月別アーカイブ: 2012年4月

4/23 の徒然

今週末からのマドリード旅行に合わせて、サンチャゴ・ベルナベウで開催されるレアル・マドリード対セビージャの観戦チケットを無事入手することができた。

試合は来週の日曜日だというのに一般へのチケット発売は今日から。チケットショップから入手すれば確実なことはわかっていたのだが、理不尽に高い金額を払いたくなかったので「取れればラッキー」くらいのつもりでレアル・マドリードのホームページから購入しようと思っていた。

なかなかつながらないし、つながってからチケットを選択してクレジットカードで決裁 … しようとしたのだが、うまく決裁できない。同じようなケースは昨年夏にバルセロナのサグラダ・ファミリアを予約する時にも遭遇した。理由はよくわからないが、英語版のページからカード決裁を行った時には失敗して、表示言語をスペイン語にして同じことをやれば成功するのである。今回も同じようにスペイン語で処理を進めたら無事決裁されてチケットを購入することができた。発券はスペインに行ってからやるらしい。

このレアル戦は4/29の12:00から。同じ日の21:00から同じくマドリードでラーヨ・バジェカーノ対FCバルセロナというカードもある。こちらは現地へ行ってチケットが取れれば見に行きたいと思っている。

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先週末、息子の担任の先生から「日曜日はザンクト・パウリ対ロストックの試合があります。危険なのでスタジアム周辺には近寄らないようにしましょう。」という連絡があったらしい。担任の先生は今年度からハンブルク日本人学校に着任された先生である。よほどのサッカーファンでなければ、この連絡の意味するところはピンと来ないだろう(笑) … という話はさておき …

その近くに住んでいる Stefan は、やはり危険なので一日中アパートに引きこもっていたそうである。もともとザンクトパウリのサポーターはどちらかという思想的に左に寄っている人が多く、かたやロストックは右寄りというかネオナチに近いというか … でもともと感情的にも対立し合っていたらしい。

今回も、危険だからということでチケットを持っているにもかかわらずスタジアムに入れないロストックサポーターがいたり、そういった処遇に抗議してあえて入場しなかったザンクトパウリサポーターがいたり、そういった処遇に対する抗議行動がスタジアム周辺で起こったり、過剰な警備体制がかえって混乱を招いていたようだった。

今度ザンクトパウリがアウェイで試合をするドレスデンも、ロストックと似たようにザンクトパウリとはサポーターが感情的にいがみあっているらしい。「ま、今度騒動があってもハンブルクじゃないから気楽だけどね。」というのは Stefan の弁。

 

聖ミヒャエル教会「子ども合唱祭」

「ミヒャエル」という愛称で親しまれているハンブルクの聖ミヒャエル教会。

ここで開催された「子ども合唱祭」にハンブルク日本人学校の子供たちが参加した。ちなみにドイツ語では “Kinder singen für Kinder” というイベントなので「子供たちのために歌う子供たち」とでもいった意味合いになろうか。また、”Festival der 1000 Stimmen”(1000人の声によるフェスティヴァル)という副題もついている。確かにプログラムを見ると100人を越える大所帯のグループもあったので、実際に1000人くらいの子供たちが参加したのかも知れない。ちなみに日本人学校は小学校2年生から中学校3年生までのおよそ70人が参加、息子は今年初めての参加となった。

歌われたのは3曲。1曲目はモーツァルトが亡くなった年に作曲した子供向けの歌曲《春への憧れ Sehnsucht nach dem Frühling K.596》。「五月の歌(たのしや五月)」という日本語詩でも親しまれているようで、ドイツ語と日本語で歌われた。2曲目は《Hamborger Veermaster》。古いドイツ語と英語で歌われる古いハンブルク民謡で、ハンブルクに住んでいる人ならほとんど知っている歌らしい。日本人がこの(言ってみれば俗っぽい)歌を歌うことは意外だったようで、最初はどよめきと失笑が漏れ、それから手拍子が加わった。3曲目は《世界がひとつになるまで》。昨年末に校内で行われた学芸文化発表会でも歌われていたので、もう半年近く練習している曲ではないか。さすがにいちばん声が出ていたように思える。

