Stand By Me

昼間、テレビをつけたらちょうど放送が始まるところだった。 (スター・チャンネルの無料放送)

見始めたら見入ってしまい、最後まで見てしまった。 ちゃんと見るのは何年ぶりだろう。

こういう「大人の目から見たら他愛のない背伸び」だが「子供にとっては大冒険」は、女性とは絶対に共有できない感覚なのではないかと思っている。 特に私は廃屋で「秘密基地ごっこ」をやった世代なので。

大冒険から町に帰ってきた主人公4人たち。 (町に帰ってくるのが、まだ大人たちが活動を始めていない明け方という設定がまたいい) 大冒険を共有した4人は昨日までの子供ではない、でも、明日から大いなる自覚を持って生きられるほどの大人でもない。何かを達成したはずなのに、後に残ったのは大きな喪失感。

BGMのない、静かなラストシーケンスが好きな作品である。

そして、この映画を見るとリバー・フェニックスという名優がすでにこの世にいないことを再認識させられるのである。

演奏会後

打ち上げ。

浜松(のみならず日本)の吹奏楽界の重鎮である遠山詠一先生にも来ていただいた打ち上げ。私のような立場の人間は先生の対応の張り付きっぱなし。 まあ、そのおかげでいろいろな興味深いお話(たぶんオフレコの方がいいんだろうなあ)を聞けたのは収穫。

ということで、一次会では全く団員と語る機会がなかったので、当然のごとく二次会へ。 まずは、まとめてアンケートを読ませていただく。 本当にうちの演奏会はアンケートを出していただいているお客さんが多くてうれしい。 また、「よかった曲」にまんべんなく○がついているのが、実はうれしかったりする。 演奏のみならず、選曲についての感想であると認識しているからだ。

泡盛のロックを飲むが全然酔えない ….. と思っていたのが危険の兆候。

翌日は大変なことになりましたとさ。

積志ウィンドアンサンブル第27回定期演奏会

積志ウィンドアンサンブル第27回定期演奏会

第1部

  • フィリップ・スパーク/バンドワゴン
  • ヤン・ヴァン=デル=ロースト/プスタ
  • ジェームズ・バーンズ/詩的間奏曲
  • フランク・ティケリ/ヴェスヴィアス

第2部

  • ピーター・メニン/カンツォーナ
  • フェリックス・メンデルスゾーン/管楽合奏のための序曲作品24
  • ハワード・ハンソン/ディエス・ナタリス

アンコール

  • 吉俣良(後藤洋)/NHK大河ドラマ「篤姫」メインテーマ
  • バリー・グレイ(森田一浩)/サンダーバード

生涯でいちばん大変だった演奏会かも知れないなあ …..

まず、選曲の時点でわれわれの実力に対してかなりハードルの高いプログラムになることは明確に自覚していた。それは、ここ数年何となく(少なくとも私は)感じていた停滞感に対する一つの回答だったのである。

その停滞感を打破するために(たぶん私以上に)努力してくれた演奏者たちがいた。 そんな人たちの手によってわずかではあるが殻は破れ、そこから新しい光が差し込むことを感じることができた演奏会であった。

しかし、殻の外が見えている人は全てではない。 全ての殻が破れるまで、もう数年は必要かも知れない。 それがクリアされたころには、おそらく別のバンドになることができているだろう。


本当は「2~3回通せば仕上がる」つもりでいた、バーンズの《詩的間奏曲》をまとめる難しさが今回最大の誤算であったが、ソリストたちもあれだけ吹 ければ上出来だし、合奏ではなかなか感じられなかった一体感(そう、今年のテーマは「oneness」ですよ)がいちばん感じられた演奏だったし、司会を 担当していただいた方からも「いちばんよかった」というコメントをいただいた。

《プスタ》の第2楽章は直前に副指揮者くんと打ち合わせたことを踏まえて、練習とはぜんぜん違う振り方をしてしまった(のは気付かれていた?)のだ が、意図通りの音楽(つまり合奏の成果ではなく、その指揮の成果)が出てわりと満足。細かいミスがあったが全体的な流れはあれでいいでしょう。

《ヴェスヴィアス》の変拍子のリズム感はアルトサックスが最初に演奏するテーマで決まり、そのテンポ感は序奏のテンポがいかに安定するかで決まる。 序奏はティンパニやマリンバの8分音符のパルスを大きめに出すことで安定したし、アルトサックスのソロもその後の音楽の原型としては申し分のない安定性 だった。結果、だれることなく全曲が流れたのはかなりうまくいった証拠なのではないかな。「ノリ」がよくなったせいで音が暴れて少々荒くなったきらいはあ るが、まあ曲の持つ雰囲気から考えれば問題ない。

《カンツォーナ》は、フレージングの課題が克服できなかったのがちょっと残念。 まあ、この曲を「聞かせる」のはものすごく大変。 こういう希少な曲を演奏できただけでもありがたいと思わないと。

メンデルスゾーンの《序曲》は、やはり他の吹奏楽曲と違い、雰囲気を作るのが難しい。汐澤先生のレッスンでかなりいいところまでいったので、(私も含めて)安心してしまったのか、ちょっと詰めが甘かったかも。 ここまでハードな曲である必要はないが、古典的な曲を取り上げるのも新鮮な発見があるのでこれからも続けたい。

《ディエス・ナタリス》も、練習回数が多かっただけに(しかも体力的にきついために)ちょっとモチベーションのピークが過ぎてしまっていたのか、「ある程度」のところで留まってしまった感のある演奏。そういう意味でも難しいのかも。

Perfume on うたばん

「うたばん」を見ていたら Perfume が出ていた。 「うたばん」自体見るのはとても久しぶりだし、Perfume は初出演らしい。 なんか、見えない力に召喚されているような気がするなあ …..

