別の列車で昼食へ(あるいは電気的対位法)

タワーレコードのポイントカードが溜まったので何かを買いに。

ONJOプレイズ・エリック・ドルフィー・アウト・トゥ・ランチ

先日書いた、エリック・ドルフィーの「OUT TO LUNCH」を大友良英率いるONJO(Otomo Yoshihide’s New Jazz Orchestra)がカバー(リメイク?)したもの。まだ聞き込んでいないのだが、例えば1曲目は原曲の冒頭にあるフレーズが聞かれたと思ったら、あとは原曲から遠く離れた世界の音楽のように聞こえる。(妻曰く「悪魔のような音楽」)

さて、もう一枚何を買おう?と思ってふと頭に浮かんだのがこれ。最近会話に出てきたのが記憶に残っていたのかな?


ライヒ/ディファレント・トレインズ
クロノス・カルテット(弦楽四重奏団)による《ディファレント・トレインズ》とパット・メセニーの多重録音による《エレクトリック・カウンターポイント》が収録されている。表ジャケには線路、裏ジャケにはその構図を模したギターのフレットが並んでいる。初期の作品(例えば《カム・アウト》とか《ピアノ・フェイズ》とか)では反復の細かなずれが大きなうねりのように聞こえてくるのが面白かったのだが、それに比べるとこのあたりの作品はずいぶん大らかになっていてポップに聞こえる。《ディファレント・トレインズ》とクラフトワークの《アウトバーン》の距離は近い。

のだめカンタービレ 16巻 限定版 (Kodansha Comics Kiss―講談社プレミアムKC)

おっと、もう発売していたんだ。そうね、ドラマも始まるもんね。とりあえずシャーペン付きを買った。やっぱり千秋は千秋なのである。(ああ、そうですか。私もそうですか。)最後の最後で思いがけない展開。

リストマニア

ひょっとして村上春樹さんがノーベル文学賞を受賞するかも知れない ….. ということで、ノーベル賞のサイトを見ていたら、ピュリッツァー賞のサイトも見つかった。

リストマニアなので ピュリッツァー賞(音楽部門)受賞作品リスト というページを作ってみた。

リストを見てみると、アメリカの作曲界の大御所がおおよそ(もちろん全てではない)名を連ねている。また、それらの多くが吹奏楽作品を手がけていることがわかる。

ウィリアム・シューマン、ハワード・ハンソン、アーロン・コープランド、ノーマン・デロ=ジョイオ、サミュエル・バーバー、モートン・グールドなど、すでにある程度「古典」として語られる人たちは言わずもがなであるが、他にも、

  • ジョン・コリリアーノ(例の交響曲第3番《サーカス・マキシマス》)
  • バーナード・ランズ(イーストマン・ウィンド・アンサンブル創立50周年を記念して委嘱された《無限の光(Unending Lighting)》)
  • ジョン・ハービソン(《スリー・シティ・ブロックス》《オリンピック・ダンス》)
  • ウィリアム・ボルコム(アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラの委嘱による諸作品)
  • ジョセフ・シュワントナー(まあ、言うまでもないですね)
  • カレル・フサ(この人も言うまでもないですね)
  • マイケル・コルグラス(《ナグアルの風》、ピュリッツァー受賞作の《デジャヴ》は作曲者自身によって吹奏楽編曲された)

などの名前も見られる。

吹奏楽ではないが、ジャズミュージシャンとして初めてこの賞を受賞したウィントン・マルサリスの《ブラッド・オン・ザ・フィールズ(血塗られた大 地)》や、9/11 全米テロの犠牲者に捧げたというジョン・アダムズの合唱曲《輪廻転生論》に興味がある。CD も出ているらしいし聴いてみたい。

で、ついでと言っては何だが、日本フィルハーモニー交響楽団による邦人作品の委嘱シリーズである 日本フィル・シリーズ のリストも作ってみた。こちらも《交響曲》(矢代秋雄)、《交響三章》(三善晃)、《管弦楽のための鄙歌第2番》(小山清茂)など吹奏楽に編曲されたレパートリーを含んでいる。 (実は他にも《シンフォニア》(柴田南雄)や《交響曲》(松村禎三)も吹奏楽編曲されたことがある。)

ブルーノート3枚

そういうわけで、ブルーノートのCDを少し買ってみることにした。

ア・ニュー・パースペクティヴ

完全なジャケ買い。編成はトランペット、テナーサックス、リズム隊、ヴィブラフォン、ギターにゴスペル・コーラスが加わる。1曲目《ELIJAH》のグルーヴ感は今の時代にも合っているのではないかな。かっこいい。

ソング・フォー・マイ・ファーザー

「ソング・フォー・マイ・ファーザー」というアルバムで本当の父親をジャケット写真にするストレートさはいかがなものか(実はブルーノートにはこの手のダジャレ系ジャケットがけっこうある)と思いつつ、決まっているんだなあ。なぜか1曲目のタイトル曲は聞いたことがあった。どこで聞いたんだろう?

