浜松ウインドオーケストラ第4回定期演奏会

オープニングで演奏されたチェザリーニの《アルピナ・ファンファーレ》を聞いた時点で、最後に《第六の幸福をもたらす宿》を持ってきた理由がわかったような気がした。ホルンがかなり強力である。

その《第六の幸福をもたらす宿》であるが第1楽章はかなり充実した響きだった。おそらく他の曲と比較してかなり時間をかけたであろう掘り下げが感じられる。以前このバンドを聞いた時の印象と大きくは変わっていないのであるが、サクソフォンやホルンの充実した響きがこのバンドの支柱になっているのだと思う。これらのパートが中心となった時には本当によいサウンドがする。

あえて注文をつけさせていただくと、もう少し大きな視点で音楽の起伏を考えるといいのではないかと思う。音楽のいろいろな要素(例えば楽章とか楽想とかメロディとか)には始まりと終わりがあって、その始まりと終わりの間にはどこかに重心(例えばもっともテンポが遅くなるところとかもっとも音量が大きくなるところとか)があるのである。その重心に向かう力あるいはその重心から離れていく力を考えた音楽作りをすれば大きな流れができ、それによって音楽はもっと雄弁になると思う。

… など、自分自身への注文とも言えることをいろいろ考えたわけだ。

最後にスタッフとして働いた我が団のみなさま、お疲れ様でした。

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