この3曲は、こういう場で披露する曲目としては理想的だったのではないだろうか。

初めて参加する息子がどのくらい気圧されるのか心配だったが「照明が熱かったけど楽しかった」と言っていた。

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お昼に息子を学校の先生に引き渡し、閉会して息子が戻って来たのが午後5時過ぎ。久しぶりの外食でお寿司を食べた。久しぶりに食べるとかなりうれしくほっとする。

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ドイツブンデスリーガは大詰め。今日ボルシア・ドルトムントがボルシア・メンヒェングラートバッハ(いわゆるボルシア・ダービー)に勝つと優勝が決まる。一方、スペインのリーガ・エスパニョーラではバルサのホームでクラシコが行われる。首位を走るレアルを追うバルサにとっては絶対負けられない一戦である。

というわけで、ネットでクラシコが見られるところを探して観戦する。

レアルの守備ってもっとルーズかと思っていたら、少し引いてかなり組織的に守っている。ほとんどバルサが攻め続ける展開なのだが、なかなか崩せない。先手を取ったのはレアル。エズィルのコーナーキックをバルデスが弾いたところをケディラが素早く押し込む。ドイツ代表2人の活躍。バルサも変わったばかりのアレクシス・サンチェスが1点返すが、その直後にエズィルの絶妙のパスに走り込んだロナウドが決める。レアルもバルサも直前の試合(すなわちチャンピオンズ・リーグの準決勝)で負けていたのだが、レアルがうまく切り替えたということなのかなあ。

ちなみに、日本のゴールデンウィークほどではないが、ドイツでも 5/1 の休日にからめて連休が取れるのでマドリードに小旅行に出かける予定。来週末はレアルもバルサもマドリードで試合を行うので(レアルはホームでセビージャと、バルサはアウェイでラーヨ・バジェカーノと)、どちらか(あるいは両方)見られるといいな。

試合の最中に、BvB の香川が2点目を取って優勝を決めたことを知る。優勝記念Tシャツとか香川のユニフォームのレプリカ(来シーズンもBvBにいるかどうかわからないので)とかを買おうと思ってファンショップにアクセスするが、アクセスが殺到しているようでなかなかつながらない。

 

ビョーク/魔笛

1ヶ月ほど前に予約注文していたビョークのリミックスCD(シングル)が到着。

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発売後もしばらく送られて来なかったので、そろそろ問い合わせようかな、と思っていたところだった。

“Remix Series I” ということなので、続々と発売される。トータルでは8枚になる予定で、Matthew Harbert や Alva Noto もリミキサーとして名前が挙がっている。そして “I” を待っている間に “II” のプリオーダーも始まっている。実は送料がCD本体の2倍くらいかかっているので、何枚かまとめて買った方がお得なのではないか?ということに気付いた。でもなあ、特殊ジャケットの初回限定版が欲しいので、あまり傍観していると売り切れるリスクもあるんだよなあ …

予想通り、オリジナルの「Biophilia」の収録曲はスタティックなものが多かったので、リミックスでは少しリズムが強調されている。オリジナルに比べるととっつきやすい。

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せっかく買った「モーツァルトオペラ全集」のDVDを見てみることにした。選んだのは《魔笛》。

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実は、プラハで《ドン・ジョバンニ》の人形劇を見て来たので、ちょっと前に家族で本物を見直そうと思ったのだが、この全集に含まれている《ドン・ジョバンニ》は子供に見せるのが憚られるような演出なのであった …

で、《魔笛》。「のだめカンタービレ」で仕入れた程度には内容を知っている(笑)。以前 DVD ブックで買ったやつ(イヴァン・フィッシャー指揮のパリ国立歌劇場)にはあまりのめり込めなかったのだが、このザルツブルク音楽祭で上演されたムーティ/ウィーンフィルの舞台は面白かった。かなりカラフル(どぎついと言っていい)な舞台装置と、それぞれのキャラクターがわかりやすく個性化されているからかな?

