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原発の話

昼食はRalfとハンバーガーショップへ。

「ドイツ、2022年までに脱原発 連立与党が合意」という話題を振ってみたら、「来年はどうなっているかねえ?」というわりと呑気な返事が返ってきた。

以前からそういう話は出ているし、実際に代替エネルギーをどうやって確保するのか?とか、まだまだ不透明な部分が多いらしい。ニュースで報道されているような “big decision” ではなく、わりと「様子見」的なとらえ方をされているようだ。

日本のように自然災害による原発事故はあまり懸念されていなくて、それよりも老朽化した発電所の事故の方が心配らしい。

サッカー観戦

というわけで、前日のパーティーでガブリエル家と話をしたら、今日サッカーの試合があるらしい。

以前、息子のサッカーの試合に(たまたまではあるが)ガブリエルが応援に来てくれたし、息子もガブリエルの試合を見たいと言っているし、日曜日の午前中は特に予定もなかったので見に行くことにする。

ガブリエルに場所と時間を聞いたら「知らない。パパに聞いて。」ということだったのでお父さんに聞いてみたら「10時から Egenbüttel のグランドで」とのこと。

一応、私も妻もこう聞き取れたので間違いなかろうと思い、10時に Egenbüttel のグランドに行ったのだが … グランドは施錠されているし、車も一台もない。念のため、心当たりのあるいくつかのグランドに行ってみたのだが、どこでもやっていない …

おかしい … と思って自宅に戻り、家にいたガブリエルのお母さんに聞いたところ、我々の想定外のところ(neuer(新しい)Egenbüttel という地名があるんですねえ …)にグランドがあるらしく、住所を書いた紙をもらった。そして午前11時、やっとたどり着いた。ガブリエル父はすでにビールを飲んで出来上っている(笑)。試合はちょうどハーフタイムだったようだ。

息子とガブリエルは学年が2つ違う。そうなるとサッカーの試合形式もかなり違っている。

(厳密に言うと、ドイツのサッカースクールは学校での学年ではなく、完全に生年ごとに分けられている。例えば、息子は現在小学校1年生で早生まれなので2005年生まれ。つまり「2005年生まれ」というチームに入らないといけないので、同級生である2004年生まれの子とは同じチームになれないのである。)

まずコート。息子たちは大人のコートを4分割してゲームを行っていたが、ガブリエルの年代では2分割。かなり広くなる。その分人数も増える。息子たちは1チーム4~5人でキーパー以外は特にポジションは明確でなかったが、この試合は1チーム7人で一応大まかなポジションは決まっている。もっともコーチの指示によって試合途中でフォワードとディフェンダーがポジションを代えたりしていたので、それぞれの子供たちにいろいろなポジションを体験させているようだった。あと試合時間は15~20分ハーフの前半後半だったかな?(息子の場合は10分1本)

子供たちもポジションごとの役割を認識しているようなので、ちゃんとフォーメーションらしきものができている。例えばサイドバックはちゃんと縦にあがっていって最終的にゴール前にクロスを放り込むとか、隙があれば中に切り込んでシュートを打つとか。

パスの精度やトラップの精度はまだまだなのだが、ゲームの組み立てという意味ではかなり本格的である。日本の小学校3年生がどの程度の試合をするのか全然わからないのだが、ドイツの小学校3年生(相当)の試合では時おり、思わずうなってしまうくらいの素晴らしい連携を見ることができる。

また、周辺のグランドではもう少し大きい、小学校高学年くらいの子供たちとか、完全に腹が出たおじさんたちのサッカーチームとかも練習試合をしている。裾野が広いですなあ。

初聖体拝領

何週間か前にガブリエルのお母さんから「5/18にパーティーをするからよかったら来てくれない?」というお誘いを受けたらしい。そして数日前に「午後2時に教会に来てね」という手紙をもらった。

「教会でパーティーやんのか?」と事情がわからないまま今日になった。そして午前中、かなりビシッとした服装をしたガブリエルが来て、やはり「午後2時に教会に来てね」と言って帰って行った。

また、どうもガブリエル家の庭でパーティーの準備がされているようなのだが、やはり庭に行けばいいのか教会に行けばいいのかわからない。庭にいる人に聞いたら、まずは教会に行って、それから庭でパーティーをするとのこと。

