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オリンピック

東京オリンピック [DVD]

アテネオリンピックに合わせてか、市川崑監督による東京オリンピック (1964年) の記録映画が発売された。海外ではかなり前から発売されていたのに、日本ではなぜこんなに時間がかかってしまうのだろう?

「必ず全ての競技を映像に盛り込まなければいけない」という制限があったため、劇場公開版は監督の本意ではなかったらしい。そのため、劇場公開版とは別にいくつかの競技をカットしたディレクターズ・カット版も収録されているのだが、正直言って、そこまでしなくてもいいような気もする。劇場公開版はオリジナル音声で、一方のディレクターズ・カット版はドルビー・デジタル 5.1ch 化されているので、劇場版はよほどのことがなければ見ないのではないかと思う。

音楽は全編黛敏郎、どこかで聞いたことがあるような音楽や、開会式のために書かれた《オリンピック・カンパノロジー》を聞くことができる。

ジョージ・マーティン・ボックス・セット

ビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンが関わった様々なレコーディングを網羅した6枚組のボックス・セット。 2001年にリリースしたときには躊躇していたのであるが、そろそろ買わないと廃盤になってしまうのではないかと思い購入。

ビートルズの音楽的な成功は、このジョージ・マーティンの存在を忘れるわけにはいかない。例えば《イエスタディ》の弦楽四重奏の編曲とか、様々な管楽器の導入とかに関するクラシックの素養を持っていたのはもちろん重要であるが、リベラルな実験精神を持っていたこともビートルズが突き抜けるための大きな要因だったのである。

ビートルズとタッグを組む前にピーター・セラーズ(映画「ピンク・パンサー」のクルーゾー警部とかキューブリックの「博士の異常な愛情」の圧倒的な一人三役などで有名な)と一緒に作ったコメディでは、すでにテープの逆回転などのレコーディング・テクニックのギミックを使っていたらしい。

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(追記)とりあえず4枚ほど聞いてみた。2枚目は上記のピーター・セラーズなどが関わったコメディの音源が収録されているのだが、ピーター・セラーズがカバー(?)したビートルズの2曲《ア・ハード・デイズ・ナイト》と《シー・ラブズ・ユー》が面白い。(歌っているわけではなく歌詞を朗読しているだけなのだが。)前者は司教の演説のような詩の朗読、後者は上にも挙げた映画「博士の異常な愛情」のマッド・サイエンティストになり切っての一人芝居。スネークマン・ショーみたいな雰囲気もあり、バカバカしくて笑える。

3枚目は、いわゆるマージー・ビート・インベンションのグループの作品が中心。レノン=マッカートニーの作品を他のグループが演奏しているのが興味深い。《ハロー・リトル・ガール》とか《バッド・トゥー・ミー》とか。

オンド・マルトノ・レクチャーコンサート

前回のテルミンに引き続き、オンド・マルトノのレクチャーコンサートを聞きに浜松市楽器博物館へ。

講師兼演奏者は日本のみならず世界を代表するオンド・マルトノ奏者である原田節(ハラダタカシ)さんである。オンド・マルトノが使われている曲で 真っ先に思い出すのはメシアンの《トゥランガリラ交響曲》である。この作品ではピアノとともにソリスト的な役割が与えられている。原田さんとオンド・マル トノとの出会いもこの曲であったらしいし、原田さんはシャイー/コンセルトヘボウの録音でソリストを務めている(この録音は残念ながら未聴)。

オンド・マルトノという楽器に対する私の印象は、この作品での使われ方のようにポルタメントが多用された(リボンコントローラーによって音の間を滑 らかに移動できる)甘美な旋律を受け持つ単旋律(同時に一つの音しか出せない)の楽器というものだった。この既成概念を完全に払拭したのが、トリスタン・ ミュライユが作曲した2台のオンド・マルトノのため《マッハ2.5》という作品である。2台のオンド・マルトノで微妙に異なる音程(微分音)を演奏するこ とによって生じるうねりや、「メタリック」と呼ばれるスピーカー(詳細は省略しますがオンド・マルトノは最終的に出力するスピーカーを演奏者が選択するこ とができます。それによって残響の音色もコントロールすることができるわけです。「メタリック」と呼ばれるスピーカーは銅鑼の真後ろにスピーカーを設置し たもので、当然金属的な残響を生み出します。)から出力される音は、もはや「ノイズ」とか「音響系」とか呼ばれるジャンルに近い。クセナキスやシュトック ハウゼンの電子音楽に興味を持っている人ならきっと愉しめるのではないかと思う。

