土曜日に届いた村上春樹さんの「1Q84」を読んでいる(まだ途中)。
なんで今回はこんなにマスコミで話題になるのだろう?例のエルサレム賞受賞の余波?「ノーベル文学賞」候補最右翼と言われてから初めての長編だから?
で、小説の冒頭で登場するのがヤナーチェクの《シンフォニエッタ》である。(文中では「ヤナーチェック」と表記されているが、少し違和感があるなあ)久しぶりにちゃんと聞きたくなったので、CDを買ってみることにした。飲み会の約束までの時間を利用してCDショップに寄る。
案の定あまり選択肢がない。ラトル/フィルハーモニアか、マッケラス/ウィーンフィルか、迷って後者にした。
四半世紀近くに渡って、この作品の「決定盤」という評価がされている盤である。
個人的に《シンフォニエッタ》というと、NHK-FMで放送されたラファエル・クーベリック指揮のバイエルン放送交響楽団のライブ演奏が刷り込まれている。高校生の時に、吹奏楽部の部室でOBである指揮者と話していたときに、彼がこの曲が好きだと言っていた。ちょうどその日にNHK-FMで放送されることを知ったので聞いてみよう(かつエアチェックしてみよう)と思ったのである。おそらく、能動的に、最初から最後までちゃんと通して聞いたクラシック作品はこの作品が最初ではなかったか。
どちらかというと、くぐもってまとまった音色、それからライブならではの疾走感に満ちていたクーベリックの演奏に比べると、マッケラスの演奏はクリアで冷静すぎるような気がする。世間的な評価では、きっと後者の方がヤナーチェクの特質を際立たせているのだろうが、まだちょっと違和感がある。
だが、このマッケラスのアプローチは次の狂詩曲《タラス・ブーリバ》では非常に効果的に思える。コシュラー/チェコフィルの演奏を聴いたときはそれほど面 白い曲には思えなかったのだが、マッケラスの演奏ではヤナーチェクの作品の、とりとめのなさというか、破天荒さが面白く聞ける。
それからボブ・ディランの紙ジャケ第3弾。ソニーはこざかしい真似をしないで価格が安いからいいですね。
それから小曽根真さんの新作。自身が率いているビッグ・バンド No Name Horses をバックにラテンっぽいレパートリーを中心に演奏している。クリアなサウンドと、ホーンセクションの絶妙のアンサンブルが心地よい。
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