月別アーカイブ: 2011年3月

ハンブルガーSV対1FCケルン

今シーズン7回目のサッカー観戦。先週はアウェイでHSV対FCバイエルンミュンヘンの試合を見たので、初めて2週続けて見に行くことになりました。

普段アリーナへ行く時はSバーンの最寄り駅(S3 Stellingen)から出ているシャトルバスに乗るのですが、今日は天気もよかった(し、慢性的な運動不足も解消しないと)ので駅からアリーナまで歩いてみることにしました。歩いていくのは初めてHSVの試合を見に行った時以来です。

あ、天気がいいので会場で飲むものもグリューワインから生ビールに変わりました(笑)。

監督が交代して初めての試合。やはり先発メンバーはかなり入れ替わっています。最近出番がなかったファンニステルローイやエリアも先発しました。

前半はかなり分厚い攻撃でケルンを圧倒。ディフェンスに跳ね返されても2重3重に攻撃パターンを続けられるのは今までなかったパターンです。前半のうちにペトリッチがハットトリックを決めて4-0で前半を折り返しました。

前節での0-6という屈辱的なスコアを帳消しにするために6-0くらいで勝ちたかったのですが、前半の積極的な攻撃で疲れたのか、集中力が切れたと思しきイージーなミスで2点返されてしまいました。2点目のポドルスキ、自分で深く切り込んで角度のないところからのシュートはさすがです。あと、途中交代で入った選手がうまく機能しなかったのが今後の課題かな。

プレイを見る限り、チームは今までの閉塞的な雰囲気を払拭しているように思えます。監督交代は今のところポジティブな結果をもたらしているようです。あと7試合残して現在7位。かろうじて5位が見える位置なので何とかUEFAヨーロッパリーグ出場権を確保して欲しいものです。

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帰りの電車を降りてあと、ジグザグ歩きをしていた息子を見て「ヤ・コナン(ハノーファー96)のドリブルみたいだな」とビールケースを抱えたお兄さん(もちろんHSVサポーター)が声をかけてきました。やり方がわからない息子と何とかハイタッチ。ハイタッチの仕方も教えてやらないと。

ドイツ縦断旅行その5

デッサウに来たからには、待望のバウハウス美術学校へ。静かな森に囲まれた学び舎 … みたいなものを想像していたのですが、比較的大きな道路に面していて、車を走らせているといきなりこの有名なロゴを配した建物が見えてきます。

見学ツアーがあることにはあるらしいのですが、受付のおばちゃんには「ドイツ語だけなのでちょっと大変かもね」と言われました。まあ、入場料を払えば立ち入り禁止でないところは全て見ることができますし、追加料金を払えば自由に構内を撮影することもできます。

「近くにマイスターホイザーがあって、そっちも面白いわよ」というおばちゃんの勧めにしたがってマイスターホイザーへ。マイスターホイザー(Meisterhäuser)は日本語にすると教員住宅群。バウハウスで教鞭を執ったことのあるパウル・クレーやカンディンスキーなどが住んでいた住宅群です。こちらもいかにもバウハウスというデザインで楽しめます。

このあとはひたすらハンブルクへの帰路。途中でどこかに寄ろうかという話になって選んだのがツェレ。町並みの美しさが有名な街です。町外れにあるお城が対照的なデザインなのも面白い。

夕刻過ぎに無事ハンブルクへ到着。3日間で1250kmを走破しました。

ドイツ縦断旅行その4

ところで、ローテンブルクで宿泊したホテルは、これまた城塞とほとんど一体化している建物でした。部屋から直接中庭に出ることができ、こんな素朴な風景を見ることができます。

今日はバイロイト経由でデッサウまで。

バイロイトではやはりワーグナー詣で。まずはワーグナー博物館に行ったのですがリフォーム中ということで閉まっていました。

しょうがないので庭を散策。裏庭にはワーグナーと妻コジマが眠っている墓があります。

それから、こちらが町外れにある「聖地」バイロイト祝祭歌劇場。確かブーレーズがバイロイトで指揮した《ニーベルンクの指環》のオープニングでは、この歌劇場に向かうゆるやかな坂を登って来る映像が使われていたと記憶しています。こちらも月曜日は場内見学ツアーをやっていないので中に入ることはできませんでしたが、ホールの裏手では多くの人が動き回っているようでした。

