月別アーカイブ: 2011年11月

北海道教育大学スーパーウィンズ演奏会

(直前になってしまって申し訳ありません、師匠 …)

師匠の依頼(と魅力的な報酬(笑))により、以下の演奏会を案内させて下さい。

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21世紀吹奏楽のアーキテクトたち~田村文生とその周辺~

2011年11月20日(日)16:00開演 岩見沢市民会館『まなみーる』
2011年11月21日(月)19:00開演 札幌市教育文化会館

  • レスピーギ/田村文生:交響詩「ローマの噴水」
  • テレマン/山本裕之:グリーレン・シンフォニー(初演)
  • 田村文生:スノーホワイト
  • 田村文生:20世紀の墓~「千の風になって」によるパラフレーズ
  • リスト/田村文生:バッハの名による幻想曲とフーガ

演奏:北海道教育大学スーパーウィンズ
指揮:渡部謙一(北海道教育大学准教授)
ナヴィゲーター:田村文生(作曲家、神戸大学准教授)
お問い合わせ: superwinds@gmail.com

北海道教育大学スーパーウィンズ

全国的な国公立大学再編の中、北海道内に5キャンパスを擁する北海道教育大学は、それまで教員養成専門の大学としてその存在価値を発揮してきた過去から脱却し、もっとも小さなキャンパスであった岩見沢キャンパスに、他の4キャンパスの音楽・美術・体育の教員の大半を終結させ、これまでにないほどに専門性の高い新しい芸術・スポーツ課程をスタートさせた。この「スーパーウィンズ」は、新しい芸術課程の管打楽器を専攻している学生を中心とした合奏体である。週数時間の「授業」としてのリハーサルを積み重ね、価値の高い管楽合奏作品を学ぶことで、多様性の現代に生き抜いていくための、個性的で主張の強い創造性を養っている。

吹奏楽がここまで発展したにもかかわらず、時代の変遷や淘汰に耐える普遍的音楽美と完成度を兼ね備えた作品が世に出てくることは稀であることに対する忸怩たる思いからはじめたこの「21世紀レパートリープロデュースプロジェクト」もすでに10数年が経過し、田村文生、伊左治直、山本裕之等のこれからの現代音楽をリードするトップランナー達との共同作業は10作品を越えるまでになり、きわめて先進的ではあるがその価値がじわじわと認められるようになったことを、肌で感じられるようになったのでは、といえる。

ここで紹介するレパートリーは、これらの先鋭的なレパートリーのほか、今改めてその価値の再認識の必要がある「温故知新」的な作品も含まれている。そこには、決していたずらに表面的な効果を狙ったり、自らの技の未熟さを小手先で補おうとする作品は一切ない。骨太で高いレヴェルの基礎力に裏打ちされた作品のみが放つことの出来る「未来への扉を開く」道へと導いてくれる光に満ち溢れた作品ばかりである。真に価値ある作品は必ずしも「口に優しい」「耳あたりのいい」物ではないが、かみ締めるほどに、譜面から染み出てくるその「効能」は、演奏者の脳に直接刺激を与えるすばらしい効能を持っているものなのである。そんな手だれの仕事を、ぜひ、心を開き、真正面から受け止めていただきたい。

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当日はUSTREAMでの生中継も予定されているそうですので、お楽しみに。

私も《グリーレン・シンフォニー》や《20世紀の墓》は聞いたことがなかったので楽しみです。

 (11/16: 追記)

残念ながら、技術的な問題により USTREAM での生中継は中止になったそうです。

配信は後日行われる予定です。
(11/18追記)

一応 USTREAM へのリンクを張っておきます。

http://www.ustream.tv/channel/superwinds-huei

 

 

くるみ割り人形

先週、息子と買い物へ行った時に、いわゆる「くるみ割り人形」を見つけた。

「試しに買ってみるか?」ということで、今日妻が買って来た。

こちらでは、くるみやヘーゼルナッツやアーモンドを殻のまま買って来て、割って食べるらしい。

 

演奏会その49: Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2011 (Hamburg)