とりあえずは DVD 一枚分の第1幕のみ。

 

「吹奏楽のページ」リニューアル

最近なかなかホームページをいじる時間がなくて更新のメドが立たないので、不完全ではあるのですが「吹奏楽のページ」をリニューアルしました。

技術的には、

データベースのフレームワークとして使っている CakePHP を 1.x から 2.x にアップデートした。

(バージョンアップでこんなに手を入れないといけないのか …)

デザイン(CSS)のフレームワークとして Bootstrap を使ってみた。

(どこにでもあるデザインになってしまったが、スマートフォンからのアクセスにはやさしくなったはず。おいおい手を入れられるといいなあ …)

あたりが変更点です。

内容的には、関係者からご指摘いただいた誤りの修正ですが、

1997年 東関東大会 高校の部

17 千葉県代表 千葉県立銚子商業高等学校 の成績は銅賞ではなくて銀賞が正しい。

1968年 全国大会 高校の部

7 西部支部 福岡県代表 福岡電波高等学校 の指揮者は藤野富治ではなくて小野照三が正しい。

全日本吹奏楽コンクール課題曲

1956年の行進曲《トム・タフ》の作曲者はルドルフ・ゲオルク・ビンディンクではなくエドウィン・ビンディングが正しい。

などを反映しました。ご指摘いただいた方々、ありがとうございました。

また、使い勝手等についてご意見がありましたら、お気軽にお知らせ下さい。

コンクールの成績に関する情報についてもお待ちしています。

 

 

 

LENNONYC

そういえば見るのを中断したままだったなあ、と思い再開することにした。

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どうでもいい話だが、パッケージの中にメディアはなく、テレビの下に積まれた別のDVDのパッケージの中にあった。このまま棚に片づけたりすると何年も見つからないという事態に陥ってしまうのだな(経験あり)。

原題は「LENNONYC」。タイトル通りジョン・レノンがニューヨークに移住した1971年8月から、そこで生涯を終えた1980年までを追いかけたドキュメンタリーである。私はジョンのドキュメンタリーというと映画「イマジン」くらいしか見たことがない(と思う)。《イマジン》という曲に代表される、平和主義者的な側面だけにスポットを当てることに違和感を感じているので、その手のドキュメンタリーは避けているのかも知れない。

この映画では、ジョンがニューヨークに渡ってから比較的ラディカルな政治活動に関わっていたりだとか、ヨーコさんと別居してロサンゼルスで奔放(というか自堕落というか)な生活を送っていたとか、上記の映画「イマジン」を補完するような形で見ることができる。というわけでかなりストライクゾーンが狭い映画のような気がするので、そのあたりに興味がなかったり、最低限の予備知識がなかったりすると楽しめないかも知れない。

構成は「イマジン」と同じような感じで、関係の深かった人たちの証言と当時の映像を織り交ぜて進行していく。ただ、本人やヨーコさんの証言は少なく、バックミュージシャンなどの証言の方が多いので迫力に欠ける。映像についてももうちょっと演奏しているものが多いとよかったのだが。

ジョンが死んだ夜、アパートの前で夜通し歌われていた《平和を我らに》が「うるさくて困った」というヨーコさんの告白には苦笑。また、ヨーコさんとプロデューサーのジャック・ダグラスがスタジオに閉じこもってセッションテープを聞き倒した、というエピソードもいい。

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そういや、ジョージ・ハリソンのやつも買ったんだった。見ないと。

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O to O

ハンブルクでは(ドイツ全般かな?)、冬の間いわゆる冬タイヤに履き替え、春になるとまたいわゆる夏タイヤに履き替える。以前、社長にこの履き替えのタイミングを聞いたことがあるのだが、ドイツでは「O to O」というらしい。

一つ目の “O” はドイツ語で Oktober すなわち10月、二つ目の “O” はドイツ語で Ostern すなわちイースター、つまり概ね10月から冬タイヤを履き始めて、3月下旬から4月下旬くらいの間で夏タイヤに履き替えるということである。

実際、先日イースター休暇で大ドライブを決行した時にもドイツの高地(決して山間部ではない)でかなりの雪に降られた。夏タイヤの方が快適なのでドライブ前に履き替えようとも思ったのだが、やはり替えなくてよかったと思ったしだいである。

というわけで、先週は私が乗っている車のタイヤ交換のためにディーラーに車を預けた(タイヤ自体もディーラーに保管してもらっている)のだが、妻が乗っている車については最初に納車された時の行きがかり上、自宅でタイヤを保管して自分で交換するはめになってしまったのである。

というわけで半年ぶりの重労働。

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例によって、日曜日の午後はガブリエルが遊びに来る。息子とガブリエルの間でどう話がまとまったのかわからないが、夕飯をうちで食べることになった。今日はパスタの予定だったのであるが、案の定ツナのトマトソースは苦手だったようだ。買い置きがあったリゾットは大丈夫だったようで、何とかなった。

