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7月になったので
7月になったので、ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)の会員になった。 先月末、ハイドンの弦楽四重奏曲第77番《皇帝》のCDを買いたいと思い立った。この作品は第2楽章の変奏曲の主題として《オーストリア国家及び皇帝を賛える歌》、つまり現在のドイツ国歌が使われている。サッカードイツ代表の試合で必ず歌われるし、息子も学校で習ってきたようでかなり気に入っているようだ。 ということで、どの演奏がいいのかいろいろ調べるのだが決定打がない。YouTube などで見てもかなり演奏表現が多様なので自分の趣味に合わないものをつかむ可能性も大きい。 などなど考えていて、まずはナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員になればいいのではないか?という考えが浮かんだ。これからいくつかの演奏を比較して聞ける。気に入った演奏があればそれを買ってもよし、このライブラリーで聞き続けることで満足すればそれでもよし。 最初の1ヶ月は無料ということなので、月が変わって7月になってから申し込んだ。 ちなみに契約上、日本以外の在住者は日本のNMLに申し込めないようなので、私が登録したのは www.naxosmusiclibrary.com の方である。jp ドメインのサービスが1890円なのに対して、com ドメインの高音質サービス(AACの128kbps、日本のサービスと同等)は25ユーロと少し高めなのであるがしょうがない。 まあ、comドメインの方が登録されている楽曲数が少し多いみたいだし、言語が共存していない(英語で統一されている?)分、検索も楽なのではないかと思われる。 さらっと見てみたのであるが、個人的に好きな BIS レーベルが充実しているのがうれしい。 今も入手困難なのかな?和田薫さんの《吹奏楽のための土俗的舞曲》の管弦楽版(ん?どっちが先?)が収録された邦人作品集とか、コレクションしたかったんだけど価格が高かったので躊躇していたシュニトケ・エディションとかが聞けてうれしい。特に後者は購入してもそう何回も聞くものではなさそうだし … あと、ストリーミングは flash プレーヤーで供給されているのであるが、私が使っている Mac のバージョンでは時々連続再生が止まってしまう。何とかなるのかな?ちょっとストレス。いわゆる「ギャップレス」に対応していないのは事前にわかっていたので妥協するしかないのだが。 さて、これで(特にクラシックの)CD購入には大きなブレーキがかかるだろう(?)。
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打ち上げ
(本チャンの方はブログに書くきっかけを逸してしまったが)6/26(日)にハンブルクの日本人によるソフトボール大会が開催された。 大会結果は惜しくも3位だったのだが、今年は選手のみならず、それをサポートする応援団(私のように応援のみに参加した社員、奥さん、お子さん、社員じゃないけど参加していただいた助っ人などなど)もがんばったということで、かなり大規模な打ち上げが行われた。 息子は、学校の授業でプールに行って、そのあとドイツの家庭教師の先生のレッスンを受けて、女子ワールドカップの日本戦を応援して、それから午後7時の打ち上げに参加して … というハードスケジュールだったようだが、打ち上げでもたくさん食べて、上映された大会記録のビデオも真剣に見て、それなりに楽しんでいたようだった。(まだ、ソフトボールのルールはわかりませんが …) 帰りは電車を乗り継いで自宅に着いたのは午前0時ごろ。
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皇帝の天気と日本戦
久しぶりにドイツの生活ネタなど。 昨日からその気配はあったのだが、今日はいわゆるピーカン。ドイツではこういう天気を “Kaiserwetter”(皇帝の天気)と言うらしい。 そして今日は Siebenschläfer (ズィーベンシュレーファー)という日。昔からの習わしでこの日の天気がその後7週間続くと言われているのだとか … まあ、天気予報に夜と今週後半からはまた気温が下がって過ごしやすくなる(というか少し肌寒くなる)らしいので少し安心なのだが、こんな天気が7週間も続くとまいってしまう。 そんな猛暑の中、なでしこジャパンはニュージーランドとのグループリーグ第1戦を戦った(らしい、さすがに勤務中なので詳細は見ていない …)、そして勝った(らしい)。 ***** 弟に男児誕生。さっそく写真を送ってもらったのだが、うちの息子が生まれた時の写真にそっくりだった。 これは、 私と弟が似ているので、それぞれの子供が似るのは当たり前 そもそも、生まれたばかりの子供は同じような顔をしている のどちらなのだろう(笑)?
