日別アーカイブ: 2008 年 11 月 3 日

ONJO

大友良英さんの「MUSICS」に付いてきたDVDを前半だけ見る。(ちなみに書籍の方は息子を寝かしつけながら隣で読もうと思ったらお父さんも挫折 … 一緒に昼寝してしまった)

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初めて見る ONJO (Ootomo Yosihide New Jazz Orchestra) の演奏風景である。2007年10月13日の京都精華大学でのライヴをアンコールを除いて完全収録しているらしい。

演奏者は観客を取り囲むように半円形に配置されている。大雑把に言うとドラムが右横あたり、大友良英さんのギターが左横、ベースとヴォーカルがほぼ正面で、管楽器を中心とするその他の人たち(トランペット、トロンボーン、サックス、笙、ピアニカ、正弦波など)がそれらの間、という感じである。5.1ch で聞くと分離がよくて、耳慣れた配置と違い、なかなか奇妙な感覚である。

映像の方は、もともと公開を前提としていなかったので記録として3台のカメラで部分部分を撮影していたらしい。(もっとも1台のカメラで全体を撮影できるわけがないのであるが)これらの映像が分割配置されて一つの画面の中で展開される。つまりどういうことかというと、右横で鳴っているドラムと、左横で鳴っているギターと、正面ちょっと左で鳴っているトランペットが、正面にある画面に映っていることがあるのである。これも聴覚と視覚がねじれる感じがして、なかなか奇妙な感覚である。

音楽の方は、いわゆるフリー・インプロヴィゼーション。ほとんど点描的な「静」から始まって、どんどんうねりが全体に波及していく感じ。映像の方も最初はほとんど何も見えない(画面が分割されていることすらわからない)が、だんだん誰が何をやっているか見えてくる。全体的には、ちょっと前に出た2枚組x2のONJOのベストよりも「静」の比重が高い。

音だけ聞いていると間が持たないような気がするし、ステレオ(2ch)のみの音声でも、なかなかこの配置の面白さがわからないと思う。期待以上のクオリティである。おまけというには豪華過ぎる。

行列ができた店二題

早起きして遠鉄百貨店へ。駅弁を買うために開店前から並ぶ。鉄ちゃんが喜びそうな「N700系新幹線弁当」と「0系新幹線 夢の超特急弁当」を買うためである。二日前に来たときには、出足が遅かったせいか、すでに売り切れてしまっていたので、息子は悔し泣き。今回はリベンジである。(いつもは寝起きが超悪い息子であるが「駅弁買いに行くぞ。」の一言ですくっと起きてしまった。)

その後、恒例の「キルフェ・ボン」へ。11時の開店前に着いてしまったのでちょっと店の前で待つ。何人か並ぶんだなあ。我々は「期間限定」のタルトを選んで買うことが多いのだが、息子はいつもブルーベリー・タルトを選ぶ。あまり血筋じゃないなあ。

明日からシュトーレン発売。もうそういう季節になったんだなあ。

手塚治虫80歳

手塚治虫さんが生きていれば今日が80歳の誕生日だそうな。

最新号の「芸術新潮」誌で特集が組まれていたのはそういうことだったのね。ちょっと立ち読みしたら収録されている図版が素晴らしかったので購入してしまった。

手塚さんが亡くなったのは1989年の2月9日。ちょうど卒業論文を提出して、あとは発表会を終えるのみ、というタイミングだった。大学の研究室でだべっていたとき、同じように修士論文を書き上げた先輩が「手塚治虫ってさあ、毎週が修論提出の締め切りみたいだったみたいよ。」と言っていたのが記憶に残っている。

大学に入るくらいまでは手塚治虫を意識して読んだことはなかったのだが、大学時代の友人に借りて読んだ「アドルフに告ぐ」がとても面白かった。第二次大戦前後という設定が私の好みに合っていたということもあるのだが、この漫画が週刊誌(「文藝春秋」)に連載されていたということにも驚いた。なぜって、まずオープニングの回想シーンがぴったりとラストシーンに重なるのである。それからタイトルにもなっている「アドルフに告ぐ」、この言葉が重大な意味を持って登場するのはストーリーがかなり終盤に差しかかってからなのである。つまり、連載が開始された時点で、すでに手塚治虫の頭の中には遠く先にあるストーリーの結末がきちんと見えていたということなのだろう。

で、この「芸術新潮」を買った、ある意味最大の収穫は「田中圭一」という人を知ったこと。

以前から、会社の隣の席に座っているエンジニアのパソコンに手塚治虫調のイラストが貼ってあるのが気になっていた。

「バ、バグじゃない! … 仕様だ!」

「思ったとおり、とんでもないスケジュールだわ!」

てっきり、手塚治虫の過去の漫画に台詞を貼り付けただけだと思っていたのだが、そういう画風の漫画家がいるらしいことを以前教えてもらっていたのだ。(「だって、この女の子(上記の台詞をしゃべっている)の髪留め、よく見るとCD-Rになっているでしょ」との指摘があった。)

その田中圭一さんが「芸術新潮」の中で手塚治虫の画風について解説している。夏目房之介さんも同じようなことをやっているが、画力は圧倒的に田中圭一さんの方がすごい。

この画力でひたすら下ネタに徹しているコミックがあるらしいので、読んでみたいなあ … アマゾンには「才能の無駄遣い」という評価があった(笑)。