月別アーカイブ: 2011年1月

アジアカップ:日本対オーストラリア

息子の同級生一家をご招待して、アジアカップ決勝戦観戦会兼夕食会を開催した。

キックオフはドイツ時間の午後4時だったので、午後3時くらいに来ていただき、お母さんたちは夕食の仕込み、子供たちはレゴで遊んだりサッカーをしたり、お父さんたちは世間話をしながらテレビで放送されているプレビューを見ながらダラダラ … といった具合。しかし、本田が英語でインタビューの受け答えができることは知っていたが、川島(ベルギー・リールセ所属)や吉田(オランダ・VVVフェンロ所属)もしっかり英語でやりとりしていたのを見て少々びっくり。志が高いなあ。

(息子のともだちが持参した応援の横断幕です)

試合は0-0のまま進んで延長戦へ。日本としては我慢我慢の試合展開だし、時間も時間(延長戦に入った時点で午後6時くらい)なのでみんな「腹減った、腹減った」と言い出すし、で見ている側の集中力も途切れがちだったところで、目の覚めるような美しい李忠成のボレーシュートで1-0で勝利、無事に(当初予定していた)「夕食会=祝勝会」という段取りになった。

(いいんです、たとえほぼ同時刻に試合が行われていたハンブルガーSVが0-2で格下のニュルンベルクに負けていたとしても …)

シャンペンで乾杯した後は、ほぼ「お好み焼きパーティー」という感じ。日本での放送はどうだったのかわからないが、こちらの生中継では試合後の表彰式(MVPの表彰から優勝チームの表彰まで)までずっと放送があって余韻に浸ることができた。

食事も一段落したあと、うれしいサプライズが。今月誕生日を迎えた息子のためにロールケーキといろいろな手作りのプレゼントを用意していただいた。ろうそくを灯して部屋を暗くした後、サッカーをしていた息子たちを呼んでお披露目。

(あぶねえ、もっと酒を飲んでいたらきっとお父さんの方が感激して泣いていたかも …)

未来派の音楽

備忘録。今日届いたCD。

妻に指摘されるまでもなく、最近「箱モノ」しか買っていないなあ。よく冗談で「じゃあ、次はモーツァルト全集の170枚組でも買うか」と言っているのだが、実はかなり欲しくて、今さら本当に買ってしまったら逆鱗に触れること間違いなし … という困った状況です。

Musica Futurista

いわゆる「未来派」の音楽を集めた8枚組のアンソロジー。8枚組にしては安かった(amazon.itに注文して送料込みで30ユーロくらい)。

未来派というと個人的には作曲家ルイジ・ロッソロと、彼が考案した「騒音」楽器イントナルモーリくらいしか知らない … し、一度イントナルモーリが発する音を聞いてみたかった。

(もちろん、教授のアルバム「未来派野郎」のタイトルはこの芸術運動から採られていて、収録曲《Variety Show》では未来派の先導者であるマリネッティの演説がコラージュされている。)

まあ当然イントナルモーリやそれに類する音楽が8枚に収録されているわけではなくて、わりと正統的なところではロシアのアレクサンドル・モソロフ、フランスのアルトゥール・オネゲル、アメリカのヘンリー・カウエルの作品なども収録されている。このCDは封も切っていないし、当然ライナーノーツも読んでいないので、どういうかかわりで収録されているのかはまだわからないのだけれど。

1枚目(ピアノ音楽とイントナルモーリなど)と3枚目(独唱曲)あたりから聞き始めたのだが、何の先入観もなく聞いた耳にはひたすら稚拙に響く。既存の価値観の否定とか、機械礼賛といったイデオロギーありきで曲が作られているような感じ。あるテーゼに対するアンチテーゼを標榜するなら、知識や教養において同等のバックグラウンドを持たないと太刀打ちできないんじゃないか?というのが第一印象。

さらにシェエラザード

すださんからゲルギエフが指揮した交響組曲《シェエラザード》を勧められたので、まずは手近なところで探してみることにした。そこで見つかったのが2005年にウィーンフィルを指揮したもの。ニコニコ動画にあった。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm12794236

http://www.nicovideo.jp/watch/sm12794369

まったく個人的な印象なのであるが、ウィーンフィルというのは指揮者を選ぶオケだと思う。私の数少ない実演とCDでの体験から思うに、指揮者がオケをコントロールできないと(オケが指揮者の言うことを聞かないと、と言い換えてもいい)おざなりな演奏しか期待できないように思うのである。もちろん、ウィーンフィルが醸し出す音色は他のオケには真似できない独特のものなので、おざなりでも「ああ、ウィーンフィルを聞いているんだ」という感慨に浸ることはできるのだが、どこか統制が取れていない、音が暴れているという印象を持つこともある。