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焼き肉のある風景
会社がハンブルク中心部に引っ越してきたメリットの一つとして「車でも電車でも通勤できる」ということがある。 以前の勤務地は電車で行こうとすると遠回りになるし、電車を乗り換え、なおかつバスに乗り継いで会社まで行かないといけなかった。一度だけどうしても電車を使わざるを得ない状況があって利用したのだが、所要時間はおよそ1時間30分だった。 新しい勤務地は幸運にも乗り換えなしに最寄り駅まで行くことができ、そこから徒歩5分。所要時間は45分というところか。 以前は飲み会に行くのももう一人の駐在員と交代で車を出していたりした(つまりどちらかは飲めない)のだが、今の職場だと飲み会のある日は電車で行けば(たいがい中心部で行われる)飲み会へのアクセスも楽だ。 というわけで前置きが長くなったが、今日の夕食は家族と落ち合って外食することにした。お店は、私は行ったことがあるが家族が行ったことがない韓国料理の「MIGA」である。 (前に行った時にエントリーはこちら) お好み焼きが好きな息子に韓国風お好み焼きであるチヂミ(韓国語ではパジョン)を食べさせてみたかったので注文したのだが、そのままでもかなり辛い。私も最近は辛いものを食べ慣れていないせいか、急に血行がよくなったようで、ビールがまわるまわる … あとは、いわゆる「焼き肉セット」のようなものを2人前注文したのだが、やはりちゃんと韓国の方がやっているお店なので、キムチ類やら、ご飯やら、肉を巻いて食べる野菜やらがどかっと出てくる。異常な酔いの回りもあって当然全部食べられない。最近は「お持ち帰り」という技を覚えたので、パジョンのお持ち帰りをお願いしたのだが、「こっちも?」と言われて焼く前の生肉(とはいってもちゃんとタレに漬け込まれていますが)もお持ち帰りさせてもらうことになった。日本の常識では考えられないが、自己責任ということなのか。 息子は当然(といっていいんだろうか …)お店のおじちゃんやらおばちゃんやらにいじられる。いつも外食する時には、料理が出てくるまで退屈しないように自由画帳を持たせて、絵や字を書かせているのだが、そこにおじちゃんの名前を書いてもらい、自分の名前も書いてお互いに覚えようとしている。ひょっとして仕事を邪魔しているのかと思うと少し心苦しいが … もともと肉(特に牛肉)が好きな息子は「なんで、今までここに連れてきてくれなかったの?」という鋭い突っ込みをするくらい気に入ったようだ。 ***** やはり、久しぶりにかなり辛いものをがっつり食べたので、帰宅してからお腹の調子が大変だった … ま、たまにはいいか。
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3年目
というわけで、一昨年の昨日ドイツに着いて、一昨年の今日から今の会社で働き始めた。早いもので今日からドイツ生活3年目に突入というわけである。 昨年はこんなことを書いていたのであるが、この一年は最初の一年以上にあっという間に過ぎてしまったような気がする。 プライベートにおけるドイツ生活とか、会社における役割とか、とにかくがむしゃらにやっていた一年目と比べて、この二年目は自分のいるべきポジションが何となく安定してきて、自分のために用意されているスペースへの収まりがよくなっているように思える。 何となく、生活の仕方とか、仕事の仕方がわかってきたと言えるのだろうが、その反面、このまま安定していてはいろいろなことをやり残してしまうのだろうなあ、というぼんやりとした不安もある。 いつ「帰って来い」と言われるか分からないという意味で、今がドイツ生活における何合目なのか知る由もないが、まあ、もうちょっとアクティブにやってみましょうかね。
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恐竜のいるプール
日曜日。妻はハンブルク日本人学校で行われる英検の手伝いがあるとかで、朝早くから出かけて行った。 息子とちょっと遅い朝食をとったあと、昨日の約束通りプールに行くことにした。今週末から学校の授業としてプールがあるらしい(日本人学校にはプールがないので電車を使って他の施設に行くのだそうだ)ので、昨日買ったゴーグルを使ってみるとか、濡れた水着を早く着替えられるかとか、それなりに目標がある。 行ったのは、先月「ドイツニュースダイジェスト」で紹介されていたところ。 http://www.newsdigest.de/newsde/content/view/3501/60/ 屋内と屋外に競泳用のプールがあり、もう一つ屋内に子供用のプールがある。(お父さんとしてはサウナにも行きたかったのだが、息子はまだ無理そうだったのであきらめた。)子供用のプールは古代のジャングルをイメージしたような作りで、そこかしこに大きな恐竜の模型がある。 息子はというと、新しいゴーグルにはご満悦だったのだが、顔を長い間水につけておくことはまだ怖いようだ。水に恐怖心をもっても困るので少しずつ慣らしていくしかないのかな。とりあえずは水の中を歩き回っているだけで楽しいようだ。 この施設には簡単な食事がとれるコーナーもある。(水着を着たまま食事ができるスペースがあるのだが、我々は着替えてから行った。)カリーブルストがうまい。久しぶりに食べたせいなのか、本当においしいのかよくわからないが。 しかし、息子と一緒に水の中を動き回っているだけで、かなりいい運動になる。水泳をしたあとの心地よい気怠さはけっこう好きである。「帰ったら昼寝するぞ。」「え〜、しないよ。」とか言っていたのだが、車に乗ったらあっさりと寝てしまった。