Perfume のニューアルバム「GAME」はオリコン1位を獲得したわけだが、テクノユニット(番組ではこう表現していた)のアルバムがオリコン1位になるのは YMO の「浮気な僕ら」以来約25年ぶりということらしい …..

が、本当にその間 Perfume と YMO の間に位置する人たちが1位を取らなかったのかなあ? 1位になったかどうか知らないけど globe とか TRF とかは(Perfume がテクノユニットであるならば)テクノユニットと言っても全然おかしくないと思うし ….. ちゃんと調べると面白いかも。

コールドプレイの新譜

コールドプレイの新譜「美しき生命(VIVA LA VIDA)」。

ブライアン・イーノがプロデュースしたということで興味があったのだが、友人が買ったということで借りることができた(感謝感謝。これで「買いたい CD リスト」の列が一つ短くなった(笑)。)

(ちなみに次に並んでいるのはマトモスの新譜)

このあたりの音楽に対しては明確なパースペクティブを持っているわけではないので、ちゃんと語ることはできないのだが、イメージしていたよりも渋め。

アルバムの冒頭はモロに U2 の名盤「ヨシュア・トリー」に通じるようなところもあるし、ところどころレディオヘッドのような感じも。

前作では、クラフトワークの《COMPUTER LOVE》のリフをギターで弾いていたんだよなあ。

デリコとリンゴ

LOVE PSYCHEDELICO のアメリカデビュー盤の逆輸入盤。ジャケットのデリコちゃんも日の丸風(白字に赤)、中ジャケのピースマークも日の丸風である。 内容はベスト盤的なもの。 以前リリースされた「early times」というベスト盤もあるのだが、それよりもオーソドックスな選曲に思える。 リマスタリングはけっこういい感じ。 特に初期の曲は低域が物足りなかったのだが、このリマスタリングではそのあたりが強調されている感じ。 お気に入りの《Last Smile》はちょっとヴォーカルが奥まって、以前のミックスとはかなり印象が違う。

リンゴ・スターのアップル・レーベル時代のアルバム4枚が紙ジャケ化。残念ながらリマスタリングはされていない模様。 リンゴのソロ作で知っているのは《アイム・ザ・グレーテスト》とか《明日への願い》とか《バラの香りを》くらいだと思うのだが、まあ FAB 4 の紙ジャケなので買わざるを得まい。

FAB 4 の紙ジャケ化状況といえば、まず、ジョン・レノンは「トゥー・ヴァージンズ」から「ミルク・アンド・ハニー」までのソロ・アルバム(ヨーコさんとの共作含む)が紙ジャケ化されたので OK。

ジョージ・ハリスンはアップル初期の2枚「不思議の壁」「電子音楽の世界」が紙ジャケ化されたが、これらはニッチといえばニッチ。ダークホース・ レーベルでのアルバムはボックスでリリースされたので今後の紙ジャケ化は期待薄か。アップル時代のアルバムは出そうだなあ …..

ポール・マッカートニーは紙ジャケ時代の初期に LP 時代のアルバムがどかっと紙ジャケ化されたのだが、それまでボーナストラックで収録されていたアルバム未収録曲がカットされているし、紙ジャケのクオリ ティも最近のものに比べるとちょっと見劣りする。それでも、東芝 EMI(当時)らしく付属物がしっかり再現されていたのはさすが。グレードアップしたものを再発売する可能性も十分あり得る …..

アニミュージック2

以前から買おう買おうと思っていて、機会を逸して買っていなかった。 以前の日記にも書いた「ANIMUSIC」の第2弾。

こちらは国内盤も出ていて、しかも amazon で異常に安い。

音楽に対して、それを「演奏している」CG アニメーションを組み合わせているのだが、そのアイデアが面白いのである。

映像は前回よりも洗練されていて、演出的に「見せる」ものが多い。 ただ、「見せる」ということが演奏者を擬人化させる方向に行っている、すなわちステージ上で演奏者が行うような仕草を取り入れているので、このシリーズならではのアイデアの奇抜さみたいなものはちょっと薄れてしまったかなと。

このシリーズの代表作とも言える「PIPE DREAM」は次々に打ち出されるボール(鉄球?)がベースやギターを模した弦、ドラム、ヴィブラフォンやシロフォンなどの鍵盤打楽器を叩いて曲を演奏す るというもの。前回にも入っているし、今回もグレードアップされたものが入っている。やはり、製作者にも愛着があるのか?

