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One Rainy Night in Hamburg

ここ一週間ほど、ハンブルクらしく雨が降ったりやんだりの天候が続いている。

全く「いまさら」の話だが、雨の日の夜間ドライヴはかなり怖い。(まあ、夏の間は6時から22時くらいまでは明るいので暗い中で運転するという機会はあまりない。最近、夕暮れの時間と会社からの帰宅時間が合ってきたのであらためてそう感じたわけなのであるが …)

というのは、道路に書かれている車線がよく見えないのである。ハンブルク(ドイツはみんなそうかな?)では複数車線の道路が急に一車線にまとめられてしまうとか、二車線のうち左側が左折専用車線になって、直進するために右車線を通らなければ行けないとか、道路状況を把握していないと頻繁に車線変更をしなければいけない場合がある。いわゆる「下道(したみち)」は日本に比べると車線の幅も狭いのでかなり気を使う。

原因はいくつかあるのだが、まず照明が少ないので道路自体が暗くて見えにくい。それに加えて車線を書く白い塗料に反射材が含まれていないような道が多いので、雨が降ると道路全体が反射して車線が区別できなくなる。また、道路の補修が断片的に行われていると道路の光沢が違う部分(アスファルトが含まれる割合かなあ?)があってこれまた路面状況がわかりにくくなる。

昨年住んでいたアパートと会社の間は比較的整った道路ばかりだったのであまり気にならなかったのですが、今年の通勤路はいくつもの街を抜けていくのでかなり神経を使う。

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予定通り、ガブリエルくんと彼の友達がうちに遊びに来てサッカーをしたそうである。すごいなあ、どうやってコミュニケーションを取っているんだろう?

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ヤナーチェクのボックス2つが無事到着。室内楽曲を集めた5枚組と、オペラを集めた9枚組である。

恐ろしいことに(笑)どちらのボックスにもマッケラス/ウィーンフィルの演奏による《シンフォニエッタ》と《タラス・ブーリバ》が収録されている。この演奏は私が以前買ったCDと同じ音源なのである。

異国の友人(日曜日の徒然)

日曜日。嵐のような音で目が覚める。目が覚めたのは妻と同じようなタイミングだったらしい。こちらではふだんあまり強い風は吹かないので、窓ガラスを叩くような雨風の音がすると少々びっくりするのである。

朝からiTunesで音楽を聞きながら、ちまちまと吹奏楽コンクールデータベースの整理。お寄せいただいている情報を新たに入力したり、新機能の実装を試したり、PHPを勉強することによって今まで冗長だった実装をすっきりさせたり、などなどである。

「お父さん、コンピューターばかりいじっていないで遊んで!!」という、至極まっとうな息子の主張(笑)を受け入れて、少し息子とサッカーを。当然、風の外では無理なので屋内で。

午後になると、少し晴れ間もでてきたようで、裏の教会の裏庭からサッカーボールを蹴る音が聞こえてくる。最初は2階の窓から見物していた息子であるが、いてもたってもいられなくなったようで「一緒に遊んでもらう」ということで外に飛び出していった。当然、言葉でのコミュニケーションができないので何となく加わりたいそぶりを見せながら近づいていったのだが、最終的には何となく混ぜてもらったようだ。(我々は2階の窓から観察していました。)

その後が大変。午後5時を過ぎるとあたりが暗くなってきたので、比較的年が近い子に家まで送ってきてもらったのだが、お互いの意図がよくわからない。その子はお母さんの手作りらしいケーキをお土産に持って来てくれたようなのだが、息子は息子でその子を家に招き入れ、中でも遊ぶことになってしまった。サッカーをしたり、息子の部屋で盛り上がったり。絶え間なく笑い声が聞こえてきているのだが、ちゃんと遊べているのだろうか?

大人なら多少英語がわかる場合が多いので我々としても意思疎通ができるのだが、小学校低学年くらいの子供はドイツ語しかわからない。かろうじて名前がガブリエルくんで裏に住んでいるということがわかったくらいである。

午後7時。今後は妻と息子が一緒にその子を家まで送っていくことに。これもまた先方の家にお邪魔していろいろと話をしてきたらしい。「ミイラ取りがミイラになる」典型的なパターンですな。結局、今度の水曜日に一緒に遊ぶことになったらしいのだが、どうなりますことやら。