教会へ行ってみたものの、勝手がよく分からない。各席に置かれていたパンフレットを見て、初めて「erstkommunion(初聖体拝領)」なる儀式が行われることを知った。

ガブリエルは今週9歳の誕生日を迎えるのであるが、そのくらいの年代になるとキリスト教という概念がわかってくるので、初めてキリストの血と肉(を模したワインとパン)の施しを受けて本格的にキリスト教を信仰するための儀式 … なのだそうである。

私のような無宗教者が参列してもいいものなのかと思いつつも、約2時間弱の儀式を見守る。(息子は途中でギブアップして寝てしまいましたが …)

式後、ガブリエルたち主賓はお祝いの言葉を受けたり、記念写真を撮ったりする。息子は寝起きのためにえらく機嫌が悪く、かなりムスッとした顔で記念写真に収まることになってしまった …

その後はガブリエル家の庭でお祝いのパーティー。

我々としてもなかなか落ち着かないのであるが、主催者であるガブリエルの両親や他の招待客たちもそんな状況を察してくれて、いろいろ話しかけてくれる … が、基本的にはドイツ語(中には英語で通訳して会話の間に入ってくれる人もいるけど)。明らかに間違っているなあ、と思いつつも、とにかく必死で会話をしてみる。

我々がガブリエルやその家族に感じている距離よりも、彼らが我々に対して感じている距離の方がずっと短いことを実感した。

ガブリエルのお母さんがさらっと言った「ガブリエルはイタリア人だし、エムレはトルコ人だし、(うちの息子)は日本人だし、仲良くしなきゃねえ。」みたいなことを言ったのが印象的だった。我々はスティングがいうところの Legal Alien なのだなあ。

おいでませ新オフィスへ(その9)

今日はこちらの開発陣と出張者とで夕食会。

ここも恒例となりつつあるが、Stefan のチョイスで「ショーペンハウアー」というドイツ料理のレストランへ行った。私が出張で来た時にも連れてきてもらったし、去年も日本からの出張者と一緒に来たような気がする。

カレイが旬だということなので(Mai Scholle、5月のカレイというメニューがある)、それを食べてみることにする。さすがに先週/今週とシュパーゲルを食べ過ぎたので今シーズンはもういいかな(笑)。しかし、私も含めた日本人全員がヴァイツェン+カレイという同じメニューを注文するのもどうよ?(一人はカレイが尽きたということで結局食べられなかったのだが …)

なかなかこちらのメンバーと一緒に食事(特にアルコールを伴う夕食)をする機会は多くないので、出張者が来ることを機にこちらのメンバーとも仕事以外の話ができるというのは有益である。Mario の「ザンクトパウリ(サッカーチーム)に囲まれた生活」とか、実は今日の出席者がかなり近所に住んでいるとか。

食事後、同じ方向の電車に乗って帰るというのも、今まではなかなかなかった経験だし。

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帰宅後、テレビでブンデスリーガ1部2部入れ替え戦(ボルシア・メンヒェングラートバッハ対ボーフム)をやっていたのでちょっと見る。見始めたのはほとんど後半が終了しそうな時間帯で、その時点で0-0だったのだが、後半ロスタイム2分(92分)のボルシアMGのスローイン、プレーが途切れたらそこで試合終了だろうというほとんどラストプレイでボルシアMGがゴールを決めてしまった。1-0でそのまま試合終了。観戦時間は5分足らずだったと思うのだが(笑)、それでも満喫できた。

しかし、ボルシアMG強いなあ。ここ5〜6試合(引き分けはあるけど)負けていないはず。ボーフムのホームに場所を移しての第2戦は来週水曜日。

おいでませ新オフィスへ(その8)

先週から来ている出張者は今日が最終日。

初めてなのに単身で乗り込んできて、積極的に取り組んでくれた。

最後のディナーとして、彼が「前に食べに行った Block House(ステーキのチェーン店)がおいしかったのでそこへ行こうと思う」という話をしていたのだが、「それだったら、せっかくだからもっとおいしい店に行こう」ということで、前回(4月)の出張者に感動の嵐を呼んだ(笑)ステーキのおいしい店に連れて行くことになった。

せっかくなのでステーキと赤ワインでも … と思っていたのだが、先週からの外食続きで少々胃もたれ気味。この状態でアルコールを飲むのはちょっと危険かなと思い(まだ週の中盤だし)、やめておいた。

シュパーゲルを裏ごししたスープとフィレステーキ(スカンピ添え)を注文する。

ううん、フィレステーキだと脂身が少な過ぎてパサパサ感があるなあ … 前回食べたリブアイの方がよかったかも。

出張者くんはStefanのガイドでレーパーバーン・ツアーへ行ったようなのだが、どうだったのだろう?ちゃんとホテルに帰って来たのかな(笑)?

