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ドイツ縦断旅行その4

ところで、ローテンブルクで宿泊したホテルは、これまた城塞とほとんど一体化している建物でした。部屋から直接中庭に出ることができ、こんな素朴な風景を見ることができます。

今日はバイロイト経由でデッサウまで。

バイロイトではやはりワーグナー詣で。まずはワーグナー博物館に行ったのですがリフォーム中ということで閉まっていました。

しょうがないので庭を散策。裏庭にはワーグナーと妻コジマが眠っている墓があります。

それから、こちらが町外れにある「聖地」バイロイト祝祭歌劇場。確かブーレーズがバイロイトで指揮した《ニーベルンクの指環》のオープニングでは、この歌劇場に向かうゆるやかな坂を登って来る映像が使われていたと記憶しています。こちらも月曜日は場内見学ツアーをやっていないので中に入ることはできませんでしたが、ホールの裏手では多くの人が動き回っているようでした。

歌劇場近くの公園(歌劇場に向かって右手を少し降りたところにある)にはワーグナーの胸像(というか首だけですが)があります。

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余談。この日は移動距離が多かったので移動にはほとんどアウトバーンを使っていました。この日の宿泊地のデッサウは旧東ドイツ圏内にあるのですが、旧東ドイツ圏内のアウトバーンは西側のものに比べると舗装状態や車線の数がまだまだ貧弱です。

その昔「東ドイツ圏内に入るととたんに道が悪くなる」というジョークを聞いたことがあったのですが、それを身をもって体験するとは思いませんでした。

ドイツ縦断旅行その3

ミュンヘンからヴィース教会、ノイシュヴァインシュタイン城、ウルム、ネルトリンゲンを経てローテンブルクへ。

世界遺産に登録されているヴィース教会。日曜日の午前中だったのでミサが執り行われていました。

ノイシュヴァインシュタイン城。城内見学するかどうかは成り行きで決めるつもりだったのですが、このタイミングで息子が爆睡していたので諦めることにしました。またの機会に。

ケルン大聖堂に次いでドイツで2番目の大きさのウルム大聖堂。

隕石が落ちた跡に街が作られたというネルトリンゲン。クレーターに沿って作られている城壁が街を取り囲んでいます。村上春樹さんの《世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド》を思い出しますねえ。

ドイツ縦断旅行その2

朝7時。ほぼ定刻にミュンヘン東駅に到着。

午前中はミュンヘン中心部の観光と買い物。今回の旅は近所に住んでいる妻の友人(元ミュンヘン在住)からいろいろ情報をもらったらしい。まず、妻は友人のお奨めの店で銀細工を物色、その間息子と私はFCバイエルンミュンヘンのファンショップで息子に約束していたレプリカユニフォームを買うことにした。

午後はアリアンツ・アレーナでFCバイエルン・ミュンヘン対ハンブルガーSVの試合を観戦。

試合開始前には前日発生した地震の被害者に向けての黙祷が行われた。

試合は … HSVのホームゲームと違って比較的中立的な立場で試合を楽しんだのでそれほどショックではなかったが(というか、ロッベンのハットトリックが見られたので、むしろそっちの方がうれしかったりするのだが)0-6とはね …

試合後、HSV監督のアルミン・フェーが(やっと)解任される。チームを立て直してヨーロッパリーグ出場権内を狙うにはギリギリのタイミングか。

試合後のアリアンツ・アレーナの全景。やはり美しい。

夕食は、お気に入りのヴァイツェンビール「フランツィスカナー」の直営店で。

普通の「フランツィスカナー」ヴァイツェンはハンブルクでも飲めるので今回はちょっと珍しいドゥンケルで。それからレーベンブロイのピルスナー。料理はミュンヘン名物らしいシュヴァイネブラーテン(Schweinebraten、まあローストポークですかね)と、これはご当地ではないがニュルンベルガーソーセージを。やはりヴァイスブルストは午前中のみのサーブだったようで注文できなかった。

