女子ワールドカップ観戦記(レバークーゼン編)

ホテルにチェックインして、いそいそとスタジアムへ。ちなみにこのホテルには(すでに敗退してしまっていたが)カナダ代表チームが滞在していた。会場であるベイアレーナまでは歩いて10分くらいで行ける。

イングランド対フランス。意外にドイツのサポーターが多い。まさかドイツの2位抜けを予想してこのチケットを確保したのか、あるいは単に近所のサッカー好きのサポーターが見に来ただけなのか(笑)?

ドイツ戦でも見ていたのだが、パスを多用したフランスの攻めはなかなか見ていて楽しい。ほとんど10番のアビリーの個人能力に頼っているような気がしないでもないが。(まあ、日本も似たようなものか …)というわけで、この試合は基本的にフランスを応援していた。

かたやイングランドはあまり積極的に攻めない(のか、フランスの攻撃に押されて攻められないのかわからないが)。時おりロングパスを放り込むだけのような感じであまり面白くない。しかし、こんな時に点が入るのは少ないチャンスを生かすイングランドなのである。特にフランスが崩されたということでもないのだが、早い展開からあっけない形で点が入ってしまった。

その後もフランスは今までと同じように攻め続けるがなかなか決定的なチャンスまでいけない。やっとゴールをこじあけたのは試合終了直前だった。

延長の中でイングランドの10番のプレーがだんだん荒くなってくる。それによってイングランドがボールを持つたびに会場からブーイングが浴びせられるようになった。

PK戦。ここでも先手を取ったのはイングランド、というか先攻でシュートを外して先手を取られたのがフランス。結局、イングランドは後半で2発外して自滅したような形になって、辛くもフランスが勝った。

フランスを応援していた立場からするとかなり劇的な勝ち方で、盛り上がった。

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試合後、ホテルに戻って、バーでテレビ放送されている日本対ドイツ戦を見る。

「まさか、テレビで見始めた瞬間に 3-0 とかで負けていたら洒落にならんなあ」という話をしていたのだが、0-0 の緊迫した展開。もちろん、バーでは試合を見に来たドイツ人が大勢いる。初めからわかっていたことであるが、おおっぴらに応援するのもはばかられる。

しかし、日本チームは気合が違うのか何なのかイングランド戦よりも全然動きがいいなあ。で、延長後半開始間もなく日本のゴールが決まってしまった。まさに「決まってしまった」というほかない。バーの中は気まずい沈黙が支配し、まったく素直に喜べない。

まさか、試合に負けることを想定して持ち込んだわけではないのだろうけど、ドイツの選手が持ち込んだメッセージの言葉が妙に胸に響く。

「Ein Team – Ein Traum – Millionen Fans – Danke (1つのチーム。1つの夢。100万人のファン。ありがとう。)」

勝った時にこのメッセージを聞けば本当に盛り上がるのだろうけど、負けた時のメッセージとしては、選手にとってはあまりにも重い。

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結局、2試合とも延長までいってしまったので、私たちは5時間以上ほとんどぶっつづけで試合を見続けたことになる。フランス対イングランドが予想以上に面白かったのでそこでかなり盛り上がってしまった(それによって疲れていた)こと、それからまさか日本がドイツに勝つことはないだろう(すみません、すみません …)と思っていたことで、日本対ドイツ戦はかなり醒めたというか冷静な状態で見ていたような気がする。

ケルン編へ続く。

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