店へ。 暑かったので「涼しくなる音楽を」ということで車のBGMは「スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト」。誰もが聞いたことがある(はずの)気だるい女声ヴォーカルで歌われる《イパネマの娘》が収録されているのはこのCDである。 ゲッツ/ジルベルト というわけで本日買ったCD。 1955年のゴールドベルク変奏曲~伝説の誕生 (やはり Goldberg は「ゴールドベルク」ではなく「ゴルトベルク」と読むべきだと思うので、そういう表記にしています。) グレン・グールドの最初の《ゴルトベルク変奏曲》の録音・発売50周年を記念した豪華版。1955年版の録音にいくつかのアウトテイクを収録して、豪華ブックレットをつけたもの ….. なのだが、なかなか微妙な内容。 おそらく1955年版のオリジナル・バージョンは2002年にリリースされたメモリアル・エディションと同じリマスターだし、いくつかのアウトテイクもこのメモリアル・エディションに収録されているものと同じもの。しかもメモリアル・エディションではテイクごとにトラック分割されていた各変奏も、今 回はまとめて1トラックになっている。そのため、このアウトテイクの白眉であろうアメリカ国歌とイギリス国歌のクオドリべット(第30変奏の説明で弾いて いる)が聞きにくくなっている。 快速に飛ばす1955年版も面白いのだが、後半のクライマックスである第28変奏以降の前向きな演奏が 1981年版に慣れた耳にはどうしても物足りなく感じてしまう。 曲が終わったときに空中に放り出されたまま着地できないような気分になってしまうのである。で、最後に深遠なところに導いてくれる1981年版をやはり聞 き直してしまうのである。 価格差を考えると、1955年版も(今のところCDではもっとも音がいい)1981年版も一緒に収録されているメモリアル・エディションを買った方がいいのではないかと。 バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション- ***** 夜は(定期演奏会が終わったばかりにも関わらず)吹奏楽団の練習。 再来週の土曜日に予定されている夏祭りへの依頼演奏の練習である。 本番は私が振るわけではないのであるが、本番を振る副指揮者の予定が合わなかったので私が代振りをすることになった。 参加人数がかなり少なく、編成も偏っているのであるが、とりあえずは何とかなりそうかな?(分厚く書かれているミュージックエイトはこういう時に重宝する) 前にも書いたのだが、いわゆるポップスを演奏する上で重要なのは音の形。 バンド全体で音の形を合わせないと輪郭がぼやけてしまうのである。 頭を切り替えましょう。

  • BCL6

    最近、ふと気がつくと家の中でCDや本が増殖している気がする ….. ライナーノートを書かせていただいているバンド・クラシックス・ライブラリーの第6弾「音楽祭のプレリュード」がプレスされたということでサンプル盤を送っていただく。 あわせてブレーンから最近リリースされた作品も送っていただく。

  • 積志ウィンドアンサンブル第25回定期演奏会

    第1部 伊藤康英/オン・ザ・マーチ 真島俊夫/波の見える風景(改定新版) (指揮:寺田光太郎) ジョセフ・オリヴァドーティ/序曲《バラの謝肉祭》 アルフレッド・リード/アルメニアン・ダンス・パートI (指揮:汐澤安彦) 第2部 小長谷宗一/グランド・マーチ (指揮:氏原竜也) ケース・フラク/ロシアン・ダンス組曲 ロバート・ジェイガー/吹奏楽のための交響曲(第1番) (指揮:阿部達利) アンコール ジェリー・ビリク/ブロックM (指揮:汐澤安彦) 中田喜直(藤田玄播)/夏の思い出 バリー・グレイ(森田一浩)/サンダーバード (指揮:阿部達利) 汐澤安彦先生を客演指揮にお迎えしての第25回定期演奏会。 良くも悪くも練習通りの本番だったのではないかと思う。 いわゆる「ピーキング」、練習〜本番を通してどこに頂点を持っていくかの難しさを感じた。 直前までうまくまとまらなかった曲、いわば発展途上の曲が本番でがっちり決まってベストの演奏ができるというのはよくある話である。 また、練習である程度できあがっている曲は、そこそこの本番が迎えられる代わりに本番での「奇跡」を期待できないような気もしている。 そういった意味でなかなか自己評価しにくい演奏会であった。 《ロシアン・ダンス》はリラックスしたいい演奏だった。 (そりゃそうだ。汐澤先生の2曲と、団長の「涙の指揮」(笑)という2大イベントを終えたのだから。) 《ジェイガー》はもう少しいい演奏が出来たのではないかと思うのだが「奇跡」を期待してはいけない。直前の演奏でなかなかうまくいっていなかった第1楽章が期待以上の出来だったのでよしとしよう。 よいところはどんどん伸びている反面、改善すべきところもどんどん露呈している。 それは、バンドとして成長段階にあるということなのだろう。 やらなければいけないことはまだたくさんある。 前日、汐澤先生や遠山詠一先生と夕食をご一緒したのだが、その時遠山先生がおっしゃったのが「指揮者も演奏者も暗譜するくらいでないとダメだ。演奏者は指揮者を見て演奏しなければいけないし、指揮者も演奏者を見て指揮しなければいけない。」ということだった。 そう言われたからというわけではないのだが、今年は全て暗譜で振った。 (念のため指揮台の上にスコアは用意していたのだが、結局一度も見なかった。) 演奏会後のレセプションで再び遠山先生とお話ししたのだが「今日は暗譜で振ったね。非常によかった。」というコメントをいただいた。 そこまで見ていただいていたのかと思い、感服するとともにちょっと恐縮。