というわけで、ハンブルクで開催された「Ryuichi Sakamoto Trio Tour 2011」を聞きに行った。
ハンブルクに住み始めてから、ピアノソロをロンドンに聞きに行ったり、Alta Noto とのコンサートをコペンハーゲンへ聞きに行ったりしたが、ハンブルクでのコンサートは初めてである。たまたまネットで見つけたのが発売直後だったようで、かなりいい席(最前列ど真ん中)をゲットすることができた。

   improvisation
    fukushima#01
    nostalgia
    aria for oppenheimer
    bibo no aozora
    seven samurai -end theme
    tango
    mizu no naka no bagatelle
    solitude
    sweet revenge
    merry christmas mr.lawrence
    the last emperor
    happy end
    m.a.y. in the backyard
    1919

    encore-1
    ichimei/harakiri – death of a samurai main theme

    encore-2
    parolibre

    encore-3
    aqua

正直、前半は「我慢大会」的なところもある。これは今回の演奏だけに限らないし前にも書いたことなのであるが、どうも個人的に煮過ぎたうどんのような rubato は受け付けない。ひたすら音楽が弛緩する方向に行ってしまう。まあ、これが意図したことなのであれば、それはそれで「あり」なのかも知れないが、ちょっとこのスタティックさはついていけない。

本編最後の5曲はよかった。前半のあまりにもスタティックな雰囲気と比べてコントラストをつけ過ぎ、という感もあるが、こういったビートの力強さもトリオの醍醐味だと思う。

《ラスト・エンペラー》は、かなり手垢がついた曲だと思うのだが、あらためて「いい曲だなあ」と思った。この曲だけではないが、オーディションで選ばれたというヴァイオリニストの旋律の弾き方が個人的にはとても合っている気がする。ピアノが醸し出す縦の動きに拮抗する横の動き、とでも言うのだろうか。

Twitter でもつぶやいたのだが《Happy End》の旋律にわずかに付加された装飾音(というかメリスマというか)に心かきむしられる思いがする。西洋的なものとも違う、日本的なものとも違う節回しに、時代を超えた、遠い昔からの哀しみを見るような気がするのである。

《1919》。この曲も接続部のミニマルな部分(というか、曲全体がミニマルですが)にちょっと仕掛けが加えられている。4/4 で演奏されている拍子から8分音符が一つずつ抜け落ちていって、それがまた一つずつ元に戻っていく、ということになっている。こんな感じ。
4/4(=8/8) * 4小節 → 7/8 * 4小節 → 3/4(=6/8) * 4小節 → 5/8 * 4小節 → 2/4(=8/4) * 4小節 →
5/8 * 4小節 → 3/4(=6/8) * 4小節 → 7/8 * 4小節 → 4/4(=8/8) * 4小節

アンコール1曲目は映画「一命」のメインタイトル。この曲を東京のスタジオでリハーサルしている時に東日本大震災に遭遇したというMCがあり、その後「原発を全て廃止するというドイツの判断を賞賛 (admire) する」というコメントもあった。

上にも少し書いたが、《Happy End》の雰囲気しかり、《Fukushima #01》という曲しかり、この《一命》を取り上げたことしかり、(「悲しみ」ではなく)「哀しみ」が色濃く反映されたコンサートだったように思える。少なくとも個人的にはそう捉えた。たとえば、以前のコンサートでは(MC によると)「重苦しい雰囲気を払しょくするために」《Put Your Hands Up》のような軽い雰囲気を持つ曲が選ばれたこともあったが、今回はそういうこともなかったし。

だとすれば、最後の2曲、トリオで演奏された《Parolibre》とピアノソロで演奏された《Aqua》は、そういった「哀しみ」を昇華する慈愛や祈りのようなものなのではないか、と思うのである。

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会場で「YELLOW MAGIC ORCHESTRA PHOTOGRAPHY BY MASAYOSHI SUKITA(英語版)」と、先日(といっても、もう5か月も前か …)発売されたベスト盤「YELLOW MAGIC ORCHESTRA」が販売されていたので、つい買ってしまった。あわせて40ユーロ(それぞれ30ユーロ、15ユーロのところを5ユーロ割引)ということなので、日本で買うよりはかなり割安だった。

(あ、でも日本盤は紙ジャケット仕様だったか …)

CDは「メンバー3人の合議による選曲の新編集ベスト盤」ということだが、個人的な経験から「合議」にすると、誰も推さず誰も否定しない中庸なものが選ばれてしまうのだなあ。

続おいでませハンブルクへ(準備編)