妻も息子もそれなりにドイツ語での意思疎通はできるので、私がいちばん緊張して言葉をつないでいたのではないだろうか?ガブリエルも気を利かせてくれて、サッカーなど雰囲気から内容がわかるような話を振ってくれる。

ガブリエルのお兄さんであるところのフィリッポが「うちでみんな待っているんだけど(推測)」みたいな感じでガブリエルを迎えに来た。自宅に連絡せずにうちで夕飯を食べてしまったらしい。

 

4/14の徒然

3月下旬から出張やら旅行やらが続いていたので、自宅でゆっくりとした休日を過ごすのは3週間ぶり。

まず、やらなければいけないのは衛星放送を受信するためのアンテナの復旧である。学校の春休みに入った直後、時間と体力を持て余していた息子が庭でサッカーをやっていたところ、蹴ったボールが衛星アンテナのLNBを直撃してLNBをアームに取り付けるプラスチックを破壊してしまった。それ以来、うちでは衛星放送(日本語放送のJSTVを含む)を見られなくなっていた。

金属製のそれっぽいジョイントを買ってきてはあったのだが、アームの直径をちゃんと計っておかなかったのでアームの直径がジョイントの接続部分に対して太過ぎ、うまくはまらなかった。ジョイントのネジを少し長いものに変えれば何とか固定できそうだったので、電気屋ではなくDIYショップに行ってネジを買ってきた。なんか非常に不安定なのだがとりあえず衛星放送を無事に見られるようになった。とりあえずこのまま様子を見ることにする。

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最近発売されたマドンナのオリジナルアルバム11枚組ボックスが3000円前後(こちらの価格では29.99ユーロあたりが最安値)で売られていて心が動く。妻からは「どーせ、全部聞かないんでしょ?」と言われたので逡巡していたのだが、以前発売されていたベスト盤が6.99ユーロで売られていたので、これで溜飲を下げることにする。

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そして、夕方からは北ドイツ最大の移動遊園地「ハンブルガー・ドーム」に出かける。1年に3回、春と夏と冬に開催されるのだが、それぞれに1回ずつ行き、息子はゴーカートのアトラクションを楽しみ、我々はパンとザウアークラウトが添えられたポークステーキ(美味!)とビールを堪能する、というのが恒例になっている。

夏のドームはいつまでも(午後9時過ぎまで)明るいし、冬のドームはかなり冷え込むし、ドームの華やかなイルミネーションを楽しむには春のドームがいちばん適しているのかも知れない。我々は9時過ぎくらいに退散したのだが、地下鉄(Uバーン)の駅では入れ違いに多くの人たちがドームに押し寄せていた。

 

ケーゲルのカルミナ・ブラーナ

エアフルトでカフェの食事待ちを利用して買ったCDを聞いてみた。

ヘルベルト・ケーゲルが指揮するオルフの《カルミナ・ブラーナ》。

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上記の amazon のリンクは Berlin Classics から出ているもののようだが、私が買ったのは東ドイツにあったレーベル ETERNA の録音を、ドイツの「Der Spiegel」という出版社(ちなみに本社はハンブルクにあります)が復刻したものらしい。ケーゲルは私の知る限り1959年と1974年に《カルミナ》を録音しているが、これは1959年の録音である。概ね、その古さを感じさせない瑞々しい録音である。

なんとなくケーゲルは「食わず嫌い」なところがあった。コラムなどで「凄絶」とか「緊迫」みたいな評が多かったからかも知れない。ただ、大学の先輩がケーゲルの新ウィーン楽派の作品集を絶賛していたし、確かにそこで聞かせてもらったヴェーベルンの《パッサカリア》は素晴らしかったという記憶がある。また、「究極の暗さ」ということで評価の高い(?)《アルビノーニのアダージョ》も怖いもの見たさ(聞きたさ)で聞いてみたいと思っているのだが、いまだに果たせていない。

で、この《カルミナ》であるが、音楽の作りは端正と言っていい。スプラッタ映画を見に行って意外にあっさりしていたので拍子抜けしたような感覚である。ただ、全般にバランスが高音に寄っているので、特に女声合唱や弦楽器の高音域がヒステリックに聞こえるのかも知れない。