おいでませ新オフィスへ(その6)

一週間が過ぎて、別の一行が日本から出張してきた。

調子に乗っていろいろなものを買ってきていただいた。毎回毎回ありがとうございます …

松村禎三:交響曲第1番/第2番/ゲッセマネの夜に

相対性理論/正しい相対性理論

EP-4/Multilevel Holarchy

EP-4/Found Tapes

Chiko Hige×Kaoru Sato

タコ

タコ/セカンド(ライヴ)

細野晴臣/HoSoNoVa

砂原良徳/liminal(初回限定盤)(DVD付)

大友良英サウンドトラック Vol.0

山田一雄のオリジナル吹奏楽曲集

アルゲリッチ/シューマン、ショパン ピアノ協奏曲

あと、日本国旗とかベイブレードとかイナズマイレブンとか。

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夕食は(ほとんど恒例となりつつあるが)スペイン料理レストランの「ピカソ」へ。

おいでませ新オフィスへ(その3)

昨日と一昨日は出張者をホテルに迎えに行ってからオフィスに行っていた。今日は出張者には自力で会社まで来てもらうことになっているので、初めて自宅から直接新しいオフィスへ通勤することになる。

カーナビに会社の住所を入れると裏道を含めてあまり馴染みのないルートが出てきた。 途中まではホテルに迎えに行くルートと同じなのだが、そこから裏道を通って幹線道路 B4 に入る。

同僚(ほぼ同じところに住んでいて同じオフィスに通っている日本人)は昨日/一昨日くらいに B4 がえらく混んでいたのでまいった、と言っていたのだが、今日は比較的空いている。比較的賑やかな街シュテルンシャンツェを抜け、ハンブルクの「もう一つのサッカーチーム」ザンクトパウリのスタジアムを左に見て、ハンブルクのシンボルである聖ミヒャエル教会を右に見て B4 を走る。この道路沿いはハンブルクには珍しく近代的な高層ビルが建ち並んでいるので、あらためて「都会だなあ …」と実感する。

所要時間40分くらいか。

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昼食はインビスへ。南ドイツの伝統料理であるレバーケーゼ(とザウアークラウトとジャガイモのピューレと)。量的はこのくらいで十分だな。

おいでませ新オフィスへ(その2)

昼食は昨日行ったハンバーガーショップの奥にあるイタリアン。

昼のメニューということでファルファッレのアラビアータソース(スープかサラダつき、私はサラダにした)、それからビターレモン。やはり、初めての店では不安になるのでいつもショートパスタを頼む。メニューにあるリングイネにも心惹かれたのだが(そういえば最近食べていないし)アルデンテじゃなかったりするとがっかりなので。

当然のごとく茹で上がりはもう少し固くてもいいと思うのだが、多くはのぞめないし、ショートパスタなら許容範囲。一般的にドイツ人が辛いものに耐性がないのか、辛さについては一般的に詰めが甘いことが多いのだが、ここのソースが本当に辛かったので、その点は高ポイント。

一緒に食べに行った出張者はサラミのピザを注文して、塩っ辛くて無理、と言っていたが、まあドイツはそんなもんですよ。

おいでませ新オフィスへ(その1)

新オフィスの正式出社第一日目 … にも関わらず日本からの出張者がいるので、中央駅近くのホテルでピックアップしてからオフィスに向かう。ほとんど通り道(というかうちから行くとオフィスのちょっと手前にホテルがある)なので、ピックアップしてからオフィスまではそんなに遠くないのだが、昨日は電車で来たのでオフィス周辺の道路の勝手がわからない。ナビの案内があるにも関わらず曲がるところを間違えてさっそく遠回りをしてしまった。

