吹奏楽」カテゴリーアーカイブ

「公民館まつり」出演

今年最後の演奏となる「積志公民館まつり」に出演。

子育てのため休団している何人かの団員もお子さんを連れてきていたりして、普段とは違うリラックスしたムードである。

10月の末に浜松市から「教育文化奨励賞」なる賞をいただき、そのあと最初の公開演奏となったわけであるが、控え室から会場へ向かうときにまったく知らないおばちゃんから「おめでとう」と声をかけられてびっくり。地域の方にも注目されているんだなあ。

《マツケンサンバII》《椰子の実》《九ちゃんグラフィティ》を演奏。相変わらずの課題は解消されていないが、昨日の最終練習でちょっと締めたためか演奏全体としてはかなりよかったと思う。

今日買ったもの

ロンドン・コーリング(紙ジャケット仕様)

サンディニスタ!(紙ジャケット仕様)

パンクあるいはニュー・ウェイヴというムーヴメントの中の代表バンドであるザ・クラッシュの代表作2枚。リアルタイムでは聞いていなかったのであるが、再発されたので聞いてみたいと思って購入。「ロンドン・コーリング」は確かどこかの雑誌(ローリング・ストーンズだったかな?)が選んだ1980年代の偉大なアルバムでかなり上位にランクされていた。

ライヴ・エイド★初回生産限定スペシャル・プライス★ [DVD]

1985年にアメリカとイギリスで開催された、おそらく今のところ最大規模のチャリティ・コンサート「ライブ・エイド」のDVD。計16時間の演奏時間中約10時間が収録されている。

リアルタイムで見たのは大学の夏休みだったのかな?日本での進行(確かフジテレビの逸見アナウンサーだったと思う)がかなり割り込んできてまともに演奏が聞けなくてイライラしていたのを覚えている。だからちゃんと見なかったのか、記憶の中にはあまり残っていない。スティングが演奏した《孤独のメッセージ》(残念ながら今回のDVDには収録されていないようだ)くらいかな。

ちなみに特典映像ではアメリカ・イギリス以外の国の参加アーティストも紹介されていて、日本からはラウドネスと矢沢永吉の映像が収録されている。

まだ半分くらいしか見ていないのであるが、以下のようなシーンはかなりうるうるきてしまった。

  • 冒頭の《Do they know it’s Christmas?》(バンド・エイド)や、それのアメリカ版である《We are the World》(USA for Africa)が懐かしい。以前は、いかにも二番煎じのアメリカ版はあまり好きではなかったのであるが、貫禄のあるヴォーカリストを揃えたあたりはさすが。特にボブ・ディランとかレイ・チャールズとか。
  • エルヴィス・コステロ。ギター1本で出てきて「北イングランドの古いフォークを演奏するぜ。」と言ってビートルズの《愛こそはすべて》を演奏する。
  • まだ直球勝負のU2。短い時間ながらステージ構成が見事。
  • かなりテンションの高いクイーン。こういう寄せ集めライブは進行がいいかげんになりがちだが驚くほど完成度が高い。

出演者も観客も「音楽で世界が変えられる」とは思っていなかっただろうが、一丸となって何かをやり遂げようとするパワーが確かにあった。今の時代にこういうパワーはないのか?

TITAN

鈴木英史さんへの委嘱作である《カントゥス・ソナーレ》、ウィテカーの《クラウドバースト》などが収録されている。

最近、エリック・ウィテカーがお気に入りである。《ゴースト・トレイン》や《ラスヴェガスを食い尽くすゴジラ》などで注目を集めたせいか、イロモノ的な見方をされることが多かったのであるが、合唱での経験を生かした繊細な和声感覚はうるさいだけではない管楽合奏の魅力を聞かせてくれる。

《オクトバー》、先日購入したヘリオトロープ・ウィンド・シンフォニーのCDに収録されている《スリープ》、そしてこのCDに収録されている《クラウドバースト》、どれかは次の演奏会で取り上げてみたい。