歌劇場近くの公園(歌劇場に向かって右手を少し降りたところにある)にはワーグナーの胸像(というか首だけですが)があります。

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余談。この日は移動距離が多かったので移動にはほとんどアウトバーンを使っていました。この日の宿泊地のデッサウは旧東ドイツ圏内にあるのですが、旧東ドイツ圏内のアウトバーンは西側のものに比べると舗装状態や車線の数がまだまだ貧弱です。

その昔「東ドイツ圏内に入るととたんに道が悪くなる」というジョークを聞いたことがあったのですが、それを身をもって体験するとは思いませんでした。

ドイツ縦断旅行その3

ミュンヘンからヴィース教会、ノイシュヴァインシュタイン城、ウルム、ネルトリンゲンを経てローテンブルクへ。

世界遺産に登録されているヴィース教会。日曜日の午前中だったのでミサが執り行われていました。

ノイシュヴァインシュタイン城。城内見学するかどうかは成り行きで決めるつもりだったのですが、このタイミングで息子が爆睡していたので諦めることにしました。またの機会に。

ケルン大聖堂に次いでドイツで2番目の大きさのウルム大聖堂。

隕石が落ちた跡に街が作られたというネルトリンゲン。クレーターに沿って作られている城壁が街を取り囲んでいます。村上春樹さんの《世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド》を思い出しますねえ。

ドイツ縦断旅行その2

朝7時。ほぼ定刻にミュンヘン東駅に到着。

午前中はミュンヘン中心部の観光と買い物。今回の旅は近所に住んでいる妻の友人(元ミュンヘン在住)からいろいろ情報をもらったらしい。まず、妻は友人のお奨めの店で銀細工を物色、その間息子と私はFCバイエルンミュンヘンのファンショップで息子に約束していたレプリカユニフォームを買うことにした。

午後はアリアンツ・アレーナでFCバイエルン・ミュンヘン対ハンブルガーSVの試合を観戦。

試合開始前には前日発生した地震の被害者に向けての黙祷が行われた。

試合は … HSVのホームゲームと違って比較的中立的な立場で試合を楽しんだのでそれほどショックではなかったが(というか、ロッベンのハットトリックが見られたので、むしろそっちの方がうれしかったりするのだが)0-6とはね …

試合後、HSV監督のアルミン・フェーが(やっと)解任される。チームを立て直してヨーロッパリーグ出場権内を狙うにはギリギリのタイミングか。

試合後のアリアンツ・アレーナの全景。やはり美しい。

夕食は、お気に入りのヴァイツェンビール「フランツィスカナー」の直営店で。

普通の「フランツィスカナー」ヴァイツェンはハンブルクでも飲めるので今回はちょっと珍しいドゥンケルで。それからレーベンブロイのピルスナー。料理はミュンヘン名物らしいシュヴァイネブラーテン(Schweinebraten、まあローストポークですかね)と、これはご当地ではないがニュルンベルガーソーセージを。やはりヴァイスブルストは午前中のみのサーブだったようで注文できなかった。

ドイツ縦断旅行その1

結果的に息子の卒業旅行になってしまったがドイツ縦断の旅に行って来た。

そもそもは日本の連休に合わせてウィーンにでも旅行に行こうかと思っていた。

フライトスケジュールを検討するためにルフトハンザのホームページを見ていたら、ルフトハンザのマイレージプログラム「Miles and More」でFCバイエルン・ミュンヘンのホームゲームチケットが手に入ることがわかった。ドイツ赴任時にさんざん迷ったあげく、今までマイルを貯めていたユナイテッド航空のマイレージプラスではなく、ANAでもなく、ルフトハンザのMiles and Moreで貯めようと決めたのだが、こんな特典があろうとは思わなかった。

3/12には我がハンブルガーSVとFCバイエルン・ミュンヘンの試合がミュンヘンのアリアンツ・アレーナで予定されているのだが、HSVのオンラインチケットショップでもすでに売り切れ(というか会員の優先予約でないと入手は不可能)だった。このチケットもMiles and Moreから余裕で入手できそうだし、席もかなりよさそうである。

こんな機会はなかなかないだろうということで、ウィーン行きはミュンヘン行きに変更になった。また、単にミュンヘン往復では面白くない。今まで南ドイツに行く機会がなかなかなかったので、この機会に南ドイツの街をいくつか回ってみようということになった。

また、以前からAutozugという自動車運搬車両+寝台列車にも興味があったのでこれにも載ってみることにした。Hamburg-Altona駅で自動車を積み込むと寝台列車と一緒にミュンヘンまで連れて行ってくれる、というものである。

