7/16 に行なわれる積志ウィンドアンサンブルの定期演奏会で客演指揮をお願いしている汐澤安彦先生との初めての合奏。 オリヴァドーティの《バラの謝肉祭》とアルフレッド・リードの《アルメニアン・ダンス・パートI》を見ていただく。
《バラの謝肉祭》は譜面通り演奏すると伴奏が厚くなってしまい、旋律がかなりがんばらないといけない事態になることがわかった。このへんは全体のバランスを考えてかなり大胆にダイナミクスの変更があった。
指揮者の立場からすると、譜面に書かれていることと相反することを指示するのは非常に勇気がいる。その根拠を明確にするスコアリーディングと、それを演奏者が納得できるように説明する術が必要なのだ。
先生に指導に来ていただくのは今年で三年目で、もう何回も先生の指揮で合奏する機会があった。(合奏前には「練習には何度もお邪魔していますが、本番で振らせていただくのは初めてです(笑)」という軽いツカミもあった。)
緊張しながら演奏している奏者よりも、私がいちばん勉強させていただいてるんじゃないかなあ、という気になる。 (「それをちゃんと普段の合奏に反映しろ」というツッコミも聞こえてきそうであるが …..) 「楽譜に忠実であることが音楽に忠実であるとは限らない」とか「(次の小節に早く突っ込んでしまうことを注意する際に)時間が熟さなければ動いてはいけない」とか、目からウロコがボロボロ落ちる勘所である。
コンクールでいい賞を取るための「バンド指導者」は他にもたくさんいるのだろうが、「音楽を演奏する楽しさ、面白さ」を教えていただけるという意味 で、汐澤先生に指導いただく機会が得られたことは本当にこのバンドのためになっていると思う。だから、25回の定期演奏会にあたって「汐澤先生を客演指揮 にお呼びしたい」という多くの団員の声があったのだ。
当たり前のことではあるが、先生の意図通りに演奏できれば聞きに来ていただくお客さんにも、そして演奏者自身にも感動があることは間違いない。(その場に演奏者として加われないのが、ちと残念ではあるが)
がんばりましょう。