吹奏楽」カテゴリーアーカイブ

トーキング・ヘッズ(今日の積志ウィンドアンサンブル)

The Name of This Band Is Talking Heads

今まで未CD化だったトーキング・ヘッズのライヴ・アルバムが大幅にボーナス・トラックを加えて初CD化。アルバムとしてまとまって形でトーキング・ヘッズを聞いたのはこれが最初だったように思う。これ以降のトーキング・ヘッズはすっかりポップになってしまったのであまり聞かなくなった。そういう意味で好きな時期のベスト盤的なアルバムである。

ほとんどの曲はオリジナル・アルバムでのバージョンに比べてかなりリラックスした雰囲気があるが、ライヴではとうてい再現不可能と思われた《ヒート・ゴーズ・オン(ボーン・アンダー・パンチズ)》はオリジナル・バージョンとは違うスピード感がある。

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所属する吹奏楽団の本番がいよいよ一週間後に迫った。日曜日の午後を利用して最後の通し練習。いつも使っているホールが予約できなかったため、かなり狭い部屋での練習となってしまった。

暑いし狭いし空気悪いし、この環境ではピッチがかなり乱れてしまうのも仕方ないか。とはいえ、こういう十分とは言えない環境の中でも集中力は保たれていたと思うし、全般的な手応えとしてはかなりいい感じ。

その後、メンバーの何人かと沖縄料理を食べに行く。例によって団の未来について熱っぽい議論が交わされるのであるが、例によって酔っ払っているので覚えていない部分も多い(笑)。

吹奏楽クリニック

汐澤安彦先生による2度目のクリニック。

比較的仕上がっていると思われている《パンチネルロ》と、いまいちリズムに乗り切れていない《メキシコの祭り》の第3楽章を見ていただく。

その後、金管奏者を中心とした飲み会。以前、金管五重奏で引き受けた「お仕事」の報酬が手つかずだったのでそれを還元するのが目的ということである。我々のバンドは議論好きが多いので(笑)、アルコールが入るとかなり議論が熱くなる。喧嘩腰になることもあるが、こういう席でいろいろ建設的な話ができるのはコミュニケーションがうまくいっている部分なのではないか。

やはり、汐澤先生という日本でもトップレベルの指揮者にご指導いただいて、演奏者が刺激を受けているのを感じる。指揮者として(もちろんいい意味での)演奏者からの突き上げをひしひしと感じる今日この頃である。

熱闘甲子園(までもうちょっと)

高校時代は吹奏楽部に所属していたにも関わらず、なぜか一度も高校野球の応援に行ったことがなかった。もっと勝ち上がってから行けばいいということでお呼びがかからなかったのか、吹奏楽コンクールが近いということで顧問が密かに断っていたのかわからないが、まあ野球部の実力も1回勝てば上出来というような感じだったと思うので、全校挙げて応援に行くような雰囲気もなかったような気がする。

生涯最初(でおそらく最後)の野球応援は大学2年くらいの時で、大学の先輩が赴任した高校の応援をした。確か謝礼は昼食1回だったような気がする。

先日、ふと新聞の地方大会の結果を見たところ母校の勝利が載っていた。たいていの年は気にも留めないでいるか、気がついたときにはすでに負けてしまっていたりだったのだが、どうも今年は様子が違うようだ。見るたびに勝っている。いつまで経っても校名が紙上から消えない(笑)。何と決勝まで勝ち上がってしまったようだ。

ひょっとして甲子園で母校の応援をすることになるのではないかという想像だにしなかった事態を少し期待したのであるが、残念ながら本日決勝で負けてしまったようだ。相手は何度も甲子園に出場している実力校だったので無理もないか。

数日間の出来事とはいえ、まったく予期していなかった密かな興奮を与えてくれた母校の野球部員たちをねぎらいたい。将来、万が一甲子園に出場することがあったらトランペット持って駆けつけます(笑)。

