Category: CD/DVD

  • ツイン・ピークス

    ツイン・ピークス ファーストシーズン [DVD] オークションで新品の半額以下で落札。 WOWOW で放送された当時はけっこうはまっていた。どのくらいはまっていたかというと、ロケ地(シアトル近郊のスノカルミーという町)まで行ってオープニング画面(こんな感じでCDジャケットにもなっている)が撮影された場所で記念撮影したり、グレート・ノーザン・ホテルとして使われているセイリッシュ・ロッジというホテルでランチを食べたりしたことがある。 日本では「わけのわからない推理ドラマ」としてとらえられることが多かったように思うが、誰がローラ・パーマーを殺したかということは全然重要ではなくて、むしろ田舎町ならではのドロドロした人間関係(登場人物の多さもさることながら表と裏の相関図を作ってみるとなかなか面白いかも)や超自然的なものへの信仰(というと宗教っぽくなってしまうので「固執」という言葉の方がふさわしいかも知れない)がデヴィッド・リンチの作風とぴったり合っていて、それが醸し出す独特の雰囲気が魅力的だったのだと思う。 セカンド・シーズンの DVD BOX はまだ出ていない。 (後日付記) ツイン・ピークスのコンプリートDVD出ちゃいましたね。やはり買ってしまいました。

  • アテネ・オリンピック

    アテネ・オリンピックの開会式を見る。入場行進とか聖火リレーとかは別にどうでもいいのであるが、最初にあるショーがなかなか見逃せない。案の定、再放送ではかなりばっさりカットされていた。 1984年のロサンゼルス・オリンピック開会式は高校の吹奏楽部の合宿最終日と重なっていて、確か合宿所の後片付けをしながらテレビを見ていたような記憶がある。大量のトランペット隊と打楽器隊によるファンファーレ(もちろんジョン・ウィリアムズのアレ)や、コープランドのバレエ組曲《ロデオ》の「ホー・ダウン」などがかなりかっこよかったような覚えがある。 シルエットを使って古代オリンピア競技をうまく表現していたのはアトランタ大会(1996年)だったっけ? この手のショーはコンセプトだけが大仰で一人歩きしていたり、何となく間延びして途中で飽きてしまうことが多いのだが、今回のは舞台芸術としてかなり面白かった。 テレビ番組「アッコにおまかせ!」で和田アキ子さんがいみじくも指摘していたように、メインステージにプールを配して水を諸物の根源とするコンセプトや、ワイヤーアクションによる三次元的な空間の使い方などはシルク・ドゥ・ソレイユの「O(オー)」を思わせる。それとは対照的に、あえて二次元的な造形で古代からの歴史をたどる山車(とでも言えるのか?)なんかも非常に楽しめた。 入場行進に DJ を使うのも面白いアイデア。バーバーの《弦楽のためのアダージョ》とかアルビノーニの《アダージョ》とか妙に重苦しい曲が使われていたのが印象に残るのであるが、DJ の真意は如何に? チープ・スリル(紙ジャケット仕様) パール キャロル・キングに続きジャニス・ジョプリンもリマスター盤が再発された。特に「チープ・スリル」あたりはジャケットデザインも楽しいのでぜひ紙ジャケで再発して欲しかったのであるが、残念ながら遺族の意向でプラケでの再発になったらしい。(とはいえ、「チープ・スリル」は一度紙ジャケ化されているのであるが …..)

  • 明和電機

    MECHATRONICA [DVD] ふと立ち寄ったCDショップで売っていたので。パリの日仏文化会館でのライブを収録したDVDと、時を告げる時計(!?)「ジホッチ」の特別限定色バージョンがセットになった限定版。《君に、胸キュン。(YMO)》《淋しい熱帯魚(ウィンク)》《マイム・マイム》という収録曲にも惹かれた。 やはり、明和電機の音楽はCDで聞くだけでは面白くない。