発熱/ヤナーチェク

昨日、友達の家からの帰宅途中で「気持ち悪い」といってすぐに寝てしまった(らしい)息子。今朝もぐったりしていたので熱を計ったら39度でした。結構ハードだったわりにはテンション高くはしゃいでいたイタリア旅行から帰ってきてすぐに幼稚園が始まり、幼稚園でも少し風邪で休んでいた子がいたということなのでちょっとダウンしてしまったのかも知れません。

熱さまシートと、日本のかかりつけの医者からもらってきた解熱剤でしばらく休んでいたら、突然昼ごろ起きてきて「パン、ちょっとだったら食べられる。」とのたまったらしい。(空腹にたまりかねて起きてきたのか?)まあ、それ以降は熱も少しずつひいてきているようでとりあえず一安心。

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突然、《シンフォニエッタ》《タラス・ブーリバ》《グラゴル・ミサ》以外のヤナーチェク作品が聞きたくなってウェブを物色。(室内楽作品のいくつかは持っているのですがリッピングしていないので手元にありません …)よくよく考えると毎回こんなことしているから物欲に負けてしまうのだなあ。

「ヤナーチェクの神髄はオペラにある」そうなので、ヤナーチェク演奏の第一人者であるマッケラス(惜しくも今年亡くなってしまいました)とウィーンフィルによるオペラ5作品のボックス、それから管弦楽曲と室内楽曲を集めたボックスがあるというので、ついポチッポチッ。

イタリア・リヴェンジ日記(その2)

イタリアに着いて2日目。今日はローマ市内を観光しました。小さい子供がいると美術館系はなかなか辛いものがあるので、今回は建物の見学に重点を置いています。バチカン市国のサンピエトロ寺院とサンタンジェロ城とトレヴィの泉へ行きました。

バチカンではできれば美術館の「最後の審判」くらいは見たかった(見せたかった)のですが、やはり待ち行列が長過ぎてパス。寺院のクーポラにも登ってみたかったのですが、こちらも行列が長過ぎてパス。結局、寺院の中を見ただけだったのですが、息子は巨大な天蓋や見事な装飾に圧倒されたようでした。個人的にはミケランジェロの傑作「ピエタ」をじっくり見れたことが収穫でした。

サンタンジェロ城は「聖なる天使」という意味。その名前や円形の美しい形、またプッチーニの歌劇《トスカ》の舞台になったり、映画「ローマの休日」に登場したり、と比較的穏やかな印象がありますが、要塞や牢獄として使われて来たきわめて実用的な作りになっています。ごつごつとした城そのものとそれを取り巻く城塞という構造から、私はトールキンの「指輪物語」に登場するミナス・ティリス(まあ、スケール感は全然違いますが)を連想したのですが、息子はレゴやプレイモービルといったブロックの城塞シリーズを連想したようで、リアルシミュレーションを楽しんでいたようです。

(妻とは「アミューズメントパークへ連れて行くよりはこういうところの方がイマジネーションが刺激されるのかなあ?」という話をしていました。)

ええと、月並みですが、「ローマの松」と「ローマの噴水」です(笑)。

これはバチカンのサンピエトロ寺院からサンタンジェロ城へ歩いていったところ。日本の松はすくっと立っているイメージですが、ローマの松は下の部分がごっそりと刈り込まれていて上の方にブロッコリーのような形に葉が残されています。

こちらはおなじみのトレヴィの泉。人大杉。

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さて夕食。ガイドブックで見つけた「カルボナーラがおいしい店」に行くことにしました。基本的には予約客しか受け付けていないらしいのですが、我々が比較的早めに行ったので1時間以内ならいいとのこと。「チーズとハムのコンビネーション」、それから「カルボナーラ」をシェアで … と言ったら1人前を2つの皿に盛り付けてもらえました。

ちょっと太めのスパゲットーニを使い髪の毛一本分の芯が残るアルデンテ、ベーコンではなくパンチェッタを使っていること、生クリームを使わずに卵黄だけで和えてあるのでしつこくなくパスタやパンチェッタそのものの味を堪能できる、といったあたりがポイントでしょうか。「おいしい」というより「驚き」でした。

イタリア・リヴェンジ日記(その1)

ハンブルク日本人学校の秋休み(10/11〜10/15)に合わせて、4泊5日の日程でイタリア(ローマとフィレンツェ)に行ってきました。本当はもう少し長い日程を取りたかったのですが、今年はなんやかんやで有給休暇があまり残っていないので3日間だけ有給休暇を使いました。

「リヴェンジ」というのは、最初にイタリアを訪れた14年前(だっけかな?)に達成できなかったことをやろうと思ったからです。それから、夏休みに訪れたスイスもそうだったのですが、前に妻と私で訪れたところを、息子を連れて追体験しようという意図もあります。

