ONJO

大友良英さんの「MUSICS」に付いてきたDVDを前半だけ見る。(ちなみに書籍の方は息子を寝かしつけながら隣で読もうと思ったらお父さんも挫折 … 一緒に昼寝してしまった)

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初めて見る ONJO (Ootomo Yosihide New Jazz Orchestra) の演奏風景である。2007年10月13日の京都精華大学でのライヴをアンコールを除いて完全収録しているらしい。

演奏者は観客を取り囲むように半円形に配置されている。大雑把に言うとドラムが右横あたり、大友良英さんのギターが左横、ベースとヴォーカルがほぼ正面で、管楽器を中心とするその他の人たち(トランペット、トロンボーン、サックス、笙、ピアニカ、正弦波など)がそれらの間、という感じである。5.1ch で聞くと分離がよくて、耳慣れた配置と違い、なかなか奇妙な感覚である。

映像の方は、もともと公開を前提としていなかったので記録として3台のカメラで部分部分を撮影していたらしい。(もっとも1台のカメラで全体を撮影できるわけがないのであるが)これらの映像が分割配置されて一つの画面の中で展開される。つまりどういうことかというと、右横で鳴っているドラムと、左横で鳴っているギターと、正面ちょっと左で鳴っているトランペットが、正面にある画面に映っていることがあるのである。これも聴覚と視覚がねじれる感じがして、なかなか奇妙な感覚である。

音楽の方は、いわゆるフリー・インプロヴィゼーション。ほとんど点描的な「静」から始まって、どんどんうねりが全体に波及していく感じ。映像の方も最初はほとんど何も見えない(画面が分割されていることすらわからない)が、だんだん誰が何をやっているか見えてくる。全体的には、ちょっと前に出た2枚組x2のONJOのベストよりも「静」の比重が高い。

音だけ聞いていると間が持たないような気がするし、ステレオ(2ch)のみの音声でも、なかなかこの配置の面白さがわからないと思う。期待以上のクオリティである。おまけというには豪華過ぎる。

行列ができた店二題

早起きして遠鉄百貨店へ。駅弁を買うために開店前から並ぶ。鉄ちゃんが喜びそうな「N700系新幹線弁当」と「0系新幹線 夢の超特急弁当」を買うためである。二日前に来たときには、出足が遅かったせいか、すでに売り切れてしまっていたので、息子は悔し泣き。今回はリベンジである。(いつもは寝起きが超悪い息子であるが「駅弁買いに行くぞ。」の一言ですくっと起きてしまった。)

その後、恒例の「キルフェ・ボン」へ。11時の開店前に着いてしまったのでちょっと店の前で待つ。何人か並ぶんだなあ。我々は「期間限定」のタルトを選んで買うことが多いのだが、息子はいつもブルーベリー・タルトを選ぶ。あまり血筋じゃないなあ。

明日からシュトーレン発売。もうそういう季節になったんだなあ。

手塚治虫80歳

手塚治虫さんが生きていれば今日が80歳の誕生日だそうな。

最新号の「芸術新潮」誌で特集が組まれていたのはそういうことだったのね。ちょっと立ち読みしたら収録されている図版が素晴らしかったので購入してしまった。

手塚さんが亡くなったのは1989年の2月9日。ちょうど卒業論文を提出して、あとは発表会を終えるのみ、というタイミングだった。大学の研究室でだべっていたとき、同じように修士論文を書き上げた先輩が「手塚治虫ってさあ、毎週が修論提出の締め切りみたいだったみたいよ。」と言っていたのが記憶に残っている。

大学に入るくらいまでは手塚治虫を意識して読んだことはなかったのだが、大学時代の友人に借りて読んだ「アドルフに告ぐ」がとても面白かった。第二次大戦前後という設定が私の好みに合っていたということもあるのだが、この漫画が週刊誌(「文藝春秋」)に連載されていたということにも驚いた。なぜって、まずオープニングの回想シーンがぴったりとラストシーンに重なるのである。それからタイトルにもなっている「アドルフに告ぐ」、この言葉が重大な意味を持って登場するのはストーリーがかなり終盤に差しかかってからなのである。つまり、連載が開始された時点で、すでに手塚治虫の頭の中には遠く先にあるストーリーの結末がきちんと見えていたということなのだろう。

で、この「芸術新潮」を買った、ある意味最大の収穫は「田中圭一」という人を知ったこと。

以前から、会社の隣の席に座っているエンジニアのパソコンに手塚治虫調のイラストが貼ってあるのが気になっていた。

「バ、バグじゃない! … 仕様だ!」

「思ったとおり、とんでもないスケジュールだわ!」

てっきり、手塚治虫の過去の漫画に台詞を貼り付けただけだと思っていたのだが、そういう画風の漫画家がいるらしいことを以前教えてもらっていたのだ。(「だって、この女の子(上記の台詞をしゃべっている)の髪留め、よく見るとCD-Rになっているでしょ」との指摘があった。)

