コンドラシンのシェエラザード

リムスキー=コルサコフ作曲の交響組曲《シェエラザード》について。

にも書いたのであるが、もともとこの曲は好きでなかった。「好きでない」というよりはむしろ「嫌い」といっていいくらいに積極的には聞きたくない類いの曲だった … のだが、実演を聞いてから「ひょっとしてこの曲は感動的な演奏に出会える余地があるのではないか?」と漠然とイメージするようになった。(残念ながら、その実演や所有しているマゼール/ベルリンフィル盤はあまり面白いと思えなかったのである。)

というわけで、世間で「名盤」との評価が高いコンドラシン/コンセルトヘボウ盤を買ってみることにした。ちょうどいい具合にカップリングもちゃんと聞いたことがなかったボロディンの交響曲第2番である。このあたりの作品が吹奏楽コンクールの自由曲として人気を博していた時代がありましたねえ。

R.コルサコフ:シェエラザード、ボロディン:交響曲第2番

コンセルトヘボウというオケにしてはかなりロシア的なサウンド。今までこういったロシア風の《シェエラザード》を聞いたことがなかったので、それはそれで納得感があるし、新鮮な感じがする。演奏の細部にはアンサンブルが合っていない部分などもあるのだが、曲全体を見通した音楽の作り方はかなりよくできていると思う。

ただ、私がこの曲に望む(と私が現在思っている)サウンドとは違うように思える。私はもっとドロドロにとろけて角が取れてしまった甘美な演奏を聴きたいのだと思う。ゴツゴツしたサウンドは求めていないように思える。

さらにアンビヴァレントなモヤモヤ感が増殖してしまった。やっぱりアンセルメとかデュトワとかを聞いてみるかなあ …

2 thoughts on “コンドラシンのシェエラザード

  1. musicabella 投稿作成者

    すださま:

    やはりゲルギエフですか。
    ウェブなどを見ていると、絶賛するレビューが多い一方、批判的な意見も少なからず目にします。

    ・個人的に、特に第4楽章のクライマックスに「爆発」は求めていない … が、ゲルギエフの傾向から想定するに「爆発」しているような気がする。

    ・今まで実演も含めて何度かゲルギエフの演奏を聞いているが、いまいち趣味に合わない。

    ということで躊躇しているのです。

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