ビートルズがJALのハッピを着て真夜中の羽田空港に到着したのはちょうど40年前だった。
私がビートルズ来日公演の演奏を初めて聞いたのは中学生の時で、某ファンクラブが販売していたカセットテープを買ったのだった。(今から考えるとかなりやばい商売ですな)
当時、ビートルズを聞き始めたばかりの私にとって日本公演はそんなに面白いものではなかった。まず選曲。《抱きしめたい》とか《シー・ラヴズ・ ユー》とかといった超有名曲は演奏されなかった。超有名曲で演奏されたのは《イエスタディ》くらいだったのだが、もともと弦楽四重奏+ポールのギターで演 奏されている曲をビートルズの4人がやるのは無理がある。8ビートのドラムが入ったとたんに何だか安っぽい音楽になっていてがっかりした覚えがある。
その頃のビートルズは人前で演奏することに全く興味を失っていて、その2ヵ月後にはライブ活動を停止してしまう。だから演奏には全く身が入っていなかったのだ ….. ということを知るのはさらに数年後であった。
この日本公演で聞くべき部分があるとすれば、チューニングから間髪入れずにイントロのカッティングにつながるオープニングの《ロックンロール・ミュージック》だけかも知れない。
あと、この日本公演の映像作品(確か DVD にはなっていませんよね?)でもっとも有名な場面かも知れない、夜明けの首都高をパトカーに先導されながらホテルへ向かう映像にかぶせられる《ミスター・ムーンライト》もかっこいい。