日別アーカイブ: 2005 年 6 月 12 日

ワールドユース

オランダでワールドユースサッカーが開幕。TBS 系列局がちゃんと生中継してくれた。開幕戦での対オランダ。生で見るのはきついので録画して見た。

やはりジーコジャパンとの比較になってしまうが、ジーコジャパンのサッカーが面白くないのは、ジーコの目指しているサッカー(があるとすれば、だが)は個々のメンバーのパフォーマンスの総和以上のものが見られそうにないという点にあるのではないかと思う。ころころ変わるフォーメーションとか納得感のない選手起用とか。

そういうわけで、未知の面白いものが見れそうなワールドユースの方が楽しみなのである。ジュビロの選手も何人か呼ばれているし。

自分たちのペースを作る前に立て続けに点を取られてしまった感があるが、後半は何とか立て直していい形がたくさんできていたのではないか。平山のゴールは「さすが」という感じだったし、Jでの経験でカレンも明らかに成長している。負けてはしまったが面白い試合だった。なんたって相手は地元だし優勝候補だし。

それにしてもオランダの7番キンシー・オウス・アベイー(何回もビデオを見直してやっと名前を覚えた)はすごい選手だ。将来が楽しみ。

その後の谷口くんは西村くんに化けた

午前中はサックスのパート練習に顔を出す。パート練習を見ると、かなり突っ込んだ指摘や確認ができるのでありがたいのだが、こればっかりはいくら時間があっても足りない。指摘されたところは抽象的な形にして(例えば、こういうパターンのフレーズが出てきたら同じようなアーティキュレーションやデュナーミクで演奏するとか)別の部分に応用する力をつけて欲しいものである。これを「水平展開」と言う。

午後からは食材の買出しのついでに、先日読み始めた「プレイボール」の続きを探す。とある書店に買いに行ったところ、全11巻のうち5巻と6巻がなかったので、とりあえず1〜4巻を買ってきて読んだ。5巻以降を買おうと思って何件か書店を回ったのだがどこにもない。その中でこんな本を見つけてしまったので買ってしまった。

光の雅歌―西村朗の音楽

同時代の日本人作曲家のエッセイは多くあれど、作曲家が生み出した作品あるいは音楽観に徹底的に焦点を合わせた書物はなかなかない。しかも、作曲家本人が携わっているとなればなおさらである。この本で西村朗さんの作品により一層近付けそうな気がする。

西村朗さんといえば《巫楽》という吹奏楽作品がある。アジア的な祝祭を表現するために吹奏楽という編成が効果的に用いられていると思う。氏の表現している世界を考えると、吹奏楽(もっと具体的に言うと管打楽器アンサンブルか)という編成を選択する余地はまだあると思えるのだが … 書いてくれませんかね?

ちなみに室内楽編成だと、管打楽器(それぞれ2本のクラリネット、オーボエ、バスーン、ホルンと2人の打楽器奏者)を伴奏にした《フルート協奏曲》がある。

また、分かる人には分かると思うが、この本の装丁は、カメラータからリリースされている一連の西村朗作品集のジャケットデザインも手がけている杉浦康平氏によるものである。書店でこの本を手にとって、それらの CD との統一されている世界観にクラクラした。