日別アーカイブ: 2005 年 1 月 22 日

ライブ帝国プラスチックス

風邪で寝ていたらこんなのが届いていた。

ライブ帝国 PLASTICS [DVD]

個人的にはもっとも「テクノ・ポップ」という言葉が似合っていたと思うバンド、プラスチックスの映像を集めたDVD。最近、店頭で見なくなったのであわてて購入した。

宇崎竜堂が司会をしていた TVK の番組「ファイティング’80s」の映像である。やはりトシ(中西俊夫)のパンキッシュなヴォーカルはかっこいい。POLYSICS のある部分はこのバンドからの影響大だと思う。

シングル《GOOD》のB面に収録されていた《PATE》は唯一のオリジナルアルバム未収録曲。現在聞けるのはこの DVD だけかも。他の作品としっくり来なかったからアルバムへの収録が見送られたらしいが、確かに比較的ゆったりしたビートが多かった「ORIGATO PLASTICO」には合わないのかも。しかし、このスピード感はライヴならでは。(ちなみに《GOOD》のシングルヴァージョンも「ORIGATO PLASTICO」収録のものとは別ヴァージョン。私はシングルヴァージョンの方がソリッドで好き。)

キーボードをやっていた佐久間正英(http://www.masahidesakuma.net/)は、実は GLAY や BOOWY のプロデュースもやっている。

偶然の音楽

風邪ひいた。英気を養うために医者に行って薬をもらった以外はほとんど寝ていた。

偶然の音楽 (新潮文庫)

この機に乗じて(?)、ちびちび読んでいた小説を一気に読む。年末に購入した雑誌「ユリイカ」をきっかけに買ってみたオースター/柴田元幸コンビの小説である。

ちょっとした偶然から人生が二転三転してしまう主人公、その理不尽さはほとんど喜劇である。主人公をめぐる状況の変化が喜劇的であるにもかかわらず、その内面の葛藤には非常にリアルなものを感じる。

近年のアメリカ文学には、ふと同じような匂いを感じることがあるのだが、その中に「諦念」という概念があるのではないかと思う。肯定でも否定でもなく、ある状況をあるがままに受け入れようという虚脱感を感じるのである。

この小説の結末はある意味掟破りなのかもしれないが、何とも言えない余韻が残る。他の作品も読んでみたくなった。