初日はまずハンブルクからローマへの移動。ハンブルクからローマへの直行便はエアベルリンしかありません。妻と息子がもう少しでマイレージプログラムを「解脱」するので、「修行」ということでハンブルク→ミュンヘン、ミュンヘン→ローマというルフトハンザの乗り継ぎ便で行きました。フライトを予約した当時、息子がここまでバイエルン・ミュンヘンのファンになるとは予想だにしていませんでしたが、乗り継ぎ時にバイエルン・ミュンヘンのTシャツを買えたのはラッキーだったかなと。

ミュンヘンでの乗り継ぎは1時間ほどディレイ。そういえば飛行場内のディスプレイではチリの鉱山落盤事故の救助活動の様子をずっと生中継で伝えていました。

夕刻にローマに到着して、まず最初のリヴェンジはピッツァ。前回は夏休みまっただ中ということもあってか、いわゆる観光客向けのピッツァしか食べられなかったので、トラステヴェレ地区にあるローカルなピッツェリアでちゃんとしたピッツァを食べたかったのです。

ということでオードブルに生ハム、それからピッツァはスタンダードなマルゲリータと、このお店のオリジナルらしい「トラステヴェレ」を。「トラステヴェレ」はサーモンとルッコラが乗っています。ハーフボトルのハウスワインもおいしゅうございました。

すき焼きパーティー

ご近所(3軒隣り)の方からお誘いをいただき、一家ですき焼きパーティーに参加してきました。実はこのご家族は不思議な縁がある方です。

  • 1年くらい前にハルステンベックの住居を探し始めた頃、最初に不動産屋さんから紹介いただいたのが現在このご家族が住んでいる物件でした。駅にも日本人学校にも近いということでかなり気に入った物件だったのですが、当時日本にいた妻と相談している間に契約されてしまったのでした。結果的に回りまわって近くに住むことができたのですが …
  • 今年の夏休みにスイス旅行した際にグリンデルワルトで偶然出会ったご家族が、このすき焼きパーティーホストのご家族がミュンヘンにいらっしゃった時の友人でした。

で、今回のパーティーにはそのホストの方の語学学校の友人(もちろん我々は初対面)もいらしていたのですが、その女性が何と私と同じ高校の出身。以前、ドイツ人のボーイフレンドと帰国された際に私が生まれた町も回られたそうで、つくづく世界が狭いことを感じました。

さて、主役のすき焼きですが、ハルステンベックの肉屋さんで薄切りにしてもらった牛肉、ハルステンベックのスーパーマーケットで買ったポロ葱、白菜、しいたけ、それから買ってきた豆腐を自分で焼いた焼き豆腐、(これはさすがにドイツにはないので)日本のすき焼きのたれで、立派なものができました。

基本的にドイツでは薄切りの肉を食べるという文化がないようで、薄切りの肉を探す(あるいは店員にお願いする)というのはかなり難易度が高いそうです。ハルステンベックにある肉屋さんは、日本人が多く住んでいることもあってか、対応してくれるとのことでした。

それから卵ですが、こちらの卵は特に殻の部分にサルモネラ菌がついていることが多いので生で食べることはほとんどないそうです。というか、そもそも卵を生で食べる習慣がないのですが。すき焼きに使う場合には割り出した生卵を軽くお湯にくぐらせてから使うこともあるそうです。(私はチキンラーメンとかで結構生に近い状態で食べたこともありましたが …)

ビザはまだかいな

来週(10/11〜10/15)は日本人学校の秋休み。そういうわけでイタリアへの小旅行を計画していたのですが、ビザの更新用に提出したパスポートがまだ返って来ていませんでした。

ビザの期限が9月上旬、8月はスイス旅行があったり家族の一時帰国があったりして更新手続き開始が8月後半までずれ込んでしまったのですが、それにしても申請から1ヶ月経ってもビザが更新されません。

人事担当者に「旅行の予定がある」ということは伝えてあったものの、「手続きは私たちの努力の範囲を超えているのでドイツの法律に従いましょう」という返事をもらったので、イタリア行きは半ば諦めていました。(まあ、ぶっちゃけシェンゲン協定加盟国間の移動にはパスポートがチェックされるケースはほとんどないのですが、万が一の場合にはすごく困ることになるので …)

… が、人事担当者ががんばってくれたおかげで暫定ビザと一緒にパスポートが返送されてきました。暫定ビザの期限は半年間です。(暫定ビザが簡単に出るんだったらとっととビザを更新してくれよ … という気がしないでもないですが …)

