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ヴァントゥイユとイザイ

プルーストの「失われた時を求めて」の中で繰り返し登場する架空の作曲家ヴァントゥイユと彼のソナタ。この作品にはモデルがあると言われており、どうもそれはサン=サーンスのヴァイオリンソナタ第1番らしい。

Naxos Music Library で探して聞いてみたところ、ファニー・クラマジランによるNAXOS盤がなかなかよい。

また、そこから辿っていって、ウジェーヌ・イザイの無伴奏ヴァイオリンソナタにも巡り合えた。バッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》に影響され、それぞれの作品がそれぞれ国籍の違う6人のヴァイオリニストのために書かれている。第2番はバッハのパルティータ第3番の楽節から始まったと思ったら、全編「怒りの日」が使われている。

これはレオニダス・カヴァコスのBIS盤が気に入ったのだが、少し端正過ぎる気もする。特に第2番などはもっとデモニッシュな演奏もあるかも知れない。

(しかし、このジャケットデザインはもう少し何とかならなかったのだろうか。)