定期演奏会プログラム書き(ベンソン/落葉)

定期演奏会のプログラムノート執筆開始。さすがに全ての曲について考えている時間はないので、書きたい作品を選んでそれ以外は他の団員に担当してもらうことにした。

ウォレン・ベンソンの《落葉》はぜひ自分で書きたかったし、ベンソンにインスピレーションを与えたリルケの詩「秋」もぜひプログラムノートに載せて、聞きに来ていただく方に読んでいただきたいと思っていた。もちろん、いくつか邦訳はあるのだが、個人的には新潮文庫「リルケ詩集」に収められている富士川英郎さんの訳が気に入っているので、ぜひこれを載せたかった。

というわけで、転載について新潮社に問い合わせ。もちろん、リルケ (1875-1926) の原文については著作権が消滅しているのであるが、富士川英郎さんの訳文については著作権が残っているとのこと。富士川英郎さんは亡くなられているので、ご遺族が著作権を管理されているということをお聞きした。ご遺族の許可が得られれば新潮社の許諾は必要ないということらしい。ご遺族の連絡先を聞いて、無事許諾をいただくことができた。

あらためてリンカンシャー

威風堂々(The Best of British Vol.1)

オーディオ機器の配置換えをしたので、久しぶりにちゃんとした環境で CD を聞いてみた。この CD はかなり前に買ったのだが、封を切っていなかった …

さて、《リンカンシャーの花束》。全体的にかなり遅めのテンポで、特に第2・第3楽章などの緩徐楽章にその傾向が顕著である。細部の表現にはかなりこだわっているようで、各楽章の決めの和音や第3楽章の最後の複調の掛け合いなどは今までの録音にはない面白さが聞ける。しかし、切れ味に乏しい。この曲にあまり馴染みのない人が聞いたら、少し腰の重い聞き栄えのしない演奏ととらえてしまうのではないかと思う。(ただでさえ、この曲の「渋い魅力」はとっつきにくいものがあると思うし …..)

例えば、レイニッシュの RNCM ウィンドオーケストラ盤(CHANDOS)や、フェネルのクリーヴランド管楽器セクション盤(TELARC)などを聞いてから、この録音を聞いた方がこの録音の魅力を味わえるのではないだろうか。

東京出張

出張。新宿アルタ地下の「ハイチ」がなくなっていて残念。ここのドライカレーとコーヒーはなかなかのお気に入りで、出張ででかけた時の昼食としてよく利用していたのであるが …

タワーレコード新宿店にて、アルソ出版の雑誌「Wind-i」を見ていたら、伊藤康英さんの《木星のファンタジー》の吹奏楽版が掲載されているのを発見。この作品は平原綾香さんの《JUPITER》が流行るずっと前から(笑)作られていたのである。

《木星のファンタジー》には(例によって)さまざまな編成による版があるのだが、この吹奏楽版はマジカル・サウンズのために書かれた《木星のファンタジー 2001》(編成は Fl. Cl. Sax. Hrn. Trp. Trb. Tub. Perc.)をもとにしている。木管を主体とした抒情的な部分に、デキシーのようなテンポアップした中間部が挿入されるような構成になっている。この中間部がかなり難易度が高いことは康英さんも心得ているようで(笑)、ばっさりカットするという案も書かれている。

先月も来たばかりなので、特に欲しいものもない。今月はブライアン・イーノやマイク・オールドフィールドやタンジェリン・ドリームのリイシュー発売が控えているので、とりあえずタワーレコードでなければ買えないものを買うことにする。

Simple Gifts: The Music of Frank Ticheli, Vol. 2

フランク・ティケリの作品集第2弾。9月の定期演奏会でティケリの《シンプル・ギフト》を取り上げることになっている。(ひょっとして日本初演(笑)?)今までは出版社の味も素っ気もない参考演奏だけだったので、他の演奏を聞くために買ってみた。

