カラヤン帝国興亡史

カラヤン帝国興亡史―史上最高の指揮者の栄光と挫折 (幻冬舎新書)

幻冬舎新書「カラヤン帝国興亡史」読了。

題名からもわかるように、カラヤンの音楽家としての側面にはほとんど触れずに、カラヤンが数々の「地位」を手に入れる(そしてその多くは手を離れる)経緯を追っている。 若干の推察が入っているが、事実をわかりやすくまとめてある。

はしょれる時期(1970年代後半から1980年前半あたり)は思いっきりはしょって、それ以前のベルリンフィル、ウィーン国立歌劇場、ザルツブル ク音楽祭の主要ポストを手に入れる過程、それ以降のベルリンフィルとの確執あたりにポイントが絞られているあたり、メリハリがあってよいのではないか。

音楽家としての側面には触れられていないのだが、文章の合間にはそれぞれの時期の演奏活動の記録に関する記述がある。 まさに世界をまたにかけて多くのレパートリーをこなしながら、同時にそれぞれのポストを得るための政治的な駆け引きを行っていたのは、すさまじいバイタリティである。 何がカラヤンをそこまで駆り立てたのだろう。

今年は生誕100年、そして来年は没後20年ということでしばらくはブームが続きそうである。

カラヤンのレパートリーはあまり私の趣味に合わないので、そんなに音源は持っていないなあ ….. 《英雄の生涯》《アルプス交響曲》などのリヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品とか、新ウィーン楽派の管弦楽作品集くらいかなあ …..

….. で、野村誠さんの「路上日記」という本を買ってみた。 野村さんが鍵盤ハーモニカでストリートミュージシャンをやっていた頃の日記と、演奏の模様を収録した CD がセットになった本である。

今はなきペヨトル工房から出版されていたもので、当然基本的には絶版なのであるが、いくつかの古本屋が在庫を引き取って販売しているらしい。(http://www.tctv.ne.jp/sparabo/peyotl.html) その中の一つのお店に問い合わせたところ在庫があったので送ってもらったのである。

ペヨトル工房といえば「銀星倶楽部」という雑誌があった。 わりと私の趣味に合った内容の雑誌だったので何冊か買った。 テクノ・ポップとかデヴィッド・リンチ(ツイン・ピークス)とかね。

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