ドイツ縦断旅行その1

結果的に息子の卒業旅行になってしまったがドイツ縦断の旅に行って来た。

そもそもは日本の連休に合わせてウィーンにでも旅行に行こうかと思っていた。

フライトスケジュールを検討するためにルフトハンザのホームページを見ていたら、ルフトハンザのマイレージプログラム「Miles and More」でFCバイエルン・ミュンヘンのホームゲームチケットが手に入ることがわかった。ドイツ赴任時にさんざん迷ったあげく、今までマイルを貯めていたユナイテッド航空のマイレージプラスではなく、ANAでもなく、ルフトハンザのMiles and Moreで貯めようと決めたのだが、こんな特典があろうとは思わなかった。

3/12には我がハンブルガーSVとFCバイエルン・ミュンヘンの試合がミュンヘンのアリアンツ・アレーナで予定されているのだが、HSVのオンラインチケットショップでもすでに売り切れ(というか会員の優先予約でないと入手は不可能)だった。このチケットもMiles and Moreから余裕で入手できそうだし、席もかなりよさそうである。

こんな機会はなかなかないだろうということで、ウィーン行きはミュンヘン行きに変更になった。また、単にミュンヘン往復では面白くない。今まで南ドイツに行く機会がなかなかなかったので、この機会に南ドイツの街をいくつか回ってみようということになった。

また、以前からAutozugという自動車運搬車両+寝台列車にも興味があったのでこれにも載ってみることにした。Hamburg-Altona駅で自動車を積み込むと寝台列車と一緒にミュンヘンまで連れて行ってくれる、というものである。

ということで、今回のルートは以下のようになった。

  • 行き(赤):Autozug(鉄道)でハンブルク→ミュンヘン(車中泊)
  • 第1日目:ミュンヘン観光とサッカー観戦
  • 第2日目(青):ミュンヘンからノイシュヴァンシュタイン城経由でローテンブルク泊
  • 第3日目(緑):ローテンブルクからバイロイト経由でデッサウ泊
  • 第4日目(ピンク):デッサウからツェレ経由でハンブルク

ベルリン日記その2

午前中はペルガモン博物館へ。ベルリンの観光名所(特に子連れで行けるところ)については全く予備知識がなかったので教えを乞うたらここを薦められた。ベルリンの壁に関する史跡はやはり歴史的な背景を踏まえてから息子に見せた方がいいと思うので、まだちょっと早いかなと。

まあ屋内にこういった巨大な遺跡の展示があると大人でもインパクトがある。

しかし、久しぶりに博物館へ行って体力が落ちていることを実感。半日(というか実際には2時間くらいか)歩き回っただけでへばってしまう。

その後ポツダム広場に移動して昼食。ホテルで朝食をがっつり食べたのでヴァイスブルスト(白ソーセージ)とレバークヌーデル(肉団子)スープ(ともちろんビール)で。

その後、二手に分かれて妻と息子はポツダム広場内にあるレゴランドへ。入り口になっているレゴショップはそんなに大きくないのだが、そこから地下に降りていくとかなり広いアミューズメント施設があるのだそうだ。

そして、私はコンサートを聞きに行った。これについては別エントリーで。

午後6時過ぎにベルリン中央駅を発車するICEでハンブルクへ。当然と言えば当然であるがこの時間(日曜日の夕方)の列車は激込みだった。

ベルリン日記その1

ドイツの中もいろいろ回ってみようということで一泊二日のベルリン旅行。ハンブルクからベルリンまではICE(ドイツの特急列車)で2時間ほどなので、浜松から東京あるいは大阪へでかける感覚である。

私は昨年ベルリンフィルを聞きに来たので、そんなに久しぶりという感じはないのだが、息子はもちろん初めてだし、妻は東西ドイツ統一後の再開発真っ只中に訪れて以来である。

例によってとても細かい霧雨が降っている。

10時30分くらいにハンブルクを出て、12時30分くらいにベルリン中央駅へ到着。中央駅からホテルの最寄り駅まではブランデンブルク門駅で乗り換えないといけないので、途中でちょっと寄り道して(とはいっても地上に出ればそこが門の正面なのだが)ブランデンブルク門を見に行く。かろうじて門の向こうに戦勝記念塔(Siegessaule, ジーゲスゾイレ)が見える。

ホテルにチェックインしてから今日は何をしようかと考える。当初は博物館や美術館に行こうかと思っていたのだが、博物館や美術館は日曜日でも行ける、でもお店は土曜日しか開いていない場合が多い、というわけで買い物に行くことにした。