  • キャロル・キング/ブライアン・イーノ

    つづれおり 1970年代の名盤と言われるアルバム。《アイ・フィール・ジ・アース・ムーヴ》《ホーム・アゲイン》《ウィル・ユー・ラヴ・ミー・トゥモロウ》あたりがよく知られている曲か?《ホーム・アゲイン》は最近、卓球の福原愛ちゃんが登場するCM(富士フィルムだったっけ?)でかかっている曲である。 ソウルフルなナンバーである《アイ・フィール・ジ・アース・ムーヴ》はもともと好きだったのであるが、少し前にリマスター再発されたことだし、名盤としての評価も高いしということで、ちょっと聞いてみようかと思い購入したしだい。 もともと、シンガー・ソング・ライターとして活躍していたということは知っていたのであるが、ビートルズもカバーしていた(ファーストアルバム所収の《チェインズ》など)コンビであるキング=ゴフィンの「キング」の方だとは知らなかった。(「ゴフィン」は夫君であるジェリー・ゴフィン)ちなみに、レノン=マッカートニーという連名は、このキング=ゴフィンを意識してつけたクレジットだそうである。 紙ジャケ再発ブームとかのおかげで、個人的にも(おそらく業界的にも)ちょっと昔の洋楽の再評価が進んでいると思うのだが、何というか、しんみりと癒される。 ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ(紙ジャケット仕様) これは全然癒されない(笑)。ロキシー・ミュージックを脱退した(というか辞めさせられた?)ブライアン・イーノのソロ・ファースト・アルバム。 ブライアン・イーノというと「アンビエント・ミュージックの祖」ということで、非常に落ち着いたイメージが強いのであるが、ロキシー・ミュージックにいた頃は気恥ずかしいくらい過剰なコスチュームやサウンドを指向していたのである。 そういうわけで、このソロ・アルバムもロキシー・ミュージックのファースト・アルバムなどの「過剰な部分」をさらに煮詰めたようなサウンドになっている。

  • あらためてリンカンシャー

    威風堂々(The Best of British Vol.1) オーディオ機器の配置換えをしたので、久しぶりにちゃんとした環境で CD を聞いてみた。この CD はかなり前に買ったのだが、封を切っていなかった … さて、《リンカンシャーの花束》。全体的にかなり遅めのテンポで、特に第2・第3楽章などの緩徐楽章にその傾向が顕著である。細部の表現にはかなりこだわっているようで、各楽章の決めの和音や第3楽章の最後の複調の掛け合いなどは今までの録音にはない面白さが聞ける。しかし、切れ味に乏しい。この曲にあまり馴染みのない人が聞いたら、少し腰の重い聞き栄えのしない演奏ととらえてしまうのではないかと思う。(ただでさえ、この曲の「渋い魅力」はとっつきにくいものがあると思うし …..) 例えば、レイニッシュの RNCM ウィンドオーケストラ盤(CHANDOS)や、フェネルのクリーヴランド管楽器セクション盤(TELARC)などを聞いてから、この録音を聞いた方がこの録音の魅力を味わえるのではないだろうか。

  • オリンピック

    東京オリンピック [DVD] アテネオリンピックに合わせてか、市川崑監督による東京オリンピック (1964年) の記録映画が発売された。海外ではかなり前から発売されていたのに、日本ではなぜこんなに時間がかかってしまうのだろう? 「必ず全ての競技を映像に盛り込まなければいけない」という制限があったため、劇場公開版は監督の本意ではなかったらしい。そのため、劇場公開版とは別にいくつかの競技をカットしたディレクターズ・カット版も収録されているのだが、正直言って、そこまでしなくてもいいような気もする。劇場公開版はオリジナル音声で、一方のディレクターズ・カット版はドルビー・デジタル 5.1ch 化されているので、劇場版はよほどのことがなければ見ないのではないかと思う。 音楽は全編黛敏郎、どこかで聞いたことがあるような音楽や、開会式のために書かれた《オリンピック・カンパノロジー》を聞くことができる。 ジョージ・マーティン・ボックス・セット ビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンが関わった様々なレコーディングを網羅した6枚組のボックス・セット。 2001年にリリースしたときには躊躇していたのであるが、そろそろ買わないと廃盤になってしまうのではないかと思い購入。 ビートルズの音楽的な成功は、このジョージ・マーティンの存在を忘れるわけにはいかない。例えば《イエスタディ》の弦楽四重奏の編曲とか、様々な管楽器の導入とかに関するクラシックの素養を持っていたのはもちろん重要であるが、リベラルな実験精神を持っていたこともビートルズが突き抜けるための大きな要因だったのである。 ビートルズとタッグを組む前にピーター・セラーズ(映画「ピンク・パンサー」のクルーゾー警部とかキューブリックの「博士の異常な愛情」の圧倒的な一人三役などで有名な)と一緒に作ったコメディでは、すでにテープの逆回転などのレコーディング・テクニックのギミックを使っていたらしい。 ***** (追記)とりあえず4枚ほど聞いてみた。2枚目は上記のピーター・セラーズなどが関わったコメディの音源が収録されているのだが、ピーター・セラーズがカバー(?)したビートルズの2曲《ア・ハード・デイズ・ナイト》と《シー・ラブズ・ユー》が面白い。(歌っているわけではなく歌詞を朗読しているだけなのだが。)前者は司教の演説のような詩の朗読、後者は上にも挙げた映画「博士の異常な愛情」のマッド・サイエンティストになり切っての一人芝居。スネークマン・ショーみたいな雰囲気もあり、バカバカしくて笑える。 3枚目は、いわゆるマージー・ビート・インベンションのグループの作品が中心。レノン=マッカートニーの作品を他のグループが演奏しているのが興味深い。《ハロー・リトル・ガール》とか《バッド・トゥー・ミー》とか。