ということで、今回のルートは以下のようになった。

  • 行き(赤):Autozug(鉄道)でハンブルク→ミュンヘン(車中泊)
  • 第1日目:ミュンヘン観光とサッカー観戦
  • 第2日目(青):ミュンヘンからノイシュヴァンシュタイン城経由でローテンブルク泊
  • 第3日目(緑):ローテンブルクからバイロイト経由でデッサウ泊
  • 第4日目(ピンク):デッサウからツェレ経由でハンブルク

今日届いたもの(グレインジャー/バッハ)

Grainger: the Grainger Edition

結局買っちゃったよ … CHANDOSレーベルからリリースされていたグレインジャーの作品集19枚を廉価盤ボックスにしたもの。

吹奏楽作品はもちろんのこと、室内楽作品や管弦楽作品も機会があれば(アウトレットで安く出ていたら)ちまちま集めていたのであるが、今までのCD2枚分くらいの価格でこの全集が買えてしまうので、ダブりは承知で買ってみた。

自分で指揮したこともあるので《リンカンシャーの花束》は何十種類もの演奏を聞いてきたのであるが、ここに収められている演奏は究極の理想形といっていいと思う。RNCM(ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージック)ウィンドオーケストラの研ぎ澄まされた「いかにもウィンドアンサンブル!!」というサウンドでグレインジャーの非凡なオーケストレーションの妙が楽しめる。

また、グレインジャーは同じ作品をさまざまな編成で生み出している「編曲魔」なのであるが、編成の違いによる雰囲気の違いを味わうのも楽しい。《岸辺のモリー》《コロニアル・ソング》《カントリー・ガーデンズ》などを管弦楽、吹奏楽、室内楽で聞き比べると面白い。

声楽やピアノ曲はあまり聞きこんでいなかったのでこれから勉強したい。

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Flute Sonatas(左)

6 Brandenburg Concertos: Bwv 1055 1060(右)

ふと、バッハの《ブランデンブルグ協奏曲》が聞きたくなった。最近、耳が「ピリオド演奏」に慣れている私としては、そちらの演奏を選択してもよかったのだが、選択肢が多くてよくわからない。正直に言えば、数多の古楽器演奏団体がどのような演奏をしてどのような評価を得ているのかがよくわからないのである。モーツァルトの交響曲全集がすこぶる愉しかったホグウッドの盤もあるのだが、初稿を使っているそうなのでファーストチョイスにはちょっとリスクが高い。

そういうわけなので、無難にカール・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団による盤を買ってみることにした。リヒターのバッハは《管弦楽組曲》にしろ《音楽の捧げもの》にしろ非常に気に入っている演奏なので《ブランデンブルグ》の印象も大きくは違わないのではないか、と思ったわけである。また、将来的にはきっとピリオド演奏も買うことになると思うので、モダン演奏を聞くモチベーションは今がいちばん高いのではないか、という判断もある。

《管弦楽組曲》や《音楽の捧げもの》にはピリオド演奏にも通じるスピード感が感じられたのであるが、リヒターの《ブランデンブルグ》はかなりノーブルというかゆったりした感がある。(あ、ちなみに日本に置いてきた(=リッピングし忘れた)ブランデンブルグはピノック/イングリッシュ・コンソートです。)

で、私がリヒターの《管弦楽組曲》や《音楽の捧げもの》が好きなのは、これらの盤でオーレル・ニコレがフルートを吹いているという要因も小さくはない。というわけで、リヒターとニコレによるバッハのフルート・ソナタ集も買ってみた。長年買いたいとは思ってもいなかったのだが、なかなか手が出ていなかった盤である。

これなら、フルート吹きの妻も文句は言うまい(ニヤリ)。

地震

被災された方々へお見舞い申し上げます。

(以下、ドイツでどう報道されたかという覚え書きとして …)

今回の地震が発生した日本時間午後3時はドイツ時間の午前7時にあたる。JSTV という日本の番組を配信している放送局では、普段はNHKのニュース(日本の朝に放送されたものの録画)をやっている時間なのであるが、地震発生情報はほぼリアルタイムで放送された。「高さ6メートルの津波」という予想に尋常ではないことが起こっていることを実感した。

私の実家は新潟県なのでそんなに大きな影響はなさそうだったのであるが、念のため安否を確認する電話を入れる。当然つながらない。安否確認は妻に任せて会社へ行く。

NHK の報道の様子が UStream で見られる。余震などを何も体感せずに映像だけを見ている非現実感。だからこそ、これが現実に起きていることだと思うと余計怖い。

妻から我々の両親の安否が確認されたという連絡があった。電話ではなく Skype で連絡が取れたことに軽くショックを受ける。電話というインフラはこんなに脆弱でいいのか?