行ったのは「アンペルマン・ショップ」。アンペルマンはドイツ語で「信号の人」という意味で、東ドイツ時代に信号のシンボルとして使われていたらしい。今でもベルリンの街中で見ることができる。

で、これらをキャラクターにしたグッズを売っているショップがある。ピンバッジ、エコバッグ、傘、エプロン、マウスパッド、クッキー型、ポスター、Tシャツ、しおり、などなど、よくまあこれだけ思いつくわ、というくらいの種類の商品が売られている。

そのあと、夕食までに少し時間があったのでカイザー・ヴィルヘルム教会を見に行ったのであるが、残念ながら修復中でこんな感じだった。

夕食はガイドブックにも載っている正統ドイツ料理のお店「トゥホルスキー」へ。もっとガヤガヤした雰囲気のお店を想像していたのだが、地元の人の溜まり場のような感じで落ち着いた雰囲気である。

まずメインはアイスヴァイン(ちなみに小サイズ)、ベルリン風ハンバーグ、ロールキャベツ。

デザートはクレープのアイスクリーム添え、(何だったっけ?)ベリーの手作りゼリー、アプフェルシュトゥルーデル。

見た目は垢抜けない、いかにもドイツ料理!!という感じなのだが、味付けは洗練されていてとても美味。この味付けの違いはお店の違いなのか、あるいはハンブルクとベルリンという風土の違いなのか …

帰省第二日目

午前中は義父の法事へ。

昨年までは時おり窓の外を通過する電車に気を取られて落ち着かない様子を見せていた息子であるが、今年はかなり落ち着いていた。待ち時間の間にお坊さんのお孫さんに紙飛行機を折ってあげたりして、それなりに成長しているのがわかる。

午後からは由布院へ移動。ところで「由布院」と「湯布院」はどう使い分けているのだろう?

というか、由布院へ行く目的の半分くらいは特急「ゆふいんの森」に乗車することなのであった。無事1号車の1列目の指定券をゲットでき、こんな感じで2時間ほどかけて由布院へ。

宿泊は「オーベルゼ レ・ボー」という楽天トラベルでは非常に評価が高かった宿。夕食は「豚しゃぶ+関アジ+その他たくさん」というメニューで、またもや過食気味。本当にやばいっす …

イタリア・リヴェンジ日記(その3)

ローマでの3日目。息子がいちばん期待していた、それから我々が14年前に来た時に外側だけ見て中に入らなかったコロッセオへ。

ここも入場券を買うための長い行列ができていました … が、ここで威力を発揮したのが「ROMA PASS」。ローマ市内の交通(バス、地下鉄、トラム)に3日間乗り放題、最初に訪問する2つの観光スポットへの入場無料(それ以降は割引料金)というものです。これを持っていると入場券を買う列とは別の列から入場できるので、待ち時間はほとんどありませんでした。

その後、「エウロスターイタリア」でローマからフィレンツェへ移動。息子を連れての旅では鉃道移動は必須です(笑)。

フィレンツェのホテルでは booking.com からの予約確認が届いていなかったようで一悶着ありましたが、幸運にも料金据え置きでメゾネットタイプの部屋をあてがってもらうことができました。ドゥオモは目の前です。

夕食は、14年前にも訪れたドゥオモ近くのトラットリア「イル・カミネット」。以前来た時に比べるとずいぶんかしこまった雰囲気になっていました。この季節にフィレンツェに来たからにはやはり生ポルチーニ茸を使った料理を食べたかったのですが、残念ながらなさそうなので、プリモ・ピアットはチーズのリゾットを黒キャベツで巻いたもの。ほとんど日本で食べるちまきみたいな雰囲気ですが。それから、これもやはりフィレンツェに来たということでキャンティ・クラシコとフィレンツェ風ビーフステーキ(ビステッカ・アラ・フォイレンティーナ)を。こちらはちゃんと2人前を注文して3人で食べきりました。息子は食後にフルーツサラダを、我々は消化を助けるために食後酒のリモンチェッロをいただきました。

イタリア・リヴェンジ日記(その2)

イタリアに着いて2日目。今日はローマ市内を観光しました。小さい子供がいると美術館系はなかなか辛いものがあるので、今回は建物の見学に重点を置いています。バチカン市国のサンピエトロ寺院とサンタンジェロ城とトレヴィの泉へ行きました。

