日別アーカイブ: 2006 年 12 月 16 日

2006年全日本吹奏楽コンクールのDVD

Japan’s Best for 2006 コレクターズBOX [DVD]

今年の全日本吹奏楽コンクールは、特に大学・職場・一般の部で聞いてみたい演奏が多かった。まあ、でもせっかくなので全部門が収録されているボックスセットを買ってみた。

とりあえず、その大学・職場・一般の部だけ見てみる。特に聞きたかったのは大曲吹奏楽団の《ゴシック》(木下牧子)。委嘱作品での全国大会出場であ る。指揮者の小塚類さんというとアクの強い演奏をするという印象があるのだが、この演奏はそのアクの強さがプラスに作用して説得力のある演奏になったよう に思う。

創価学会関西の《科戸の鵲巣》(中橋愛生)も聞きたかった演奏。大編成にも関わらずものすごく透明感のあるソノリティ。

NTT西日本中国吹奏楽クラブは相変わらず少人数だが充実した演奏(ハチャトゥリアンの《ガイーヌ》)。ウィンドアンサンブル的な響きを志向して全国大会で安定した評価を得ている団体はここくらいではないだろうか。

浜松ウインドオーケストラ第6回定期演奏会

用事が入っていて最初から聞けるかどうか心配だったが、何とか2分前に会場入り。

第1部

  • 鈴木英史/ファンファーレ “S-E-A”
  • アルフレッド・リード/ジュビラント序曲
  • 西邑由記子/星の船
  • 田中賢/メトセラII

第2部

  • エバー・ラスティング・プレジャー
  • アメイジング・グレース
  • ライオン・キング
  • 時代劇絵巻

第3部

  • ワーグナー(建部知弘編曲)/楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲
  • ディルク・ブロッセ(ヨハン・デ=メエイ編曲)/ミュージカル《タンタン》太陽の神殿

《タンタン》、《ライオン・キング》あたりがよかった。 《タンタン》は CD で聞いたときにはあまりいい印象がなかったけど、実演で聞くと曲想の変化が面白く聞ける。

演奏会のテーマは「熱く!楽しく!エネルギッシュな演奏会を!」ということだったらしいが、演奏から「引き算をする勇気」が必要なのではないかな。 演奏者一人一人が吹けば吹くほど、あるいは叩けば叩くほど聴衆が感動するわけではないのである。旋律と伴奏がごちゃごちゃになってしまったり、和音が決ま らなかったりするのは、全体的なバランスが未整理だからだと思う。ものすごくいい響きがする瞬間が何度もあるのだから、このあたりを克服するともっといい 演奏ができると思う。

引き算をした余りは我が吹奏楽団に下さい(笑)。