アウト・トゥ・ランチ

これは amazon では在庫なしということだったので、近所のタワーレコードで購入。タワーのブルーノートの輸入盤は高めなのだが、幸いこれは 10% オフの対象になっていた。一応フリー・ジャズという範疇に入りそうなのだが、フォーマットはもっとしっかりしている。ドルフィーの吹くアルトサックス、バスクラリネット、フルート、それにヴィブラフォンが組み合わされると独特の音響が生み出される。大友良英率いる ONJO(Otomo Yoshihide’s New Jazz Orchestra)が全曲カバーしているアルバムもある。こちらも聴いてみたい。

イタリアデビュー

午前中は家族で中瀬緑地センター(だっけ?)へ。

旧浜北市にあるちょっとした公園。 ヤマハ発動機の工場のすぐ北側に位置していて、「知る人ぞ知る」という感じでひっそり存在している。 実際、大ざっぱな地図しか持っていかなかった我々は大いに迷った。

わりと広い芝生があって、遊具があって、(行かなかったけど)入浴施設もついて、(上記のような理由で)あまり人もいないという、のんびり遊べる施設であった。

昼食は帰る途中で行きつけのイタリアンレストラン「エッセ」へ。 行きつけと言っても息子が生まれてからは初めて行くことになる。 そろそろ人様に迷惑かけずに外食できそうになってきたので、少しずつ練習しているのである。

イタリア料理に使われるような食材はいくつか家で食べさせてみていたので、ボロネーゼのミートソースとか、ピッツァのモッツァレラチーズとかは全然問題ない。 試しに生ハムとゴルゴンゾーラチーズを食べさせてみたところ、一瞬ものすごく嫌な顔をしたのだが(そりゃそうだ)、結局飲み込んで「おいしい」と来たもんだ。

今度は夕飯で来よう(そうすればワイン飲めるし)。

夕方からは会社の同期の友人の結婚式二次会。 さすがにこの年になって来ると同期の結婚というのも数年に一度のイベントになってくる。(今後も可能性がないわけではない …..) この日のためにロンドン、中国、北海道からかけつけた友人たちもいる。

相変わらず、お下劣な下ネタで関係者以外を引かせたり、ギャグが思い切り滑って関係者以外を凍りつかせたり、二次会の二次会に行って席に着いたとたん爆睡したり、20年近く経った今でも全然変わっていないんだなあ、と思う。

あと20年経って定年祝いとかで集まっても同じようなことをやっているんだろうか? やってみたいなあ。

ブルーノート

最近、またブルーノートでも聞いてみようかと思い、こんな本を買ってきた。

超ブルーノート入門―ジャズの究極・1500番台のすすめ (集英社新書)

超ブルーノート入門完結編―4000番台の至福 (集英社新書)

「マイルスを聴け」とは違い、少し落ち着いた文体になっている。 見開き2ページで1500番台/4000番台の各アルバムを紹介している。 解説の最後にある勿体つけた言い方が意味不明(分かる人には分かるのか?)だが、各アルバムが作られるまでの大まかな背景を知る上では重宝する。

(この本の冒頭で「ジャズはマイルスとブルーノートだけ聴けばよい」と書かれているが、私はまさにそんな聴き方しかしていない …..)

で、CD ショップに行くと東芝 EMI から「ブルーノート名盤 RVG コレクション」なるシリーズが発売されていた。これって amazon で 980 円(一部は 1600 円くらい)で売られている輸入盤と同じ音源?

