日別アーカイブ: 2004 年 7 月 16 日

オリンピック

東京オリンピック [DVD]

アテネオリンピックに合わせてか、市川崑監督による東京オリンピック (1964年) の記録映画が発売された。海外ではかなり前から発売されていたのに、日本ではなぜこんなに時間がかかってしまうのだろう?

「必ず全ての競技を映像に盛り込まなければいけない」という制限があったため、劇場公開版は監督の本意ではなかったらしい。そのため、劇場公開版とは別にいくつかの競技をカットしたディレクターズ・カット版も収録されているのだが、正直言って、そこまでしなくてもいいような気もする。劇場公開版はオリジナル音声で、一方のディレクターズ・カット版はドルビー・デジタル 5.1ch 化されているので、劇場版はよほどのことがなければ見ないのではないかと思う。

音楽は全編黛敏郎、どこかで聞いたことがあるような音楽や、開会式のために書かれた《オリンピック・カンパノロジー》を聞くことができる。

ジョージ・マーティン・ボックス・セット

ビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンが関わった様々なレコーディングを網羅した6枚組のボックス・セット。 2001年にリリースしたときには躊躇していたのであるが、そろそろ買わないと廃盤になってしまうのではないかと思い購入。

ビートルズの音楽的な成功は、このジョージ・マーティンの存在を忘れるわけにはいかない。例えば《イエスタディ》の弦楽四重奏の編曲とか、様々な管楽器の導入とかに関するクラシックの素養を持っていたのはもちろん重要であるが、リベラルな実験精神を持っていたこともビートルズが突き抜けるための大きな要因だったのである。

ビートルズとタッグを組む前にピーター・セラーズ(映画「ピンク・パンサー」のクルーゾー警部とかキューブリックの「博士の異常な愛情」の圧倒的な一人三役などで有名な)と一緒に作ったコメディでは、すでにテープの逆回転などのレコーディング・テクニックのギミックを使っていたらしい。

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(追記)とりあえず4枚ほど聞いてみた。2枚目は上記のピーター・セラーズなどが関わったコメディの音源が収録されているのだが、ピーター・セラーズがカバー(?)したビートルズの2曲《ア・ハード・デイズ・ナイト》と《シー・ラブズ・ユー》が面白い。(歌っているわけではなく歌詞を朗読しているだけなのだが。)前者は司教の演説のような詩の朗読、後者は上にも挙げた映画「博士の異常な愛情」のマッド・サイエンティストになり切っての一人芝居。スネークマン・ショーみたいな雰囲気もあり、バカバカしくて笑える。

3枚目は、いわゆるマージー・ビート・インベンションのグループの作品が中心。レノン=マッカートニーの作品を他のグループが演奏しているのが興味深い。《ハロー・リトル・ガール》とか《バッド・トゥー・ミー》とか。