月別アーカイブ: 2006年5月

今日届いたCDたち

ううん、聞く時間がないよう …

田村文生編曲作品集「TRANSFORM」

スタジオ・シンフォニカが制作した田村文生さんによる吹奏楽編曲作品集。

チラシは以下の URL で。
http://www.sinfonica.co.jp/con_produce/pdf/200604_flyer_transform_web.pdf

ご注文は以下の URL で。
http://www.sinfonica.co.jp/

私はまだ《バッハナール》(原曲はJ.S.バッハの《聖アン》)や《海の微風 春の再来》(同じくドビュッシーの弦楽四重奏曲の第4楽章)あたりしか聞いたことがないのであるが、単なるトランスクリプションに留まらない様々なアイデアがちりばめられている。
特にヤマハ吹奏楽団の定期演奏会で《バッハナール》を初めて聞いたときなんか本当にぶったまげた。

演奏はわたけんさん率いる北海道教育大学函館校吹奏楽団。

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それから、今回もライナーノートを書かせていただくことになっている某CDのラフミックスのCDも送っていただき、今日到着した。

実はいろいろな原稿の締め切りが立て込んでいてけっこう大変だったりするのである …

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あと、マトモスのCDの件でコメントをくれた “かしくん” からマシュー・ハーバートの「Plat du Jour」(日本語にすると「今日の一皿」?)を聞かせてもらう。

マトモスのように現実音をサンプリングしているのだが、かなり明確な意図を持って素材を選んでいる。このアルバムもタイトルから何となく想像がつくようにジャンク・フードの危険性を訴える意図をもって人間の口に入るいろいろなモノを素材にしているらしい。

ご丁寧にアルバムの意図を説明したウェブページも用意してある。ちゃんと日本語で書かれているのでご心配なく。

仕事中に聞き流していたのだが、5曲目《CELEBRITY》でデヴィッドだの、ヴィクトリアだの、ビヨンセだのが歌われているのを聞いておかしくなってきた。やはり怒りにはウィットが必要である。

閑話休題。マイケル・ムーアの「ボウリング・フォー・コロンバイン」が面白くて「華氏911」がそれほど面白くなかったのはこのウィットの差なのではないか。

マシュー・ハーバートはビッグバンドも録音しているらしい。どんなんだろう?

見る前に焼け!

というわけで、「DVDレコーダーで録画 → そのまま DVD-R へ」という未視聴の DVD-R がどんどん溜まっているわけですが …..

昨日録画したNHK スペシャル「ドイツW杯 魔術師 ロナウジーニョ」を見る。裏で「BS永遠の音楽 アニメ主題歌大全集」をやっていたものでリアルタイムでは見なかったのである。妙技のてんこ盛りでお腹いっぱいという感じ。

個人的にはワールドカップは「決勝でブラジルと戦わせたいチームはどこ?」みたいな楽しみ方をしようと思っている。そういった意味でオランダとポルトガルに注目したい。

会社で「LIVE UNDER THE SKY」の1984年と1985年の映像をいただく。1984年にはギル・エヴァンス・オーケストラとジャコ・パストリアスの共演が入っている。ギル・エヴァンスがキーボードを弾く《チキン》!ハービー・ハンコックの「ROCK IT BAND」も懐かしい。

1985年ではやっぱりマイルス・デイヴィス・グループが見たかった(まだ見てないけど)。この年は筑波万博が開催された年で、マイルスのグループは筑波万博の会場内でも演奏した。私は整理券を入手できなかったので、場外で演奏を聞いていた。一瞬フェンスの間から見えたマイルスが私の唯一の生マイルス体験だった。

ちなみに、武満徹さんのブラスアンサンブル作品《デイ・シグナル(シグナルズ・フロム・ヘヴンI)》は、LIVE UNDER THE SKY の10周年を記念して書かれた。(まさか、テレビ放送はされなかったよなあ。されていたら見てみたい。)

エクスポージャー

ま、いろいろ買ったわけなのですが …

エクスポージャー(完全版)(紙ジャケット仕様)

キング・クリムゾン教の教祖様であらせられるロバート・フリップ御大が1979年に発表したソロアルバムのリマスタリングリリース。当時は不本意な形で発表されたので今回「完全版」としてリリースしたのだそうだ。

ピーター・ガブリエル、ブライアン・イーノらの共演陣に興味を持ったので購入。

ロバート・フリップがダリル・ホール(ホール&オーツの片方ね)のヴォーカルに魅せられて多くの曲でヴォーカルを取ってもらっていたのだが、ホール&オーツ側のレコード会社がそれを嫌って多くの共作がお蔵入りになっていたとのこと。

1970年代後半というと、ロバート・フリップはキング・クリムゾンを解散していた時期だし、ホール&オーツはブレーク直前でまだまだという時期だったと思う。そんな時期にこの二人の接点があったというのがかなり意外だった。