その田中圭一さんが「芸術新潮」の中で手塚治虫の画風について解説している。夏目房之介さんも同じようなことをやっているが、画力は圧倒的に田中圭一さんの方がすごい。

この画力でひたすら下ネタに徹しているコミックがあるらしいので、読んでみたいなあ … アマゾンには「才能の無駄遣い」という評価があった(笑)。

ベリオ二題

(もうだいぶ戻ってしまったが)円高だったのでガツンと輸入盤を買おうと思って思案中。

前から買いたいと思っていて、きっかけがなくて買えていなかったのがルチアーノ・ベリオのセクエンツァ集。独奏楽器のために書かれた超絶技巧を必要とする作品である。いくつか聞いたことがあるのだが、聞きやすいといえば聞きやすい部類の現代音楽と言えるのではないかな。

トランペットのために書かれた《X》はホーカン・ハーデンベルガーの演奏を持っている。独奏楽器のために書かれたといいながら、この作品ではピアノが必要である。このピアノは共鳴のために使われる、つまり演奏者は音を出さずに鍵盤を押さえるわけである。

トロンボーンのために書かれた《V》はリンドベルイの演奏。例によってすごい。苦もなく演奏して超絶技巧に聞こえないところがすごい。

で、グラモフォンからアンサンブル・アンタルコンタンポランのメンバーによる録音が出ていて、NAXOS からも例によってリーズナブルな全集が出ていることは知っていたのだが、アメリカの現代音楽専門レーベル(と言っていいよな)である mode から本当の全集が出ているらしいことを最近知った。ちょっと整理してみたのが以下の表である。基本的には14曲なのだが、作曲者本人や他の演奏者によって他の楽器のために編曲されたものもいくつかある。番号にbとかcとか振られているものである。作曲者がアルト・サクソフォンのために編曲したIXb(もともとはクラリネットのための)は結構有名なレパートリーのようで、いろいろなサクソフォン奏者が録音している。須川展也さんもかつて録音していた。

番号バンゴウ 楽器ガッキ 編曲者ヘンキョクシャ mode dg naxos
I フルート
II ハープ
III 女声
IV ピアノ
V トロンボーン
VI ヴィオラ
VIb チェロ ロハン・デ・サラム
VII オーボエ
VIIb ソプラノ・サクソフォン クロード・ドゥラングル
VIII ヴァイオリン
IX クラリネット
IXb アルト・サクソフォン 作曲者
IXc バス・クラリネット ロッコ・パリシ
X トランペット
XI ギター
XII ファゴット
XIII アコーディオン
XIV チェロ
XIVb コントラバス ステファノ・スコダニッビオ

で、まあ「全集」とかに弱い私はmode盤を買ってしまうんだろうなあ。他にもソロ楽器のために書かれた作品が全部収録されているらしいし、解説も豊富らしいし。


それから、最近タワーレコードからシャイー指揮によるベリオの《シンフォニア》が再発された。1000円。このCDの素晴らしいところは、例の、マーラーの交響曲第2番の第3楽章をベースにして、古今東西の名曲がコラージュされた第3楽章の詳細な解説がついているところである。どこで何の曲が引用されているかがわかるのである。交響詩《海》(ドビュッシー)とか、《春の祭典》(ストラヴィンスキー)とか、《ラ・ヴァルス》とかはわかりやすいのだが、全部が全部わかるわけではない。確か「演奏会で次にやる曲」も引用の指定があったはず。ということで、この解説のために買ってみるのもいいかなと。

BCL10などなど

朝、とりあえずBCL10の曲目紹介原稿を脱稿。ブレーンに送付する。

私の場合、曲目紹介を書くときには、まずはとにかく資料をありったけかき集めて(だから、毎回パソコンの周りはCDやら書籍やらコピーやらで大変なことになる)、それからそれを整理して文章にするという手法を取っている。なので、まず資料を集め切って一段落、それから文章を整えて一段落、ということになるのである。作品の好き嫌いとは関係ないと思うのだが、わりとすらすらと流れが見える曲があったり、なかなか規定字数が埋まらなくて大変だったりする曲があったりする。毎回、妻に校正を頼んでいるので、このあたりが見えてくるらしい(笑)。

まあ、そんなわけで一応晴れ晴れとした連休を迎えているのである。バンドジャーナルの自由曲集計もあるのだが、こちらはもうちょっと締め切りが先なので、とりあえず基礎的な集計だけして寝かしておく。