ということで、無事イタリアへは行けることになりました。

ハンブルガーSV対カイザースラウテルン

今シーズン初めてのドイツ・ブンデスリーガの生観戦です。

ハンブルガーSVのホームスタジアムであるアイエムテック・アレーナ(Imtech Arena、先シーズンまではHSHノルトバンク・アレーナでした)は、我々が住んでいるハルステンベックからはSバーンで4駅、そこからシャトルバスで行けます。

試合は1-2で何とか勝利。開始直後に不用意なファールで与えたフリーキックで一点取られた後、ずーっと嫌な展開が続いたのですが、後半に2点取って勝つことができました。とりあえず勝ったからいいようなものの、あまりすっきりとしない試合内容でした。もうちょっと組織的なサッカーはできないものか?

さて、(今さらですが)ドイツならではのサッカーの楽しみ方を紹介します。

まず、ワールドカップでもやっていましたが、選手紹介の時にアナウンサーが選手のファーストネームを読み上げると、観客が一斉にファミリーネームをコールします。

アナウンサー「背番号22番、ルート〜」

観客「ファンニステルローイ!」

みたいな感じです。

それから、得点シーンのあとなどに現在の両チームの得点がアナウンスされるのですが、これも得点部分は観客がコールします。その時、相手チームの得点は何点取っていても「0(ヌル)」とコールします。例えば、ハンブルガーSVが2点目を取って2-1で勝ち越した場合、

アナウンサー「ハンブルガーSV〜」

観客「ツヴァイ!(2点)」

アナウンサー「カイザースラウテルン〜」

観客「(1点取っているけど)ヌール!(0点)」

となります。

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EURO2012の予選があるため、ブンデスリーガはしばらくお休み。休み明けはまずアウェイで開幕7連勝と絶好調のマインツ05と、その次はホームでバイエルン・ミュンヘンとの試合になります。ミュンヘン戦は見に行ってみたいものですがチケット入手はかなり難しそうです。

歯医者/ヘアカット/スペイン料理

休出の代休で金曜日なのにお休み。

まずは歯医者へ。数ヶ月前に詰め物が取れてしまった歯をちゃんと治療しようと思ったわけです。

ドイツ語を満足に理解できない私がどうやって医者にかかるのかというと … こちらでは日本語⇔ドイツ語の医療通訳をやられている方がいるので、その方を通じて予約を依頼します。そうすると、その方が提携している医療機関に予約が入り、当日はその方立ち会いのもとで診療が行われます。

それ以外のシステムは日本(少なくとも私が通っていた歯医者)とほとんど同じでした。

その後、金曜日なので半ドンだった息子と一緒にヘアカットへ。あ、ハンブルクの日本人学校幼稚部は金曜日だけは12:00放課なのです。

今日はせっかく街中に出たし、夕食は久しぶりに外食。家族のリクエストでスペイン料理のお店「ピカソ」へ行きました。おっと、その前にハンブルガーSVのオフィシャルショップへ。明日は息子にとっての「ハンブルガーSV観戦デビュー」なので防寒用の帽子を買ってみました。

ピカソ。以前は注文した2人前のパエリアが多過ぎて食べ切れなかったので今日は1人前にしてみました。が、大量のムール貝の前にやはりパエリアは食べ切れず、お持ち帰りにしてもらいました。

白ソーセージ

日に日に日照時間が短くなっています。今日は雨がちな天気のせいもありますが、通勤時間に当たる午前8時を過ぎてもヘッドライトが必須の明るさ(暗さ)でした。

さて、10月も近付いてきたということで、今日の昼食メニューはミュンヘン名物の白ソーセージ(ヴァイスヴルスト)でした。ちゃんとプレッツェルや甘口のマスタード(Weisswurstsenf)までついてくる気配りのよさ。もともとハンブルクはドイツ内の他の地域と違ってソーセージを食べる文化はあまりなさそうですし、鮮度が命のヴァイスヴルストはなかなか食べる機会がありません。この間はフランクフルト空港での乗り換え待ちで食べたような記憶があるので、半年以上ぶりです。

で、以前から気になっていたのですが、やはりヴァイスヴルストは皮をむいて食べるのが正式な食べ方のようです。皮を縦に切ってソーセージの中身をほじくり出しながら食べることになります。

ちなみにヴァイスヴルストを焼くことは「あり得ない」のだそうです。日本のドイツ料理屋で焼いたヴァイスヴルストが出てきたという話をしたら、そう言われました。