ハンブルク日記(その1)

ハンブルクへの出張。

火曜日に出張が決定して、次の日曜日に出発するという緊急事態である。 エアチケットや宿泊の手配とか、必要な輸出申請書類の作成とかは他の人にやってもらったので、いまいち「行く」という実感がない。

旅程が全然頭に入っていないので、案の定、浜松駅からセントレアまでの直行バスの時間を間違えて乗り遅れる ….. 乗り場に着いたのが5分前だと思っていたのだが、バスの下にあるラゲッジスペースの扉が開いていない。 「いいかげん開けてもいい時間だよなあ …..」と思いながらバスを見ると「東京行き」と書かれている。 この時点で初めてチケットを取り出したら、バスは10分前に出発していたのであった。

幸い、このバスは浜松西インター近くの停留所で待ち時間があるので、妻にそこまで車を飛ばしてもらって余裕で間に合った。 寝坊して奥さんにセントレアまで送ってもらったという人もいたが、今後あまり笑えなくなるなあ …..

今回は余裕でチケットが取れたのでルフトハンザで行く。 おそらく、スターアライアンスのプレミア・エグゼクティヴとして乗るのはこれが最後だろう。 一応、ビジネスクラスのラウンジでぼんやり過ごす。

この便は給油に時間がかかっているとかで離陸が1時間近くディレイ ….. その影響かどうかわからないが、フランクフルトからハンブルクへの乗り継ぎもディレイ …..

機材はこの間乗ったフィンランド航空の方が綺麗なような気がするなあ。 テレビが遠いので映画を見る気にもならない。 やっぱりシートピッチは狭い。

機内食はウナギと牛肉の2種類。 これからしばらくは肉の生活になると思ったので、ウナギを選択。赤ワインと合わせる。 ウナギは予想に反してふっくらしている。悪くない。

このあと白ワイン(リースリング)と、久しぶりのベイリーズのアイリッシュ・クリームを飲む。 明らかに飲みすぎである。 短時間寝たがすぐに起きてしまう。なかなか眠れない。

機内で読んだ本。

親の品格 (PHP新書)

新聞広告で見て興味を惹かれたので読んでおこうと思い購入した。 一応、私が実践していることの多くが書かれていたのだが、それは筆者と私の価値観が一致していたからなのか、それとも、それが「理想」としてのコモンセンスなのか。

自分の子育てが裏打ちされたという点と、まだ気がつかなかった点に気づかされたという意味で読んだ価値はあった。

ハイ・フィデリティ (新潮文庫)

まあ、レコードおたくの恋愛ストーリーですな。

こういう、シニカルで、独りよがりで、強がりな男の言い分に共感する人は少なくないのか? こんなんでハッピーエンドになってしまっていいのかという気もするが、登場人物の誰もが悪者にならない後味のいい小説である。

インタビューで「あなたのベスト・ファイブ」を聞かれて、用意していたリストを思い出せなくてその場で思いついたものを言い、その後のインタビューはうわの空でリストを更新することばかりを考え、あげくの果てに後日差し替えのための電話までしてしまうエピソードは大笑い。

主人公の相棒の一人である中古レコード店員の振る舞いがジャック・ブラックみたいだなあ ….. と思っていたら映画版ではジャック・ブラックが演じているらしい。

*****

機内の朝食(?)も「サーモンの何とかソース」がこってりしていそうだったので、鶏の唐揚げと炊き込みご飯にした。

ハンブルクへの着陸時、バウンドしたはずみで持っていた(そういえば離陸時には電源を落とさないといけないのだ) iPod が床に落ち、その後の急ブレーキでおよそ15席前までスライディングしていった。(いやあ、あんなに滑ると思わなかった。) フライト・アテンダントさんが確保してくれたが、確か滑ってきた iPod を踏んで止めていたよな …..

で、ハンブルク到着。 少し雨が降っているものの意外に暖かい。前に来たとき(昨年の11月)より暖かいのでは?

シャトルバスで市の中心部まで行き、つつがなく前回と同じホテルにチェックイン。 夕食は、前回の出張と同じように初日にみんなで行ったドイツ料理屋に行くことにした。今回はひとりだが。 (イギリスにおけるパブ、イタリアにおけるバールのような、酒を飲んでがやがやと食事をする場所をドイツでは何と言うのだろう?)

hamburg1

時差ボケも取れないうちに日本時間午前4時(ドイツ時間午後8時)に肉を食べるのも自殺行為だと思ったので、フィッシュスープなるものを注文する。もちろんヴァイツェンも頼む。 フィッシュスープは大正解。白身の魚とかムール貝とか海老とか野菜を、ガーリックとバターとハーブで煮込んだものである。 ガーリックとバターの香りで元気になるような気がする。付け合わせのガーリックバケットも美味。

ヴァイツェン+フィッシュスープ 11.60 ユーロ

というわけで、幸先のよいスタートである。

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