日別アーカイブ: 2009 年 9 月 6 日

演奏会その7: ハンブルク・フィル第1回

いよいよ今日からハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団の 2009/2010 シーズンが開幕です。定期公演は全10回、毎月1回のペースで来年の6月まで行われます。各演奏会の演奏予定曲目は以前のブログを参照して下さい。定期公演以外にも特別演奏会がいくつか予定されています。大晦日にあるジルヴェスターや、今年は「黄金の20世紀」というテーマで行われたシーズン最後の演奏会(ちなみに来年は「フランス万歳(Vive la France)」というテーマでフランス音楽を集めるようです)などがあります。

定期公演の各回の演目は、日曜日の昼間の公演と翌日の月曜日の公演の2回開催されます。私は毎回月曜日の公演の定期会員になっているのですが、明日は会社の用事が入ったため、明日の分の席を今日の席に振り替えてもらいました。実は今日の方がいい席なのですが(苦笑)。

ちょっと早めにアパートを出て、会場のライスハレ近くに車を停めようと考えていたのですが、寝過ごしたり、支度に手間取ったりして結局出発したのは午前10時頃(開演は11時)。さらに運の悪いことに、通り道である中央駅周辺で交通規制があって大幅な回り道を強いられました。そんなギリギリに駐車スペースが簡単に見つかるはずもなく、結局3ブロックほど離れたところに停めました。そんなわけで会場に着いたのは10時57分頃、プログラムを買う暇もなく席に着きました。席は「バルコニー席1列目の右11番」。最前列の外側から11番目です。番号は12番まで(つまり左右から12席ずつなので横は24席あります)なので、ほとんどステージ真っ正面ですね。

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1. Philharmonisches Konzert

Johannes Brahms – Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 77
Felix Mendelssohn Bartholdy – Ein Sommernachtstraum op. 61. Schauspielmusik nach Shakespeare

Sonntag 6. September 2009, 11:00 Uhr
Dirigentin: Simone Young
Violine: Midori
Sopran: Trine W. Lund
Mezzosopran: Ann-Beth Solvang
Solist: Gustav Peter Wöhler
Chor: Vocalconsort Berlin

実は来週のベルリンフィル公演の予習にかまけていて、今日の演目は全く念頭にありませんでした …

Midori(五嶋みどりさん、両親の離婚を機にファミリーネームを外したそうです)独奏によるブラームスの《ヴァイオリン協奏曲》と、メンデルスゾーンの《夏の夜の夢》。演奏会に出かける直前に気付いたのですが、二人ともここハンブルクで生まれた作曲家です。

五嶋みどりさんというと「神童」というイメージが強いのですが、もう立派な大人です(当たり前か)。足を踏ん張り、上体を少し前に倒して演奏する姿は、かなりエモーショナルです。特に第1楽章の重厚な音楽とは相性がよかったように思います。最初の方はオケのピッチが不揃いだったのがちょっと気になりましたが。

休憩中はロビーに出てきて、気さくにサインや会話などに応じていました。

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後半はメンデルスゾーンの《夏の夜の夢》。《真夏の夜の夢》は誤訳だそうで、最近は《夏の夜の夢》という訳が主流なのだそうです。シェークスピアの戯曲のための音楽ですが、まず序曲が書かれ(メンデルスゾーン17歳の時)、その17年後に序曲の素材を用いて劇付随音楽としての12曲が書かれたのだそうです。今日の演奏会でも序曲のあとに劇付随音楽が演奏されました。オーケストラの他にソプラノ、メゾソプラノ、女声合唱が加わりますが、ナレーションによって劇のストーリーが語られ、その合間(時にナレーションにかぶさって)曲が進行するような構成です。当然ナレーションはドイツ語で、時おり笑いを誘いながら進行していきます。当然聞き取れません(涙)。かろうじて “Tod ich bin.” とか “Tod er ist.” くらいはわかりましたが …

プログラムには子供用の解説も挟み込まれていたので、子供も楽しめるような構成だったようですが、ドイツ語もストーリーも知らない日本人にはちょっときつい内容でした …

11時から始まった演奏会は1時45分くらいに終了。昼食は結局前回も行った独日センター近くのカリーブルスト専門店「EDEL CURRY」でとりました。ここはカリーブルストもフライドポテトもシンプルであっさりしていて気に入っています。

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