浜松ウインドオーケストラ第4回定期演奏会

オープニングで演奏されたチェザリーニの《アルピナ・ファンファーレ》を聞いた時点で、最後に《第六の幸福をもたらす宿》を持ってきた理由がわかったような気がした。ホルンがかなり強力である。

その《第六の幸福をもたらす宿》であるが第1楽章はかなり充実した響きだった。おそらく他の曲と比較してかなり時間をかけたであろう掘り下げが感じられる。以前このバンドを聞いた時の印象と大きくは変わっていないのであるが、サクソフォンやホルンの充実した響きがこのバンドの支柱になっているのだと思う。これらのパートが中心となった時には本当によいサウンドがする。

あえて注文をつけさせていただくと、もう少し大きな視点で音楽の起伏を考えるといいのではないかと思う。音楽のいろいろな要素(例えば楽章とか楽想とかメロディとか)には始まりと終わりがあって、その始まりと終わりの間にはどこかに重心(例えばもっともテンポが遅くなるところとかもっとも音量が大きくなるところとか)があるのである。その重心に向かう力あるいはその重心から離れていく力を考えた音楽作りをすれば大きな流れができ、それによって音楽はもっと雄弁になると思う。

… など、自分自身への注文とも言えることをいろいろ考えたわけだ。

最後にスタッフとして働いた我が団のみなさま、お疲れ様でした。

楽譜CDなどなど

所属する吹奏楽団の秋の行事のために歌劇《アイーダ》の凱旋行進曲(マカリスター編曲/アルフレッド・リード校訂)の楽譜を購入。近隣の小学校や公民館で行う演奏会のためのものである。「何かクラシックをやって欲しい」という要望に応えて取り上げることにしたのであるが、サッカーの試合でもよく使われているので特に小学生くらいの男の子ならほとんどが聞いたことがあるだろう。なかなかいい選曲だと思う。

だいたいこういう楽譜は海外に直接発注することが多いのであるが、そのついでに定期演奏会の候補曲のフルスコアも買うことにしている。スコアだけ発注すると本体価格より送料の方が高くなってしまうので、比較的かさばるフルセットを買うついでに買えば送料もそんなに気にならない。

今回買ったのは以下のスコアである。

バッハ(グレインジャー編曲)/おお汝、その罪深きを悔い改めよ

基本的には4声部くらいで書かれていて、かなり柔軟な編成が可能である。逆に言うと演奏者の判断でソノリティを選択しろということなのか。スコアにもオルガンのストップを参考にした楽器の組み合わせの例が載っている。

ティケリ/アメリカン・エレジー

かなり前からスコアが欲しかった作品。例のコロラド州コロンバイン高校の事件の犠牲者のために書かれた曲である。どんなバンドでも無理なく演奏できる編成や難易度であるが非常に感動的な音楽である。

ベンクリシュト/シンフォニック・ジャズ組曲

これはかなり興味本位で買ってみた。吹奏楽編成とジャズ・コンボのための作品。ジャズ・コンボの方はリズム・セクション(ドラム、ベース、ピアノ)とトランペット、アルト・サックス、それに楽器を問わない「スペシャル・ソリスト」という編成になっていて、完全にジャズのイディオム。知り合いのジャズ・ミュージシャンをかき集めてきて一緒にやってみると楽しそうだし勉強にもなりそうである。

あとはついでにCDなども。

TIMOTHY REYNISH LIVE IN CONCERT WITH THE UNIVERSITY OF KENTUCKY WIND ENSEMBLE

RNCMウィンドオーケストラの指揮者ティモシー・レイニッシュがケンタッキー大学ウィンドアンサンブルに客演した時のライヴ録音らしい。

収録されているナイジェル・クラークの《サムライ》、クリストファー・マーシャルの《ロム・アルメ》、(あの)クリスチャン・リンドベルイの《ウィンド・オーケストラのための協奏曲》はレイニッシュが委嘱した作品群である。