先週に引き続き、今週も日本からお客様が打ち合わせにやってくる。

今日こちらに到着するということだったので、翌日からの日程/議論の下打ち合わせを兼ねて夕食をご一緒する。

日本からの出張者の定宿になっているホテルからそう遠くない「Nagel」という南ドイツ料理屋に連れて行こうと思っていたのだが、お二人ともアルコールが苦手だということだったし、「Nagel」も混んでいて入れなかったので、その並びにある妙に空いていたドイツ料理屋に入ってみる。

で、三人でこの季節のドイツの名物料理である「グリュンコール」を食す。

 

3回目の誕生日

この会社で3回目の誕生日を迎えた。

(会社内への案内は「あ、ちなみに僕が3歳になったわけじゃないからね。」というベタな注釈をつけた。)

一昨年は単身赴任状態だったので、こんな感じこんな感じで悪戦苦闘してケーキを入手した。

昨年はブログには書かなかったが、妻がブラウニーを焼いてくれた。

そして、今年は妻がクッキーを焼いてくれた。雪だるまやクリスマスツリー(しかも抹茶入りなので緑色)の型で作ったので、「お、もうクリスマスを祝うの?」みたいなことを言われる。

恒例で、通りかかったいろいろな人が「誕生日おめでとう」と握手をしてくれる。そして「もう3年(正確には2年半ですが)も経つのか、早いねえ」みたいな話をされる。

一昨年や昨年はかなりバタバタしてホスト(自分で自分を祝ってもらう)を務めたわけなのだが、今年は非常にまったりと集まった人たちと話をできた。それだけ馴染んできたということなのかなあ?と、ふと思う。

来年も同じようなことができればいいのだが。

 

11/5の徒然

休日。久しぶりにがっつり寝たなあ。

息子は熱も下がってかなり元気になったものの、ゲホゲホと咳き込むことがあってまだまだ外で遊べる体調ではない。今日一日は家の中で安静に過ごさせることにする。

妻は週の後半息子の世話で買い出しに行けなかったので、今日はがっつりと買い出しへ。私が息子と一緒に留守番をすることになった。

相変わらずレゴをやったり、本を読んだりしている。

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私はといえば、吹奏楽コンクールデータベースのリファクタリング。

試しに実装しながら少しずつアイデアを明確にしていく。だいたい追加すべき仕様が明確になってきたのだが、大風呂敷を広げすぎたので現状のウェブページとの互換性が取れなくなってしまった。まとまってから一気にアップデートしないと。

(今月は本業も忙しいし、バンドジャーナル誌の原稿も書かないといけないし、今年中にアップデートできるのかなあ?)

それから、年末年始の帰省時のおじいちゃん/おばあちゃんへのお土産として、息子のハンブルクでの生活を記録した DVD の作成に取りかかる。

相変わらず、DV デジタルビデオカメラで撮影した動画を FireWire 経由で Mac に取り込んで … という前時代的なワークフロー。そろそろ買い時かな?

動画撮影もできるデジタル一眼レフと風景撮影用の広角レンズが欲しい今日この頃。

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ブンデスリーガ。

見に行くはずだったボルシア・ドルトムント対ヴォルフスブルクの試合は、長谷部が出場しなかったものの、ドルトムントファンならぜひ会場で見たかった試合。まあ、次の機会を待つしかないか。

我がハンブルガーSVはそれなりに調子があがっているのだが、ここにきて大黒柱のペトリッチが怪我で離脱。それでも格上のバイヤー・レバークーゼンに引き分けたのは喜ぶべきなのだろう。2-0 でリードされてから2点を取って追いつく展開。いまだに降格圏内の18チーム中16位ですが …

 

チケット売ります(ボルシアドルトムント対ヴォルフスブルク(香川対長谷部))

今週末にドルトムントで行われるボルシア・ドルトムント対ヴォルフスブルク(香川対長谷部)を見に行く予定だったのだが、息子がマイコプラズマにかかってしまい断念することにした。

熱が下がっておらず、明日、日本人学校で行われる「学芸文化発表会」に参加できるかどうかも怪しい状態なので。

ということで、大人2名/子供1名分のチケットを定価でお譲りしたいと思います(たとえば大人だけでも可能)。興味がある方はご連絡を。電子チケットなのですぐにお送りできます。

 

 

おいでませハンブルクへ(そして初日)