国内盤定価の6000円はちょっと高い気がするが、3000円弱で買える amazon 価格ならおすすめ。

片山杜秀さん

amazon からのメールで片山杜秀さんの新刊「片山杜秀の本(2) 音盤博物誌」が発売されているのを知り、さっそくポチッ。

第1巻が出たのが今年の1月、そしてこの第2巻が5月だからずいぶんペースが早い。

….. amazon のギフト券が溜まっていることをいいことにポチポチやっているが、小刻みに何回も注文すると段ボールがどんどん増殖して嫌な顔をされるのだなあ …..

お仕事の依頼。 なかなか時間が取れない日々が続いているのだが、チャレンジングな条件だし、何とかなりそうなので受けることにする。

I shall be released

They say ev’rything can be replaced,
Yet ev’ry distance is not near.
So I remember ev’ry face
Of ev’ry man who put me here.
I see my light come shining
From the west unto the east.
Any day now, any day now,
I shall be released.

They say ev’ry man needs protection,
They say ev’ry man must fall.
Yet I swear I see my reflection
Some place so high above this wall.
I see my light come shining
From the west unto the east.
Any day now, any day now,
I shall be released.

Standing next to me in this lonely crowd,
Is a man who swears he’s not to blame.
All day long I hear him shout so loud,
Crying out that he was framed.
I see my light come shining
From the west unto the east.
Any day now, any day now,
I shall be released.

Understanding some wanted to run fast,
also understanding others wanted to run slow.
They weren’t aware it made a long line,
Such a long is beyond my voluntarity.
From the west unto the east.
Any day now, any day now,
I shall be released.

佼成ファン感謝デー

東京佼成ウィンドオーケストラ&普門館

東京佼成ウィンドオーケストラの2008年度の「ファン感謝デー」の全演奏曲を収録した DVD。 (限定 2000 枚という言葉にひかれて、ついポチッと …..)

  • アルメニアン・ダンス・パートI(A.リード)
  • クラリネットと吹奏楽のための協奏曲(N.リムスキー=コルサコフ)
    • クラリネット独奏:関口仁
  • 素晴らしき夕日の中で (ダニエル・ケンジ・アケモト/伊藤康英)
  • フェスティバル・ヴァリエーション (C.T. スミス)
    • (どうでもいい話だが、v を「バ」と「ヴァ」に書き分けているのはなぜだろう?)
  • 吹奏楽のためのシンフォニア(小林徹)
  • 北海の大漁歌(岩河三郎)
  • 東北地方の民謡によるコラージュ(櫛田(月失)之扶)
  • シンフォニック・マーチ(斉藤正和)
  • 序奏とアレグロ(木下牧子)
  • アイヌの輪舞(早川博二)
  • サンライズ・マーチ(岩河三郎)
  • Overture FIVE RINGS(三枝成章)
  • 風紋(保科洋)
  • 吹奏楽のための「深層の祭」(三善晃)

全般的にはかなりラフな印象。 特にリクエストで選ばれたという課題曲10曲はリハーサル時間も少なかったそうだし、リスナーのリファレンス(脳内規範)となっている演奏は過剰なまでに作り込まれたコンクールの演奏が多いと思うし、淡白だという印象は仕方がないかなという気もする。 《序奏とアレグロ》や《深層の祭》などは緻密なアンサンブルが期待されるだけにちょっと残念。 《Overture FIVE RINGS》あたりは逆に勢いがあってよかった。

C.T.スミスの《フェスティヴァル・ヴァリエーション》もちょっと安全運転で停滞したようなテンポ設定だった。

そんな中で、編成を絞ったリムスキー=コルサコフの《クラリネット協奏曲》の端整な音色はさすが佼成という感じ。

3曲目は、ハワイ在住のダニエル・ケンジ・アケモトという方が作曲した作品。 「フレデリック・フェネルの思い出に」という副題がつけられている。 後半、別働隊による小規模なマーチングバンドによって、フェネルが愛したと思しき曲がパラフレーズされて演奏される。 フェネルが亡くなる時のエピソード(こちらの以前の日記を参照)が思い浮かぶ。

この前に、コンサートマスターの須川さん、前コンサートマスターの関口さん、指揮者の小林さんがフェネルの思い出を話す MC があるのだが、そこで在りし日のフェネルの姿が挿入される演出もなかなかよい。

で、やはりアンコール(DVD にはクレジットされていない)はフェネルゆかりの《ヒズ・オナー》。 それまでの、なかなか煮え切らなかった課題曲に比べると、サウンドの輝かしさが全然違うので何だかなあ、という気もするが、手馴れた感じの素晴らしいパフォーマンス。 (指揮者の小林さんも最後はフェネル得意のバッティングポーズをやってくれればよかったのに(笑)。)

ところで、この演奏会って何人くらいのお客さんが入ったんでしょう? ステージ上の下手/上手にあるカメラから指揮者を映しているショットでは客席も映っているのであるが、いやに少ないというか、ほとんど人が映っていないというか ….. お客さんが入っていないところで収録したテイクも使っているのか知らん、と思ったりして …..