そういった意味で、ゲルギエフはウィーンフィルに「言うことを聞かせられる」数少ない指揮者の一人なのだと思う。もちろん彼が指揮した演奏全てがそうであるとは限らないのだが、少なくともこの《シェエラザード》の演奏からは本気のウィーンフィルが聞ける。

(まあ、テンポが速めなので(特に第4楽章)いつになく必死に演奏しているからかもしれないが …)

カレー三昧

今日は息子とカレーを作った。

確か、年末年始に日本にいた時から「一緒にカレーを作ろう」と約束していたのだが、先週末は息子が風邪気味だったので延期していたのだった。やっと調子が戻ってきたようなので決行することにした。以前、日本人学校の行事として近所のパン屋さんを見学した時に提供してもらったパン屋さんのロゴ入りエプロンや帽子をかぶると、それなりに格好がつく。

日本で通っていた保育園でも、ハンブルグ日本人学校でもそれなりに調理実習のようなことはやっていたので、皮むき器を使ってにんじんやじゃがいもの皮を剥くことぐらいはできるようだ … が、そのうちに「手が疲れた」とか言ってきたので、肉や玉ねぎを炒める作業を任せることにした。「肉は周りが白くなるまで炒める(豚肉なので)」とか「玉ねぎは透明になるまで炒める」とか教えてフライパンをかき混ぜさせることにする。

煮込み開始までがんばったら、病み上がりのためか眠くなったようで昼寝に入った。その間に味付けをして何度か「冷ます」→「火を入れる」を繰り返しながら煮込む。(ポイント:料理は冷める時に味がしみ込むのです)

夕飯直前に起きてきたところで「味見」をさせて、OK を出させる。当然、その前に味は整えてあったので「ダメ」とか言われたら殴ってやろうかと思っていたのであるが … 自分で言うのもなんだが、「バーモントカレー甘口」ベースにしてはかなりよくできたかなと。

息子をおだてながら仕事を進めていたので、息子もかなり調子にのって「また作ろうね」とか言っていたのだが、さて次回はいつになりますか …

サッカー三昧その2

アジアカップはJSC Sportsというアルジャジーラが運営するスポーツ専門放送局で観戦しているのだが、この放送局のいいところは、特に決勝トーナメントに入ってから何度も試合をリピート放送してくれることである。

というわけで土曜日の午前中から前日行われた日本対カタール戦を観戦する。

そして午後からは準々決勝が2試合、オーストラリア対イラクとイラン対韓国が放送される。やはり、日本戦と違って見る側に緊張感がないのでグダグダ。そのうちにテレビで試合を流しっぱなしにしながら私も妻も息子も違うことを始める。

一方、土曜日の夕方はドイツ・ブンデスリーガの試合が多く行われているので、こちらもウェブ上で気になる試合の経過/結果をチェックする。昨日の時点で暫定7位(暫定6位のHSVのすぐ下)だったフライブルクが引き分けたため、今節時点でのHSVの順位が6位に決定。ついに開幕独走で突っ走っていた(そして最近落ちてきた)マインツの背中が見えるようになってきた。

あ、ちなみに「ハンブルガーSV」の略称「HSV」はドイツ語で「はー・えす・ふぁう」と読みます。

サッカー三昧その1

アジアカップ準々決勝の日本対カタールはドイツ時間14時25分のキックオフ。当然仕事中なので試合は見られない。とりあえず試合結果だけチェック。生で見ていたらさぞかしスリリングだったことだろう。

今週末のブンデスリーガで、ハンブルガーSV対フランクフルト戦だけが金曜日に開催された。我が家ではウェブ上の Live-Ticker を使っての観戦。例のごとくすっきりとした試合運びではなさそうだが、しぶとく1-0で勝利。暫定6位ということで上が少し見えてきた感じ。ちなみに今シーズンのブンデスリーガでの結果次第で、1位と2位はUEFAチャンピオンズ・リーグへ出場、3位はUEFAチャンピオンズ・リーグの予選へ出場、4位と5位はUEFAヨーロッパ・リーグへ出場することができる。できれば5位以内、あわよくば3位くらいまでに入ってもらえると来シーズンはより楽しめるのだが …

古巣レアル・マドリードから熱烈なラブコールを受けているファンニステルローイであるが、わがHSVにとっても貴重な得点源なので移籍(レンタル移籍)させるわけにはいかない、というのがホットなトピックです。