TAD Wind Symphony

元福岡工業大学附属高等学校吹奏楽部(現:城東高等学校)の指揮者であった TAD こと鈴木孝佳さんの CD。氏ゆかりのいろいろな団体(尚美ウィンドシンフォニーとか UNLV ウィンドオーケストラとか TAD ウィンドシンフォニーとか)による演奏が収められている。

偶然、上記の「Wind-i」にも鈴木孝佳さんと鋒山亘さんのインタビューが載っていた。

Kings of the Blues

上記の CD を買おうと思ってキャッシャーに持って行ったら、カウンターにこの CD が置いてあった。 620円。とりあえず買ってみることにした。 エリック・クラプトンやローリング・ストーンズに敬愛されるブルースの教祖。ほぼギター一本で奏でられる音楽は、先日購入したライトニン・ホプキンスよりも土臭い。 演奏していた酒場で主人の奥さんに迫り、嫉妬したその主人に毒入りのウイスキーを飲まされたのが原因でわずか 27 歳でこの世を去ったらしい。

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出張先が新宿オペラシティだったので新国立劇場の下見に(笑)。 8月に東京初演が行なわれる伊藤康英さんのオペラ《ミスター・シンデレラ》を見に行く予定なのである。せっかく下見に行ったので、ショップで過去の公演のプログラムを買うことにした。とりあえず面白そうだったので、石井眞木さんのバレエ《梵鐘の聲》のプログラムを購入。タイトルから何となく連想できるように平家物語を題材にしたバレエだそうである。ちなみに、このオペラから再構成された交響詩《幻影と死》が遺作となったらしい。つい先日(7月4日)行なわれた「N響 Music Tomorrow 2004」でも演奏されたそうである。この演奏会では望月京さんへの委嘱作品も初演されたそうなので、放送(されるよな?)が楽しみである。

「Music Tomorrow」って毎年尾高賞受賞作品を取り上げていたような気がするのだが、ということは石井作品が尾高賞?

ポール・マッカートニーとアヴァンギャルド・ミュージック―ビートルズを進化させた実験精神

ビートルズとアヴァンギャルド・ミュージックの接点というと、ジョン・レノンの《トゥモロー・ネヴァー・ノウズ》や《レヴォリューションNo.9》が引き合いに出されて、ポールはあくまでも脳天気なポップ・ソングしか作っていなかった … というのが定説になっている。この本は、そういった定説やディスコグラフィでは見えてこないポールとアヴァンギャルド・ミュージックの接点を、ポールの長きに渡るキャリアに沿って丹念に追っている。

ポールがロンドンで行なわれたルチアーノ・ベリオの講演会を聞きに行ったとか、デヴィッド・アレンと共作することになっていたとか、コーネリアス・カーデューの弟子だった EMI のエンジニアと親交があったとか、なかなか面白そうなエピソードが載っている。

今日の積志ウィンドアンサンブル(通し練習)

所属する吹奏楽団の最初の通し練習。まだまだ課題多し。毎年そうなのであるが、通し練習以降にやっとお尻に火がつき始めるわけだ。

所属する吹奏楽団の最初の通し練習。まだまだ課題多し。毎年そうなのであるが、通し練習以降にやっとお尻に火がつき始めるわけだ。 所属する吹奏楽団の最初の通し練習。まだまだ課題多し。毎年そうなのであるが、通し練習以降にやっとお尻に火がつき始めるわけだ。

空軍バンド/大澤壽人/ザ・フー

Signatures

2002年のミッドウェスト・クリニックで配布していたらしいアメリカ空軍バンドの自主制作盤。コメントは2003年1月の日記を参照ください。

大澤壽人:ピアノ協奏曲第3番

NAXOS の日本人作曲家シリーズの最新盤。

マイ・ジェネレーション(デラックス・エディション)