サウンド的には、その後復活することになる「80年代クリムゾン」との共通点が多い。私は70年代のプログレの範疇にいるクリムゾンよりも、タイトなビートの80年代クリムゾンが好きなのでかなりいい感じで聞けた。

マトモじゃないマトモス

ザ・ローズ・ハズ・ティース・イン・ザ・マウス・オブ・ア・ビースト

ビョークのアルバム参加やツアーメンバーとしてすっかり有名になったエレクトロニカ・デュオであるマトモスのニューアルバム。ビョークの素晴らしいライブDVD「ロイヤル・オペラ・ハウス」でも、そのマッド・サイエンティスト風の奇妙な演奏を見ることができる。

現実音をサンプリングして曲を作るあたりは「ミュジーク・コンクレート」とも言えるかも知れない。

このアルバムでも牛の臓器だとか精液だとか自分の体にタバコの火を押しつける音とかをサンプリングしているらしい。彼らのホームページに写真入りの解説があるが、あまり詳しく見たくない。

そういうゲテモノ的なサンプリング素材を使っても音楽の方はかなりポップ。

ピアノの森

職場の知人から借りていたにも関わらず、ずっと時間が取れなかったのであるが「そろそろ返さないといけないしなあ …」と思って読み始めた。

ストーリーや絵柄はかなりベタなのであるが、読み始めると止まらない。借りていた8巻までを一気に読んでしまった。

舞台はリアリズムに即しているものの実際にはまずあり得ない非現実感。私は中途半端なリアリズムやフィクションよりは徹底的な非現実感が好きなので、この非現実感が心地よい。

あとは、ストーリーの中で演奏されている音楽(作品の中では「完璧を超えた音楽」とも言われている)のイメージを喚起させる語り口のうまさ。これを読んだあとには耳で聞くことができる全ての音楽が空々しく感じてしまった。その一方で全ての音楽が誰かに向けて発せられているのであれば、どんな音楽でもいとおしく感じられてしまう。

また音楽を演奏する上での大事なことを示唆されたように思える。

読んでみて下さい。

日本代表

約14時間後にワールドカップ日本代表が発表される。

とりあえず予想メンバーを挙げてみよう。あとで自己評価します。

GK    川口 楢崎 土肥
DF    宮本 中澤 サントス 田中 加地 駒野 中田(浩) 坪井
MF    中田(英) 中村 小野 福西 稲本 小笠原 遠藤
FW    柳沢 高原 久保 玉田 大黒

(思いついた順)

というわけでニアピン賞。実は「柳沢を登録しておいて、間に合わなかったら巻に交代」というシナリオを考えていた。「玉田か?巻か?」という究極の選択を、久保をはずすことによって解決したジーコ。少し信用度が上がったかも(笑)。

個人的には、中田(浩)や坪井よりも松井に出て欲しかったのだが、ジーコが言うところの「代表での実績」がちょっと足りなかったか?

母の日の日記

つらつらと今日の日記を。まずは今日届いたCD。

プレイズYMO(初回限定生産)

セニョール・ココナッツ(アトム・ハートらの変名ユニット)が YMO をラテン風にカバーしたアルバム。YMO のお三方もゲスト参加しているあたりが洒落がわかるというか。

《シムーン》や《ファイアー・クラッカー》あたりのトロピカルなナンバーがラテンのリズムと相性がいいのは何となく想像できるのであるが、《リンボ》や《ビハインド・ザ・マスク》あたりも意外とはまっている。

クラフトワークとかディープ・パープルもこの調子でカバーしているらしいのだが、聞きたいような聞きたくないような …

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午前中、家の裏が雑草に覆われてきたので草刈りをする。そもそも、ここは市有地なので私が草刈りをする必要がない土地なのであるが、誰も刈ってくれないし、ふだん自転車専用道路に出るために使っているので、やむを得ず刈っているのである。

午後、このたび無事ン十代(あえて秘す(笑))に足を踏み入れた団員の誕生パーティーへ。しこたま酒飲みながらしこたまケーキを食べる。明らかにカロリーオーバー。

今日は「母の日」なのでカレーを作る。ホワイトカレーなどというものが売られていたので試しに買ってみた。「カレーの王子様」を少しスパイシーにした感じ。悪くない。妻の提案でハンガリーのトカイワインを合わせたのであるが素晴らしい相性。

さ、明日からダイエットしようっと。

汐澤先生合奏(その1)

7/16 に行なわれる積志ウィンドアンサンブルの定期演奏会で客演指揮をお願いしている汐澤安彦先生との初めての合奏。 オリヴァドーティの《バラの謝肉祭》とアルフレッド・リードの《アルメニアン・ダンス・パートI》を見ていただく。

《バラの謝肉祭》は譜面通り演奏すると伴奏が厚くなってしまい、旋律がかなりがんばらないといけない事態になることがわかった。このへんは全体のバランスを考えてかなり大胆にダイナミクスの変更があった。