Cheers! / University of Wisconsin Milwaukee

以前購入したときに品切れだったウィスコンシン大学ミルウォーキー校の自主制作アルバムの3枚目。

ファイヤーマンズアクトコンサート

「第5回全国消防音楽隊フェスティバル ファイヤーマンズアクトコンサート」を聞きにアクトシティ浜松大ホールへ。

全国の消防音楽隊が集まるフェスティバルのコンサートの一つ。他にも「浜名湖花博」会場でのコンサートとパレード、浜松市内の秋祭りイベントと連動してのパレード、浜松アリーナでのマーチングコンサートなど多彩なイベントが計画されている。

「ファイヤーマンズアクトコンサート」は演奏会形式のコンサート。浜松市消防音楽隊、さいたま市消防音楽隊、名古屋市消防音楽隊、大阪市消防音楽隊、神戸市消防音楽隊(出演順)が出演した。(実際には浜松市内をパレードする予定だった音楽隊も急遽参加したのであるが団体名を失念(_0_))期待以上にクオリティの高い演奏を楽しめた。

特に名古屋市消防音楽隊と大阪市消防音楽隊はかなり完成度が高い。

名古屋市消防音楽隊の《君の瞳に恋してる》(真島俊夫編曲)はフルート・ソロを全面的にフィーチャーした編曲なのであるが、このソロが凄い。淀みなく細かいパッセージを吹いているだけでも凄いのであるが、アドリブのフレーズの緩急のつけ方やクライマックスへの持って行き方なども堂に入っている。全体的な演奏も落ち着いていて、最小限のパワーで最大限の演奏効果を発揮しているように思える。

大阪市消防音楽隊はそれとは対照的にかなりパワフル。《サンバ・デ・アイーダ》《あの日聞いた歌》《USJメドレー》(全て真島俊夫編曲)というきついプログラムだが、全て豪快に鳴らしまくっていた。

いろいろな制約(よくわかりませんが)があるためか、どの消防音楽隊も必要最低限の演奏者しかいない。例えばフルートは2人で1人はピッコロ持ち替え、クラリネットはBb管が5〜6人でEbもバスクラもいない、サックスは2+1+1、ホルンは4人いるバンドは少なくて2〜3人、トランペットも通常は4人くらい、トロンボーンも3〜4人、ユーフォニアムはもちろん1人、テューバは1人ないし2人でエレキベースで補強、打楽器は3〜4人くらい、といったところであろうか。

当然ごまかしが効かず、一人一人の技術力がそのまま演奏として表われてしまうシビアな編成である。神戸市消防音楽隊は25人という、おそらくこの日の最少人数のバンドだったのであるが、非常に充実した演奏であった。

敬老会の依頼演奏

ふだん練習で使わせていただいている積志公民館からの依頼で、本日行われた敬老会の余興(笑)で演奏した。

定期演奏会直後でなかなか練習する時間が少なかったこと、祝日ということで仕事が入っている団員もいて演奏者が少なかったこと、など厳しい条件もあったが、演奏の出来もよかったし、聞きに来ている方々にも喜んでいただけたのではないかと思う。

懐かしい日本のメロディ(《椰子の実》《赤とんぼ》《朧月夜》《里の秋》)や、中村八大のヒット曲などを中心に演奏したのであるが、体を揺らしながらメロディに聞き入っていたおばあちゃんなどもいたようだ。

(何か気恥ずかしい表現になってしまうが)こういう場こそ、ただ演奏するだけではなく聞いている方一人一人の心に届く演奏をしなければいけないと感じる。

空軍バンドのリンカンシャー

SONGS OF THE EARTH/アメリカ空軍バンド (BOL-9706)

待望のアメリカ空軍バンドの自主制作CD。何度も競り負けていたCDでやっと落札することができた。

《リンカンシャーの花束》(グレインジャー)、《ウィリアム・バード組曲》(ジェイコブ)、《シンフォニック・ソングス》(R.R.ベネット)など渋めのオリジナル作品を中心とした選曲。