タワーレコードのポイントカードが溜まっていて引き換え期限が近かったので。結成40年目にして初来日ということでにわかに盛り上がっているらしい。とはいえ、オリジナル・メンバー4人のうち、ジョン・エントウィッスルとあの娘の好きなキース・ムーンはすでに亡くなっている。現在のドラマーはリンゴ・スターの息子のザック・スターキー(リンゴの本名はリチャード・スターキー)だそうである。

オリジナル・フォーマットのイギリス盤というのが長い間CD化されておらず、やっと数年前に実現、今度はそれを紙ジャケ化したということらしい。

タイトル曲《マイ・ジェネレーション》はモッズ・サウンドの典型なのだろう。もう1曲の有名曲《キッズ・アー・オールライト》はビートルズを彷彿させる売れ線のブリティッシュ・ポップという感じ。他にも JB のカバーもあったりして、バラエティに富んでいるといえばそうなのだが、逆に初めて聞く私のようなものにとってはバンドのイメージが掴みにくくもある。イギリスの音楽シーンが過渡期だったということもあるのかもしれないが。

汐澤先生合奏

浜松市アクトシティ音楽院主催のバンドクリニックの一環で指揮者の汐澤安彦さんにご指導いただく。見ていただいた曲はウォレン・ベンソンの《落葉》 と H.オーウェン・リードの《メキシコの祭り》である。午後2時から午後5時半過ぎまで、休憩をはさんで正味3時間ほどの長時間に渡ってご指導いただいた。

《落葉》については「難しい曲やりますねえ。」とか「どこから見つけてきたの?」などのコメントをいただく。「いいですねえ。こういう曲を取り上げ るのは。」とも言っていただいたので、バンドのしての姿勢については評価していただいているのではないかなと思う。作品は抽象的な作風だし、旋律も無機的 だし、ダイナミクスも p が中心なため、どうしても音楽がこじんまりとしていたのであるが、旋律の歌い方などを細かく説明されていくにつれ、音楽がどんどん表情豊かになっていく。

《メキシコの祭り》については「第1楽章のテンポが速くなるまでが難しいですね。」とおっしゃっていたので、この部分にかなりの時間が割かれた。

なんか、昨年ご指導いただいた時と同じような指摘ばっかりだったような気がするのだが、まあそうやって少しずつ向上していけばいいと思う。指摘され た部分がすぐに演奏に反映されるというのは、もちろん汐澤先生が演奏者の持っている潜在能力をうまく引き出しているということが言えるのだが、逆にうちの バンドもまだまだ潜在能力がある、言い換えればまだまだ「いい演奏」ができる余地があるというということを再確認できたイベントであった。

BCL3脱稿

ノヴェナ バンド・クラシックス・ライブラリー3」の曲目紹介を脱稿。

実は、このシリーズは作品が複数収録されている作曲家が多い。チャールズ・カーターとかフランシス・マクベスとかアルフレッド・リードとかスウェアリンジェンとか。レックス・ミッチェルにいたっては《海の歌》《大草原の歌》《序奏とファンタジア》とそれぞれに一曲ずつ収録されているのである(となると、第4集にはやっぱり「あの曲」か?)。

そもそも多くが古めの曲なので資料もそんなにないし、とりわけ教育的作品の場合には曲の周辺データも少ない。データがあったとしても曲の背景などが語られている場合は少なく、せいぜい作曲年度や委嘱の経緯などがわかるだけだ。そういうわずかな資料から曲目紹介を書くのは、実はかなり大変である。

曲そのものの音楽的な流れを言葉で追いかけて「曲紹介」とするのはあまり好みではないので、それは極力避けたつもりである。曲紹介を読んでいただいて、その作曲家の他の作品への興味が生まれるような書き方を心がけた。この文章を読んで、CD を買っていただける方がどのくらいいるのかわからないが忌憚のないご意見をいただければと思う。

なお、シリーズで重複する作曲家についての紹介はなるべく重複を避けたので、シリーズ全部お買い上げいただいた方がより楽しんでいただけるかと(^_^;)。