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ボルシア・ドルトムントのDVD
来週の月曜日 6/13 はイースターから50日後の「Pfingstmontag」という祝日になっている。先々週はコペンハーゲン、先週はロンドンへ遊びに行っていたので、さすがに今週末はゆっくりするつもりである。(日曜日に妻の用事が入ってしまったので遠出はできないという事情もあるのだが …) というわけで、ある程度まとまった買い出しが必要なので、近所にあるショッピングモール(ELBE Einkaufszentrum)へ行く。 まずは、そろそろプールが始まる息子のためにゴーグルを買う。その後は例によって食材を買い込む妻と、私と息子の二手に分かれてモール内をぶらぶら。 ここには大規模家電ショップ「SATURN」もあるのだが、CD 売り場はあまり充実していない(特にジャズやクラシック)。ここで息子は iPad の算数パズルに熱中していた。 最近はキオスクのようなところでサッカー雑誌を探すのが習慣になっている。今日ものぞいてみたところ面白そうなものを見つけた。 100 Minuten Meister-DVD über den BVB(ボルシア・ドルトムントの 100 分 DVD) http://www.bild.de/sport/fussball/borussia-dortmund/meister-dvd-im-handel-18093982.bild.html ボルシア・ドルトムントの今シーズンのハイライトが収録されているようだ。10ユーロだったので買ってみることにした。 それから、今日のハイライト。息子のドイツ語の授業の宿題。アイスクリーム屋さんで、 「いわゆるダブル(zwei kugeln)を注文して」 「片方はチョコレート、片方はレモン味にして」 「『クリームはいるか?』と聞かれたら『いらない』と答えて」 「最後にお金を払う」 という会話を行うのが宿題なのだそうだ。 おばちゃんと無事にコミュニケーションできてアイスを手に入れることができた。「一人で食べるのが宿題だから」といってお父さんにもお母さんにも分けてくれない(笑)。しょうがないから我々も買って食べる。 ***** 帰宅して、さっそく DVD を見てみる。各試合ごとにゴールシーンを中心に振り返るような内容。ブンデスリーガ前半戦の時期にはハイライト番組も見ていなかったので、あらためてゴールにからむ香川の活躍を見ることができた。 それ以外にも、今シーズンからドイツ代表に呼ばれるようになった若手のゲッツェ、グロスクロイツ、ヴェンダー、ポーランド代表のレヴァンドフスキ、パラグアイ代表のバリオス、それから来シーズンからレアル・マドリードへ行ってしまうトルコ代表のシャヒンなど、タレントが揃っているのでどのゴールシーンも見応えがある。
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原発の話
昼食はRalfとハンバーガーショップへ。 「ドイツ、2022年までに脱原発 連立与党が合意」という話題を振ってみたら、「来年はどうなっているかねえ?」というわりと呑気な返事が返ってきた。 以前からそういう話は出ているし、実際に代替エネルギーをどうやって確保するのか?とか、まだまだ不透明な部分が多いらしい。ニュースで報道されているような “big decision” ではなく、わりと「様子見」的なとらえ方をされているようだ。 日本のように自然災害による原発事故はあまり懸念されていなくて、それよりも老朽化した発電所の事故の方が心配らしい。
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サッカー観戦