これはサイン目当てに会場で購入したCD「In The Garnet Garden」にも収録されていた。

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その帰り、タワーレコードでピーター&ゴードンの紙ジャケ「ピーター・アンド・ゴードン・プラス」を購入。

ピーター・アンド・ゴードン・プラス(紙ジャケット仕様)

ちなみにピーター(ピーター・アッシャー)というのは往時ポール・マッカートニーと付き合っていたジェーン・アッシャーのお兄さんらしい。かのビー トルズ・ナンバー《抱きしめたい》はジェーン・アッシャーの家の屋根裏部屋で書かれたというのがビートルズ・マニアの間では定説になっている。そんな人間関係もあってか、レノン=マッカートニー作品(実際にはポールだけが書いたんだろうけど)が何曲か収録されている。ビートルズ初期のコーラス・ワークに似 た、いかにも「イギリス」という感じのグループである。

ジャケットには二人が写っているのだが、どちらがピーターでどちらがゴードンか知らない(^_^;)。その程度の認識しかない私がこのCDを買った のは、《アイ・ゴー・トゥー・ピーセズ》という曲を聞きたかったから。もはや曲の断片すら記憶になかったのであるが、中学生くらいの時に聞いていた深夜放送(時代を感じますね)で偶然かかったこの曲の持つ雰囲気がえらく気に入ってしまったということだけはずっと覚えていたのである。中学生の英語力ではピーセズを「peaces」だと思い込んでいて「私は平和になるんだ」みたいな意味だと勝手に思い込んでいた。

それから数年後、この曲が村上春樹の最高傑作(だと私は思っている)「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の中に登場することを知っ た。そして、決して「私は平和になるんだ」という意味ではなく「私はばらばらになる(I go to pieces)」という意味だと知った時には、その世界観の逆転に呆然としたものである(歌詞自体は全然深刻なものではないんですけどね)。この本の中で は多くの洋楽作品が登場するのであるが、《アイ・ゴー・トゥー・ピーセズ》は極めて象徴的に重要な形で使われているのでお楽しみに。

浜松南高校第10回定期演奏会

基本的に高校の吹奏楽部の定演というのは見に行かないのであるが、いろいろ事情があって見に行った。(武道館で行なわれる方の?)マーチング大会では過去に何回も全国大会に出場しているので、その筋ではいくらか知名度があるのではないだろうか。

第1部「クラシック・ステージ」第2部「ドリル・ステージ」第3部「企画ステージ」第4部「ポピュラー・ステージ」というてんこもりの構成。マーチングの方で鍛えているだけあって、音の立ち上がりのよさや開放的な明るいサウンドは魅力的である。クラシック・ステージでは時として荒く聞こえたりバランスが悪くなったりすることもあるが、そのへんをうまくまとめてやればもっといい演奏ができるバンドだと思う。また、多くのメンバーがそこそこのソロが取れるというのもいい。いかにも「譜面を間違えないように吹いてみました」というソロではなく、自分なりに消化していることがわかるソロである。最初にも書いたように昨今の高校吹奏楽部の様子はよくわからないのであるが、これだけ強烈なヴァイタリティを表現できたら、演奏の良し悪しに関係なく聴衆を動かすことはできると思う。ブラヴォー。

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中古DVDショップを物色。

散り行く花 (トールケース) [DVD]

映画創成期の巨匠グリフィスの作品。1919年制作。グリフィス作品には欠かせない名女優リリアン・ギッシュも出演している。「ゴダールの映画史」にも引用されている。ここで見つけたのもシンクロニシティか?いつ見るかはわからない(だいたい数年前に買ったグリフィス作品「国民の創生」「イントレランス」もまだちゃんと見ていない)が、とりあえずライブラリとして持っていたい。

バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー・ボックスセット [DVD]

リリースされた直後から買おうかどうしようか迷っていたボックスセットであるが、中古で値段も手頃、状態もかなりよかったので購入することにする。LDでは全部持っているんだけど。

モンスターズ・インク [DVD]

これもライブラリに加えておきたかった作品。

Wingspan: Hits and History

輸入CDバーゲンで。数年前にリリースされたポール・マッカートニーの2枚組ベストアルバム。どちらかというと「ジョン派」なのであるし、ジョン以外のソロ・ビートルにはあまり興味はないのだが、ポールのソロ作でも何曲か気に入っているものはあるので買っておく。

Last Smile

I will be with you

ラヴ・サイケデリコのシングルは、タイトル・チューン以外の曲がアルバムに収録されないことが多いので、シングルはレンタル落ちを安く買っている。