ちなみに、ちょっと前に1500円でどかっと売っていたブルーノートのシリーズは RVG によるリマスタリングではなく、その前のマスターを使っている。なので、私はこのシリーズを買わずに輸入盤の RVG エディションで揃えようと決めたのである。

輸入盤 RVG は曲順/構成/ジャケットがオリジナルと異なっている場合もあるので、そのへんが批判されることもあるらしいのだが、音質とコストパフォーマンスを考える とこれがベストの選択肢かなと思うのである。あと一部タイトルは CCCD になっているらしいのだが、これも買い方で回避できるだろう。

以下、コルトレーンがブルーノートに残した唯一のリーダー作「ブルー・トレイン」のジャケット画像なのであるが、輸入盤 RVG (左)はわざわざカタログ番号を現在のものに変えている。東芝盤(右)はオリジナルのまま 1577 である。

ジャケットがオリジナルと全く違うのであればそれはそれで OK なのであるが、こういう懲り方は無駄な努力のような気がするんだなあ …..

あ、そうだ。こんな本も買ったんだった。

風に吹かれて豆腐屋ジョニー―実録男前豆腐店ストーリー (セオリーBOOKS)

実はけっこう前から男前豆腐店のファン。 味に自信があるからこそ、こういう大胆なマーケティング戦略が取れるんだろうな。

コリリアーノ/交響曲第3番「サーカス・マキシマス」

ちゃんとした吹奏楽ネタを書くのはずいぶん久しぶりなような …..

現代アメリカを代表する(のかな?)作曲家ジョン・コリリアーノが初めて吹奏楽のために書いた交響曲第3番《サーカス・マキシマス(Circus Maximus)》のスコアと音源を入手。テキサス大学とその指揮者ジェリー・ジャンキンのために書かれ、2005年2月に初演された作品である。

ちなみに《ガゼボ舞曲集》は4手のためのピアノ作品からの作曲者自身による編曲なのである。

一応「大規模なウィンドアンサンブルのために」書かれた作品。ステージ上のバンドはほぼ4管編成(サキソフォンは含まれない)の吹奏楽編成なのであ るが、客席を取り囲むようにして11本のトランペットを中心とする別働隊が配置され、さらに客席後方には小規模なマーチングバンドが配置される。 詳細はこちらを。

タイトルは古代ローマにあったと言われる大競技場。 (イタリア語で「チルコ・マッシモ(Circo Massimo)」) コンサートホールという空間の中で、祝祭や催し物など雑多なエンタテインメントを描写するような試みであろう。 合計15本のトランペットによるやけくそのようなファンファーレとそれに導かれる tutti の喧騒、《春の祭典》を思わせるような野蛮な楽想と静寂、現代的なジャズ。 確かに吹奏楽(管楽器+打楽器)編成でなければ表現し得ないマッシヴ感がある。

CHANDOS でマルチチャンネルで録音されたらしい(確かにステレオではこの作品の面白さは伝えきれないだろう)のだが、演奏者の意向でお蔵入りになっているらしい。

ということで、どなたか日本初演しませんか?

軋轢

軋轢

かれこれ20年以上も前から教授がプロデュースしたということは知っていたのだが、なかなか聞く機会がなかった。 ふとしたきっかけで買ってみることにした。 ちなみに、このアルバムタイトルは本当は「FRICTION / FRICTION」で、発売時に帯につけたコピー「軋轢」がそのままアルバムタイトルとして定着しているものらしい。

PASS レーベルの全シングルを集めたコンピレーション「PASS NO PAST 〜 EPシングルズ」でもフリクションの演奏は聞くことができる。1970年代後半から1980年代前半のパンク/ニューウェイヴ・ムーヴメント、例えばイギ リスにおけるセックス・ピストルズや PIL、アメリカにおける「No New York」の流れをもっとも正統的に引き継いでいる日本のバンドのように思える。

スリー・ピースから繰り出される極めて硬質なビート。快感である。心地よい眩暈がする。

確かに THEE MICHELLE GUN ELEPHANT を遡るとここに行き着くのかも。意外に教授色は少ない。

CD棚再配置計画

先日の日記でフラッシュ・ディスク・ランチが100円ショップ「キャンドゥ」の「マルチボックス L サイズ」にぴったりという話をしたが、同様に紙ジャケ CD は「キャンドゥ」の CD ボックスに感動的にぴったり入ることがわかった。

ということで、このあたりを主軸にして CD 棚の再整理を行うことにした。(早く再入荷してくださいね、キャンドゥ様)

夕飯は「かんたん美味」に載っていたラムチョップのカレー風味焼きの2回目。今回はエノテカで買った2004年のモンテスのリミテッド・セレクションを合わせる。カベルネ・ソヴィニオン70%、カルメネール30%ということで、ボディはしっかりしているが甘いフルーティーな味わいもある。コストパフォーマンス抜群のワイン。(残念ながらすでに売り切れみたいですが …..)