というわけで、前日のパーティーでガブリエル家と話をしたら、今日サッカーの試合があるらしい。 以前、息子のサッカーの試合に(たまたまではあるが)ガブリエルが応援に来てくれたし、息子もガブリエルの試合を見たいと言っているし、日曜日の午前中は特に予定もなかったので見に行くことにする。 ガブリエルに場所と時間を聞いたら「知らない。パパに聞いて。」ということだったのでお父さんに聞いてみたら「10時から Egenbüttel のグランドで」とのこと。 一応、私も妻もこう聞き取れたので間違いなかろうと思い、10時に Egenbüttel のグランドに行ったのだが … グランドは施錠されているし、車も一台もない。念のため、心当たりのあるいくつかのグランドに行ってみたのだが、どこでもやっていない … おかしい … と思って自宅に戻り、家にいたガブリエルのお母さんに聞いたところ、我々の想定外のところ(neuer(新しい)Egenbüttel という地名があるんですねえ …)にグランドがあるらしく、住所を書いた紙をもらった。そして午前11時、やっとたどり着いた。ガブリエル父はすでにビールを飲んで出来上っている(笑)。試合はちょうどハーフタイムだったようだ。 息子とガブリエルは学年が2つ違う。そうなるとサッカーの試合形式もかなり違っている。 (厳密に言うと、ドイツのサッカースクールは学校での学年ではなく、完全に生年ごとに分けられている。例えば、息子は現在小学校1年生で早生まれなので2005年生まれ。つまり「2005年生まれ」というチームに入らないといけないので、同級生である2004年生まれの子とは同じチームになれないのである。) まずコート。息子たちは大人のコートを4分割してゲームを行っていたが、ガブリエルの年代では2分割。かなり広くなる。その分人数も増える。息子たちは1チーム4~5人でキーパー以外は特にポジションは明確でなかったが、この試合は1チーム7人で一応大まかなポジションは決まっている。もっともコーチの指示によって試合途中でフォワードとディフェンダーがポジションを代えたりしていたので、それぞれの子供たちにいろいろなポジションを体験させているようだった。あと試合時間は15~20分ハーフの前半後半だったかな?(息子の場合は10分1本) 子供たちもポジションごとの役割を認識しているようなので、ちゃんとフォーメーションらしきものができている。例えばサイドバックはちゃんと縦にあがっていって最終的にゴール前にクロスを放り込むとか、隙があれば中に切り込んでシュートを打つとか。 パスの精度やトラップの精度はまだまだなのだが、ゲームの組み立てという意味ではかなり本格的である。日本の小学校3年生がどの程度の試合をするのか全然わからないのだが、ドイツの小学校3年生(相当)の試合では時おり、思わずうなってしまうくらいの素晴らしい連携を見ることができる。 また、周辺のグランドではもう少し大きい、小学校高学年くらいの子供たちとか、完全に腹が出たおじさんたちのサッカーチームとかも練習試合をしている。裾野が広いですなあ。
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初聖体拝領
何週間か前にガブリエルのお母さんから「5/18にパーティーをするからよかったら来てくれない?」というお誘いを受けたらしい。そして数日前に「午後2時に教会に来てね」という手紙をもらった。 「教会でパーティーやんのか?」と事情がわからないまま今日になった。そして午前中、かなりビシッとした服装をしたガブリエルが来て、やはり「午後2時に教会に来てね」と言って帰って行った。 また、どうもガブリエル家の庭でパーティーの準備がされているようなのだが、やはり庭に行けばいいのか教会に行けばいいのかわからない。庭にいる人に聞いたら、まずは教会に行って、それから庭でパーティーをするとのこと。 教会へ行ってみたものの、勝手がよく分からない。各席に置かれていたパンフレットを見て、初めて「erstkommunion(初聖体拝領)」なる儀式が行われることを知った。 ガブリエルは今週9歳の誕生日を迎えるのであるが、そのくらいの年代になるとキリスト教という概念がわかってくるので、初めてキリストの血と肉(を模したワインとパン)の施しを受けて本格的にキリスト教を信仰するための儀式 … なのだそうである。 私のような無宗教者が参列してもいいものなのかと思いつつも、約2時間弱の儀式を見守る。(息子は途中でギブアップして寝てしまいましたが …) 式後、ガブリエルたち主賓はお祝いの言葉を受けたり、記念写真を撮ったりする。息子は寝起きのためにえらく機嫌が悪く、かなりムスッとした顔で記念写真に収まることになってしまった … その後はガブリエル家の庭でお祝いのパーティー。 我々としてもなかなか落ち着かないのであるが、主催者であるガブリエルの両親や他の招待客たちもそんな状況を察してくれて、いろいろ話しかけてくれる … が、基本的にはドイツ語(中には英語で通訳して会話の間に入ってくれる人もいるけど)。明らかに間違っているなあ、と思いつつも、とにかく必死で会話をしてみる。 我々がガブリエルやその家族に感じている距離よりも、彼らが我々に対して感じている距離の方がずっと短いことを実感した。 ガブリエルのお母さんがさらっと言った「ガブリエルはイタリア人だし、エムレはトルコ人だし、(うちの息子)は日本人だし、仲良くしなきゃねえ。」みたいなことを言ったのが印象的だった。我々はスティングがいうところの Legal Alien なのだなあ。