  • 東京出張

    出張。新宿アルタ地下の「ハイチ」がなくなっていて残念。ここのドライカレーとコーヒーはなかなかのお気に入りで、出張ででかけた時の昼食としてよく利用していたのであるが … タワーレコード新宿店にて、アルソ出版の雑誌「Wind-i」を見ていたら、伊藤康英さんの《木星のファンタジー》の吹奏楽版が掲載されているのを発見。この作品は平原綾香さんの《JUPITER》が流行るずっと前から(笑)作られていたのである。 《木星のファンタジー》には(例によって)さまざまな編成による版があるのだが、この吹奏楽版はマジカル・サウンズのために書かれた《木星のファンタジー 2001》(編成は Fl. Cl. Sax. Hrn. Trp. Trb. Tub. Perc.)をもとにしている。木管を主体とした抒情的な部分に、デキシーのようなテンポアップした中間部が挿入されるような構成になっている。この中間部がかなり難易度が高いことは康英さんも心得ているようで(笑)、ばっさりカットするという案も書かれている。 先月も来たばかりなので、特に欲しいものもない。今月はブライアン・イーノやマイク・オールドフィールドやタンジェリン・ドリームのリイシュー発売が控えているので、とりあえずタワーレコードでなければ買えないものを買うことにする。 Simple Gifts: The Music of Frank Ticheli, Vol. 2 フランク・ティケリの作品集第2弾。9月の定期演奏会でティケリの《シンプル・ギフト》を取り上げることになっている。(ひょっとして日本初演(笑)?)今までは出版社の味も素っ気もない参考演奏だけだったので、他の演奏を聞くために買ってみた。 TAD Wind Symphony 元福岡工業大学附属高等学校吹奏楽部(現:城東高等学校)の指揮者であった TAD こと鈴木孝佳さんの CD。氏ゆかりのいろいろな団体(尚美ウィンドシンフォニーとか UNLV ウィンドオーケストラとか TAD ウィンドシンフォニーとか)による演奏が収められている。 偶然、上記の「Wind-i」にも鈴木孝佳さんと鋒山亘さんのインタビューが載っていた。 Kings of the Blues 上記の CD を買おうと思ってキャッシャーに持って行ったら、カウンターにこの CD が置いてあった。 620円。とりあえず買ってみることにした。 エリック・クラプトンやローリング・ストーンズに敬愛されるブルースの教祖。ほぼギター一本で奏でられる音楽は、先日購入したライトニン・ホプキンスよりも土臭い。 演奏していた酒場で主人の奥さんに迫り、嫉妬したその主人に毒入りのウイスキーを飲まされたのが原因でわずか 27 歳でこの世を去ったらしい。 ***** 出張先が新宿オペラシティだったので新国立劇場の下見に(笑)。 8月に東京初演が行なわれる伊藤康英さんのオペラ《ミスター・シンデレラ》を見に行く予定なのである。せっかく下見に行ったので、ショップで過去の公演のプログラムを買うことにした。とりあえず面白そうだったので、石井眞木さんのバレエ《梵鐘の聲》のプログラムを購入。タイトルから何となく連想できるように平家物語を題材にしたバレエだそうである。ちなみに、このオペラから再構成された交響詩《幻影と死》が遺作となったらしい。つい先日(7月4日)行なわれた「N響 Music Tomorrow […]

