健康診断

出向元の会社から年に一度義務付けられている健康診断。今年は妻と一緒に行くことにした。Bergedorf の病院に日系人の医師がいらっしゃるので、例によってそこを予約していた。

私は胃カメラと腸カメラでの検査をお願いしているので、前日の夜から食事を摂れない。それでも、定位置に座って妻と息子が夕食を食べているのを尻目に胃腸を洗浄するための下剤を飲む。下剤は粉末状の薬を水に溶かして2リットル分飲まないといけない。実際のところはよくわからないのだが、下剤を飲むと体温が下がって体全体が冷え込んでしまうような気がする。毎回これが嫌だ。

で、当日。胃カメラと腸カメラは全身麻酔をかけて行うので自分で車を運転していくことができない。病院の方で手配してくれたタクシーが迎えに来ることになっている … が、例によって時間通りに来ない。病院に確認をお願いしたところ、「間違って空港に行ってしまった」(どこをどう間違ったらそうなるのかよくわからないが)とのことであらためて来てもらうことになった。8時15分に頼んでおいたものが実際に来たのは9時過ぎ。

病院に着いて、これもいつも通りだが、エアロバイクをこぎながらの心電図測定、超音波による甲状腺、リンパ腺、前立腺の検査、検尿、採血、胃カメラ、腸カメラ、呼吸器系の検査を行う。

全身麻酔も慣れたもので(笑)、スコンといつの間にか意識がなくなる感覚が心地よい。ふと、自分が夢を見ているという感覚が戻ったあと、いつの間にか別室(休養室)に運ばれていることに気付く、といういつもながらのパターンである。

年を取ってくると自分の体調が漠然と不安になるし、身近にも病気のために亡くなる人が増えてくる。結果的には血液中のコレステロール値が少し高い以外は特に問題もなかったようで、安心した。相談したところ、コレステロールを減らすにはアルコールの摂取量を減らすのがいいとのこと。できるかなあ?

実は昨年の10月にポルトガルに旅行した時に、人生でもっともつらい腹痛があって2〜3日まともに食事を摂れなかった。その時にも今回診ていただいている先生に相談したのであるが、ひとまずはストレス性の胃炎ではないかということだった。今回も診ていただいたのであるが、やはり一般的な胃炎の兆候はあるが大きな問題ではないということだった。

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バッハを聴き、こんな本を読んでいると音楽の嗜好がどんどん遡っていく。

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今日聴いたのはこんな曲。

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17世紀中頃にオランダで活躍したファン・エイクのリコーダー独奏作品集。リコーダーの名手ダン・ラウリンが全曲を録音しているのであるが、曲数にして150曲以上、CDで9枚分のボリュームである。いろいろなところから採られた旋律と、それを即興的に変奏したような内容である。ダウランドに基づく《涙のパヴァーヌ》がもっとも有名だろうか。

吹奏楽的ネタ。昔 NHK-FM で「ブラスのひびき」を聞いていた方の中には、この番組の放送後の時報(8時だっけ?9時だっけ?)のあとにステレオ試験放送としてリコーダー独奏曲が最初は左チャンネルから、そのあと右チャンネル(左右は逆かも知れない)から演奏されたのを覚えている方もいらっしゃるだろう。その時に使われていた作品はこの「笛の楽園」に収められている《Malle Symen》という曲である。

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15曲のソナタと、それに続く無伴奏のパッサカリアからなる作品集。無伴奏のヴァイオリンによるパッサカリア(あるいはシャコンヌ)というと、バッハの名曲(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番の終曲)の先鞭を告げるものである。「ラ – ソ – ファ – ミ」というシンプルな低音の主題の上で変奏が繰り広げられる。曲の構成もバッハほど壮大ではないが、緩やかな起伏が繰り返され、なかなか感動的である。

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