指揮者の立場からすると、譜面に書かれていることと相反することを指示するのは非常に勇気がいる。その根拠を明確にするスコアリーディングと、それを演奏者が納得できるように説明する術が必要なのだ。

先生に指導に来ていただくのは今年で三年目で、もう何回も先生の指揮で合奏する機会があった。(合奏前には「練習には何度もお邪魔していますが、本番で振らせていただくのは初めてです(笑)」という軽いツカミもあった。)

緊張しながら演奏している奏者よりも、私がいちばん勉強させていただいてるんじゃないかなあ、という気になる。 (「それをちゃんと普段の合奏に反映しろ」というツッコミも聞こえてきそうであるが …..) 「楽譜に忠実であることが音楽に忠実であるとは限らない」とか「(次の小節に早く突っ込んでしまうことを注意する際に)時間が熟さなければ動いてはいけない」とか、目からウロコがボロボロ落ちる勘所である。

コンクールでいい賞を取るための「バンド指導者」は他にもたくさんいるのだろうが、「音楽を演奏する楽しさ、面白さ」を教えていただけるという意味 で、汐澤先生に指導いただく機会が得られたことは本当にこのバンドのためになっていると思う。だから、25回の定期演奏会にあたって「汐澤先生を客演指揮 にお呼びしたい」という多くの団員の声があったのだ。

当たり前のことではあるが、先生の意図通りに演奏できれば聞きに来ていただくお客さんにも、そして演奏者自身にも感動があることは間違いない。(その場に演奏者として加われないのが、ちと残念ではあるが)

がんばりましょう。

アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラ

和田薫さんがアメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラから委嘱されて作品を書いたそうだ。

アメリカン・ウィンド・シンフォニー・オーケストラはアメリカ国内でのツアーを中心として活動している管楽アンサンブルで、ほぼ4管編成のオーケストラの管楽器セクションと打楽器群からなる編成である。そのため、サクソフォンやユーフォニアムは含まれていない。

有名なところでは、黛敏郎さんの諸作品はこのオーケストラによって委嘱されているし、ペンデレツキの《ピッツバーグ序曲》、ロドリーゴの《管楽オーケストラのアダージョ》、ホヴァネスの《交響曲第4番》と中心とするいくつかの交響曲なども、このオーケストラのために書かれている。

なかなか個性的な活動をしているバンドなのであるが、日本ではあまり演奏を聞くことがないので話題にならないのかも知れない。私の知る限り、公にリリースされている CD は一枚だけだったはずだ。

そんなわけでウェブをつらつらと検索していたら、いつの間にか何枚かの CD がリリースされていることがわかった。以下のページで「American Wind Symphony Orchestra」で検索をかけると4枚見つかった。

http://www.buythiscd.com/shop/home.php

  • Concerto Grosso for Woodwind Quintet and Orchestra (Robert Russell Bennett)
  • Sinfonia (Ned Rorem)
  • Cancion De Gesta (Leo Brouwer)

  • Music For the Royal Fireworks (G.F. Handel)
  • Armageddon (Henk Badings)
  • Concerto for Percussion and Wind Orchestra (Toshiro Mayuzumi)
  • Pittsburgh Overture (Krzysztof Penderecki)
  • Morpheus (Jerzy Sapieyevski)

  • Down by the Riverside (James Drake)
  • Square Dance ’76, Opus 105 (Paul Creston)
  • Take the ‘A’ Train
  • Georgia on My Mind
  • That Old Black Magic
  • Pickle Suite
  • I’d Like to Teach the World to Sing
  • This Land is Your Land
  • Jacob’s Ladder
  • Little Birdie
  • Michael, Row the Boat Ashore
  • If I Had a Hammer
  • Battly Hymn of the Republic
  • American Tribute
  • The Sting

  • Water Music (G. F. Handel)
  • Report (Lubos Fiser)
  • American Requiem (Henry Brant)
  • Liberty Enlightening The World (William Bolcom)
  • Divertimento (George Auric)
  • Chorale (Ivana Loudova)
  • Divertissement D’ete (Jacques Casterede)

おそらく全てレコードからの CD 化ではないかと思われる。1枚はレコードで持っているものだ。

さっそく注文する。

シルヴァン・ショーヴォー

1ヶ月ほど前に注文していたCDが届く。

Nocturne Impalpable

会社の同じ職場の方から紹介してもらったシルヴァン・ショーヴォー(Sylvain Chauveau)のCD。かつて坂本龍一さんのお気に入りとして紹介されていたのだが、しばらく廃盤状態にあって今年になって再発売されたらしい。

ホームページはこちら:http://www.sylvainchauveau.net/sc_en.html

まだ全部聞いていないのだが、室内楽的な編成のアンビエントという感じ。教授の「1996」あたりを気に入る人は、これも気に入るのではないかな?

試しに妻に「これ、教授の新譜」と言ったら信じた。