  • オー・マイキー

    OH!Mikey 5th [DVD] もう惰性ですな …

  • 空軍バンド/大澤壽人/ザ・フー

    Signatures 2002年のミッドウェスト・クリニックで配布していたらしいアメリカ空軍バンドの自主制作盤。コメントは2003年1月の日記を参照ください。 大澤壽人:ピアノ協奏曲第3番 NAXOS の日本人作曲家シリーズの最新盤。 マイ・ジェネレーション(デラックス・エディション) タワーレコードのポイントカードが溜まっていて引き換え期限が近かったので。結成40年目にして初来日ということでにわかに盛り上がっているらしい。とはいえ、オリジナル・メンバー4人のうち、ジョン・エントウィッスルとあの娘の好きなキース・ムーンはすでに亡くなっている。現在のドラマーはリンゴ・スターの息子のザック・スターキー(リンゴの本名はリチャード・スターキー)だそうである。 オリジナル・フォーマットのイギリス盤というのが長い間CD化されておらず、やっと数年前に実現、今度はそれを紙ジャケ化したということらしい。 タイトル曲《マイ・ジェネレーション》はモッズ・サウンドの典型なのだろう。もう1曲の有名曲《キッズ・アー・オールライト》はビートルズを彷彿させる売れ線のブリティッシュ・ポップという感じ。他にも JB のカバーもあったりして、バラエティに富んでいるといえばそうなのだが、逆に初めて聞く私のようなものにとってはバンドのイメージが掴みにくくもある。イギリスの音楽シーンが過渡期だったということもあるのかもしれないが。

  • 閉店セール

    近所のCDショップが閉店するということで在庫品を20%引きで処分中。何枚か購入した。 コレクション リュート奏者のつのだたかしさん率いる古楽器グループ「タブラトゥーラ」のベスト盤。ちなみにつのだたかしさん、《メリー・ジェーン》でおなじみの歌手つのだ☆ひろさん、「恐怖新聞」「うしろの百太郎」でおなじみの漫画家つのだじろうさんは兄弟である。 この「タブラトゥーラ」は古楽器による編成なので基本的なレパートリーはルネッサンス期の音楽なのであるが(金管アンサンブルではおなじみのズザートの曲なんかもやっています)、無国籍な音楽(インド風のものやジャズ的なインプロヴィゼーションが入るものまで)もやっている。耳に入ってくる音自体は「癒し系」(そろそろ死語?)なのであるが、ちゃんと聞いているとかなり刺激的な音楽をやっている。 10年くらい前に彼らのレパートリーである《カレリア》という曲を聞いて非常に感銘を受けた。ワンコード(というかモーダルと言った方がいいのか)のシンプルな曲で、ゆったりとした 5/8 拍子の古風な舞曲。フィードル(ヴァイオリンの一種)とリコーダーがソロを取り、リュートやハープが伴奏をするというアイルランドあたりにありそうな作品である。 この作品を聞いてみたかったので。 太陽さん まだ、このアルバムは入手できるんですね。とっくに廃盤になったと思っていた … LP では持っているのだが、このピクチャーレコードのデザインは素晴らしい。 例の「DVD-R 化計画」で、10年ほど前に WOWOW で放送された「HAJIME TACHIBANA DESIGN」というビデオが出てきたので、思い出した。 最初にきいたのは大学時代だから、かれこれ20年近く前か。いい意味であまり内容のない音楽だと思うのだが、不思議と印象に残る曲が多い。 ヴィーナス・アンド・マース(紙ジャケット仕様) ポール・マッカートニー関連の紙ジャケも出ているのだが、いまいち食指が動かない。とりあえず、一枚買ってみることにする(これで全部買うことになったアーティスト数知れず)。おなじみヒプノシスのデザインである。 コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー 著者のブルックス・ブラウンはコロンバイン高校銃撃事件の実行犯2名の友人である。日本ではあまり報道されていないが、アメリカではこの事件についてかなりマスメディアに露出していたようだ。また、マイケル・ムーアの「ボーリング・フォー・コロンバイン」でも取材され出演している。まだちゃんと確認していないのだが、未成年者に銃弾を売らないようにとマイケル・ムーアが K マートに直談判に行った場面で「コロンバイン高校の生徒」として紹介されるメンバーの一人のようだ。 小学生の頃から犯人と友人だった著者だからこそ書けるであろう、普通のいじめられっ子が学校での大量殺戮を周到に計画するにいたった過程が丁寧に冷静に語られている。また、事件後、彼にかけられた警察からの不当な嫌疑や、それと戦い最終的に潔白が証明されるまでの記録も書かれている。 タイムリーであるが、悲劇的な結末に至るまで止めることができない心理的葛藤のプロセスは、佐世保市で起こってしまった不幸な事件と符合する点が多いような気がする。