あと、これは断言できないし、現在のレコーディングでも行われていて私が気付かないだけかも知れないが、曲の途中でかなり楽器間あるいは伴奏と合唱間のバランスを操作しているような気がする。まあ、そんなに不自然ではないので気をつけて聞かなければ気にはならないのであるが、今まで埋もれていた楽器が突然聞こえてきたりとか、音像全体のボリューム感が変わったりしたりする。

独唱がいまいち不安定なのが気になるが、合唱はうまい。基本的にはラテン語で歌っていると思うのだが、ドイツ語訛りが結構きつい。これも別に気にはならないが … オケもよくはないがよくがんばっている、という印象。

《カルミナ・ブラーナ》というとオイゲン・ヨッフム/ベルリン・ドイツ・オペラが名盤として知られているが、ちょっと優等生過ぎるかなという気もする。このケーゲルの演奏の少しデフォルメされた抑揚(デュナーミクやアゴーギク)が、私がこの曲に求めるある種の「破天荒さ」に合っているように思える。何度も繰り返されるオスティナートがだんだん強くなっていったり早くなっていったりすることには必然性があるわけで、ケーゲルの演奏を聴いていると「ううん、そうだよな、そうだよな」と思う瞬間が少なくない。最後のクライマックスとも言える “Ave formosissima” はかなり感動してしまった。

オーストリア/チェコ/ドイツ旅行(その6)

プラハからザイフェン経由でドレスデンへ。

まずはミュシャ美術館に入ってみる。出世作となったポスター「ジスモンダ」の初版や第2版の試し刷りが展示されるのは興味深かったが、展示自体の規模はとても小さい。実は2005年に浜松市美術館で開催された「ミュシャ」展の規模や俯瞰性がとても充実したものであったのだということをあらためて認識する。あそこで展示されていた素晴らしいスケッチやチェコスロヴァキア独立後の愛国的な仕事はどこに行けば見られるのだろう?もちろん、この美術館にも少しはあるのだが。

無理を承知で、受付のお姉さんに「ミュシャの『スラヴ叙事詩』の最新状況を教えてもらえませんかねえ?」と聞いてみた。「少なくとも今は見ることができない。」とのこと。ミュシャ晩年の大作で20枚の巨大絵画で構成されるこの連作は、長らくモラフスキー=クルムロフで展示されていたのであるが、紆余曲折あって現在は全てプラハにあるらしい。改装される予定のプラハ中央駅に展示されるという噂も聞くのだが、やはり全作を見ることができるのは先のことになりそうである。

ヴァーツラフ広場。

そして、チェコとドイツの国境を越えて、再びドイツに入った。

訪れたのは、木製おもちゃの街ザイフェン。そこの「おもちゃ博物館」に入ってみることにした。この地では、だいだい木製おもちゃのマイスターがいるようで、そういった人たちの仕事ぶりが展示されている。

そして夕刻、ドレスデンへ到着。

オーストリア/チェコ/ドイツ旅行(その4)

チェスキー=クルムロフからフルボカー=ナド=ヴルタヴォウを経てプラハへ。

午前中はチェスキー=クルムロフ城に入城して、塔に登ったり、城内から並び立つ家々の風景を眺めたり。

ヴルタヴァ川を臨むカフェで軽く食事。

そのあと軽くCDショップに寄る。

だいたい、チェコの作曲家というとドヴォルジャークやスメタナを紹介されるのだが、私は「例えばカレル・フサのような現代音楽を聞いてみたいんだけど …」みたいな感じでおすすめを聞いてみることにした。

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あと、チェコとは全然関係ないのだが、もともとは絵画アーティストであるマーク・コスタビが作曲した作品のCDということで怖いもの見たさに買ってみた。

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チェスキー=クルムロフからプラハへ向かう途中でフルボカー=ナド=ヴルタヴォウという街に寄る。この街にはチェコでいちばん美しいと言われているフルボカー城という城がある。

城へ行くには、街の中心部に車を停めて坂道を歩いて登って行かないといけないのだが、その街の中心部にも美しい教会がある。

そしてプラハへ。

夕食はチェコのビール、グヤーシュ(じゃがいもで作ったパンケーキ付き)、スペアリブ、それからメドヴニークというチェコ伝統のはちみつで作ったケーキを食す。