そして、日本からのご一行が来社。

当初、火曜日の夕方から始める予定だったデモシステムのセットアップを午前中から始める。結局「不測の事態」は発生せず、あっという間に準備は終わった。すばらしい。

フライト到着予定は12時50分ということだった。バゲージのピックアップに30分、空港から弊社までは車で30分くらいなので全体へのデモ/プレゼンテーション開始は15時くらいを予定していた … のだが、14時30分を過ぎても到着する気配がない …

デモシステムの確認、プレゼンテーションの前の下打ち合わせの時間も必要なので、15時開始は無理と判断、30分遅らせることにした。

会社の中をバタバタ動き回っているし、昨日から何度も会議変更の案内をメールで出している。すれ違った同僚から「なんか、疲れているように見えるけど大丈夫?」と聞かれ、「うん、正直疲れているわ(笑)。」みたいな会話も。

結局、カーナビだか Google Map だかに会社名を入れたらオフィスの旧住所(注:弊社は5月に引っ越しました)が提示されて、最初そちらに向かってしまったのだとのこと。(注:新オフィスはかなりハンブルクの中心部にあるが、旧オフィスはかなり田舎にあった)

結局14時45分頃に到着。つつがなくデモ/プレゼンテーションのセッションが終わった。

出張者からは多くの社員が聞きに来たことで感謝され(「なんで、こんなにたくさんの人数を集める必要があるのだ?」と社長に言われもしたが …)、社員からも興味深い話が聞けたというコメントをもらったので、とりあえずほっとする。

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そして、会社主催(というか経費会社持ち)のディナーパーティー(とは言っても急な開催だったので会社側は主要メンバーのみの参加だったが)で、かなり正統的/伝統的なドイツ料理の店へ。

シューマンの交響曲

今日聴いた曲メモ。

トマス・ダウスゴー指揮スウェーデン室内管弦楽団によるシューマンの交響曲(+管弦楽曲)全集。

どうも最近、体が「現代音楽」を受け付けなくなってしまっているので、18世紀〜19世紀の音楽ばかり聞いている。

単に、そろそろ秋が終わり冬が始まろうとしているドイツの気候がそういった雰囲気を醸し出しているのか、あるいは体や心が変調をきたしているのか?

Naxos Music Library ではサヴァリッシュ/ドレスデン・シュターツカペレ(EMI)という名盤(らしい)が聞けるのだが、私としてはどうもピンと来なかった。そこで、BIS というレーベルは好きだし、「室内管弦楽団」という編成にある種の軽快さを期待して、これらの盤を聞いてみた。

大正解。こういう演奏はモダン楽器を用いたピリオド奏法とでもいうのだろうか、響きは軽快でダイナミクスはメリハリが効いている。ともすると、ピリオド楽器を使ったピリオド奏法は音色がトゲトゲしくなってしまうきらいがある。それよりはこういうアプローチの方が聞きやすいのかも知れない。(そういえば、去年の今頃はホグウッドによるモーツァルトの交響曲にはまっていたんだった。)

数年前の自分だったら絶対シューマンなんか(「なんか」というのも失礼ですが …)聞こうとは思わなかっただろうが、とりあえず興味がある楽曲をすぐに聞くことができる(そして、ある演奏が気に入らなかったら、すぐに別の演奏を試し聞きできる)Naxos Music Library の恩恵を感じている今日この頃。

とりあえず、フリアントっぽいリズムの第3楽章のスケルツォとか、シンコペーションが特徴的な第4楽章を持つ第1番《春》が気に入ったのでありました。

おいでませハンブルクへ(予告編)

明日から出張者とのミーティング … のはずだったが「遅れます」とのメールが。

東名自動車道で事故があって、豊橋あたりで道路が封鎖されてしまったためにセントレアまでにたどり着けず、当初予定していたフライトをキャンセルして関空からのフライトに振り替えたとのこと。結局、ハンブルクに到着するのは水曜日のお昼過ぎになりそう。

当初の予定では水曜日の朝一番からデモを行うことになっていたのでその準備に余裕ができるのはありがたい。うまくセットアップできればそんなに時間はかからないのだが、不測の事態があったりすると解決するのに時間がかかるし、ひょっとして車内の他の人の助けを借りないといけないかも知れない。そういった作業を火曜日の夕方から準備を始めるのはちょっとリスキーだな、と思っていたところである。まあ、それよりも全般的に打ち合わせのスケジュールを見直さなければいけないのがちょっと大変なのだが …