でぃー・くらふとヴぇるけす・つぇーでーず

クラフトワークのライブCDが出た。

Minimum-Maximum

これにはドイツ語バージョンとインターナショナルバージョンがあり、一部収録地が異なる音源が収録されていたり、ドイツ語バージョンの方が1曲多かったりする。結局はドイツ語バージョンの日本盤もリリースされたが、当初はドイツ国内のみのリリース予定だったので amazon.de から買うことにした。

結局、日本盤も amazon.de から送られてきた EU 盤も CCCD … この音源は真っ当な CD では聞けないのかな?

内容は期待以上によかった。最近リリースされたアルバム/シングルがかなりオーソドックスなサウンドだったので心配していたのだが、このライブでは血沸き肉踊るビートが押し出されている。旧作(もう20〜30年前の作品だ)をうまく現代のトレンドに合うようにアレンジしているのか、そもそも旧作自体が普遍的なビート感を持っていたのかよくわからないのであるが …

で、ドイツから一枚だけ買うのも何なので、オリジナルアルバムのドイツ語盤も数枚買ってみることにした。

Computer World

Electric Cafe

The Mix

クラフトワークの CD は基本的にドイツ語バージョンと英語バージョンがある。世界的に流通しているのは英語バージョンの多いようで、日本ではなかなか手に入らない。前半のCDは5年ほど前にドイツへ行った時に買ったので、今回は後半の作品を買ってみた。

彼らはドイツ人なのでドイツ語バージョンの方がしっくり来ると思いきや、必ずしもそうではないのが面白い。例えば「めんしゅ・ましーね」より「まん・ましん」の方が、「こんぴゅーたー・りーべ」よりは「こんぴゅーたー・らぶ」の方がメロディに乗っているように思える。

「コンピューター・ワールド(というかコンピューターヴェルト?)」はクラフトワーク的なミニマル感がギリギリ残っているアルバム。サウンド的な新しさはあまりないのであるが、《電卓》《ナンバーズ》《コンピューターラヴ》といった名曲が入っている。

「エレクトリック・カフェ」は失敗作だと思う。前作の収録漏れと時代に迎合しようとしてうまく迎合できなかったポップな曲が並べられているだけ。アルバムとしてのコンセプトも希薄である。《セックス・オブジェクト》におけるチョッパー音の違和感がアルバム全体の違和感を象徴しているように思える。

そんな失敗をリサーチしてか、次のアルバム「THE MIX」では過去の作品を大胆なリズムアレンジでセルフカバー。今回のライブアルバムの立脚点もここにあるのだろう。

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