バチカンではできれば美術館の「最後の審判」くらいは見たかった(見せたかった)のですが、やはり待ち行列が長過ぎてパス。寺院のクーポラにも登ってみたかったのですが、こちらも行列が長過ぎてパス。結局、寺院の中を見ただけだったのですが、息子は巨大な天蓋や見事な装飾に圧倒されたようでした。個人的にはミケランジェロの傑作「ピエタ」をじっくり見れたことが収穫でした。

サンタンジェロ城は「聖なる天使」という意味。その名前や円形の美しい形、またプッチーニの歌劇《トスカ》の舞台になったり、映画「ローマの休日」に登場したり、と比較的穏やかな印象がありますが、要塞や牢獄として使われて来たきわめて実用的な作りになっています。ごつごつとした城そのものとそれを取り巻く城塞という構造から、私はトールキンの「指輪物語」に登場するミナス・ティリス(まあ、スケール感は全然違いますが)を連想したのですが、息子はレゴやプレイモービルといったブロックの城塞シリーズを連想したようで、リアルシミュレーションを楽しんでいたようです。

(妻とは「アミューズメントパークへ連れて行くよりはこういうところの方がイマジネーションが刺激されるのかなあ?」という話をしていました。)

ええと、月並みですが、「ローマの松」と「ローマの噴水」です(笑)。

これはバチカンのサンピエトロ寺院からサンタンジェロ城へ歩いていったところ。日本の松はすくっと立っているイメージですが、ローマの松は下の部分がごっそりと刈り込まれていて上の方にブロッコリーのような形に葉が残されています。

こちらはおなじみのトレヴィの泉。人大杉。

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さて夕食。ガイドブックで見つけた「カルボナーラがおいしい店」に行くことにしました。基本的には予約客しか受け付けていないらしいのですが、我々が比較的早めに行ったので1時間以内ならいいとのこと。「チーズとハムのコンビネーション」、それから「カルボナーラ」をシェアで … と言ったら1人前を2つの皿に盛り付けてもらえました。

ちょっと太めのスパゲットーニを使い髪の毛一本分の芯が残るアルデンテ、ベーコンではなくパンチェッタを使っていること、生クリームを使わずに卵黄だけで和えてあるのでしつこくなくパスタやパンチェッタそのものの味を堪能できる、といったあたりがポイントでしょうか。「おいしい」というより「驚き」でした。

イタリア・リヴェンジ日記(その1)

ハンブルク日本人学校の秋休み(10/11〜10/15)に合わせて、4泊5日の日程でイタリア(ローマとフィレンツェ)に行ってきました。本当はもう少し長い日程を取りたかったのですが、今年はなんやかんやで有給休暇があまり残っていないので3日間だけ有給休暇を使いました。

「リヴェンジ」というのは、最初にイタリアを訪れた14年前(だっけかな?)に達成できなかったことをやろうと思ったからです。それから、夏休みに訪れたスイスもそうだったのですが、前に妻と私で訪れたところを、息子を連れて追体験しようという意図もあります。

初日はまずハンブルクからローマへの移動。ハンブルクからローマへの直行便はエアベルリンしかありません。妻と息子がもう少しでマイレージプログラムを「解脱」するので、「修行」ということでハンブルク→ミュンヘン、ミュンヘン→ローマというルフトハンザの乗り継ぎ便で行きました。フライトを予約した当時、息子がここまでバイエルン・ミュンヘンのファンになるとは予想だにしていませんでしたが、乗り継ぎ時にバイエルン・ミュンヘンのTシャツを買えたのはラッキーだったかなと。

ミュンヘンでの乗り継ぎは1時間ほどディレイ。そういえば飛行場内のディスプレイではチリの鉱山落盤事故の救助活動の様子をずっと生中継で伝えていました。

夕刻にローマに到着して、まず最初のリヴェンジはピッツァ。前回は夏休みまっただ中ということもあってか、いわゆる観光客向けのピッツァしか食べられなかったので、トラステヴェレ地区にあるローカルなピッツェリアでちゃんとしたピッツァを食べたかったのです。

ということでオードブルに生ハム、それからピッツァはスタンダードなマルゲリータと、このお店のオリジナルらしい「トラステヴェレ」を。「トラステヴェレ」はサーモンとルッコラが乗っています。ハーフボトルのハウスワインもおいしゅうございました。