  • Shine On You Crazy Diamond

    元ピンク・フロイドのシド・バレット死去。60歳。 まともにアルバムに参加したのはファーストの「夜明けの口笛吹き」だけなので、「元」というカンムリが適当かどうかはわからないが、少なくともシ ド・バレットという存在がなければ《クレイジー・ダイアモンド(Shine On You Crazy Diamond)》や、この曲が収録されている「炎〜あなたがここにいてほしい〜(Wish You Were Here)」は生まれなかったのである。 シド・バレットがずっとマトモでいたら、ピンク・フロイドはどういう道を辿ったのだろう? 正直、ピンク・フロイドの頂点であろう「狂気」や「炎〜あなたがここにいてほしい〜」あたりは、あまりにも洗練され過ぎているような気がする。で も、ひねくれたサイケデリック・ロックである「夜明けの口笛吹き」のような路線が続いていたとしたら、21世紀まで支持され続けるバンドにはならなかった ような気もする。 せっかく、去年デヴィッド・ギルモアとロジャー・ウォーターズが和解したのにね。

  • 突然の手紙

    突然、吹奏楽界の大御所である秋山紀夫さんから手紙が届く。 全然心当たりがなかったのでとてもびっくりしたのであるが、WASBE(世界吹奏楽協会)の日本人会員に向けてのお願いであった。 現在 WASBE に登録されている日本人は12名。 その多くが会費を滞納している。 という事実に驚いてしまった。現在12名しか登録されていないのも、会費を滞納していたために登録を抹消された会員が多いからとのこと。 私はちゃんとオンラインで毎年更新しているんだけどな。

  • 今日の積志ウィンドアンサンブル(&今日買ったもの)

    Aha!(All We Want)(初回限定盤) 最近、DVD 付きの便乗商法が多い CD であるが、これは初回限定ピンボールつき。 ケータイの CM で使われているタイトル曲はデリコにしたら「まあまあ」というレベルなのであるが、NHK「英語でしゃべらナイト」で使われているビートルズの《HELP》はグッド。 以前からデリコで60〜70年代カバーアルバムを作ったら売れると思っているんだけど、いかがでしょうか? ウクレレ栗コーダー 最近、栗コーダーがお気に入り。「ウクレレ」シリーズに収録された曲に、新録音を加えたベスト盤。例の(やる気のない)《ダース・ベイダーのテーマ》も収録されている。ディープ・パープルの《ハイウェイ・スター》も面白い。 ソウルトレーン 紙ジャケも再発されて安くなるのだ。ビクターの大英断に感謝。 まだ普通だった時代のコルトレーン。 Yumi Arai 1972-1976 魔が差したというか、目の前にディスプレイされていたので … ユーミンが聞きたかったというわけではなく(おいおい)、バックを務めているティンパン・アレーが聞きたかったので。 ***** 来週はホールでの前日リハになるので、ちゃんと通せる練習はこれで最後。 私は「アマチュアの音楽活動=ドミノ倒し」という持論を持っている。 ドミノは並べたとおりにしか倒れない。 本番は最初のドミノを倒したら、あとは並べたとおりに倒れるのを見守るしかないのである。 そういう意味で、本番の一つ前の演奏がいいものであったなら、それで「練習の積み重ね」としては価値があるのだと思う。 今まで積み重ねた練習量に比べたら、本番の2時間なんてあっという間である。 2時間で、今まで並べてきた全てのドミノが倒れますように。

  • NAXOSの吹奏楽作品集(買いました)

    公私ともにやることが多過ぎて日記を書く気力がない ….. NAXOS から出始めた吹奏楽作品集を購入。 Redline Tango ジャンニーニ:交響曲第3番 とりあえず、ジャンニーニの《交響曲第3番》を聞いてみる。 古典的な交響曲の構成に基づいた作品。 あまりにも生真面目過ぎて聞き栄えがしないのかも知れない。 何度か所属する吹奏楽団の選曲候補に挙げてみたのだが、なかなか演奏者の支持が得られない。 いかにも古めかしいソナタ形式の開始を思わせる第1楽章の冒頭と、それに続く複雑なフーガ、6/8 と 3/4 が交錯するスケルツォの第3楽章あたりが好きである。 今までの愛聴盤だったフェネル/ダラス・ウィンド・シンフォニーはかなりゴージャスな響きがしていたのであるが、この演奏はそれとは対照的にかなり風通しがいい。いわゆる「ウィンド・アンサンブル」の響きのお手本のような感じである。 第1楽章や第4楽章は演奏も生真面目で面白みに欠けるのであるが、第2楽章はウィンド・アンサンブル的な響きが生み出すソノリティが効果的だし、第3楽章も乾いた響きが諧謔性を醸し出していてなかなか面白い。 他の曲や、もう一枚のCDはがんばって後日聞きます …..