その後、買い物へ。某ショップで服を買う。メンバーズカードを見たら最後にこのお店で買い物をしたのは3年半前らしい。そういえば、息子が生まれてから小さいうちは怖くてとてもニットなんて着られなかった。抱っこしているときに引っ張られても嫌だし、鼻水とかよだれとかいろいろなものをつけられるのも嫌だし、と思って、なかなか「いい服」は買えなかったのである。

そろそろ大丈夫だろうと思って買いに来てみたのであるが、やはり物欲が刺激されるものがある。「必要に迫られて」ではなく、気持ちよく服を買えたのは本当に久しぶりだなあ。

YOUR MOTHERLAND

外食したついでに、息子が生まれた病院を息子に見せようと思い(ものごころつかない頃に見せたことはあったのだが)、個人経営の某産婦人科医院に行ったところ、

更地になっていた …

ブログで書いていた方がいたのだが、今年の6月ごろに急きょ閉院してしまったらしい。

まあ、先生もかなりご高齢だったし、お産のために24時間スタンバイしているのはかなりの負担だったのだろう。

昨今、産婦人科の医師が足りないという話題がニュースによく登場するが、こんなに身近に降りかかってくるとは思わなかった。

トキオ

愛車のiPodアダプターも直って、やっと車の中でiPodを聞けるようになった。

偶然かかっていた(ディーラーで直ったかどうかチェックするためにiPodを入れっぱなしだった)のが、小西康陽によるYMOの《テクノポリス》のリミックス《THE READYMADE – DARLIN’ OF DISCOTHEQUE TRACK》である。

YMOに限らずリミックスものはあまり好きじゃないのだが、このリミックスは別格。原曲にあまり手を加えずに(若干BPMが早くなっているが)小西風のフレンチ・ポップス・テイストを加えるだけで見事なリミックスになっている。

これだけリズムがガシャガシャ鳴っていると息子も反応するわけで、保育園に着くまでの間ずっとリピートでしたとさ。

今日は会社の健康診断。受付をやっていたのが職場の先輩の奥さんだったとか、看護婦さんにいきなり声をかけられて「積志ウィンドアンサンブルの指揮者の方ですよね?娘が金管バンドやっているので毎年演奏会見に行っています。」と言われたりとか、バリウムを飲む前の発泡剤でむせてしまい、我慢しきれずに台の上でグルグルやっている時にたまりかねて咳き込んでしまったりとか、大変だった。

去年は出張からの帰国直後だったのでいろいろ大変だったんだよなあ …

バンド維新2009

(なんか、WordPress のテーマ変えたらどぎつくなったなあ … ま、それはそれとして)

来年も無事(?)開催されるようです。バンド維新2009。「アクトシティ浜松友の会」情報誌に載っていました。

  • 開催日:2009年2月28日(土)~3月1日(日)
  • 会場:アクトシティ中ホール

作曲者は、

だそうです。

それぞれ微妙に吹奏楽に関わったことがある方(一応みなさん吹奏楽あるいは管楽合奏の作品がある)なので、今年のような「お茶濁し」はあまりなさそうであるが、逆に新たな発見(サプライズ)も小さそうかな、という感じですね。

「ウルトラ作戦第一号」第一号

いきなり、息子が「ウルトラマンみたい」と言い出した。家では見せたことないのに、やはり保育園で「教育」されるのだろうか。

まあ、見せない理由もないので、とりあえず第1話「ウルトラ作戦第一号」と第2話「侵略者を撃て」を見せる。ベムラーとバルタン星人が登場する回である。

第1話はピンと来なかったらしいのだが、第2話はさすがに怖かったようだ。(それでも食い入るように見ていたが)「でも、ウルトラマンはつよいからこわくないもんね。」とか「あ、いま、シュワッチっていった。」とか、かなりはまっていたようだ。(ちょっと、しめしめ)

ちょうどいい具合に、年末から来年にかけて「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」のDVDが廉価版(今までのおよそ半額!!)で再発売される。ファミリー劇場で放送されたものを全話録画してあるのだが、ウルトラセブンのリマスター具合にたまげた私としては画質がいいものを持っていたいなあ。

しかし、子供に見せるのは「ウルトラマン」が最適なのかも。「ウルトラQ」も「ウルトラセブン」もテーマが重くて、話が難しいと思う。「ウルトラQ」にいたっては(あ、セブンも一部そうかな?)怪獣が登場しない回もあるし。

以前、息子が「おとうさん、そらとぶ電車のDVDある?」と言ったときに、「ウルトラQ」の第28話「あけてくれ!」を見せようかと思ったのだが、さすがにトラウマになりそうな気がしたのでやめた(笑)。