やっとオフィスに着いたと思ったら、今度は駐車場の勝手がよくわからない。駐車場は地下にあって、あらかじめ支給されている電子キーを使ってセキュリティゲートを開けて入庫する仕組みになっている。新オフィスは複数のオフィスが入居しているビルにあるので、駐車場も会社ごとに割り当てが決まっている。駐車場構内のある地点を過ぎるとバックすることもままならないので、一旦セキュリティゲートを出て再度チャレンジすることになる。これを三回やって、やっと決められた駐車スペースに駐車することができた。初めから下の階に行けば余裕で止められたのに …

昼食。みんなが “I’m a stranger here” 状態なので、とりあえず iPhone で Google Map を調べている社員についていった。このあたりはさまざまなオフィスがある(日本企業ならキヤノンとかオリンパスとかシャープとか)ので昼食時にはいろいろな会社の人がランチ目当てに通りに出てくる。都内では普通にある光景なのだろうが、前のオフィスでも浜松の会社でも体験したことのない風景である。で、1ブロック隣にあるハンバーガーショップに入ってみる。当然、ファストフードのハンバーガーショップとは比較できないくらいおいしいのであるが、これで8ユーロというのもちょっと高いなあ … という感想。この物価でも今までのオフィスとは違うことを実感する。今までは会社のカンティーンでもっとバラエティな食べ物を7ユーロ弱で食べられていたので。

夕食は日本人駐在員2名と出張者1名でフランス料理店へ。なんでも、昨年までハンブルクに駐在していた同期入社の友人からおすすめレストランのリストをもらったそうで、そこからピックアップした店である。駐在員である我々は「彼は子供がいなかったから夫婦でこういうこじゃれたところに来ていたかも知れないけど、子供がいたらなかなか敷居が高いよなあ」という一致した感想(笑)。

行ったレストランは「Le Plat du Jour(ル・プラ・ドゥ・ジュール)」。「今日のおすすめ」といった感じの意味かな。
ドイツのレストランなのに「Bon soir」と言われ、ドイツ語もフランス語もままならない私たちはどうすればいいんでしょうか? … と思っていたら、日本語のメニューがあるらしい(笑)。やはり(先日パリで行ったレストランのように)「ムニュ(menu)」という選択肢があるので、前菜にフィッシュスープ、メインディッシュにスカンピのプロヴァンス風、デザートにレモンムースを頼む。

味は悪くないし、コストパフォーマンスもいいと思うが、フレンチとはいえドイツらしく素朴というか垢抜けないというか …

あ、おみやげにピエトロのドレッシングをいただきました。というか、持って来て欲しいと頼んだんだけど。感謝感謝。

それから、水戸芸術館のショップから送ってもらった、大友良英さんの「ENSEMBLES 2010 共振」を記録した DVD も持って来てもらった。もう少し大友さん本人のパフォーマンスが多いことを期待していたのだが、それは意外に少なかった。もちろん、オープニングライブ、クロージングライブの模様は収録されているが、展示物、知的障害者との即興演奏など、本当にイベントそのものの記録としての側面が強い。ポータブルレコードプレーヤーを模したパッケージがかっこいい。

(日曜なのに)新オフィス初出社

  • 日曜日は10:00-14:00まで新オフィスに入ることができるよ。
  • 12:00から屋上でバーベキューをやるよ。
  • 金曜日に臨時休業にしたんだから、ちょっとの時間だけ会社に来て、月曜日からすぐに仕事ができるようにしてね。
  • 家族を連れてきてもいいよ。

というお達しが出ていたので、息子を連れて初出社することにする。

妻は日本人会婦人会の後援会があるとのことなので、あとから合流することになった。

ということで(アルコールを飲んでもいいように)Sバーンで出かける。実は自宅から新オフィスまではSバーンの乗り換えなしで行けるのだ。

11時頃に会社に着いて、机周辺のセットアップ。息子は物怖じしないで(少しは物怖じしろよ)近くの席で片付けをしているStefanのそばに行って作業の様子をずっと見ている。お父さんよりもハードウェアが多いStefanの席の方が面白いらしい。

その後、12時30分頃に無事妻と合流。屋上でバーベキュー開始。会社でビールを飲める幸せ。

日本ではなかなか機会がないせいか、妻を同僚に紹介する(あるいは同僚のパートナーを紹介してもらう)流れに慣れていない。ちょっと反省。

(まあ、酔っぱらっていたというのもありますが …)