卒園式

早いもので息子も幼稚園の卒園式を迎えることになった。有休を取得して午前中の卒園式、それからその後に行われる先生方への謝恩会に出席する。

息子と妻がハンブルクにやって来たのが昨年の5月。その直後に同級生の誕生会に招待された息子はまだ人見知りが激しかったので、出会ったばかりの多くの友達に怖気づいてすぐに家に帰って来た。

そもそも人見知りが激しい性格だったのかも知れないが、浜松でお世話になっていた保育園も途中入園の形だったのですでに子供同士のヒエラルキーが確立されており、息子はなかなか自分の居場所を見つけられず、それなりに悩んでいたようだった。

今では毎日毎日「誰かのところに遊びに行きたーい」と言っているし、(何度も書いているので恐縮ですが)ドイツ人の子供ばかりのサッカースクールに通ってがんばっている。本当に信じられないくらい成長したものだ。

日本人学校は幼稚部から小学校へ進む時にもみんな一緒に進級するのでそんなに感慨はないと思っていたのだが、やはり成長の一里塚なのだ。

サッカー教室見学

今日は妻が(現地駐在員およびその家族に義務付けられている)健康診断を受けた。

私の時もそうだったのであるが、こちらでは胃腸の内視鏡検査でも全身麻酔を行うので検査終了後に車を運転することができない。毎週火曜日は息子のサッカー教室の日なので、いつもは妻が送迎をしているのだが、今日は検査終了時間によっては車を運転できない。ということで、午後から休暇を取って私が息子のサッカー教室を送り迎えをすることにした。

今まで息子のサッカー教室を見学したことがなかったのでいい機会である。見学することにした。

話はちょっとそれるが、暦の上では昨日(3/7)が「バラの月曜日(Rosenmontag)」、今日が「ファッシングの火曜日(Faschingsdienstag)」、明日(3/9)が「灰の水曜日(Aschermittwoch)」ということで、そろそろイースターが近づき(とは言っても1ヶ月半先の話ですが)気候とは関係なく「そろそろ春だなあ」という気分になる。

前にもご紹介したように、ファッシングといえば仮装行列。サッカー教室の先生から「3/8はファッシングの仮装をしてきて下さい。でも、ちゃんとサッカーができる格好でね。」というメールが届いていた。さすがに前回の「ゲゲゲの鬼太郎」は理解されないだろうし、下駄履きだったし … ということで、「シンケンジャー」の甚平をアレンジして忍者風にしてみた。小道具として刀や折り紙で作った手裏剣や巻きビシを入れる袋も用意したのですが、さすがに練習中は邪魔になるので外してあります。

(本当はスパイダーマンや恐竜などに扮した他の子供たちの仮装も紹介したいのですが、肖像権もあるし … レタッチソフトが必要だなあ …)

妻も言っていたのであるが、練習内容はかなり密度が濃い。前半は技術的な練習(ちなみに写真はスラロームをしながらのドリブル練習です。だいぶコースから外れてはいますが。)をやるが、なるべく待ち時間を少なくして、全ての子供たちが常に何かしらの練習が行えるようになっている。それから、写真でもわかると思いますが、普通の大きさのボール(いわゆる5号球)を使っているのが意外でした。もっとも練習内容によって使っているボールも変えています。風船を使ってリフティング練習をさせたり、試合ではあまり弾まない小さめのボールを使ったり。

後半はチームに分けての試合形式の練習。というか、基本的にはファールがあっても止めないし、アウトオブプレーになったら子供たちが自分たちの判断でボールを入れるし、先生は見ているだけである。

基本的にはフォーメーションプレーのような概念はなく、みんながボールに向かってワラワラと集まっていくようなゲーム内容である。息子はというと、引っ込み思案な性格だから遠慮しているのか、それともドイツ代表のボランチであるシュヴァインシュタイガーのようなプレースタイルを目指しているのか、ちょっと引いてこぼれ球や相手が自陣で奪ったボールなどを狙っているようだ。ドリブルはまだ苦手のようだが、1対1でボールを奪うところとか、それなりに意図を持ってパスを出すあたりは、かなりうまくなっているなあ、という印象である。

中盤で息子が相手からボールを奪った瞬間、比較的うまい子がゴールに向かって走り出し、息子の名前を呼んでパスを要求し、それに応えて息子がパスを出す、というシーンがあった。これは5歳から6歳とは思えないほどかっこよかった。