最終日の仕事も無事終わり、無計画に最後の用事を済ます。
この日のお昼くらいまでは、まずオックスフォード・ストリートやリージェント・ストリートあたりに行って適当に買い物をしようと思っていたのであるが、ふと、ロンドンといえばブージー&ホークスがあるということに気がついた。
会社で住所を検索したり地図をプリントアウトしたりして準備していたのだが、結局たどり着くことができなかった。オックスフォード・ストリートの一本北にあるウィグモア・ストリートに面していたらしいのだが、よくわからなかった。
これは断念して、その後「マークス&スペンサー」でお買い物。 ここは日本で言えばイオンみたいな位置付けになるのだろうか。 自社ブランドで開発した比較的手頃な価格の食品や衣料などを売っている。
息子のために帽子やオーバーコートを買い、妻のためにマーマレードやクローテッドクリームを買う。(クローテッドクリームはジャムと一緒にスコーン に塗って食べると美味)それから、先日現地社員(イギリス人)に教えてもらったマルドワイン(Mulled Wine)を1本買ってみた。
この時点で午後7時20分。この後で行こうと思っていたハロッズ(有名なデパートですね)やハムレイズ(有名なおもちゃ屋ですね)は8時閉店なのでたぶん行けない。 事前にチェックしていたロンドン交響楽団のコンサートも8時からバービカンセンターなのでたぶん間に合わない。
せっかくなのでショーとかミュージカルとかを見て行きたいと思って考えてみたところ(こんな土壇場になって考えるなよ)、ふと「STOMP」が頭に浮かんだ。 ホテルにあった無料ガイドを取り出して調べてみると、開演は午後8時から、今いるオックスフォード・ストリートから地下鉄で比較的近くにあるチャリング・クロスという駅が会場(ヴォードビル・シアター)の最寄り駅らしい。
ということで、とりあえずチャリング・クロス駅に行ってみることにした。 この時点で午後7時30分。
チャリング・クロス駅にある地図を見れば会場の位置がわかるのではないかと思っていたのだが、載っていない。 地下鉄の職員さんに聞いてみたところ「ストランドに沿って行け」とのこと。 いろいろなことを説明されてもわからなかったらどうしようと思っていたのだが、意外とシンプルな回答だった。 こんなんで本当にたどり着けるのかと思いながらも標識で示されているストランド通りを歩いていくと、かなり向こうに「STOMP」のネオンサインが見えた。
会場到着。この時点で7時45分。仕事で使っていたノートPC(これがまた重いんだ)が入ったバッグやさっきの買い物の袋などをクロークに預ける。ふうん、お金取るのね(アイテム一つにつき50ペンス)。何とか間に合った。
以前、NANTA(漢字で書くと「乱打」らしい)という韓国の打楽器パフォーマンスを見たことがあるのだが、STOMPも似たような感じである。た だ、こちらの方がアイデアでは勝っているかな?デッキブラシでリズムを刻むパフォーマンスはもうかなり有名になっているが、他にもマッチ箱、ライター、ゴ ムパイプ(これだと長さや太さによってかなりはっきりした音程が出せる)、馬鹿でかいペットボトルなどいろいろなアイテムを打楽器にしている。
隣りに座ったおばちゃんがかなりノリがいい人で、パフォーマンスごとに大きな声を上げて盛り上げていた。この人だけではなく全体的にお客さんの反応が大きい。 浜松で「ブラスト!」を見たときに感じたことだけど、パフォーマーを盛り上げるための観客の反応(多少オーバーでもいいから)があると、パフォーマーと観客が「一緒に楽しんでいる」という雰囲気になる。
この日は世界エイズデー。終演後、パフォーマーがロビーに出て寄付を募っていた。