やはり目当ては空軍バンドが演奏する《リンカンシャー》である。木管群の弱音の音色に独特のソノリティを感じる。弱音でも陰に隠れることなくしっかりと自己主張しているので、それがこのバンド全体としてのサウンドにつながっているのではないか。第5楽章などアゴーギクで少し不自然な点を感じないわけではないが、全体としては極度にシャープにまとまった演奏である。レイニッシュによるRNCMウィンドオーケストラによる名盤(やはりこの演奏の《リンカンシャー》ベストの座は揺るがない)をさらにきつくフォーカスしたような演奏である。

第6楽章はRVWの《イギリス民謡組曲》でも使われている民謡《グリーン・ブッシュ》が延々と演奏される変奏曲なのであるが、旋律ではない副声部の特徴を際立たせることによって楽章全体のクライマックス感を生み出しているのが面白い。これは新しい発見。

あとは「I AM AN AMERICAN」(BOL-0104)を手に入れれば、アメリカ空軍バンド(吹奏楽編成)の自主制作盤はほとんど手に入れたことになるのではないかな(たぶん)?お持ちの方で余っている方はぜひお知らせください。こちらのダブリと交換しましょう。

 

会社にて

演奏会に来てくれた同僚から感想を聞く。吹奏楽経験者で、学生時代に《コーラル・ブルー》を演奏したことがあるらしい。さすが吹奏楽経験者、バンドが抱えている技術的な問題点を痛すぎるくらいズバリとついてきた。こういう指摘も参考になる。

たまの最期!! [DVD]

「たま」の解散ライブの模様を収録したDVD。

イカ天で放送された「らんちう」や「さよなら人類」で衝撃を受けて以来「たま」にはかなりはまった。私にしては珍しくファンクラブに入ったりした。おかげで最前列中央でライブを見たこともあった。メジャーデビュー前にナゴムレコードから出ていたEP「でんご」やLP「しおしお」も買った。

インディーズ時代からすでに確立された世界を持っていたので、メジャーになってからの「のびしろ」が少なかったのだろう。単なるエキセントリックな集団として流行の波にさらわれていってしまったのはそういう理由があるのだと思う。

定期演奏会前夜

ということで、定期演奏会前最後の練習が終わった。

例年以上にやり残してしまったことが多いような気がするが、それはそれでやるしかない。

とはいえ、「うまくいきそうだ」という感触はあるのでいい演奏ができると信じている。
実はこういう「感触」を共有することが演奏会を成功させる大きな要素だと思うのである。

乞うご期待。

《落葉》の司会原稿

所属する吹奏楽団の定期演奏会前の最後の一仕事。 司会の方にお願いする曲目紹介の原稿作成である。 プログラムの内容をそのまま読んでいただくのもつまらないので、プログラムには書かれていなくてお客さんの興味を引くようなネタを探す。

要するに、これは曲目紹介を2回考えるようなものである。 まあ、司会原稿の方がはるかに短いし、文脈とか文章校正がちゃんとしていなくても司会の方が適切に補正してくれるので多少は楽なのであるが、それでも想像以上のエネルギーを使った。 英気を養うために早く寝ようと思っていたのに …..

以前、プログラムのネタ探しにウェブをさまよっていた時に「ウォレン・ベンソンの《落葉》にケネディ暗殺が影響を与えていることは明白である」というような評論を見つけた。 特に根拠がなさそうなことをもっともらしく説明するのも憚られると思いながら、今さらながらにフルスコアの冒頭にあるベンソンの文章を読み直してみたらその根拠を見つけることが出来た。 なぜ、今まで気がつかなかったんだろう …..

《落葉》の冒頭はもともと全く違う構想をもって作曲されたもので、その先がうまく展開しなかったのでしばらく放置されていたらしい。これに当時の教 え子だったルース・コマノフ(後にフランク・ザッパのバックでマレット・パーカッションを担当する)から贈られたリルケの詩のイメージを重ね合わせ、後半 に讃美歌を挿入することで詩そのものを音楽的に表現することができたという経緯になっている。

こういった成り立ちがありながら、ベンソンは実際に《落葉》の作曲を開始した日としてはっきり「1963年11月22日」(つまりケネディが暗殺された日)と記していたのであった。