逃避逃避 …..
2006年6月4日(日) PM6:00 アクトシティ浜松大ホール
第1部
- ジェームズ・スウェアリンジェン/ディープ・リヴァー
- アルフレッド・リード/アルメニアン・ダンス・パートI
- カール・マリア・フォン・ウェーバー/クラリネットのためのコンチェルティーノ
第2部
- 樽屋雅徳/ヘスペリデスの黄金の林檎
- 八木澤教司/神秘の花
- 清水大輔/すべての答え
第3部
- レナード・バーンスタイン/キャンディード序曲
- レナード・バーンスタイン/キャンディード組曲
アンコール
- ジャコモ・プッチーニ/歌劇《トゥーランドット》より「誰も寝てはならぬ」
- アルフレッド・リード/《第1組曲》より「ギャロップ」
よく言えば「多彩」、悪く言えば「ごった煮」なプログラム。
第1部はクラリネット独奏に赤坂達三さんとフィーチャー、第2部は数年ぶりに複数の委嘱作品のお披露目、第3部は歌手を交えての歌劇《キャンディード》組曲。
冒頭は意外なほど鳴らない。特にトロンボーンとトランペットの列。 八木澤作品あたりからやっと輝いてきたが、和音が打楽器に頭打ちにされる「ぐしゃー感」は最後まで拭えなかった。
お目当ては、浜松では3月から7月まで毎月のように取り上げられている《アルメニアン・ダンス・パートI》。(ちなみにうちの団が7月にやりま す。)「普通に演奏するとこうなるよなあ」という感じの演奏。汐澤先生の指揮で演奏すると、もう普通の演奏では物足りなくなってしまうのかも …..
第2部は想像通りの雰囲気。 やはり予想していた通り、個人的には清水大輔さんの作品が気に入った。
私のまわりでは第1部や第2部で帰った人もいたが、第3部もなかなか面白かった。ちょっと地味かなと思われる「組曲」(クレア・グランドマン編曲だと思う)も、歌が入ると色彩感が豊かになる。進行役のセリフが聞き取りにくかったのは PA のせいだろう。
アンコールはテナー・ソロによる「誰も寝てはならぬ」。 まさか、こういう演奏会で生で聞けるとは思わなかったのでうれしい誤算。
で、最後に苦言。
今回作品を委嘱されたお三方の作品にケチをつけるつもりは毛頭ないが、やはりヤマハ吹奏楽団はこういった作曲家に作品を委嘱してはいけないと思う。 他の社会人バンドがやっていることの後塵を拝してはいけないと思う。それは30年以上連綿と背負ってきた「使命」の放棄である。その「使命」の重みを考えているんだろうか?