デヴィッド・シルヴィアン/スリープウォーカーズ

備忘メモ。本日購入したもの。

スリープウォーカーズ

最近のデヴィッド・シルヴィアンのゲスト参加作品や他者とのコラボレーションを集めたアルバム。

ソロアルバム最新作の「マナフォン」や、その前作「ブレミッシュ」は取っつきにくい作品ではあるが、本当に素晴らしい。実はジャパン時代や教授とのコラボレーションを頻繁に行っていた時代のヴォーカルは仰々しくてあまり好きではなかったのだが、最近は歌い方がもっと自然になってきたし、どういうバッキングをつければそのヴォーカルがもっとも耽美的に響くかをデヴィッド・シルヴィアン自身が知るようになってきたのではないかと思えるのである。

ソロアルバムではそういったバッキングが本当に研ぎ澄まされていて息苦しいまでの緊張感があるのだが、コラボレーションとなると他のアーティストの色も入ってきて、少し聞きやすくなっている。

もちろん、教授とのコラボレーションである《World Citizen – I won’t be disappointed》も収録。

コンドラシンのシェエラザード

リムスキー=コルサコフ作曲の交響組曲《シェエラザード》について。

にも書いたのであるが、もともとこの曲は好きでなかった。「好きでない」というよりはむしろ「嫌い」といっていいくらいに積極的には聞きたくない類いの曲だった … のだが、実演を聞いてから「ひょっとしてこの曲は感動的な演奏に出会える余地があるのではないか?」と漠然とイメージするようになった。(残念ながら、その実演や所有しているマゼール/ベルリンフィル盤はあまり面白いと思えなかったのである。)

というわけで、世間で「名盤」との評価が高いコンドラシン/コンセルトヘボウ盤を買ってみることにした。ちょうどいい具合にカップリングもちゃんと聞いたことがなかったボロディンの交響曲第2番である。このあたりの作品が吹奏楽コンクールの自由曲として人気を博していた時代がありましたねえ。

R.コルサコフ:シェエラザード、ボロディン:交響曲第2番

コンセルトヘボウというオケにしてはかなりロシア的なサウンド。今までこういったロシア風の《シェエラザード》を聞いたことがなかったので、それはそれで納得感があるし、新鮮な感じがする。演奏の細部にはアンサンブルが合っていない部分などもあるのだが、曲全体を見通した音楽の作り方はかなりよくできていると思う。

ただ、私がこの曲に望む(と私が現在思っている)サウンドとは違うように思える。私はもっとドロドロにとろけて角が取れてしまった甘美な演奏を聴きたいのだと思う。ゴツゴツしたサウンドは求めていないように思える。

さらにアンビヴァレントなモヤモヤ感が増殖してしまった。やっぱりアンセルメとかデュトワとかを聞いてみるかなあ …

ゲット!

このエントリーや、このエントリーで書いているように息子はFCバイエルン・ミュンヘンのファンである。

以前は、正確に言うとフィリップ・ラーム、バスティアン・シュヴァインシュタイガー、ミロスラフ・クローゼ、トーマス・ミュラー、マリオ・ゴメスといった、「ドイツ代表に選ばれているFCバイエルン・ミュンヘンの選手」が好きだったのであるが、最近では負傷から復帰してきたフランク・リベリー(フランス)やアリエン・ロッベン(オランダ)も気に入っているようである。

ということで、一度はバイエルン・ミュンヘンの試合を見に行きたいと思っていたのであるが、ハンブルクで行われるハンブルガーSVとの試合はチケットが取れなかったし、3月に行われるミュンヘンでのハンブルガーSV戦も正規のルートではとっくに売り切れになっており、プレミア価格で買うのもなんだかなあ?と思っていたので、今シーズンは無理かと思っていた。

… などと思っているところでマイレージを貯めているルフトハンザ航空のウェブページを見ていると、いくばくかのマイル数でバイエルン・ミュンヘンの試合のチケットが手に入るらしい。先週の土曜日にウェブページから申請したものの、なかなか返事が来ないので半ば諦めていたのであるが、今日、チケットが確保できたというメールが届いた。しかもかなりいい席。

前々から南ドイツに行ってみたいと考えていたし、例えばロマンティック街道は鉄道で回るのが不便そうなので、「AutoZug」という車を運搬することができる寝台列車でミュンヘンまで行き、そこから車で北上しながらいろいろな街を訪問してハンブルクまで帰ってくるプランを検討中。